2人の先輩から知る
ソーシャルワーカーの仕事

当グループでの働き方は大きく二つあります。一つは医療・介護保険事業のソーシャルワーカーとして、実務経験を重ねながらソーシャルワークの質の向上を目指します。もう一つは介護職員からジョブローテーションをする道で、現場の介護サービスを理解したソーシャルワーカーを目指します。管理職へのプロセスでソーシャルワークを経験する他職種の職員もいます。キャリアデザインが多岐にわたることで、患者様・利用者様のニーズを把握しオーダーメイドの支援ができると考えています。それぞれの歩む「道」がプロフェッショナルへの「道」になる、そんな環境です。

プロフェッショナルを支える
教育制度

教育制度は、経験年数と習熟度による研修体系を整えています。全体研修に加えて4コースを設定し、全相談員がいずれかのコースに属し、習熟度等に合わせて受講します。習熟度に合わせたコースにおいて、相談員として獲得するべき価値、知識、技術を習得し、上位コースへのステップアップにつなげます。また、相談援助に関する研修の講師をアドバンストコース以上の相談員が担い、知識・技術・経験をアウトプットする機会としています。

STEP UP

相談員の教育制度

エレメンタリー研修
  • ・相談員としての立ち振る舞いを実践できる
  • ・キャリアの目標設定ができる
  • ・能動的に取り組む姿勢を整える
  • ・相談援助専門職としての基本的な技術の入口に到達する
現場実習
  • ・日常的に連携する事業所で短期間の実習を行う

1年目

インターミディエイト研修
  • ・研修を通して獲得した知識や技術を土台に、実践に生かすことができる
  • ・ミクロレベルの相談援助展開が型通りに行える

2年目

アドバンスト研修
  • ・相談援助専門職として必要な専門知識と技術を学び、実践力を向上させる
  • ・相談援助の価値・倫理を基軸に多くのトピックスに通じていく

3年目

エキスパート研修
  • ・ソーシャルワークの理論に基づいたミクロ・メゾ・マクロへの実践展開を行う
  • ・外部研修・自主学習などのインプットを業務での実践、プレゼンテーション、研修などでアウトプットする
  • ・ソーシャルワークの価値と専門性を多職種に伝える
サポート体制

・配属先の先輩相談員が教育・指導担当者となり、教育プログラムに基づき指導します
・個々の目標設定と振り返りを定期的に行い、到達状況の確認、課題や悩みに対するサポートを行います

相談員の教育制度
小西 一花

思いを「聴く」思いを「つなぐ」そんな相談員を目指して

社会福祉士

小西 一花

介護付き有料老人ホーム
『ライフピア八瀬大原Ⅰ番館』勤務
2021年入社
社会学部 現代福祉学科卒

教えることで理解が深まる新人の言葉に驚き、気づきも

「ありがとう。相談してよかった」
そう言っていただけた時に感じる
相談員のやりがいと面白さ

相談員とはご利用者やご家族との関わりの中で、これまで歩んでこられた人生や生活歴を知り、思いを聴き、これからの人生を支えることができる素敵な専門職です。
私は大学で福祉を学ぶ中で、ご利用者を支えるご家族のお話を伺う機会があり、大切に思うからこそ抱えておられるさまざまな思いを知りました。その際に心に寄り添い、支援につなぐ相談員という存在に魅力を感じ、目指すようになりました。
私が現在勤務する介護付き有料老人ホームは、ご利用者にとって “ご自宅”となる場所です。毎日を安心して穏やかに過ごしていただけるよう、医療機関への受診の付き添いや各種手続きのサポート、必要に応じて関係機関への連絡・調整など、生活支援を多く行っています。入居支援の見学対応や契約説明では、ご入居後の生活が具体的にイメージできるようサービスの説明を行います。

日々ご利用者やご家族の相談支援を行う中で聴いた思いや課題は、医師や看護師、介護職など各専門職に伝え、チームで思いに添ったより良い支援につながるよう努めています。ご利用者やご家族が笑顔で施設を利用され、心に寄り添い、思いをつなぎ、「ありがとう。相談してよかった」と言っていただけた時、ご利用者・ご家族とともに支援を実現していく相談員の役割に、やりがいと面白さを感じています。

「長尾さんと離れるのが寂しい」その言葉がなによりの喜び

コーディネート力、提案力を磨いて
頼れる相談員になる!

