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就活準備講座

障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~
障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~
2/14配信

村山:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただき、ありがとうございます。司会の村山千代です。障がいのある学生のための就活準備講座、今日は面接対策編です。皆さん、ぜひ面接で感じている不安や疑問をチャットや質問スペースにお寄せください。

使い方のご紹介です。オレンジ色のバナーが出ていますでしょうか。バナーから出席票の提出をお願いいたします。そして、チャットへの書き込み、ありがとうございます。この後も気になることがあれば、ぜひチャットへの書き込みをお願いします。そして、質問は質問スペースにお願いします。

 さらに、マイナビTVではプレゼントキャンペーンを実施していまして、就活準備に役立つ特典をプレゼントしています。過去のプレゼント例としては、選べるeギフトやマイナビオフィシャル就活ブックなどがありました。現在なのですけれども、こちらです。選べるeギフト500円分を差し上げています。マイナビTVの企業セミナーに3件予約していただきまして、さらにアンケートを回答してもらうと、プレゼントしています。キャンペーンへのエントリーが必要ですので、こちらも忘れずにお願いします。

 さあ、今日の講座ですけれども、お話しいただくのは寺塚さんと守屋さんです。よろしくお願いします。

寺塚:
よろしくお願いします。

守屋:
よろしくお願いします。

村山:
では、まず自己紹介を寺塚さんからお願いします。

寺塚:
ただ今ご紹介にあずかりましたマイナビのキャリアサポーター、寺塚と申します。本日は、私は一般的な面接のお話ということで、ここを気を付けておこうねというところをお話ししていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

村山:
お願いします。そして、守屋さん、お願いします。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズからまいりました守屋と申します。私は、こちらの自己紹介にも書いてあるように、15年前にマイナビに入社をして、ずっと営業してまいりました。ですから、今日は企業の目線から面接対策について皆さんにアドバイスやコメントができればいいなと思ってまいりましたので、よろしくお願いします。
村山:よろしくお願いします。本日の流れですけれども、ご覧のとおりとなります。就活スケジュールと面接選考の基礎知識、障がいのある学生の面接対策、お知らせ、さらに質問コーナーと続きます。

 では、最初のパートです。寺塚さんから面接選考の基礎知識を教えていただきます。お願いします。

寺塚:
よろしくお願いします。というわけで、ここからは基礎的なことということで、もしかしたら皆さんの中には、どのような枠で、障がい者枠か一般枠かどちらかで受けようかなと迷っていらっしゃる方もいたり、どちらとも受けようと思っている方もいらっしゃるかなと思いますが、こちらは、どちらの枠でも気を付けるべき基礎的なことについてお話をさせていただきます。質問は最後にもお答えするので、ぜひチャットなどに気になったことなどを書いていってください。

 というわけで、早速お話しさせていただきます。まず、面接というより3月1日、就職活動の解禁といわれる時期まで、あと本当に2週間ほどになってきました。もしかしたら、もう面接を受けていたり、いろいろとお話を聞いてもらっていたり、エントリーシートを書き始めていたりしているという方も多いのかなと思います。改めて皆さんが今までやってきたことの振り返りと、これからどのように就職活動が進んでいくかということの振り返りをしていきましょう。

 先ほどお伝えしたとおり、3月1日から企業の採用情報であったり、エントリー、企業説明会というのが一斉に開始になってきます。それと同時に、エントリーシートを提出したり、筆記試験を受けたり、その後、続くように面接を受けるという流れになるのが一般的かなと思います。多くの企業では、エントリーして、エントリーシート提出、もしかしたら、筆記試験を同時にやるという企業などもあります。そこから面接です。こちらも回数は企業によって結構まちまちで、もしかしたら1回のところもあれば、3回、4回と行うところもあります。

 でも、その中でもぜひエントリーシートにまず力を入れていただければと思います。基本的に、今日お話しする面接、これはエントリーシートを基にお話しすることも多いです。ここからまた後ほど言いますが、深掘りしていくのも、まずエントリーシートを見て、ここが気になるなというところから会話をしていく、糸口をつかんでいくということが企業さん側にも多いです。ですから、まずは何からやろうとなったら、エントリーシートを書くということをぜひ始めていただければと思います。

 そして、先ほどもお伝えしましたが、障がい者枠、一般枠という形で応募の窓口が違うことなどもありますので、ぜひエントリーする際は、どちらにしようかな、であったりとか、その企業さんがどちらの枠、どの枠があるのかなということはぜひチェックをしておきましょう。もしかしたらそれによって設問や面接の形というところも違う場合もありますので、ぜひ自分はどのような就職をしたいのかというところ、こちらもうまく使い分けていただければと思います。障がい者枠のほうで面接について気を付けることは、後ほど守屋さんのほうからお伝えさせていただきます。

 というわけで、本題の面接です。ここを最初に理解しておきましょうというところなのですが、面接はスピーチの場ではありません。結構、何か話さなくては、とにかく自分について伝えなければといって、わっと一気にお話ししてしまうこともありますが、基本的には、対話、会話になります。先ほども言ったように、企業さん側も皆さんのことを知りたいという意志の下、エントリーシートを見たり、皆さんのお話を聞いたりして、では、このような考えを持っている学生さんなのかな。では、このような質問をしてみようという形で対話をするようにしています。だからこそ、皆さんも、今、このような質問をされたけれども、企業さんはどのような意図があって、その質問をしているのかなというのをぜひ少し頭の隅に置いて返答するというのが、結構大事になってきます。

 意外と、あれを話さなければ、これを話さなければという意識に引っ張られてしまうと、そこから違う、想定外の質問が来た時に頭が真っ白になってしまったり、何としてでもこれを言わなければといってお話しすると、会話がかみ合わないぞとなったりすることもあります。企業さんは、面接でいろいろな多くの学生さんと会っていますので、少し詰まったり、少し考えたりなど、そのようなことも時間を取って大丈夫です。何だったら、「少し緊張しています」と最初に宣言しておいても、「分かっていますよ」となるので、特に緊張しがちな方など、面接はどうしても緊張することも多いですし、少し詰まってしまったり、癖として、うっと一呼吸置かないと、どうしても話すのが難しかったりという方もいらっしゃるかなと思います。そのような時は、最初に「緊張してしまって、うまく言葉が出ないことがあります」と言ったり、「少し考えるお時間を頂いてもいいですか」と言ったりする形で、クッション言葉などをそのように伝えるだけでも大丈夫です。そのように気負わなくても、企業さんは慣れているので、どちらかというと、絶対これを話さなければとガチガチになるよりは、そのように少し失敗しても大丈夫ぐらいの気持ちで企業の方と会話をする、対話をするということをぜひ意識してみてください。

 そうは言っても、その対話となるのは、基本的に個人面接のことが多いです。面接の形態はいろいろありまして、大きく分けて、この3つになります。1つがグループディスカッション、2つ目が集団面接、そして、最後3つ目が個人面接という形です。

