オープン・カンパニー&キャリア教育等とは?メリットと注意点を解説

オープンカンパニー

2023年度にインターンシップの制度が変更され、新しく登場したのが「オープン・カンパニー&キャリア教育等」です。しかし、オープン・カンパニー&キャリア教育等がどのようなものなのか、あまりよく知らないという方も多いでしょう。

そこでこの記事では、オープン・カンパニー&キャリア教育等の内容や実施時期、参加するメリットや注意点を紹介します。制度の特徴を知り、今後の就活準備やキャリア選択に活かしましょう。

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オープン・カンパニー&キャリア教育等とは

オープンカンパニー

オープン・カンパニー&キャリア教育等とは、企業や業界・職種などに対する理解を促進するための活動です。原則として全学年・全学部を対象として実施されるため、大学1・2年生も参加できます。業界研究や職種研究を進めたい時には、興味のある業界や職種のオープン・カンパニー&キャリア教育等に参加してみるのがおすすめです。

オープン・カンパニー&キャリア教育等の内容

オープン・カンパニー&キャリア教育等では、業界の構造や働く環境、キャリアの選択肢や働き方がわかるプログラムを実施します。具体的には、次のようなプログラムです。

  • 業界研究・職種研究
  • オフィス・工場見学
  • 社員交流会
  • 教育プログラム

また、大学等が主導する授業や産学共同プログラム、企業が社会貢献の一環として実施するプログラムも、オープン・カンパニー&キャリア教育等に含まれます。

オープン・カンパニー&キャリア教育等の実施期間

オープン・カンパニー&キャリア教育等の実施期間は、プログラムによって異なります。

見学会や社員交流会など、企業や大学のキャリアセンターが主催するイベントや説明会のようなプログラムは、単日で行われるケースがほとんどです。一方で、産学協同プログラムのように長期間で実施するケースもあります。

ただし、企業がオープン・カンパニー&キャリア教育等を実施する場合には、学業に支障が出ないよう配慮しなければならないと定められています。そのため、長期間にわたって行われる場合でも授業のない時間帯に実施されるケースが多く、参加しやすいでしょう。最近では、オンラインで実施されるケースも多くあります。

オープン・カンパニー&キャリア教育等は、学生が集まりやすい長期休暇に実施されるケースも多くありますが、それ以外の期間も含め年間を通して実施されています。気になるプログラムを見つけたら、ぜひ積極的に参加してみましょう。

オープン・カンパニー&キャリア教育等とインターンシップ&仕事体験との違い

オープン・カンパニー&キャリア教育等とインターンシップ&仕事体験では、プログラムの目的や内容に違いがあります。

オープン・カンパニー&キャリア教育等は、仕事や業界に対する理解を深めるために行われるプログラムです。見学や交流会、説明会などを中心に開催されます。それに対して実務型もしくは模擬体験型の就業体験ができるのが、インターンシップや仕事体験です。

また、対象となる学年にも違いがあります。
仕事体験は、オープン・カンパニー&キャリア教育等と同じく全学年が対象です。しかし、インターンシップの対象となるのは主に大学3年生、修士1年生以上です。

参加前に違いを知っておくと、自分に合ったプログラムを選びやすいでしょう。

オープン・カンパニー&キャリア教育等のメリット

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オープン・カンパニー&キャリア教育等には、どのようなメリットがあるのでしょうか。オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加するメリットを紹介します。

気軽に企業や業界の知識を得られる

オープン・カンパニー&キャリア教育等は、職場の見学や実際に働いている人と接することで、資料や公式サイトを見ただけではわからない雰囲気や現場の日常がわかります。

理解を促進するための取り組みであるため、業界や企業に関する知識がない状態でも参加しやすいプログラムです。また、短期間で学業と両立しやすいように実施されます。そのため気軽に参加しやすく、知識を得るためには最適な機会だといえるでしょう。

社会で求められるスキルがわかる

特定の業界だけでなく、社会全体で求められているスキルは多くあります。コミュニケーション能力は、その代表的な例です。就職先の業界や企業選びに迷っている場合でも、社会人として必要なスキルを知り、磨いておけばどのような選択をした場合でも役立ちます。

複数企業の話を聞き、現場を見学することで、社会でどのようなスキルが求められているのかが見えてくるかもしれません。そのため、オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加しておくと、余裕を持って就活準備が進められるでしょう。

キャリアの選択肢がわかる

複数のオープン・カンパニー&キャリア教育等に参加すると、どのような業界がありそれぞれどのような仕事をしているのか、さらに各業界でどのようなスキルが求められているのかがわかります。

幅広い業界を知ることで、自分がどの業界のどのような仕事に魅力を感じるか、適性がありそうかを考え、志望先を決めるきっかけとなるでしょう。これまで知らなかった業界について理解を深めることで、キャリアの選択肢を広げられます。

また、自分が希望していた業界についても早い段階で知っておくことで、ミスマッチを防げます。つまりオープン・カンパニー&キャリア教育等への参加は、自分に適した業界や職種を見つけるために重要です。