相談員は思いを「聴く」専門職ですが、本当の思いは誰もが簡単に人に話せるものではないと思います。率直に思いを語っていただくのが難しいと感じられる場合は、一人で完結しようとは思わず、上司や先輩に相談をしてアドバイスをいただいたり、面談に同席したりしてもらいます。思いを「聴く」こと、人と人の間に介入することに難しさはありますが、「実はね…」「本当はね…」と本音を語ってくださった時には、本当にうれしくなると同時に、「もっと力になりたい!」という気持ちになります。

私はご利用者・ご家族のもとへ積極的に訪問してお話を伺い、思い描く支援の実現に向けて、それぞれの思いに寄り添うことを大切にしています。相談員には人と人、思いと思いをつなぐ「コーディネート力」が必要だと考えています。そのために上司や先輩の皆さんのサポートもいただきながら、思いをつなぐためのコーディネート力や、自己実現できるための提案力を磨いています。「相談してよかった」「また話を聴いてほしい」と感じていただける、頼れる相談員になることが今の私の目標です。

橋本 衣織

一歩ずつ、着実に。わたしらしく寄り添いたい

社会福祉士

橋本 衣織

『京都近衛リハビリテーション病院』勤務
2018年入社
社会学部 臨床福祉学科卒

活躍できるフィールドの幅広さが魅力

活躍できる
フィールドの
幅広さが魅力

学生時代は「福祉の仕事に携われたら…」という漠然とした思いで勉強をしていました。ちょうど就職活動の時期に自らが病気を経験したことがきっかけで、医療福祉の現場で人の役に立つ仕事をしたいと思い相談員を目指すようになったんです。
就職活動では様々な企業説明会や施設見学に参加しましたが、その中で当グループへ入社を決めた理由は、当グループが医療から介護まで様々な事業を展開しており、色々な現場で活躍できると感じたからです。また、説明会などで先輩のお話を伺った際に、やりがいを持って楽しく働くことができそうだな、と感じました。

現在は京都近衛リハビリテーション病院で医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)として、病気や障害を抱えた患者様の退院支援を中心に関わらせて頂いています。医師、看護師、介護職、セラピスト、管理栄養士など多職種で1つのチームになって患者様の支援に取り組むため、様々な角度から学びを得ることができています。グループ内の他の事業所と関わることも多く、日々多くの経験を重ねながら仕事に取り組むことができていると感じます。

一緒に悩み、寄り添う支援を大切に

一緒に悩み、
寄り添う支援を
大切に

大学から福祉を学んでいたものの、入職当初は知識が浅く未熟だったことを覚えています。しかし当グループは教育体制が充実しており、座学から実践に繋げていくことができました。また日々の業務の中で分からないことや不安なことがあれば先輩に相談しながら仕事に取り組むことができ、安心してステップアップができています。

病院から自宅に向けて患者様の退院支援に関わる中で、ジレンマを抱えることが度々あります。例えば自宅退院を希望する患者様と介護に不安を抱えるご家族など。それぞれの思いを尊重し、お互いの拠り所が見つけられるように、一緒に悩み、結論を出して寄り添った支援ができるように心掛けています。そのような葛藤を乗り越え、笑顔で退院される患者様、ご家族を見送ったときに「この仕事をやっていて良かったなぁ」とやりがいに感じますね。
退院支援を行う中で、退院後に在宅介護の本当の大変さに直面し、混乱したという話を伺うことがあります。患者様・ご家族の視点に立ち、退院後の長い生活を見据えた支援に取り組むことを、今一番の目標としています。

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