内定者インタビュー

「大学へは行かない」と決めたのは、小学生のとき。兄と姉がいる末っ子の大柴姫楓さんは、早くから自立への意識が高かったそうです。それでも中学校の卒業を控え、「もう少し勉強したい」という思いが勝り、小山工業高等専門学校へ。電気電子系の学科を選んだのは、回路製作からプログラミングまで幅広く学べそうだったから。高専の卒業が近づき、各分野をさらに深めたいという気持ちも湧きましたが、これからは仕事を通して学ぼうと、同級生の半数が進学するなかで就職活動に挑みました。

内定者インタビュー Vol.01

小山工業高等専門学校 大柴 姫楓さん
産業機械メーカー 技術者 内々定
小山工業高等専門学校
電気電子創造工学科 情報デザインコース
大柴 姫楓さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

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卓球部の活動です。1年次はコロナ禍で対外試合ができず、2年次から高専大会に出場。3年次には部長を務め、学科や年次の異なる選手同士が意見交換をしやすい雰囲気作りに努めました。さらに知人の飲食店でホール業務を手伝わせていただく機会もあり、コミュニケーション能力が磨かれていった気がします。面接では、父と同じくらいの世代だった企業の方とも臆せず話せることも評価していただけました。

就職に向けた取り組みにも熱心でした。1年次にはオンラインの企業説明会に参加するなど、本格的な就職活動を始める前から、企業と接点を持てたり情報を収集できたりするチャンスは逃さないよう心がけていました。社会人として生きていく上で、仕事と同じくらい私生活も大切にしたいという価値観や、それを実現するための企業選びを学べたのは、4年次に参加したインターンシップです。

神奈川県で実施されたインターンシップでは、宿泊先と仕事現場を往復する2週間を送りました。その経験自体は貴重で充実していたものでした。その一方で私は、私生活を充実させることの大切さを理解し、ワークライフバランスを保てる企業を志望しようと決めたのです。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

当初、私はテレビ番組の制作に関わる職業を目指していました。しかし周囲にその希望を伝えたところ、人事異動があれば職種や職場が変わり、憧れている仕事から離れたり、身に付けた技術を生かせなかったりする将来も考えられることを知りました。さらに就職関連イベントへの参加や情報収集を重ねていくなかで、自分の「好き」と仕事探しを切り離して考えられるようになり、生涯働き続けることに重きを置いた企業選びをすることにしました。

志望企業への就職活動は、このように4年次の終盤に着手して短い期間で終わらせることができましたが、就職に向けた取り組みは先述の通り1年次から、といえます。オンラインの企業説明会に参加したことがその始まり。後になって、1年生で参加したのは私一人だったことが分かりました。3年生になって対面で行われた合同企業説明会も、本来は4年生向けだったことを参加後に知りました。どれも「チャンスは逃さない」を実践した結果です。

就職活動中につらかったことは何ですか?

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高専進学を考えたときは、5年後の自分を想像できました。しかし就職となると、長ければ高専を出た後の数十年を考えなければいけません。そこまで先の将来をイメージできず志望先選びが慎重になり、精神的に追い詰められた時期がありました。

また私は緊張しがちなところがあり、特に本番の直前に緊張のピークを迎えます。面接当日は起床してから会場のドアを開くまで、激しい緊張から泣き出したくなるほどでした 。そうした緊張感との戦いも、精神的な負担となりました。それだけに授業では発表前に、納得がいくまで準備をする習慣が身に付いていました。就職活動でも情報を集め、研究室の先生にお願いして面接練習を繰り返しました。

慎重になった志望企業の選択、面接の直前に必ず訪れる緊張のどちらも、乗り越えるには自分と向き合い、自分ができる方法で対応するしかありません。準備をしっかりして、それまでに学んだことや経験したことに自信を持って面接の本番に臨みました。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

正直な気持ちを一言で表すなら「ピンときた」ということなのですが、「ピンときた」ことには、根拠があります。第1は実家の近くに工場があったため、子どものころから会社名を見知っていたこと。とはいえどのような会社で、その工場で何が作られていたのかは、4年次の1月に参加した会社説明会で初めて知りました。

その後3月に実施された見学会で経験したことが、2つ目の根拠です。案内された電気系の実験室には、高専の授業でなじみのある実験器具や、それらを大規模にした設備が整っていました。その職場風景やそこで働く人たちの生き生きした表情を目にしたとき、ここで働けたらどんなに素敵だろうとワクワクしたのです。そして、私は手を動かして何かを作りたいんだと自覚できました。

3番目の根拠は、「自分が求められている」と実感できたこと。「高専生を採用したい」と言ってくださった企業は、他にもありました。でも「電気系を学んだ高専生が欲しい」とはっきり伝えられ、入社後に発揮してほしいという力まで示してくれたのは、内定をいただいた企業だけでした。私も高専で学んだことを最大限生かせそうな期待を持てたので、志望企業を同社に絞りました。

後輩に向けてメッセージをお願いします

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私は1年次には企業説明会に参加し、企業情報の収集にも早くから熱心でした。企業について調べると新たな魅力を発見でき、目移りが激しくなった時期もありました。それでも最終的に自分に合った企業と出合えたのは、豊富な情報と経験があったからだと思います。「就職活動をいつから始めるべきか」は人それぞれだと思いますが、興味が湧いたら行動してみてはいかがでしょう。当初憧れた業界や企業だけが、卒業後の数十年を見据えて選ぶ対象とは限りません。視野や選択肢を広げた経験は、後になって必ず生きてくるはずです。

就職活動中に「高専生はすごい」と、企業の方から言葉をかけてもらいました。実験の進め方や器具の扱い方、実技などをしっかり身に付けているからだそうです。確かにインターンシップで大学生や大学院生と実技に取り組んだとき、最年少の私が作業をリードする場面がありました。

そうした経験から得た自信が支えとなって、緊張しがちな私も面接を乗り切れました。高専で学んだことや習得した技術は、“外の世界”で確かな実力として評価されます。

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