 まずグループディスカッションは、企業の方とお話しするというよりは、学生数名で何かテーマに沿ってディスカッションするというものになっています。結構、これも企業によってどのような形でやるかとか、人数というのも異なってきます。中には、1グループ10人でやって、面接官は1人だけのような時もあれば、いくつもテーブルがあって、1つのテーブルあたり3~4人で、そこの中を面接官が複数人、3~4人の方がいくつかテーブルがあるのを回っているという形など、いろいろな形があります。ただ、ここの中で大事なこと、これに関しても基本的にはその対話や、他の学生の方ときちんとコミュニケーションを取るということが重要になってきます。緊張しているのはみんな一緒なので、まずは自己紹介から始めて、少し緊張をほぐしてから始めるということをぜひ意識してみてください。

 そして、次が集団面接ということで、集団面接は、イラストにあるように、多くはこのように横並びで面接官の人の質問に1人ずつ答えていったり、「では、○○さんお願いします」と言われて、話していったりするということが多いです。この面接官に関しては、1人や3人という形で、ここもいろいろ形はあります。集団面接において意識するべきことというのは、持ち時間になります。やはり何人もいるということなので、自分1人だけが目立とうとして一気に話したり、時間をいっぱい使ったりしてしまうとなると、他の人のことをあまり気遣えないのかなと思われてしまったり、他の方がそのようなお話をする時間がなくなってしまいます。ですから、集団面接では、大体1分や2分を1つの質問に対して答える時間、1つの目安にしましょうといわれたりします。

 だからこそ、きちんと周りも見ているかであったりとか、他の方が話している時に気が抜けていないかのような、何だったら、そこのほうを向くまでいかなくても、その面接官の方を見るでもいいですけれども、少し聞いていますと。もしかしたら、そこから、「では、その方の言葉に対して○○さんはどのように思いますか」と聞かれることもないわけではないので、なるほどな、であったりとか、ここは気になるなという部分をポイントだけでも押さえたりしておくと、次にスムーズにつながります。ですから、集団面接は、まずそのような自分の持ち時間というところの意識ということと、他の人の話も聞いて少し気になったことを覚えておく、ということをぜひ意識してみてください。

 あと一つは、周りにいる人と比べないことが大事です。結構聞いていると、留学しました、このようなこともやりました、あのようなこともやりました、のような感じで、すごい人が隣にいることもあります。けれども、基本的に面接官に関しては、やってきたことというより、どのような考えを持ってそれに取り組んだのかだったりとか、その人がどのような人なのかということを深掘りしているので、これをやったからすごいというのはないです。ですから、「すごい」といって委縮をしないように、ぜひ自分は自分だと思って臨むというのも1つ、集団面接のコツかなと思います。

 そして、先ほど言った対話という面が一番強い個人面接というところです。ここは、やはりその相対する学生さん、皆さんに対してかなり深掘りをしていくというものになってきます。これが学生1、面接官1という時もあれば、もう自分に対して、面接官が3人のような。私はなかったのですけれども、すごい人だと、前に8人ぐらいいた例などもあって、これも企業によって違いますが、共通していることは本当に深掘りをされます。「君はなぜそのように考えたのですか」であったり、「エントリーシートにこのように書いてあるけれども、もう少し詳しく話してみて」であったり、そのようにしてよりエントリーシートの回答以上に考えることが増えたり、深く掘り下げたりするということが質問としてされます。だからこそ予想外の質問をされることも多いです。ですから、少しうっとなった質問に関しては、「すみません。予想外の質問だったので」や「少しお時間を頂いて考えてもいいですか」など、そのようにクッション言葉を置いて、一呼吸を置いて答える、であったりなど、ぜひ落ち着いて回答をするようにしてみてください。気になることがあれば、チャットなどに書いていただければ、拾います。

 このような感じで、多分個人面接が、慣れれば、結構一番落ち着くではないですけれども、会話なのだと気付くと、楽です。しかし、多分1つの部屋で密室ではないですけれども、そこで1対1や、複数人対1というのは、最初はとても緊張するかなと思います。なので例えば、その面接官のほうを向くけれども、目のピントを合わせなかったり、そのように一呼吸を置いたり、そのようなことを意識して、自分なりの緊張感を和らげる方法などを今のうちにマスターしておくといいかなと思います。

 学校など、多分キャリアセンターや就職課など、皆さんの就職を支援してくださる部署というところがあると思います。そこで緊張するな、練習したいなという場合は、ぜひお願いしますというと、結構そのような枠や面接練習してもらえたりすることは多いので、ぜひそのようなものも利用しておくのがいいかなと思います。グループディスカッションは、マイナビでも実はそのような枠として設けていることなどもあるので、ぜひそれもチェックしていただけると、うれしいです。

 そのような面接なのですが、いろいろな質問がされます。今、ここに一般的なものという形でいろいろと挙げていますが、本当に一番ありがちなのは、「学生の時に打ち込んだことは何ですか」「頑張ってきたことは何ですか」「一番つらかった経験は何ですか」など、あまりないですけれども、トリッキーなものだと「動物に例えると」など、そのようなものがあります。そして「仕事のこと」と下にありますけれども、「志望理由は?」や「実際に入社したらどのようなことをしてみたいですか」など、そのような質問が主に多いです。

 質問というのは、大きく分けて、自分のことを聞かれているのか、仕事のことを聞かれているかの、この2つです。ですので、わっとなる前に、まずこの質問はどちらのことを聞いているのかな、ということをぜひ考えてみてください。「学生時代に打ち込んだことは?」と聞かれたら、自分のことだなとなりますし、結構仕事のことや「当社の課題は何ですか」など、「10年後、どのような社会人になっていたいですか」ということは、その企業のことや自分の将来の仕事のことということになってくるので、いろいろな質問をされますが、基本的には、この2つに集約されるというのもぜひ覚えておいてください。

 だからこそ、多分やっていると思いますが、ぜひ今のうちに自己分析、仕事研究というものをできるだけしっかりやるようにしてください。自分はどのような人間なのかな、特に個人面接などで深掘りされていくので、どのような考え方をしているのかな、つらかった時に自分はどのようにそれを乗り越えたのかな、その失敗に対して何を学んだのかな、では、なぜ頑張れたのだろうなど、そのようなことを考えてみてください。また仕事研究に関しては、どのような仕事内容なのだろうというところを改めて考えると同時に、できればそこから自己分析も組み合わせて、ではなぜその仕事をしたいのだろう、なぜその仕事に惹かれたのだろう。

 もし機会があれば、その企業の方とお話ししてみて、このようなところは自分と共通点だなという部分を見つけるなど、ただマイナビなどのナビ情報だけを見て判断するのではなくて、できるだけなぜ自分はその仕事に惹かれたのだろう、その企業に惹かれたのだろうということを具体化する、言語化するということをやってみてください。意外と難しくて、企業ごとに考えなければならないので、まずそれを考えるのは難しいなという方は、考え方や性格という自己分析のところから始めてみてください。