インターンシップに参加したい企業を見つけるのに役立つ

大学3年生になったら、インターンシップに参加したいと考えている方も多いでしょう。
インターンシップを探し始める前には、さまざまな業界や企業についての知識を持っておくことが重要です。業界やキャリアについての理解がないと、どの企業のインターンシップに参加すればよいか迷ってしまう可能性があります。

しかし、インターンシップは長期間にわたって実施されます。参加できるプログラムの数はそれほど多くないため、万が一ミスマッチが生じてしまうと方向転換に労力がかかってしまうでしょう。そのため、早い段階からオープン・カンパニー&キャリア教育等に積極的に参加し、業界や企業の実情を知っておくのがおすすめです。

多くの業界や企業に関する知識を得ておくことでインターンシップに参加したい企業を見つけるのに役立つとともに、参加してからのミスマッチを避けられます。

学業に支障がない範囲で参加できる

企業がオープン・カンパニー&キャリア教育等のプログラムを実施する際には、学業への配慮が求められています。そのため、授業や試験期間に配慮したタイミングで実施されることが多く、学業に支障が出ない範囲で参加しやすい点が魅力です。

特にオンラインで実施されるプログラムは、移動にかかる時間や交通費の支出も避けられるため、気軽に参加しやすいでしょう。少ない負担でより多くの業界や企業の情報を得たい場合には、オンラインのプログラムも積極的に活用するのがおすすめです。

1・2年生でも参加できる

インターンシップの対象となるのは、大学3年生もしくは修士1年生以上です。それに対してオープン・カンパニー&キャリア教育等は、全学年を対象として実施されています。

就活準備の初期段階で業界や企業・仕事について深く知りたいと感じた場合には、オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加しましょう。大学3年生になり、就活準備が本格化してからではなく、早い段階でオープン・カンパニー&キャリア教育等に参加しておくことで、より多くの業界や企業を知ることができます。つまり、自分に合う業界や企業を見つけられる可能性が高まるのです。

オープン・カンパニー&キャリア教育等の注意点

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多くのメリットがあるオープン・カンパニー&キャリア教育等ですが、参加にあたって注意すべき点もあります。オープン・カンパニー&キャリア教育等の注意点を紹介します。

体験時間が短い

オープン・カンパニー&キャリア教育等は短期間で実施されることが多く、プログラムの体験時間が短い点が特徴です。

そのため、開催されるプログラムの形態は、見学や交流会など、短期間で実施可能なものに限られます。実際にどのような業務が行われているか深く知り、体験するような取り組みはほとんど行われません。

気軽に参加しやすい反面、オープン・カンパニー&キャリア教育等だけで企業理解を深めようとするのは難しいといえるでしょう。

実務を体験したい場合には、インターンシップや仕事体験に参加する必要があります。

個別に質問・相談できる時間があるとは限らない

オープン・カンパニー&キャリア教育等のプログラムは、多人数を集めて行われるケースもあります。そのため、聞きたいことや相談したいことがあったとしても、企業の人と個別に話ができる機会があるとは限りません。

質問や相談を目的としてオープン・カンパニー&キャリア教育等に参加すると、期待外れだと感じてしまう場合もあるでしょう。

もし参加したプログラムで質問や相談ができなかった場合には、インターンシップや仕事体験、企業説明会などに参加するのがおすすめです。

オープン・カンパニー&キャリア教育等の探し方

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オープン・カンパニー&キャリア教育等に関する情報は、マイナビなどのナビサイトや企業の採用サイトで確認できます。また、学校のキャリアセンターで情報を見つけられる場合もあります。

オンラインの場合には人数制限を設けず実施するプログラムがある一方で、募集人数が少ないプログラムはすぐに埋まってしまうことも少なくありません。

そのため、オープン・カンパニー&キャリア教育等の情報はこまめにチェックするとともに、興味があり参加できそうなプログラムは、後回しにせず積極的に申し込みをしておくとよいでしょう。

オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加するための準備

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オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加する際には、準備が必要な場合もあります。どのような準備をしておけばよいのか、詳しく解説します。

持ち物や服装を確認しておく

オープン・カンパニー&キャリア教育等では、必要に応じて持ち物や服装が指定される場合があります。事前にどのようなものが必要なのか確認しておくと、参加直前で慌てずに済むでしょう。

服装について特に指定がない場合、一般的にはスーツやビジネスカジュアルを選ぶのが無難です。ただし、服装は業界によって考え方の差が大きい部分でもあります。例えばアパレル業界の場合、案内に「私服可」と記載されている場合には、スーツ以外で清潔感のある服装を選ぶのが一般的です。

どのようなものを着ればよいのか迷う場合には、業界の傾向を調べておくと安心です。

場所やアクセスを確認しておく

オープン・カンパニー&キャリア教育等は、学校の施設で行われる場合もあれば、企業で行われる場合もあります。また、オンラインで開催されるケースも少なくありません。申し込みの際には、どこで行われるのかきちんと確認しておきましょう。

