内定者インタビュー

中学校での得意科目は国語。理系科目が好きだったわけではなかったという内田さんが東京工業高等専門学校に進んだのは「早い段階から専門分野を学びたかったから」。当初は小学生のときに遊び感覚で身につけたプログラミングスキルを磨き、社会課題の解決に貢献できる技術者になりたいという憧れもありました。ところが入学後、学内外の教育プログラムやビジネスコンテストに仲間と参加していく中で、自分の強みを発見。その力こそ、社会や企業の課題解決のために発揮すべきと気づいたそうです。

内定者インタビュー Vol.04

東京工業高等専門学校 内田 丈偉さん
オフィス家具製造・空間設計会社 エンジニア 内々定
東京工業高等専門学校
情報工学科
内田 丈偉さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

内田さんの画像

「組み込みシステム開発マイスター(組み込みマイスター)」という東京工業高等専門学校の教育プログラムに、1年次から3年次までそれぞれ異なるチームで参加しました。専門科目をまだ学んでいない1年次は先輩の手を借りましたが、2・3年次になると各メンバーの得意を生かして開発を進め、2年次のアプリ開発ではシナリオを担当しました。3年次は情報工学科の2人がプログラムを、機械工学科の2人が設計をそれぞれ担当して「ホワイトボード消しロボット」を開発しました。

4年次は「組み込みマイスター」に代えて、国立高等専門学校機構が主催する「高専起業家サミット」に参加し、株式投資を学べるゲームを提案しました。他校の高専生や大学生も交えたチームのメンバーは、こだわりたいポイントも違うため議論で衝突することも。そのようなときに別の視点を持ち込み、メンバー同士を仲介するのが私の役割になりました。またアイデアの見せ方や伝え方のデザイン面で力を発揮できたと思います。

これらのイベントに参加したことによって、メンバー一人ひとりが興味があることや得意なことを発揮できると、チーム力が増すことを実感しました。チームでものづくりに取り組む面白さや、その中で発揮される自分の強みを発見しました。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

内々定をもらった企業を知ったのは4年次の11月でした。企業選びにこだわってなかなか志望企業を絞り込めずにいたとき、学校に届いていた過去の求人票を開いてみたところある企業が目に留まりました。自分がこれまで知らなかった、想像したこともなかった事業を展開していたからです。早速先生に相談すると、最新の求人を問い合わせてくれ、同社の選考を受けられることになりました。

同級生には複数の会社に並行してアプローチしたり、内々定が出た後も就職活動を継続したりする人もいました。しかしチームでのものづくりを経験した中で、自分はポジションを定めその仕事に全力を尽くす方が性格に合っていることを理解していました。そのため就職活動でも志望企業は1社に絞り、その企業については誰よりも詳しくなろうと努めました。後日オフィス見学で訪ねた際、社員の方から就職活動の経験を伺い、私よりもはるかに丁寧な情報収集をしていたと知ったことで、企業研究はさらに深さを増していきました。

エントリーシートは回答欄のない自由記述式でした。そこで会社の強みと自身の強みを結び付け、入社後の活躍をイメージしてもらえるよう、先生の添削を反映させながら紙面をデザインして提出しました。面接も先生と練習を重ねたおかげで、本番での受け答えはスムーズでした。そして最終面接から帰る途中に電話が入り、内々定を告げられました。

就職活動中につらかったことは何ですか?

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志望する企業を決めたとき、同級生の中にはすでに企業へのアプローチを進めている人がいて、スタートが1カ月ほど遅れたと感じたことを覚えています。遅れた理由は、自分が力を尽くして仕事に取り組めそうな企業に出会えなかったから。周囲の就職活動が進む一方、スタートラインに立てていない自分との差が開いていく感覚を持った期間はつらい思いをしました。

企業選びの段階では、情報工学科だからIT系企業であったり、興味があったデザイン系の企業であったり、あるいは地元の企業であったり……、10社にエントリーしていました。そんな中、学校に届いていた過去の求人票から「ここしかない」と決断できる志望先を見つけられるとは、思いもよらないかたちで行き詰まりを打ち破ることになりました。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

自分が見た求人票の中では、同社と方向性が似た理念を掲げ、競合する事業を展開する企業が見当たらず、その独自性に魅力を感じたことが第一の理由です。

また経営方針としてAIの活用やDXの推進を掲げていたため、情報工学科で学んだ専門性を生かせそうだという期待感もありました。さらに私が応募した職種は、社内の技術部門と顧客との橋渡し役を務めます。技術職と顧客、そして私が一体となって新たな職場環境を作り上げていく仕事は、高専で経験を積んだチームでのものづくりに通ずるものがあると思いました。

後輩に向けてメッセージをお願いします

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就職活動を本格化させた当初は、周囲と比べて落ち込むこともありました。しかし遅れを取り戻そうと自分を急かすより、そのときできることに全力を尽くす方が自分らしいと考えるようにしました。

企業によって採用活動のスケジュールやピークは異なります。仲間たちの早い動き出しは、志望する企業のペースに合わせたからであって、私には私の就職活動がある、ということに気づいたのです。周囲の動きと比べてペースを乱すより、自分が全力を出せる企業や仕事を見極め、その軸をぶらさずに進めた結果の方が、満足度の高い就職活動になると思います。

就職活動に臨むときは高専生だけでなく、年上の大学生や大学院生もライバルになります。しかし高専では、高度な専門性だけでなく、どのような業種・職種にも通用する社会人や企業人としての基礎力を養えることを、インターンシップや就職活動を通じて実感しました。その力を存分に発揮するため、先生のアドバイスや学校の制度を活用しながら、学内外を問わず多様な人と出会う機会をつくっていってください。

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