 ただ、本当に面接が進むごとに多くの企業さんは、やはりどれだけ仕事のことやうちの企業のことを分かっているかなということを深掘りしてくることも結構多いです。ですから、ぜひ最初の1次は、そのような自分のことがどれだけ分かっているかなどで判断することも多いのですけれども、そこに進むにつれて、「なぜ当社に入りたいのですか」「では、どのような仕事をしたいですか」と深掘りされることがあるので、やはり特に志望度が高い企業ほど、その仕事はどのような仕事なのだろう、どこに自分は惹かれたのだろう、では入社したらどのようになりたいという、仕事理解と同時に自己分析、どちらも一緒に掘り下げていって、ぜひそれを言語化するようにしていってください。

 できるだけ人に話すということもおすすめです。もし機会があれば、特に説明会の時などに実際に直接企業の方とお話しできる機会などがあったら、聞いてみるといいと思います。「このような理由で御社が気になっているのですが、これはありですか」など、意外と、結構答えてくれると思います。「このような理由で入社した人がいました」や、「自分はこのような理由でこの会社を目指しました」という形で結構話してくれるので、ぜひその企業の方や他の学校の人など、親御さんでもいいと思います。なぜ自分がその仕事をしたいのかということを理由付きでお話ししてみて、いろいろな人の意見や「それは、このようなことですか」という、自分が得られなかった言語化というところをぜひ話してみてください。特に仲のいい人などにお話しして上手く通じなかったら、それは初対面でお話しする面接官には基本的に通じないお話になってきます。ですから、まずは仲が良くて、自分が話しやすいなと思う方に話して、きちんとこれは伝わっているかなということを確認して、どんどん知らない人と話す練習をしていくのもおすすめです。

 そのように仕事でいろいろとありますので、これはマイナビの宣伝になってしまうのですが、今のうちにぜひ使ってくださいという予約リストという機能です。マイナビでは3月以降からエントリーできるのですが、それを事前にエントリー予約という形でできるようになっています。気になる企業、3月以降、絶対エントリーするな、絶対受けたいな、応募したいなという企業さんは、ぜひ今のうちにこの予約リストというのに入れておいてください。あと2週間でここに入れておいて、マイナビだと、自分がエントリーするリストが、最終的に、いわゆる平均20社ぐらいといわれます。それぐらいリスト化できていると、そこから3月1日、少なくとも企業を選ぶという時間は、面接の対策であったり、エントリーシートを書いたりする時間に使えますので、ぜひこれも今のうちから活用していってください。なおかつ、今3月以降の説明会も実は予約受付を開始していますので、そちらも使っていただいて、効率よく進めていただけるとうれしいです。

 「入社したらどのようになりたいか分からなくて、悩んでいます」。それは、なかなか難しいですけれども、いろいろな話を聞いて、自分がこのような人になりたいなと見つけるのが、多分一番早いと思います。この人だという人はなくても、この人のこのような部分はいいなと、いいなと思う部分を挙げていきます。何だかキラキラしているなというのでもいいです。それが言語化できれば、それが、このような人になりたいという理想像だと思うので、まずいろいろな人のお話を聞いてみたり、説明会を聞いたりして、このようになりたいなという人を見つけるというのがいいと思います。

 という感じで、ここまでわーっと一気にお話ししましたが、あと皆さん、これもぜひ今のうちから準備しておいてくださいということで、本当にコロナ禍から一般的になった面接方法ですね。ウェブ面接です。本当に私はこの前に就職したので、ウェブ面接は全然やっていなかったのですが、本当にコロナが流行ってから、もう一般化して、結構企業さんによっても、基本は対面だけれどもウェブも対応したり、もう1次面接は全部ウェブだったり、かなり柔軟になってきているなと思います。

 その分、皆さん少し準備することが多くはなってしまうので、ぜひ今のうちに通信環境や、自分の部屋の中や家の中でウェブ面接ができる場所はあるかな、というところを確かめておいてください。後ろの背景がガチャガチャしてないか、また静かであるか、などですね。もしご実家に住まわれているのであれば、例えば、ご家族の方に「その時間に掃除機をかけないで」であったり、この時間だけ静かにしてくださいとお願いするであったり、そのようにしてご家族の協力というのも必要になってくることがありますので、こちらも今のうちから準備を始めておきましょう。

 それから、やはり光の加減で少し表情が暗く見えてしまったり、前髪が少し目にかかっていて、それが影になって、あまり表情がきちんと見えなかったりということなどもあります。ですから、ぜひ今のうちに自分がカメラにどのように映るのか、どのポジションだったら自分が一番よく見えるのかというところも、ここはチェックをしておいてください。

 これもマイナビのこのような機能があるよ、というものなのですが、ぜひこのウェブ選考で失敗しないための対策術ということで、少しお話ししきれなかった部分や、どれぐらいの通信量が必要なのか、回線はどれぐらいあったほうがいいのかというところをページとしてまとめています。ぜひウェブ面接がある方は、今、チャットにも挙がりましたが、こちらも活用していただけるとうれしいです。他にも面接対応しているコンテンツが様々ありますので、ぜひうまく活用してください。というわけで、一気にお話をさせていただきましたが、ここまでが基礎知識となります。
村山:ありがとうございます。就活のスケジュール、そして、面接の基礎的なところを教えていただきました。結構質問スペースには、障がいの特性で、このようなものを抱えているのですけれどもというご相談や、このような時、どのようにすればいいですかという具体的な質問も頂いていますので、このあたりも含めまして、守屋さんにこの後お話しいただこうかなと思います。よろしくお願いします。

守屋:
よろしくお願いします。では、今までが寺塚さんのほうから基礎的な土台となる面接の対策の話があったと思いますけれども、ここからは障がい者手帳をお持ちの方に特化した面接の対策、コツを少しご案内できればいいかなと思います。チャットのほうにも、「入社したらどのようになりたいかが分からなくて、悩んでいます」。先ほど寺塚さんも拾っていただいていますけれども、皆さん、働いたことがないと思いますので、当然不安が多分たくさんあるのではないかなと思います。ぜひ多くの企業の説明を聞いたり、先輩社員に会わせてくださいとお願いをしたり、いろいろな人の話を聞くことで、少しでもイメージが湧けばいいなと思いますので、そのような機会をたくさん得ていただければいいなとまずは思っています。今日、この後の話もそのような観点で聞いてもらえたら、うれしいなと思っています。

 私からは、この4点お話をさせていただきます。企業が確認したいことです。これは、結構本音ベースで今日はお話しします。2つ目が、企業が確認したいことを皆さんが説明する上で絶対に大切にしてほしいことです。これをご案内します。その後に、企業が避けたいと思っていることの本音です。最後に、面接で注意をしたいこと、この4点を私のほうから説明させていただきます。

 最初に企業が確認したいことです。こちらは、もうずばりなのですけれども、企業が一番皆さんを面接する上で知りたいのが、その人と働くと何が起こるのかというところです。もし入社した場合、その方が働く上でどのような困り事が起こりそうかということを教えてほしいと企業は思っていると思います。具体的には、この3点を求められると思います。1つ目が、働く上で起きそうな困り事は何か、2つ目に、それに対してご自身で対応できること、対処できることは何か、3点目に、職場で配慮してほしいことは何か、この3点を企業としてはぜひ教えてほしいと思っていると思います。困り事が皆さんに発生した時に、ご自身でどのような対応をすることができるのだろうか、また、逆に対応しきれずに職場に配慮を求めたいことは何なのか。このあたりを企業は確認したいと思っていると思います。