企業で行われる場合には、特に念入りな確認が必要です。たとえ本社の場所を知っていても、安心してはいけません。オープン・カンパニー&キャリア教育等は研修施設やホールなどを利用して行われる場合もあるため、思い込みで行動すると失敗してしまう可能性があります。

また、交通アクセスについてもあわせて確認しておきましょう。事前に最寄り駅から会場までの経路を確認し、当日は余裕を持った時間に到着できると、万が一途中でトラブルが起きてしまった場合でも遅刻を避けられます。

オンラインの場合は通信環境を整える

オープン・カンパニー&キャリア教育等は、オンラインで行われる場合も多くあります。

参加する際の通信環境が悪いと、うまく接続できない、相手の話していることが聞き取れないといった問題が発生してしまうケースもあるでしょう。トラブルが発生すると、せっかく時間を確保したにもかかわらず、十分にプログラムに参加できないまま終わってしまう可能性もあります。

オンラインで実施されるプログラムでは、多くの場合ビデオ通話アプリが利用されます。しかし、テザリングや集合住宅向けの回線は、速度が遅い場合もありスムーズにビデオ通話アプリを利用できるとは限りません。ビデオ通話アプリを利用したプログラムに参加する場合には、自宅の通信環境を整えるか、学内で安定した回線を利用できる場所を探すなどの方法で、途切れや音声トラブルを避けられるよう工夫しましょう。

オープン・カンパニー&キャリア教育等を効果的に活用するためのポイント

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オープン・カンパニー&キャリア教育等は気軽に参加できるプログラムですが、ポイントを押さえておくことでより効果的に活用できます。ここからは、オープン・カンパニー&キャリア教育等を効果的に活用するためのポイントを紹介します。

早めに情報収集し積極的に参加する

オープン・カンパニー&キャリア教育等のプログラムの中には、開催回数や参加可能人数が少ないものもあります。こまめに情報をチェックしていないと、気付いたときには申し込み受付が終了してしまっている場合もあるでしょう。

早めに情報収集をスタートし、気になるプログラムを見つけたら、積極的に参加してみてください。

参加する目的を決めておく

オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加する場合には、質問・確認したいことをあらかじめまとめてメモしておきましょう。

業界や企業のどのような点を知りたいのか、何のためにオープン・カンパニー&キャリア教育等に参加するのかあらかじめ決めておくだけでも、なんとなく参加した場合と比べて多くの情報が記憶に残ります。つまり、参加する目的を決めておくと、同じ時間をより有意義に過ごせる可能性が高まるのです。

オープン・カンパニー&キャリア教育等では、プログラム内で個別に質問や確認ができるとは限りませんが、知りたいことをまとめておくだけでもメリットがあります。また、質問のチャンスが巡ってきたタイミングで、スムーズに聞きたいことが聞ける可能性も高まるでしょう。

就活準備用のノートを用意する

オープン・カンパニー&キャリア教育等に参加する前に、就活準備用のノートも用意しておくとよいでしょう。

普段使っているメモ帳に記録すると、情報がバラバラになり、必要な情報が見つかりにくくなる可能性があります。しかし、1冊のノートにメモがまとまっていれば、あちこち情報を探し回る必要はありません。また、他の業界や企業と比較しながら、自分に合う就職先を探すのにも役立ちます。

スマートフォンやパソコンを使ってメモを取る人もいますが、プログラム中はそれらの電子機器を利用しにくい場面もあります。紙のノートであれば、より多くの場面で利用できる可能性が高いでしょう。

また、紙に書き出すことで自分の中で情報を整理しやすく、書きながら情報同士の繋がりに気付ける場合がある点もメリットです。

START編集部が考える、オープン・カンパニー&キャリア教育等への参加で大切なこと

ここまで、オープン・カンパニー&キャリア教育等について一般的な解説をしてきました。START編集部としても、自分の興味のある業界や職種の目星をつけるために、オープン・カンパニー&キャリア教育等を1・2年生のうちからぜひ積極的に活用してほしいと考えています。

ただし、大切なことは参加をすることではなく、なぜ自分がそこに興味を持ったのか、あるいはなぜ興味が湧かなかったのかをハッキリさせておくことです。「なぜ?」を自分の中で繰り返し質問し、興味の解像度を上げる作業をしておくことで、本当に働きたいと思える仕事や、将来なりたい姿が浮かびやすくなります。
STARTには、社会や企業への興味を広げたり、自分と向き合うためのコンテンツを用意しています。ぜひ活用してください。

まずは気になるオープン・カンパニー&キャリア教育等に参加してみよう

オープン・カンパニー&キャリア教育等は、大学1・2年生でも参加しやすい、全学年を対象としたプログラムです。

実務を体験するようなプログラムは実施されないものの、業界や企業に関する知識を深めることを目的として開催されており、気軽に参加しやすい点がメリットです。この記事を参考に、まずは気になるオープン・カンパニー&キャリア教育等を探すところから始めてみましょう。

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