世界で400万台以上が稼働。日本企業のシェアは5割弱
国際ロボット連盟によると、2023年の世界の産業用ロボットの稼働台数は前年比約10%増の約428万台と、過去最高を更新し続けている。国別に見ると、トップは中国の175.5万台(同16.9%増)、2位が日本で43.5万台(同5.1%増)、3位がアメリカの38.2万台(同4.7%増)となっている。産業用ロボットは多関節のアーム(腕)が溶接や塗装などを担う姿に代表されるように、生産現場の自動化を目的に導入されている。産業用に加え、物流や農業、介護・医療、社会インフラなどサービス分野にも用途を広げ、今後も高い成長が予測されている。
産業用ロボットは日本メーカーが世界に先駆けて開発を進め、1990年代には世界シェアの約9割を握るほどだった。ただ、2000年代に入ると韓国、中国、台湾メーカーなどが低価格を武器にシェアを伸ばした。
それでも、現在の日本企業のシェアは5割弱と、依然として競争力は高い。
日本ロボット工業会によると、23年のロボット生産額(電子部品実装機を含む)は8,916億円で、このうち輸出が7,001億円と、高い競争力を裏付けている。