 では、それを皆さんが説明するにあたって、きっと必要になることを少しお話しさせていただければと思います。企業が確認したいことを説明する上で必要なことは、ずばりどれだけご自身がご自身の障がいを正しく理解しているかということに尽きます。当然ながら、自身の障がいを受け入れて、正しく理解していればいるほど、先ほどの働く上で起こりそうな困り事は何か、それに対して自分で対応できることは何か、職場で配慮してほしいことは何かのような質問に対して上手に説明ができるのではないかなと思います。このような障がい理解を前提として社会で活躍する力のことを総称して、こちらにも書いてありますセルフケア力といいます。この後のスライドで細かく説明するのですけれども、このセルフケア力というのが、この障がい者採用における面接では欠かせないかなと思っています。

 また、このような話をする時に相談相手がいるかいないかというのも、非常に大きなテーマになりますので、ぜひ相談相手、学校のキャリアセンター、親御さん、ご友人、先輩、探せば、いろいろな方が周りで支えてくれると思いますので、ぜひそのような相談相手を見つけながら考えていってほしいなと思っています。

 先ほどお伝えしたセルフケア力を具体的にご説明させていただくのですけれども、この4つの構成になっているとよくいわれています。1つ目が、状態把握です。良い時も悪い時も自分に出ているサインや癖に客観的に気付くことができる、少し体調悪くなりそうだなという予兆など、そのようなものを自分なりに気付くことができる力のことです。

 2つ目が、特徴理解です。それぞれの状態における自分の特徴を客観的に認識できるということです。いろいろな特徴があると思います。それはポジティブに働く時ももちろんあると思いますが、逆にもしかしたら周りに少し負荷や迷惑になってしまうこと、そのようなこともあるのかもしれません。いずれにしても、どんな特徴なのか、誰が見たらどのような特徴なのか、そのようなところまで自己分析いただくとよいかなと思います。

 3つ目は、回復対処です。これは、良好な時、体調がいい時も悪い時も、これは手帳がある方ない方関係なく、みんな調子のいい時、悪い時はありますよね。その時に、良好な時はそれをいかに維持するために、どのような行動をすればその良好な状態が継続されるのか、逆に少し体調が悪い時にどのようにそれを回復させるのか、良好な状態に戻すのかという方法、これを短期的な対処方法・回復方法と、長期的な方法と2つ持っているといいと思います。例えば、体調が悪くなった時に、少し休憩するのがいいという方もいれば、少し1人になる、あるいは音楽を聴く方もいます。いろいろな対処の方法は、お一人一人違うと思うのですけれども、それを自分で持っておくというのが非常に大事です。あるいは休日にまとめてダッと休みを取る中でも、どのような活動をすると、ご自身が回復して体調がよくなるのかのようなところなども、いろいろと自己分析を進めていただくとよいかなと思います。

 最後が配慮相談です。これは、誰かから状態などが大丈夫かどうかと問われる前に、自分から情報を上司や同僚に共有して、必要であれば、配慮の相談をすることができる力です。なかなか配慮相談といっても、簡単にはいかなかったり、自分から言うのに少し勇気が要ったりすることもあると思うのですけれども、これも非常に重要な力なので、主体的に自ら相談できる力も、このセルフケア力の上では非常に重要だと思っています。長くなりましたけれども、非常に大事なお話でしたので、お話をさせていただきました。このセルフケア力を高めていくことが面接で企業にご自身のことを理解してもらう上で非常に大事な要素になるかなと思っています。

 では、続いて、ここもかなり本音ベースの話が続くのですけれども、企業が避けたいことです。こちらを2つご紹介したいと思っています。1つ目が、勤怠が不安定になってしまうということです。体調不良による突発的なお休み、早退、遅刻が頻発することを企業は避けたいと思っています。これを避けるために面接で何を確認してくるかというと、例えば、マイナビパートナーズであれば、まず確認したいのは、その方の生活習慣になります。生活習慣を確認すると、その方が健康維持にどの程度の意識を持っているかが分かります。

 われわれが面接でよくお尋ねするのは、生活リズムです。これは「休日も含めた起床時間と就寝時間をおおむね一定に保っていますか」や、できれば十分な睡眠時間、運動する習慣があって、食事を3回、きちんと取っているか、このようなところも非常に大事なポイントとして見ています。一定の生活リズムを保った上で、適切な睡眠、運動、食事の習慣は、面接で聞かれるから、そのようにしなければならないというわけではなくて、これから皆さんが社会に出て安定的に働く上で非常に意識してほしいなと思うポイントになります。これは障がいをより悪化させない、そして、予防です。そのようなものにもつながっていきますので、ぜひ意識されるとよいかなと思っています。

 勤怠の不安定の話が続くのですけれども、関連して、この健康状態の確認というのも非常に多くされまして、事実ベースで、現在の体調や通院の頻度、あとは服薬の状況です。これも確認されることがあります。具体的には、「最近の体調はいいですか」や「障がいを理由とした大きな体調不良がこの数カ月の間にありましたか」「どれぐらい通院されていますか」「どれぐらいの服薬をされていますか」と、結構細かく体調について聞いてくる企業がありますが、これはより皆さんのことを理解して、一緒に働く上で何ができるかなということを企業が真剣に考えているから聞く質問なので、ぜひ特に怖がらなくて、嘘などをつかなくていいです。事実ベースでご回答いただければいい質問になりますので、ご認識いただけるといいかなと思いました。また、もし主治医が付いている方がいらっしゃれば、主治医からこのように言われていますということも事実ベースとしてお伝えするのが、非常に説得力があっていいかなと思います。

 企業が避けたいことの2つ目です。これも非常にこの領域に限らずで、よくある話なのですけれども、働く意識の話になります。「障がいがあるから、これができなくてもいいでしょう」や「配慮していただけますよね」のような、そのような低いマインドで就職活動に臨む方も、中にはいらっしゃいます。多くの企業では、自分の強みが言えるかどうかや、将来の理想やなりたい自分像がよく聞かれるのですけれども、これは面接対策として表面的に言えるようになることが大事なのではなくて、自分の強みを生かして社会の中でどのように活躍していきたいか、どのように成果を出したいかのようなことを聞かれている質問になります。このあたりのところが、障がい者領域であれば、どうしても配慮の話がメインになりがちです。

 どちらかというと、順番が逆でして、社会で活躍して、このような成果を出したい、このようなことがやってみたい。だけど、このような障がいにおける特性で、このようなものは、自分は苦手です、あるいは難しいです。だから、このような配慮をしてください。この順番でお話しいただくのが非常に大事なポイントになります。こちらのスライドの下にも書いてあるのですけれども、社会人になるということは、利益貢献をすることで会社をより黒字にしていくという営みになりますので、その代わりにお給料をもらうという仕組みにどうしてもなっています。ですから、何か配慮をしてもらうことが前提というよりは、自分が活躍をする、成果を出すというところが先になります。その点だけ話す順番の注意が必要です。

