「現在」が分かる!「未来」が見える! 業界地図

メーカー業界

繊維・紙・パルプの業界地図

繊維・紙・パルプ市場は、環境変化によって縮小傾向にある。ただ、技術開発により新商品の開発や新規需要開拓が進んでいる。

※掲載企業は売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。また掲載内容に関する基準はこちらよりご確認ください。

繊維

東レ

衣料・産業用繊維が柱。炭素繊維は世界トップ

旭化成

衣料用から不織布、バイオ素材などを手掛ける

帝人

合成繊維、炭素繊維、医薬、医療機器など多角化

東洋紡

機能衣料、アパレル製品、フィルム素材などが主力

ダイワボウホールディングス

綿紡績の老舗。現在はITインフラ関連が柱

倉敷紡績

通称「クラボウ」。綿紡績大手だが建材などを拡大

ユニチカ

繊維に加え、フィルムや機能樹脂などの事業を強化

日本毛織

略称「ニッケ」。羊毛紡績大手。商業施設などに多角化

住江織物

カーペットなどのインテリア用品、内装材などを販売

小松マテーレ

ポリエステル繊維の染色、加工などが主力

セーレン

衣料品OEMのほか、自動車用シートなどが主力

製紙

王子ホールディングス

製紙で国内トップ。段ボール、感熱紙事業などを強化

レンゴー

板紙専業で、段ボール生産量は国内トップ

大王製紙

ティッシュ、紙おむつなど家庭用紙に強い

北越コーポレーション

印刷・情報用紙が主力。段ボールなど新事業育成

トーモク

段ボール加工の専業。輸入住宅事業も展開

三菱製紙

印刷・情報用紙などがメイン。王子グループ

中越パルプ工業

新聞、印刷用紙などが柱。王子グループ

ザ・パック

店舗向け紙袋の大手。段ボールなども手掛ける

繊維・紙・パルプ業界の企業情報

繊維・紙・パルプ業界の「現在」と「未来」

縮小続く繊維産業。炭素繊維は世界シェア高い

経済産業省の工業統計によると、2019年の繊維工業の製造品出荷額は、前年比2.3%減の3兆6,940億円となった。アパレル市場の縮小や輸入品の普及により、事業所、出荷額とも1991年比で約4分の1の水準。ただ、生地の製造技術は高い。経産省では繊維産業は品質と縫製技術の高さで世界をリードする力があると指摘する。代表例が炭素繊維だ。鉄の4分の1の重さながら、強度は10倍。日本の大手3社で世界シェアの半分以上を占め、自動車や航空機などの新市場を開拓している。

ペーパーレスの影響続く。注目される新技術「CNF」

一方、工業統計による紙・パルプ・加工品の19年の製造品出荷額は、前年比1.8%増の7兆6,878億円。経産省の生産動態統計によると、20年の紙・板紙の生産量は、前年比10.0%減の2,287万トンと2桁の減少。新聞や雑誌向けに加え、ペーパーレスの普及などで情報用紙も減少した。新技術として注目されるのが、セルロースナノファイバー(CNF)。木材繊維を微細化した材料で、鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を持つ。多方面の用途が見込まれ、各社とも技術開発を急いでいる。

データで見る業界のポイント

段ボールの生産量推移

段ボールの生産量推移
「段ボール統計」(全国段ボール工業組合連合会調べ)2021年

※掲載内容の基準について

  • 掲載企業は売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。業界の分類は、マイナビ2024の業種分類に沿っています。各社の直近の決算に基づき、該当する分野の主に売上高の大きい順に企業を掲載しています(矢印などで示す関係企業については順不同)。なお、売上非公開の企業など、その業界における注目企業を掲載する場合は、五十音順の並びとしています。

    売上高については、2021年9月期までの連結決算を原則とした、直近の決算期の数字を使用しています。また、非上場企業の場合は、決算公告や自社のホームページなどで公表している直近の売上高を採用。売上高を公表していない企業については「非公開」としています。

    出資関係は、上場会社については提出が義務付けられている直近の「有価証券報告書」に沿っています。非上場企業はこれまでに業界団体や企業から公表されている文書などの数字を基にしています。「有価証券報告書」とは、企業の事業内容や、従業員、設備、財務諸表、子会社や関連会社、株主など多くの情報が掲載されており、金融庁のサイト「EDINET」で企業ごとに検索できます。

    原稿作成期間は2021年7月1日から10月31日です。

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