介護職

2人の先輩から知る
介護職の仕事
ご利用者も職員も『笑顔』

介護職の仕事は、「できない」を支えるだけではなく、「できる」を支える仕事です。できなかったことができるようになったり、できることを継続できるよう支援することで、たとえ障害があっても、その人の生活や笑顔を支えることができます。我々は、お一人おひとりの生活や笑顔を支えるために2つの要素を大切にしています。一つは、利用者様の望まれる生活を支援するために、信頼関係を築くことです。サービスを提供する側、される側という捉え方ではなく、人と人との関りであることを大切にしています。もう一つは、根拠に基づいたサービス提供をするための知識・技術・態度の獲得です。障害によって生じる生活のしづらさの解消や、回復を支援するために、初任者から管理職まで、繋がりのある教育体制によって獲得していきます。 “人と人との繋がり”と“専門性の獲得”が重なることで、患者様・利用者様が自分らしく過ごすことができ、「笑顔」や「ありがとう」という気持ちや言葉が生まれます。このように言葉や気持ちの共有が、人と人を繋ぎ、大きな充実感を生みます。介護職は利用者様との“あたたかな”つながりにやりがいを感じ、充実感によって思わず笑顔になってしまいます。このような営みが、利用者様の笑顔、介護職の笑顔をつくり、当グループの雰囲気を作り出しています。

西村 彰馬

介護の仕事に想像していた以上のやりがいを感じています

介護職

西村 彰馬

介護老人保健施設『博寿苑』勤務
2021年入社
経営情報学科卒

「あなたがいてくれてよかった」ご利用者の言葉が一番の喜び

入社のきっかけは学内説明会で
学校の先輩から話を聞いたこと

私が通っていた大学の先輩が、京都大原記念病院グループに入社されていました。将来の仕事について考えている時に、たまたまその先輩が学内の合同就職説明会に来られていました。説明を聞いて、介護以外にも、グループの事業を企画運営する職種など、幅広いキャリア形成ができるんだと感じました。そして、やりがいがありそう、働きがいがありそうな職場だな、と興味を持ったことがきっかけで入社を決めました。

また学生時代に地域の高齢者施設で夏祭りがあり、その夏祭りにボランティアとして参加した際に、「ありがとう」や「頑張ってるね」と笑顔で言ってもらえ、すごく嬉しく感じました。介護の仕事に就けば、自分が提供したサービスでご利用者からの「笑顔」と「ありがとう」をもっと感じることができ、やりがいがあるだろうなと思い、この仕事を目指しました。今ではご利用者だけではなく、当時は考えていなかった、ご家族からもお礼の言葉をいただくことができています。自分が想像していた以上にやりがいを感じています。

介護過程を勉強中ご利用者に寄り添えるケアを

「ありがとう」と感謝の言葉を
聞けると元気が湧いてくる

現在は介護老人保健施設で勤務しており、ご利用者の食事、入浴、排泄介助やお悩みの相談、生活全般のお手伝いをしています。またご利用者の普段のご様子、食事の摂取量等の記録といった仕事もあります。多職種と連携して行う仕事もあり、ご利用者の日常生活動作に合わせた福祉用具の選定や、転倒などの事故が発生しないよう対策案を挙げて、職員全体で安全に過ごして頂けるように努めています。何か月ぶりかに施設を利用されたご利用者に、私の名前を覚えてもらっていたことが印象に残っています。「孫の名前と似ている」「対応が良かった」という理由で覚えてくれていたようで、それを聞いてとても嬉しかったのを覚えています。

介助は身体全体で仕事を行うため体力を消耗しますが、「ありがとう」と感謝の言葉を聞けるとすごくやりがいを感じ、元気が湧いてくる仕事であると感じました。
ご高齢の方は免疫力や身体機能が低下している為、病気にかかりやすかったりします。少しでも早くご利用者の体調の変化に気付けるよう、普段からご様子をよく見ておくことを大切にしています。今後も普段から様子観察を怠らないこと、介護職の目線だけで物事を決めず多職種の意見も取り入れながら、協力してご利用者のケアにあたりたいです。

中野 梨佐

介護の仕事が好き!これからもずっと現場で

介護福祉士

中野 梨佐

介護老人保健施設『おおはら雅の郷』勤務
2010年入社
社会学部 地域福祉学科卒

子育てしながら仕事もがんばる同僚と家族の協力に感謝!

子育てしながら
仕事もがんばる
同僚と家族の
協力に感謝!

入社1~2年目までは必死。この頃のことは仕事を覚えるのに精一杯で、ほぼ記憶がありません(笑)。ようやく周囲の状況に目を向ける余裕が出てきたのは3年目くらい。その日の担当として他職種と連携し、職員に指示を出す業務リーダーをするようになってからですね。さらに結婚・出産を経験し、大きく意識が変わりました。

子どもを保育園に預けるようになって、ハッと気づいたんです。「子どもの命を保育園に預けている。私もお年寄りの命を預かっているんだ」って。それからは仕事への向き合い方が変わりました。経験を重ねて自信がついてきたこともありますが、より多くのご利用者と関わろう、仕事を楽しみ、笑顔で挨拶をしよう、職員の小さな変化にも気づき、ご家族とも積極的に関わろうと考えるようになりました。
仕事が好きで、介護職を辞めたいと思ったことはありません。それでも子育てとの両立は大変で、子どもが小さい頃はよく発熱し、すぐに迎えに行かなければならないことも頻繁。そんなときも嫌な顔ひとつせずに私の状況を理解してくれた同僚に感謝しています。『おおはら雅の郷』には子育て中の仲間が多く、「家でこんなことがあった!」と愚痴を言ったり、「家事もうまく手抜きすればいいよ」とアドバイスをいただいたりもしました。仕事を続ける上で、みんなの存在はとても大きなものです。

医療の知識も、資格への挑戦もよりよい介護のために

医療の知識も、
資格への挑戦も
よりよい介護のために

介護の素晴らしさを感じていただけるエピソードをご紹介しますね。選びきれないほどいい話があるので厳選して(笑)。身体機能を維持するためにも、ご利用者にはできることはご自分でしていただくようにしています。ある寝たきりの方にお会いしたとき、「できる!」と思った私。最初は無反応でしたが「こうやって車イスを漕ぐんですよ」と言い続けました。すると1ヶ月後くらいでしょうか、起き上がって車いすに乗り、自分でトイレに行き排泄ができるように。うれしくて思わず「やったー!」と叫んでしまいました。

もう一人、ある女性の方で、食事のとき以外は真っ暗な部屋で寝ている方がおられました。その方を散歩に誘ってみたら「行く」と。自然豊かな大原は、敷地内も風情があります。蝉の抜け殻を見て「かわいそうに…」と言ったり、金木犀の花をプレゼントしたら何日も置いておいてくれたり。お風呂も私が介助する日は嫌がられなくなりました。声をかけ続ければ、変わることもあるんですよね。ご利用者のことはなんでも知っておきたいので、できる限り多くの方に話しかけるようにしています。
介護の仕事が好きなので、これからも現場にいたいですね。既往歴に応じたサービスや看取りに活かせるよう、医療の知識を身につけ、ケアマネージャーの資格にも挑戦しようと思っています。

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