 少し駆け足で企業が避けたいことのお話を申し上げたのですけれども、面接で注意したいことを最後にまとめさせていただきます。1つ目です。面接で注意したいこと、「配慮は要りません」はNGと書かれているのですけれども、これは本当にそう思っています。配慮事項を共有して、その企業に対して、このようなことを配慮してもらえれば、このように活躍できるという話をすることは決して遠慮すべきことではありません。けれども、よく私も学生と話していると、配慮事項を言うことによって、自分が採用されないのではないか。あまり配慮、配慮と言ったことによってマイナスになるのではないかという学生さんがいるのですけれども、実はそのようなことはないです。先ほども少しお話ししましたよね。配慮事項を言うことによって、本気の企業であれば、どのようなことを配慮してほしいか真剣に聞いてきてくれるはずなので、むしろ、しっかり自己分析をして整理をして、お話しいただくことのほうが大事かなと思います。「配慮が要らない」は、その言葉で配慮する気のない企業を呼び寄せてしまって、真剣な企業を遠ざけてしまう可能性がありますので、その点は注意が必要かなと思います。

 最後です。面接で注意したいこと、できないこと、苦手なことだけを伝えるのはNGです。配慮相談は、できないことを言うのではなくて、できるための環境を整備することです。先ほどもお伝えしたことと重複するのですけれども、ここについては、とても大事なことなので、改めてお伝えさせていただきます。ポイントとしてなのですけれども、できないことはできなくてよいです。皆さんは働いたことが今までないというのが、逆に強さです。ですから、挑戦してみたいこと、やってみたいこともきっとあるはずだし、やってみなければ分からないことも多いですよね。ただ、その上でここだけは留意してほしいというのが、障がい配慮になりますので、そのようなところをセットでお話しいただくというのは、改めて意識いただくのが大事かなと思います。

 少し駆け足気味でしたけれども、私のパートは以上になります。今もたくさんの質問を質問箱に頂いていますし、チャットでもコメントがあるので、後ほど質問コーナーで拾わせていただければと思いました。以上になります。

村山:
守屋さん、ありがとうございます。企業さんは落とすためにいろいろ聞くのではなくて、一緒に働きたくて、活躍してもらえるのかなということを確かめたいだけなのですね。

守屋:
おっしゃるとおりです。何が自分たちにできる配慮なのかというのも、同じ障がい名でも、人によっては全然違いますよね。ですから、あなたのケースの場合は、何を私たち会社は配慮したり検討したりしたらいいのですか、という姿勢で聞いてきていると思いますので、それができないのだったら駄目だ、のような姿勢で面接に臨んではいないと思います。

村山:
ありがとうございます。いろいろと質問を頂いていて、これはどうでしょう。自分から配慮してもらいたいことを言うのでしょうか。言われたら答えればいいのでしょうか。やはりご自身から言ったほうが誠実なのでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。基本的には、ご自身で自ら進んで配慮について「ご相談したい配慮があります」と切り出していただいたり、面接であれば、聞かれなかったら一番最後に、自ら「このようなご相談がしたいです」と申し出たりしていただければと思います。
村山:これも本当に面接というのは、働けるのか、活躍できるのかという確認作業ということなのでしょうね。

守屋:
そうですね。

村山:
ありがとうございます。皆さんの質問をまた後ほどピックアップさせていただきます。では、ここから少し寺塚さんにお話しいただきたいのですけれども、今後、いろいろなイベントがあるのですよね。

寺塚:
はい、そうです。少しCMのようなところにもなってしまうので、少し気楽に聞いていただければと思います。まずは、皆さん、おそらくここに来られている、この講座を聞かれているということは、もう使っているかもしれませんが、ぜひこのチャレンジドというサイトを使っていただければと思います。ここに先輩たちの就活体験談や、障がいへの配慮検索という形で本当にかなり細かく配慮事項というところを絞り込んで検索できたり、実際の雇用実績というものも調べられたりします。今ちょうどチャットのほうに流れていますが、ぜひこちらのチャレンジドを活用していただけるとうれしいです。

 ここ、実際に3月以降も掲載予定企業さんは、かなりあります。今のところ、このような感じで、いわゆる有名な企業さんが結構出てきています。まだ出ていない企業さんもあるのですが、3月以降必ず出ますので、興味ある方は、ぜひこちらもチェックしていただけるとうれしいです。結構そのような就職活動のコツのようなところ、コンテンツはかなり充実していますので、企業の情報だけではないということで、今のうちからチェックしていただけるとうれしいです。

 そして、3月以降なのですが、障がい者のためのチャレンジドセッションウェブということで、ウェブで行う障がい者採用をやっている企業さんだけが集まったウェブの合同企業説明会になっています。これも出展予定企業という形で、実際3月からこのマイナビチャレンジドへ載る企業さん以外にも、別の企業さんのお名前も出ていますが、いろいろな企業さんが出てきます。まずどのような企業のお話を聞けばいいか、障がい者枠で就職したいな、悩んでいるなという方は、ぜひこちらに予約の上、ご参加いただけるとうれしいです。

 少し守屋さんに伺いたいのですが、ここに出てくる企業さんは、障がい者枠を分けて採用している企業さんなのですか。それとも、枠としてあるというところで、面接などそのような選考に関しては一緒という企業さんも多いのですか。

守屋:
ありがとうございます。障がい者枠、障がい者コースのような形で選考している企業さんもありますが、逆に、もうそのようなものはなくて、一本でやっている企業さんもあって、この大きく2方向に分かれるかなと思っています。

寺塚:
選考についても、それのご説明もこの中であるという感じですか。

守屋:
そうですね。選考フローの話もあると思いますので、その点についてどのような流れで選考が進んでいくのかなというところをぜひ聞いてもらえたらと思います。

寺塚:
では、ぜひもうこの段階で興味ある企業さんが出るなという場合は、今のうちから企業のどのような情報があるのかというところを、このチャレンジドや、チャレンジドで載っていない場合には、マイナビやネットでぜひ調べてみて、それで臨んでいただけると、より分かりやすく聞けるかなと思います。もう予約したという方も結構いて、本当にありがとうございます。ぜひ予約まだの方も予約していただけると、うれしいです。そして、そこの中でも就活対策講座ということで、本日は1時間で面接についてぎゅっとお話ししましたが、今回のような面接、グループディスカッション対策講座やエントリーシートの講座も行っています。

 そして、プレゼントということで、ここでもギフトカード2,000円分お渡ししています。こちらも予約特典もありますので、予約した方も、ぜひこちらの予約特典を受け取っておくのを忘れないようにしていただければと思います。そして、その時にぜひ出席票というものが下のバナーに出てきますので、こちらも忘れず出すようにしておいてください。これは、やった後に応募や実際に選考に進むというフェーズになってきます。また、企業さんからご案内も来たりするので、ぜひギフトカードゲットのためにも、この出席票は提出していただけるとうれしいです。

