先輩たちの就職活動を大公開!

Vol.02

メインタイトル
総合建設会社 内定
中央工学校
建築設計科
中山 桜雅さん

学校を選んだ理由と、
仕事に対する
想いを教えてください

小学校3、4年生の頃から「いつか大きな建物を建ててみたい」と考えていました。私は地方の出身で、家族と東京に来るたびに高層ビルを眺めていました。当時は意匠や構造という言葉はもちろんわかりませんでしたが、高層ビルがひしめく都心の街並みを「スゴイ、カッコイイ」と子供心に感動していました。

東京で建築を学ぼうという気持ちはその頃に生まれ、何校か学校見学を行いました。中央工学校は一級建築士の合格者の出身校としては、専門学校で第1位という実績を持っています。しかし私が学校見学で注目したのはそこではなく、設備の充実ぶりでした。一例を挙げると、スプリンクラーには様々な型があります。天井高によって適切な型を設置するのですが、図面だけではわかりにくいです。当校は天井高による違いを実物で詳しく説明しており、他の学校にはありませんでした。建築を学ぶのならこのような設備・環境に恵まれている場所がいい。そう考え中央工学校に入学しました。

なお一級建築士合格者の数字からもわかるように、勉強はかなり頑張らないといけません。私自身勉強が得意ではないという自覚があったので、人の何倍も時間をかけて勉強しました。そういう努力の仕方を身に付けられる校風も当校の魅力かもしれません。

就職活動を振り返って、
何か反省点はありますか?

インタビューカット1

将来について3つの選択肢がありました。1つは学内進学で当校の4年制の3年次に編入する道。他の大学に編入学をする人もいます。2つめは地元に帰って就職する道。そして3つめが東京の企業に就職する道。この中からどれを選べばよいのか悩み、周りの友人たちに比べると就活のスタートは遅かったと思います。早い人は1年次の5月頃から企業研究を始めますが、その頃は自分の進むべき方向性が見えていませんでした。

しかし悩んでいても答えは出ないのでまずは企業研究をスタート。OB・OG訪問も5名の先輩に話を聞き、自分のやりたいことを徐々にあぶり出していきました。周りの友人と比べると、取り掛かるのが遅かった企業研究ですが、焦らずに様々な総合建設会社を見たことで、却って自分の道が開けました。

当初、高層ビルから始まった建築への興味が、学ぶうちにマンションや個人住宅、社寺建築など、いろんな建築をしてみたいという気持ちになっていました。その夢を実現できそうな建設会社が企業研究によって見つかりました。それは内的先の企業ですが、この会社を知ることで自分のやりたいこと・進むべき道が明確になりました。

就職活動でもっとも
辛かったことは?

勉強には自信がなかったので、わからないことは何度も調べ、提出物についてもコツコツと準備をして丁寧に仕上げるようにしていました。この勉強時間・制作時間の確保とアルバイトと就活の調整はなかなか厳しかったです。しかしこの大変さは、社会人の準備だと考えていました。建築の世界は工期の遅れが厳しく問われるため、就職した後に自分が困らないためにも、学校の提出物については期限をしっかり守るようにしました。

具体的な就活の中でもっとも辛いと思ったのは、企業指定の履歴書の作成でした。自由に表記できるスペースが大きく、学生時代にどのような作品を作ったかなど自己PRを書き込んでいくのですが、スペースが大きい分、工夫して書かないと自分の考えが伝わりません。何度も何度も下書きをして、枠内に自分の作品の特徴・意図や自己PRなどを細かく、緻密に書きました。これは後でわかったことなのですが、この履歴書の書き方が評価の一つになったようです。

活動スケジュール

入社の決め手になった
ポイントを教えてください

ポートレート1

社寺建築、マンション、個人住宅と興味の対象はどんどん広がり、「いろんな建物を建ててみたい」という気持ちがとても強まっていました。一方で総合建設会社の中には、マンション建設あるいはインフラ建設など施工実績に偏りのある会社が少なくありません。しかし内定先はマンション、店舗、医療機関、社寺、個人住宅ととにかく施工事例の幅が広いです。いろんな建物を建ててみたいという希望を実現できると思いました。

また著名な建築家とのコラボレーションが多い点も決め手の一つでした。安藤忠雄さん、隈研吾さんなど世界的建築家と一緒に仕事をしているゼネコンです。それは会社の技術力の高さを示しており、建築家の出してきた設計図を実際に形にしていくのが建設会社の仕事。そういう点でも確実に自分の経験値を高めていける建設会社だと考えました。

学校の近くにも内定先の建設会社が建てたマンションがあります。富裕層向けのちょっと敷居の高そうなマンションですが、通りすがりの人が思わず目を向けるような印象的なマンションです。やってみたいと思える仕事がたくさんある会社です。

自分の内定ポイントは
どこだったと思いますか?

インタビューカット1

内定先の企業が求めていたのは、現場を回していく施工管理ができそうな人材でした。現場には協力会社や職人さんなど様々な方がいて、いかにコミュニケーションをうまく図って、自分たちの指示を受け入れてもらえるかが大切になってきます。現場の職人さんは百戦錬磨のベテラン勢なので、建設会社の若手社員がどんな人間なのかを確実に見抜きます。

自分を飾ることなく、謙虚で、相手のことを思ってコミュニケートできる人。ひょっとしたらそういう部分で評価されたのかもしれません。吹奏学部、テニス部とずっと部活をしてきており、その経験も面接では聞かれました。

面接の中でうれしかったことがあります。それは私が苦心して提出した企業指定の履歴書についてでした。何度も何度も下書きをして、時間をかけて緻密に書き上げた履歴書を「あなたは丁寧な仕事をしそうですね」と評価してもらえました。「縦も横も揃っていて、きれいに仕上げていてすばらしい」と。企業指定の履歴書の作成は就活の中で一番辛く感じたことですが、こうやってちゃんと報われました。

同じ道を志す後輩の皆さんへ
メッセージをお願いします

ポートレート1

私のように、将来進むべき道をなかなか明確にできない人は多いと思います。地元に帰る道、編入学する道…きっとどれも正解なので迷います。迷う分、濃密な企業研究はできるのですが、できればもっと早く進む道を選択していれば、就活をもっとスムーズに進められた気がしています。そういう意味では、将来の道をなるべく早く決めておくと後が楽かもしれません。しかし就活の進め方自体は人それぞれ正解があると思うので、自分にとってベストな道を選んでほしいです。

一方で、建築の世界を目指す人に共通して言えるアドバイスもあります。それは「自分の興味を最優先すること」。私の場合はいろんな建物を建ててみたいという思いが強く、それを基準に理想的な就活ができました。その建設会社がどのような建物の建設を得意としており、その得意領域に自分はちゃんと興味があるのかどうか。ここを外すと、就職してからが辛いと思います。私は就活で今の内定先企業を知り、「もう、ここしかない」と思いました。自分のやりたいことと会社の方針が一緒なので、面接でも自分を飾らずにありのままを話すことができました。

そういう意味でも、やはり早いうちから自分の興味・将来進むべき方向を客観的に見つめておくことが鍵になります。ぜひ、自分の夢を実現できそうな場所を選んでください。

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