内定者インタビュー

学業の成績が悪く「このままでは将来、仕事に就けない」という危機感を抱いたのは、中学3年次の秋。それから一念発起した田代さんは「手に職をつけよう」と考え、東京都立産業技術高等専門学校を目指すことに。その選択には「公立高校の入試は5科目だが、当時の東京都立産業技術高等専門学校は公立でも3科目だったので、限られた勉強時間で合格圏にたどり着ける」という戦略もあったとか。中学時代は歴史好きの文系だったそうですが、5年間でAIを使いこなす技術を身につけ、卒業後はITの世界に巣立ちます。

内定者インタビュー Vol.03

東京都立産業技術高等専門学校 田代 祥大さん
情報・通信会社 プロダクト・サービス開発職 内々定
東京都立産業技術高等専門学校
ものづくり工学科 AIスマート工学コース
田代 祥大さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

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高専生には大学受験がありません。そのゆとりからできた時間を、1・2年次は遊びに使い尽くしました。3年次になるとそのような生活にも飽きが来て「このままでいいのか」という危機感から「外の世界に出て視野を広げなければ」と思い立ったとき、在学中に起業した友人が「シンガポールに行けるって」とGCP(グローバル・コミュニケーション・プログラム)を教えてくれたのです。

GCPとは、産業技術高等専門学校を運営する東京都公立大学法人による教育プログラム。本校のほか、東京都立大学と産業技術大学院大学の学生がチームを組み、課題解決に挑みます。国内で数カ月間議論を重ねたうえでシンガポールに渡り、現地の学生とのプレゼンテーションに臨みました。

帰国後も、1・2年次ならスマホでゲームをしていた空き時間に、課題解決の方法やビジネスプランを考えるようになりました。「せっかくだから」という思いで企業が主催するビジネスプランコンテストに次々に応募し、4年次には「高専インカレチャレンジ」で優勝できました。

もともとは一人でいる時間を好む性格でした。それが自分から人を巻き込んでさらに外の世界を求めるようになったのは、人から受けた刺激が自分を成長させる最良のきっかけになることを知ったからだと思います。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

就職活動を振り返って思うのは、インターンシップに参加して本当に良かった、ということ。職場の雰囲気や具体的な仕事を体験でき、社会人として働く自分をイメージできたからです。インターンシップには大学生や大学院の博士課程の人も参加していて、当初はついていけるか心配でしたが、VRやAIを搭載したアプリケーションの検証などの実務を経験していく中で気にならなくなりました。自分から話しかけることで、グループの中でムードメーカーとしての役割を果たせたからだと思います。

社員の方に対しても積極的にコミュニケーションを取っていきました。昼休みになると、両親と同世代くらいの方を誘ってランチへ。内々定をもらった後、発想力やコミュニケーション能力が高いことも評価されました。

面接では、専門分野に関することより物事に対する取り組み方や考え方を問われ、私がどういう人間かを確認されたように思います。技術面の質問が多いと予想していたので、意表を突かれましたが、自己分析はしてあったのでスムーズに答えられました。

就職活動中につらかったことは何ですか?

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就職活動の始まりから内々定の通知をもらうまで、つらさを感じたり行き詰まったりしたことはなかったと思います。強いて挙げるなら、志望企業を1社に絞っていたこともあって、最終面接を受けて結果が出るまでの1カ月以上の間、多少はそわそわとしていたかもしれません。しかし、不採用であれば大学の編入試験を受けようと準備を進めていたので、深刻になることはありませんでした。

他社の企業研究もしたうえで志望企業を1社に絞ったのは、その企業の選考に腰を据えて取り組むため。複数の企業に目移りしたくなかったのです。もっといろいろな企業を見てみる進め方もあったのかもしれませんが、自分で決めた目標の達成を全力で目指した就職活動は、いま振り返っても自分らしかったと考えます。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

やる気に満ちた人が多く働いていて、新しいことにチャレンジしやすい社風だからです。私はGCPやビジネスプランコンテストに参加し、自分は専門性が高い特定分野を究めるより、広い視野で世の中を見てそこに潜む課題を解決するアイデアをいくつも考案することの方が向いていることを自覚しました。高専で育てた自分の強みを、最も生かせそうな会社であった、ということです。

また、いまの関心事は、課題解決のためAIをどのように使いこなすかということ。その点でも、社を挙げてAI活用を進める同社の方向性に共感しました。とはいえテクノロジーはすぐに更新され、現在の最先端も近い将来必ず古くなります。そのときは、次の技術を学び取り入れ新たな強みにしていくというバイタリティーを、社員から感じられたことにも引かれました。

後輩に向けてメッセージをお願いします

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興味を感じたことは、行動に移してみることをお勧めします。「なんのために」や「得か損か」は考えず、まず一歩を踏み出す。私の場合、GCPへの参加は海外に行ってみたかっただけですし、インターンシップは名前を知る企業の内部を体験してみたいという興味がきっかけ。応募した当初、それらが自分の強みになったり、内々定につながったりするとは想像していませんでした。

行動が伴っていればたとえ失敗をしても、自分自身を発見できる体験になるはず。目的をあらかじめ限定すると、かえって自分の可能性を狭めることになるかもしれません。

学外に出て高専の日常では出会うことがなかった人たちと交流できたことで、高専生の可能性が想像以上に大きいことを知りました。はじめの小さな一歩が思いも寄らないところにたどり着いたことを、私自身が一番驚いています。

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