 そして、このように生放送で聞くのは苦手だな、その日に予定があるなという方は、3月2日、3日という形で行いますが、3日のほう、2日目のほうは、これは録画になっています。ですので、1日目、1社聞いて、2日目以降に2社聞いてみる、というように、時間によって参加できたり、できなかったりあると思いますので、ぜひ自分の都合とご相談しながら参加していただけるとうれしいです。気になる企業さんは、ぜひ生放送のところに参加して、実際に質問してみて、生放送だからできることが結構あるので、ぜひ聞いていただけるとうれしいです。ただ、そのように一時停止などをしたいな、巻き戻ししたいなという場合は、2日目も参加していただけるとうれしいです。

 ただ、ぜひコツとしては、いろいろな企業さんのお話を聞いていただけると、うれしいです。1社だけ聞いた方の「御社が第一志望です」という言葉や、その志望理由よりも、やはりいろいろな企業のお話を聞いている方の「御社が第一志望なのです」という言葉と、あと、何より理由は説得力があります。だからこそ自分にとって一番いい企業を見つけるためにも、そして企業さんとしても、やはりいろいろな企業の中から選ばれたいという気持ちでPR、アピールをしていますので、ぜひいろいろな企業を聞いて、ここだという、この企業に行きたい、という第一志望や本命企業を見つけていただけるとうれしいです。

 このイベントだけではなくても、かなりいろいろな企業さんが皆さんに来てほしいなということで情報をいっぱい出していますので、いろいろな情報を集めるようにしてみてください。意外と興味ない企業というところが、話を聞いたら面白かったということもあります。ですから、分からないな、どうなりたいのかな、仕事って?とか、やりたくない、働きたくないなという方も、それでも楽しそうに働いている方がイベントにはたくさん出ていますので、このような人になりたいなというのも見つけていただけると、うれしいです。

 そして、これはまた別の講座のご案内になりますが、3月4日、このチャレンジドウェブセッションの次の日の月曜日の10時、11時などで出られない方もいらっしゃるかもしれませんが、ここではJTB、皆さん、知っていますね。旅行の有名な企業の実際に働いている障がいのある先輩社員の働き方ということで、実際に働いている方のお話を聞ける講座が予定されています。ぜひ興味がある方、JTBに興味ある方、実際に障がいがある方はどのように働いていらっしゃるのかなということに興味がある方は、ぜひこちらも参加していただけるとうれしいです。今、予約を受け付けていますので、こちらもぜひ予約の上、ご参加ください。ということでお話ししていきましたが、いろいろなイベントがありますので、ぜひ皆さん、参加してみてください。

村山:
ありがとうございます。ぜひ活用していってください。では、ここからは質問コーナーとさせていただきます。たくさんチャットにも来ているのですけれども、守屋さんからは質問スペースのものをピックアップしていただきたいなと思いまして、チャットを少し触れさせてもらっていいですか。精神疾患や発達障がいを抱えていらっしゃって、面接がとにかく不安ですという方がいらっしゃるのですけれども、守屋さん、こちらも先ほどお話があったように、精神疾患、発達障がいと一言に言っても、人それぞれ違うので、やはり具体的にお伝えするということがポイントになってきますか。

守屋:
そうですね。なかなか事実としてなのですけれども、どうしても精神障がい、ならびに発達障がいについて100%知識があって理解していますという人事の人は、それほどたくさんいるというわけではありません。やはり非常に難しい知識にもなってきますので、みんながみんな、知見があるわけではありません。ですから、皆さんのほうから、このような障がいです、このような配慮が必要です、このような特徴がありますということをぜひ企業の皆さんに、むしろお伝えしていただくような姿勢がとても大事かなと思います。チャットにも、内部障がいに比べて精神疾患のほうが不安定な感じがして、採用されにくいのではないかというコメントを頂いています。もしかしたら、恐らく昔はそうだったかもしれませんけれども、それはどんどん変わってきていると思っています。それほどネガティブに考えずに、どちらかというと、そのようなことに不安を感じているぐらいであれば、ご自身のセルフケア、先ほどお伝えしたようなところを自己分析する時間をしっかり持っていただくほうに使っていただきたいなと思います。

村山:
ご本人ができないということを意識し過ぎてしまうのかもしれないのですけれども、できるということ、このような配慮があれば、このような活躍ができますよというのをうまく伝えたほうがいいですよね。

守屋:
そうですね。

村山:
それを言語化するという作業は時間がかかると思いますので、ぜひ面接前にまとめていただければなと思います。精神疾患は、10人いれば10の症状があるから説明しなければと書き込みをいただきました。守屋さん、質問スペースにたくさん頂いています。

守屋:
そうですね。

寺塚:
すごいですね。

守屋:
いただいている質問を下から順番に読み上げていきたいと思います。1つ目が、障がいの特性で目線を合わせられない時はどうすればいいでしょうか、という質問です。そうですよね。緊張して、なかなか目を合わせるのも大変だと思います。先ほど寺塚さんもおっしゃっていましたけれども、目線が別にぴったり合っている必要はないです。

寺塚:
ないです。

守屋:
もし少し不安だったら、少しずれた目線、ピントを合わせるようなことでも別に問題ないと思っています。障がいの特性で目線が合わないということであれば、少し面接の練習などをしてもらって、ここを見ると決めてもらって、ネクタイを見るなど、そのようなことを言っている学生も前いました。そのようにしてもらってもいいと思います。

村山:
それはこのような特性がありますというのを伝えたほうがいいのですか。

守屋:
これが人によって程度が違うと思うのですけれども、とても人と目線を合わせるのが、もうとにかく苦手だというか、結構強くその特性が出ている場合は、絶対に言ったほうがいいと思います。「苦手なので、少し目線をずらさせていただきます」と最初に言えば、「そのような特性があるのですね」で終わりなのですけれども、ただそこまででなければ、頑張れそうであれば、なるべく目線を合わせるよりは、少し近くを見るようなことにしてもらえたらいいのかなと思いました。

村山:
ありがとうございます。

寺塚:
確かにウェブ面接だと、むしろ、顔を上げて、カメラに合わせたほうがいいというのもありますし、むしろ、ウェブ面接だと、目線を合わせる必要がない分、少し楽かもしれないですね。

村山:
確かにそうですね。自分が目を合わせられないかどうなのかと気になるぐらいだったら、伝えてしまったほうがいいかもしれないですね。

守屋:
そうですね。

村山:
では、どんどんいきましょう。

守屋:
僕のほうでピックアップしてしまっていいですか。

村山:
お願いします。

守屋:
2つ目に来ているのが、自分の障がいをまとめたプロフィールシートを作ったという先輩を知っているのですが、そのようにしたほうがよいでしょうかという質問です。恐らく私の取説のようなことで、ご自身の障がいのことをまとめている先輩がいらっしゃったのかなと思うのですけれども、もちろん絶対にしたほうがいいというわけではないです。大切なのが、ご自身の障がいのことを正しく理解して、相手に伝わるかどうかが全てなので、ご自身で口頭で全部説明するのが本当に大変、なかなか苦手だということであれば、このようなシートを使うのがいいと思います。でも、基本的には口頭で説明できるようにしておくのがコツというか、大事なポイントかなと思いました。

