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最終更新日:2025/3/1
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部署名東京支社 設備部 機械第二課
仕事内容機械系統
就職活動を進めていく中で、最終的に機構に絞ったのは、国家的プロジェクトである新幹線建設のすべてを担うことができる唯一の公的機関という点に魅力を感じたからです。就職活動を始めるまで機構の存在は知らず、JRなどの鉄道事業者が鉄道路線を作っていると思っていたのですが、企業研究を進めていくうちに交通インフラ分野に進むならここしかない、と考えるようになりました。知らなかったからこそ、もっと深く知りたいという探求心が働いたのかもしれませんね。機械系統の職員として入社した私のキャリアのスタートは東京支社。仕事は、北海道新幹線(2016年3月26日開業)の総合車両基地である「函館新幹線総合車両所」の機械工事の設計業務です。この施設は、仕業交番検査庫、着発収容線、台車検修場、車体検修場、車体塗装場などで構成される 巨大な“新幹線の車検場”。36万平方メートルという広大な敷地に設置される車両検査修繕設備は、天井クレーン、車輪旋盤、洗浄装置をはじめ、300種類以上におよびます。
私が設計・発注を担当した「函館新幹線総合車両所」の機械設備工事の施工監理を行うために北海道の北斗鉄道機械建設所へ異動したのは、入社1年目の10月です。タイミングとしては、メーカーの工場で各種検修機器の製作が始まる直前。それからの1年で、続々と完成していく機械設備の仕様確認から、出荷前の検査、搬入、設置工事の施工監理、試運転調整まで担当しました。そのなかで学んだのは、他系統との連携なくして仕事は進まないということです。機構の鉄道建設は、技術系では土木、電気、建築、機械、軌道の各系統が連携して行います。機械担当と係わりが多いのは電気と建築で、施工する箇所と日程が重なる場合は、機械側の頼み事を聞いてもらうこともありました。新人にとってはなかなか難しい仕事ですが、建築側の担当者は同期入社でしたので何度も無理を聞いてもらいました。「新人とはいえ、頼みにくるのが遅すぎるぞ」と建築側の上司に怒られたこともありますが、安全・確実に工事を行うために必要なコミュニケーション術を、そうして身につけていくのが機構の職員。工事が終了する頃には、相手が先輩でも、言うべきことは遠慮なく言えるようになっていました。
2016年3月26日の開業は、真新しい新函館北斗駅で迎えました。2016年の年明けからはカウントダウンが始まり、地元の雰囲気はどんどん盛り上がっていきました。私自身も初めての北海道で本物の寒さを感じながら車両基地の工事をやり遂げ、なかなかチャンスがないと言われていた真夜中の試験走行にも立ち会っていましたので、胸を張って駅へと向かいました。想像していたよりはるかに多くの方が集まっておられたので入場が叶わず、一番列車を見送ることはできなかったのですが、それで感激が薄れるものではありません。航空自衛隊のジェット機がアクロバット飛行を繰り広げる空の下、みんなが北海道新幹線の開業を喜んでいたあの日の光景は、生涯忘れることはないでしょう。
現在は東京支社で、九州新幹線西九州ルート(武雄温泉・長崎間)に誕生する5つの新駅(武雄温泉、嬉野温泉【仮称】、新大村【仮称】、諫早、長崎)の駅機械設備および「大村車両基地」の車両検査修繕設備を担当しています。駅機械は、可動柵(ホームドア)、昇降機(エレベーター、エスカレーター)、空調設備、出改札設備(自動券売機、自動改札機)など、皆さんもどこかの駅で利用されたことがある設備がほとんどです。「大村車両基地」は車両の点検設備が中心です。「函館新幹線総合車両所」よりはスケールが小さくなりますね。いずれにしても今は、機械の仕様や台数、設置箇所について鉄道事業者と協議を重ねているところです。九州新幹線西九州ルートは2022年度末の完成予定ですが、北陸新幹線の未着工区間(大阪・敦賀)のルート選定に関する話題がメディアで頻繁に取り上げられるなど、東京にいても整備新幹線事業に対する国民の皆さんの注目度の高さが伝わってきます。そこにやりがいを感じますし、自分の仕事が駅や車両基地に反映され、形になっていくことを想像すると、身が引き締まる思いです。
全職員を対象とする数年ごとの全国転勤が伝統になっているので、転居に関するバックアップ体制は万全です。引っ越し業者との契約・費用についても心配は無用。もちろん、独身者・既婚者とも転居先を探す必要はありません。どこへ行ってもストレスを感じることなく、仕事を始めることができますよ。北海道、北陸、九州。初めて暮らす土地でいい仕事をするには、その土地の良さを知って楽しむことだと思います。北海道では、道内一周旅行を2度経験しました。長期休暇を取ってドライブをしたのですが、北海道の広大な景色に魅了され、特に夏に行った美瑛の丘の非常に綺麗な景色を見ることができたのが一番の思い出です。仕事に関しては、物事を論理的に考え、最短距離でゴールを目指していける理系のセンスは随所に発揮できると思います。ただ、コミュニケーションの部分では、想像していた以上に書面で伝達しなければならないケースが多いですね。特に鉄道事業者、自治体と協議を重ねる段階では、正確で迅速な文章作成能力が必要になることを胸に留めておいてください。