内定者インタビュー

広島市で将来働けること――。これは、東京都立産業技術高等専門学校で学ぶ徳永結女さんが志望企業を絞り込むに当たり、最優先にした条件でした。そう決めたのは高専3年生のとき。同市内で暮らす祖父母が丹精込めて耕す田畑を引き継ぎ、会社勤めと農業を両立させるライフプランを立てたのです。経営の安定性や福利厚生の充実を丹念に調べたのも、それらがライフプランの実現と継続に欠かせないと考えたためでした。将来のビジョンを見据えた中で、徳永さんが貫いた方針とは?

内定者インタビュー Vol.02

東京都立産業技術高等専門学校 徳永 結女さん
電気通信事業会社 システムエンジニア 内々定
東京都立産業技術高等専門学校
AIスマート工学コース
徳永 結女さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

徳永さんの画像

学校では課題やテスト対策に手を焼き、一時は「辞めたい」とさえ思いましたが、それでも機械工学、電気電子工学、情報工学の基礎学力と、各分野のものづくりに生かせる技術力を習得しました。実習で苦戦した際は、先生や同級生に自分からアドバイスを求めながら乗り越えた経験から、一人で抱え込むより、人に教えてもらう方が結果が良いことも身をもって学び、自分から人に働きかけられるようになりました。

学業だけでなく、陸上部の活動やアルバイトにも全力を注ぎました。3,000m走を専門とした陸上競技では、つらいときにこそ諦めずに頑張り続ける粘り強さを養えました。飲食店でのアルバイトでも、接客を通してコミュニケーション能力が身に付きました。

ただ、その結果、朝から晩までスケジュールが詰まった高専生活を送ることになり、家族にも心配されるほどの多忙ぶりでした。そもそも要領よく立ち回れるほうではないため、常に必死でした。それでも空きそうな時間を見つけると、その時間で確実にこなせる予定を見極めて充てるなどしてきたことで、計画力も鍛えられました。これらの学業・部活動・アルバイトを通して学べたことは、すべて私の強みとして就職活動でアピールしました。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

就職に向けた取り組みの原点は、祖父母が暮らす広島市で将来働ける企業だけを志望しようと決めた3年生の冬といえます。1~2年次は進学も視野に入れていましたが、一日でも早く広島に行けるよう、卒業後の進路を就職に絞ったのもそのときです。

その方針に従い、広島県内に拠点を置く企業の情報を集め、本格的なスタートを切ったのが4年生の夏。7月に企業説明会、8月にインターンシップに参加した後は、5年生になった4月に第一志望の企業から内定をもらうまで、つまずいたり壁に当たったりした記憶はなく順調に進められました。

面接対策は、研究室の先生や両親に面接官役になってもらい練習しました。想定問答を頭に入れて面接に臨んだのですが、本番では「どのようなことにストレスを感じるか」や社会的な課題についてなど、想定外の質問がありました。知ったかぶりをしても仕方がないので、分からないことは「分からない」と正直に伝えましたが、非難されることはありませんでした。

就職活動中につらかったことは何ですか?

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正直に言えば、就職活動を「つらい」と感じたことはありませんでした。理由の一つには、企業の方と話す中で、高専生の入社が待ち望まれていると感じられたからかもしれません。その実感を裏づけにして、私は就職活動を楽しむ方針を固めました。

面接では印象を残さなければと自分を飾るより、面接官と楽しく会話をし、できれば笑いを取ろうと全力を注ぎました。面接室に入る直前、「ショートコント、面接」と心の中でつぶやくようにしたのも、そのため。面接は私を主人公にしたコントであると考え、私のキャラクターをしっかり伝えて、企業の方に一緒に働きたいと思ってもらうことに力を入れました。

そのようなゆとりを持てたもう一つの理由は、採用時期が異なる企業に複数挑み早期に1社の内々定を確保できたこと。「ここが駄目でも、大丈夫」という気持ちで、その後の就職活動に臨めたことで気持ちにゆとりが生まれたのだと思います。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

内々定をいただいた3社は、電気通信事業、自動車製造、設備工事と、事業内容はまちまちです。しかし当初の方針どおり、どれも広島市に拠点のある企業です。その中で私は、電気通信事業の企業を選択しました。祖父の勤務経験を聞き好印象を持ったこともありますが、将来性に多様な広がりがあると考えたからです。

また祖父母の農業を手伝いながら、会社勤務を続けるというライフプランを実現するうえで、リモートワークの制度が整っていることや、福利厚生の充実と生涯賃金の高さにも引かれました。また3社の中では、高専の卒業研究で取り組むドローンに関する事業を展開している唯一の企業でもあります。

後輩に向けてメッセージをお願いします

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志望企業の選択や就職活動は手に入る情報だけを頼りにせず、自ら進んで行動することが大事だと思います。私が特に価値を感じたのは、企業説明会やインターンシップに参加するという行動により、選択肢になかった企業や、家族や先生とは異なる大人と出会えたこと。実は入社を決めた企業は、他社の選考が終盤に差しかかり1社から内々定をいただいた後に参加した企業説明会で出会えました。いくつもの企業の担当者と対話をする中で、製造や工事の現場より、オフィスワークが向いていることを自覚できましたし、プレゼンテーション能力に磨きをかけなければいけないという課題も、年上の大学生や大学院生が参加しているインターンシップに取り組んだことで発見できました。

今回就職活動を終えて、高専生を求める企業は多いと実感しました。不安や悩みは就職活動につきものなので、自信を持って前向きに自分をアピールしてください。

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