村山:
ありがとうございます。

守屋:
またたくさん質問が今、追加で、ありがとうございます。

村山:
これはどうでしょうか。いいですか。

守屋:
はい。

村山:
私は病気があり、体力がなかったり、疲れやすかったりします。しかし、症状が軽く、障がい者手帳は取れないため、障がい者雇用は利用できません。就職することに対して不安しかありません。企業の見つけ方などアドバイスいただきたいです。

守屋:
ありがとうございます。何も障がい者手帳がないと、配慮事項を言ってはならないかというと、そのようなことはないです。障がい者手帳を取得するまでではないのですけれども、それこそ先ほどの主治医の話です。お医者さんから、プロからこのように言われていますので、このようなところは私は苦手です、なかなか難しいですということは、何も障がい者雇用、手帳があることを前提としたものではなくて、一人一人の個性を尊重するのが、基本的な今の企業の考え方です。また、合理的配慮という言葉が企業には義務付けられています。一人一人の求職者、従業員に配慮しましょうというのが義務付けられていますので、もし手帳がないのであれば、そのない旨、軽いというところも含めて、このとおり伝えていただければよろしいと思います。

村山:
ありがとうございます。同じく配慮事項に関しての質問なのですけれども、配慮事項は何分程度で話すべきですか。どうしても伝えたいものが4点あり、結構長いです。でも、これ以上削れないですと頂きました。

守屋:
ありがとうございます。多分相当練習されたのでしょうね。その中でも、これは逆にご質問になってしまうのですけれども、優先順位や濃淡、優先度が高いものや、このようなケースの場合は、これの緊急度が高いなど、そのようなものがあれば、全部伝えてもらうなら、伝えたほうがいいのですけれども、そのようなところを伝えて、印象を残したほうがいいかなと思っています。4つ全て口頭で言って、記憶できない人もいると思いますので、その中でも特にこれがというのがあれば、そのような表現を使っていただくことで記憶してもらうこともできると思いますし、伝わると思いますので、少しそのような工夫をしてもらうと、よりいいのかなと思いました。

村山:
ありがとうございます。それから、先ほどの回答への返信を頂きまして、先ほどの精神疾患は不安定だからと質問したものです。お世話になっている心理士の方に、実はそのように言われ、精神疾患の人には信用がないとまで言われました。あまりそのような言葉は気にしないようにします。

守屋:
よかったです。

村山:
ありがとうございます。そのようないろいろな噂は、就職活動をしていく中で入ってきますよね。気になってしまいますよね。

守屋:
そうですね。どちらかというと、どうしても主治医の方々に関しては、就職や採用や雇用というよりは、体調やそちらのプロフェッショナルになりますので、もちろんそこでいろいろな主観や個人的な意見としてアドバイスがあったことを全て鵜呑みにしてしまわなくてもいいと思います。今日は、たまたまこのようなマイナビの講座ですけれども、これ以外の講座なども見てもらって、情報収集は常にしてもらって、全て一つのことにとらわれないようにしていただくのがいいのかなと思います。

村山:
ありがとうございます。こちらは、本日、面接についてお話しいただいたので、寺塚さんに質問していいですか。障がいの特性上、緊張しやすく、整理しても、頭の中が真っ白になってしまうのですが、どうすればよろしいでしょうか。

寺塚:
まずは私の場合なのですけれども、私の場合は、まず「緊張しやすいです」など、そのようなことは最初に言います。途中でも言いましたけれども、「私はこのように緊張してしまうタイプです」というところは言った上で「途中で言葉に詰まってしまうことがあるかもしれません」というところを最初に言っておくというのがいいかなと思います。やはり緊張しないようにしなければとなると、余計に緊張してしまうということがとてもあるので、自分が苦手なこと、特にそのように絶対緊張する場には、なってしまうと思うので、そのような場で、「少し自分は緊張しています」ということをまず宣言するというのは、緊張をほぐす1つの方法かなとは思います。

 ただ、それでもやはり不安なことというのはあると思いますし、どうしても頭が真っ白になることはあるかなと思います。そうなった時は、例えばウェブ面接の時だったら、もう全部、一言一句読むのは駄目ですけれども、目線の先、カメラのところに、メモでこれだけは話しておこう、緊張した時はこうしよう、のような、大きい文字で本当にここを気を付けようのようなことでもいいですし、深呼吸と書いておくなど、そのようにして自分が落ち着ける言葉であったり、ここだけは押さえておこうというところを少し書いておくとかはどうでしょう。対面の面接で、やはり緊張される学生さんにお会いしたり、頭が真っ白になった学生さんにお会いしたりしたことがあると思うのですけれども、そのような時は「どうしても緊張して、このメモを少し見ていいですか」などは大丈夫ですか。

守屋:
例えば、何かそこで止まってしまって、面接が成り立たないよりは、もちろん何かツールやメモなどを使って、結果的にご自身のことが伝わったというほうが大事だと思うので、そのようなものを持っていると安心しますよね。最悪は、このメモを見ようのような、精神的に安心できる材料になると思うので、そのような意味では非常に有効かなと思います。

村山:
あとは、やはり人と話すことに慣れていないと、緊張してしまうと思うので、大人と話すというのは、やってみたほうがいいかもしれないですね。

寺塚:
やはり慣れですね。

村山:
学校のキャリアセンターなどに行けば、きっとそのような面接の対策などをしてくださる場面もありますものね。

寺塚:
そうですね。今だと、そのような機会という形で、個人面談のようなことで対応してくださったり、集団面接を練習しましょうという会があったりなどもするので、そのような場所で結構慣れておくというのは大事かなと思います。もし聞いている中で、話すのは得意ですという方もいらっしゃると思うのですけれども、そのような方でも意外と話せなかったり、「あれ、どうすれば」のようなことは結構あったりします。それは、やはり場数を踏んだり、私は、学校でそのような練習をした時に、どうしても志望理由であったり、自分の根底にあることがトラウマのことがあったり、悲しいことがその行動の理由にあったりするというので、泣いてしまった子がいました。

 やはりどうしても自分にとってつらかったことというのは、うまく言葉にできないけれども、もやもやしているということを言葉にしたことで泣いたり、感情があふれてきたりというのがあります。そのようなことも何回か話すことで、多分つらい作業ではあるのですけれども、話すと、このようなことが自分はつらかったのだ、ここで自分は感情があふれてきてしまうな、ということに気付きます。それに対してどのようにうまく説明できるかなということを、結構苦しい作業ではあったり、本当につらかったりしたら、やらなくていいです。けれども、もし少しでも話せそうだな、話したいなと思うのであれば、何回かそのような信頼できる人など、誰かにそれを伝えてみるという練習をすることでも、慣れであったり、緊張であったり、そのように感情が高ぶったりということが回数としては少なくなったり、自分としてもとても落とし込みができて、言語化できるということが実際にあったな、ということがあります。もしどうしてもつらいけれども、感情があふれるけれども、話したいなと思うことがある方は、何回でもいいので練習して、きちんと自分が落ち着いて、緊張せずに、あふれずに話せるという時間を取って練習したほうがいいかなと思います。

