株式会社ニトリホールディングス

株式会社ニトリホールディングス
代表取締役社長兼COO

白井 俊之

白井 俊之写真

北海道岩内郡岩内町出身。1979年、宇都宮大学工学部環境化学科卒業。同年、株式会社ニトリ家具(当時)に入社。2016年、株式会社ニトリホールディングス 代表取締役社長に就任。

気になったら、やってみる。貫いた後悔しない生き方。

「没頭」の連続だった学生時代

学生時代に熱中したことは、とても一つには絞りきれない。それぐらい、さまざまなことに、惜しげもなく時間を注ぎ込んできた。
まずは、野球。高校では硬式野球をしていたが、肘を壊して投げられなくなった。それでも未練が断ち切れず、大学では軟式野球部へ。4年生になってからも就職活動そっちのけで大会に出続けた。また野球に飽きたらず、当時、学内で流行していたバードウォッチングの「探鳥会」というサークルにも出入りしていた。
アルバイトでは、家庭教師、引っ越し、居酒屋、中華料理店、雀荘スタッフと数多くの経験をした。なるべく時給の高い仕事を選び、どこでも「稼ぎ頭」と言われるまで働いた。お金が欲しかったというより、「せっかく働くのなら、その時間を有意義なものにしたい」、私を動かしたのは、ただその一心だった。

遅れた就職活動の先にあった運命的な出会い

大学3年生からは研究室に所属。テーマは、温度・時間・薬品の濃度などの条件によって分子構造の変化を解明するというもの。分析にはとにかく時間がかかり、研究は深夜に及ぶこともしばしば。とはいえ、遊びもアルバイトも手を抜かず、研究室をいったん離れてバイトに行き、夜に分析結果の確認のため戻る、そんな日も少なくなかった。
こうして、多くのことに本気で取り組んできた結果、就職活動のスタートは出遅れることに。しかし、そんな私に運命の出会いが待っていた。雑誌でその存在を知り、なんとなく足を運んだニトリの会社説明会。そこで、現・会長の話を聞いての「面白そうだな、この会社…」という直感から、入社を決断した。当時、まだ60人規模のその会社に、迷うことなく飛び込んだ。

すべての選択が「正解」になる

客観的に見れば、特に褒められることのない学生生活だったかもしれないが、無我夢中で過ごしたその経験は、入社後の私を支える大きな糧になっている。
多様な活動を通じた出会いは人間への関心を深め、のちに会社で人事制度を設計する際の土台となった。さらに、寝不足になりながら取り組んだ研究も無駄にはなっていない。流通業では在庫管理・販売予測・商品構成をデータに基づいて設計することが重要である。この点において、研究で培った「数字で考える」姿勢が大いに生きている。
根底にあるのは「後悔しない人生を生きたい」という思い。興味があることには、どんなことでも取り組んだ。結果がどうあれ、その時点で最善と思う選択をすることこそが「正解」だと信じてきた。「もっと勉強すればよかったかな」と思わないでもないが、自分の学生生活にやはり後悔はない。当時の選択の積み重ねが、紛れもなく現在の私を形づくっているからだ。

学生への応援メッセージ

自分にはどんな仕事が向いているのか、そう悩む学生は少なくありません。ですが、人は知っている仕事の範囲からしか進路を選べません。未知の仕事は、最初から選択肢に入らないのです。だからこそ、まずは世界を広げ、知ることが大切です。少しでも興味を持ったら、積極的にチャレンジしてみてください。あなたの可能性は、むしろ「知らない領域」にこそ開かれています。