内定者インタビュー

機械に興味があったため、サレジオ工業高等専門学校に進学した嶌村さん。機械だけでなく電子についても学べる環境で、自走ロボやオーディオアンプをつくるなど、幅広い経験を通してスキルを磨きました。また、剣道部や学級長の活動を通して、人間的にも大きく成長できたそうです。就職活動では早くから職種を絞り込んでいたので、じっくりと時間をかけて企業研究やエントリーシート&面接対策ができたという嶌村さんに、当時の様子を振り返ってもらいました。

内定者インタビュー Vol.01

サレジオ工業高等専門学校 嶌村 純さん
航空会社グループ 航空機整備職 内定
サレジオ工業高等専門学校
機械電子工学科
嶌村 純さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

剣道場に鎮座する嶌村さん

もっとも頑張ったのは、課外活動です。剣道部に所属しており、先輩が少なかったこともあって、2年生の頃から自分が部を引っ張る立場となりました。コロナ禍の影響で、本格的に部活動が再開したのは3年生のとき。学年が上がるにつれて研究や就職活動で忙しくなっていきましたが、スケジュールを調整して乗り切ることができました。

5年間にわたる学級長の活動も、力を入れていたことのひとつ。学校行事や部活動費の管理運営に携わっており、コロナ禍でのイレギュラー対応が多かったなか、自分たちで新たなルールをつくってやり遂げた経験は大きな財産になりました。

勉強面で一番忘れられないのは、研究の一環で自走ロボやオーディオアンプをつくったこと。「エンジニア=機械」というイメージを抱いていた私にとって、電子を組み合わせることでプラスアルファの価値をつけることができるなど、“機械×電子の可能性”を知ることができた貴重な体験でした。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

「航空機を整備する仕事に就きたい」と早くから気持ちが固まっていたので、まわりよりも就職活動は楽だったと思います。会社のHPや採用サイトなどで情報収集を行い、第一志望の会社のインターンシップにも参加。想像していた以上に安全対策を徹底していると知ることができたのが、大きな収穫でした。

エントリーシートを書く際には、研究室の先生に応募書類の添削を依頼。3回以上見てもらうことで、内容をブラッシュアップしていくことができました。面接対策では複数の先生にお付き合いいただき、「厳しめの面接官」「やさしめの面接官」など、数パターンのシチュエーションで模擬練習。おかげで、面接当日はまったく動じることなく受け答えができました。

自己アピールをするうえで役立ったのは、剣道部や学級長の経験。他にも、授業の課題で自走ロボやオーディオアンプを手がけたことなど、高専でのあらゆる経験が就職活動に活きました。学生時代にいろいろなことにチャレンジしておいて、本当に良かったなと思っています。

 

就職活動中につらかったことは何ですか?

研究室で実験をする嶌村さん

最初の壁は、第一志望の会社のインターンシップに参加したとき。優秀そうに見える参加者ばかりで、「自分は大丈夫なんだろうか」と不安になったのを今でもよく覚えています。

私が参加したのは、航空機整備のインターシップでした。5日間ホテルに泊まり込み、空港で実際に飛行機のエンジンに触れるなど、とても実践的な内容でした。そこで私がグループリーダーを任され、周囲と力を合わせて頑張るうちに、当初感じていた不安は安心へと変わっていったのです。

選考期間において大変だと感じたのは、第一志望の会社の一次面接と二次面接との間隔が長かったこと。途中で不安な気持ちになったり、緊張の糸が途切れそうになったりと、モチベーションをキープし続けるのがとても難しかったです。そんな私の心の支えとなったのが、インターンシップで出会った仲間たちの存在でした。その後も連絡を取り合っており、同じ目標に向かって頑張る同志たちの存在はありがたかったです。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

もともと父が私の志望した会社で働いていたので、子どもの頃から飛行機に対して特別な感情を持っていました。そんな私が航空整備士という仕事に興味を持つようになった直接のきっかけは、3年生のときに飛行機を利用したことです。

そこで、航空整備士たちがテキパキと飛行機を点検してまわっている光景を見て、「“空の安全”は人の手で守られているんだ」と改めて実感。その方の背中に描かれていたロゴがとてもかっこよく、内定をいただいた会社を選ぶことにしました。

また、その会社のインターンシップに参加した際に、実際に飛行機の格納庫や駐機場に入り、滑走路を歩き、入社後の自分の姿をイメージできたことも決め手のひとつです。さらに、そのインターンシップで出会ったOBの方が連絡先を交換してくれ、後日いろいろと質問できたことも自分にとって大きなポイントでした。入社にあたって気になっていた疑問を、すべてクリアにすることができ、とてもありがたかったです。

後輩に向けてメッセージをお願いします

笑顔を見せる嶌村さん

後悔のない就職活動を行うためには十分な準備が必要で、どの学年からでもやれることはあります。例えば、一番時間に余裕がある1~2年生のうちに、「何がやりたくて高専に入ったのか」を見つめながら、将来どんな仕事に就きたいのかを考えてみると良いでしょう。

専門科目が多くなっていく3年生の段階では、自分のやりたいことを再確認。同時に積極的にインターンシップや学校説明会に参加し、就職か進学かを決めると良いと思います。そして、やりたいことを実現するために就職の道を選んだなら、4~5年生で本格的に就職活動をスタートさせてください。

学業や課外活動と就職活動の両立に、苦労することもあるでしょう。ただ、自分で時間を工面し、優先順位をつけてアクションを起こしていく経験は、就職活動の成功につながり、その後の人生にも役立つはずです。スマホのアプリやリマインダー機能を絞って統一し、それをうまく活用してスケジュール管理をするなどし、学校生活を大事にしながら就職活動を進めていきましょう。

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