村山:
ありがとうございます。あと、先ほどウェブ面接のお話もありましたので、こちらの質問もピックアップしておきます。ウェブ面接日にたまたま家のWi-Fiの接続状況が悪い場合、会社に断りを入れた上でスマホで面接を受けたとしたら、印象は悪いですか。

寺塚:
別に印象が悪いということはないのですけれども、そうならないためにも事前に確実に繋がるようには準備しておきましょうというのが、まず一番の答えかなとは思います。ただ、その上でどうしても難しいという場合、できれば始まる15分前には準備して、難しいとなった瞬間に連絡を入れてほしいのですが、スマホでも大丈夫ではあります。ただ、どうしても少し画面が小さかったりしてしまうので、そこの映りというところがパソコンよりは、もしかしたら暗く映ってしまったりという面が出てきてしまうかもしれません。ですので、事前にできるだけ使うツールで試してみて、Wi-Fiにもし波があるのであれば、この時間が自分は駄目だというのであれば、その時間に予約しないなど、そのように事前にできる準備はきちんと全部やった上で、駄目だった時はスマホを使ってください。

村山:
ありがとうございます。あとは、これはどうでしょうか。心臓障がい持ちで、西日本在住ですが、東京での就職も考えています。主治医は問題ないと言われましたが、親からは、自分が自立できていない点、何かあった時にすぐ駆け付けられない点から反対されています。どうすればいいですかと。守屋さん、どうでしょう。

守屋:
ありがとうございます。この障がい者領域は、やはり転居のようなところは、どこまでいっても相談事が非常に尽きないテーマかなと思っています。ですから、このご質問いただいた方も、非常にご心配されているのかなと思うのですけれども、主治医が問題ないと言っている点に関して、多分主治医が言っていること以外の点で、もしご両親がご心配なのであれば、よくよくお話をしていただいたほうがいいと思います。

 よく私がアドバイスさせていただくのは、このような場合はどうするというのを、具体的に一個一個シミュレーションを、なかなか親御さんとそのようなことを話すのは苦手な人が多いと思います。しかし、そこはぜひこれからキャリアを作っていく上で、ご両親としっかりと、こういう場合はこうするよ、こういう場合はこうしようよということで、一個一個くみ上げて、できない、やらないではなくて、やるとしたら、このような方法がいいよね、というところで建設的な話をする場を設けていただく努力をしていただくのが大事かなと思います。

 主治医がOKなのであれば、西日本から東日本に広げることによって、おそらく大変受けられる企業さんや未来の数は増えますよね。ですから、個人的には挑戦してみたい気持ちがあるから、このような質問をしてくれたと思うので、ぜひその気持ちをくんで挑戦してもらいたいなと思っています。

村山:
ありがとうございます。また、できないこと、苦手なことを伝えることに関する質問です。何々の配慮があると、できます。何々だけは少なくともご配慮いただきたいです。あとはできそうですなどの回答であれば、企業側の印象がよくなりますか。

守屋:
ありがとうございます。この質問に答えようと思っていました。おっしゃるとおりです。何々の配慮があると、できます。何々だけは少なくとも配慮いただきたいのですけれども、他のことであればできそうです。このような言い方をしていただく分には、企業さんの印象が下がることはなくて、きちんと事実を伝えられて自分のことを分かっている方なのだな、と企業は受け止めてくれると思いますので、よろしいのではないかなと思います。自己分析を頑張ってください。

村山:
ありがとうございます。チャットに「面接では、なぜ口頭でなければ駄目なのですか。メモの利用を避けなければならないのですか。箇条書きのメモぐらい相手方に見せながら話してもよくない?と前から思っているのですが、なぜ駄目なのですか」。メモを常に持ってお仕事できる状況とは限らないというのもあるのかもしれないですね。

寺塚:
そうですね。あと、何より相手にとってのメモは、それはエントリーシートなのですよね。わざわざ相手にそのメモを渡さなくても、相手はそのメモを持っているというのがあって、何よりそれを書いているということは、それを理解しているよね、という前提というか、書いているということは、自分でそう思って書いています。だからこそ話せるよね、という1つの確認作業ですし、そのメモに書いてあること以上のことを企業さんは聞きたいので、わざわざメモがなくてもよいでしょうというのは一つあるのかなとは思います。

村山:
面接前にしっかりエントリーシートは見返す必要がありそうですね、守屋さん。

守屋:
そうですね。多分、実際お仕事をすることになった時に、メモを渡し合ってコミュニケーションを取る職場がそこまで多くなかったりするからだと思います。しかし配慮事項として、そのほうがよいということであれば、面接が始まる前にメールでお伝えするか、始まった瞬間に「このようなコミュニケーションの方法を希望します」と真摯(しんし)に言っていただければ伝わると思います。

村山:
ありがとうございます。とにかくしっかり準備をして臨んでいただければなと思います。

 では、もうあっという間にお時間が来てしまいましたので、最後にメッセージを頂いてもいいですか。では、寺塚さんからお願いします。

寺塚:
あと2週間で3月になるということで、もしかしたら焦っていたり、どうしようとなっていたりするかもしれませんが、まずは自分のことという、いろいろな、なぜその仕事をしたいのだろう、どのような仕事をしたいのだろうということを改めて迷った時は、ぜひ原点に返っていただいて、その上で、その仕事をするにはどうしたらいいのだろう、自分はどのようにそこで活躍できるかなということを言葉にして、いろいろな人に話してみてください。意外なアドバイスを聞けることなどもあるので、周りの方にできるだけ頼って、1人で抱え込み過ぎず、ぜひ頑張っていただければと思います。

村山:
ありがとうございます。守屋さんからもお願いします。

守屋:
本日はありがとうございました。最後、メッセージを求められると、毎回この話をしているのですけれども、よく就職活動をしている学生さんは、みんな少し不安そうな顔をされて、社会に出るのが怖いような、学生のままがいいのようなことをおっしゃる方も多いのですけれども、本当にご安心していただきたいのが、社会人もとても楽しいです。社会人もとても幸せです。私は少なくとも学生時代も楽しかったけれども、今もとても楽しいですし、マイナビパートナーズで働いている、障がい者手帳をお持ちの方々も一緒にいますけれども、とても楽しそうに仕事をしている人たちもたくさんいます。ですから、とても不安な世界に飛び込むための修行なのだということを言う方も多いのですけれども、違います。これから皆さんが幸せになっていくための、今、楽しい時間のはずです。ですから、少しでも笑顔で前向きにいろいろな情報を収集して、自分の知らなかった世界を知って、知らなかった、知れて面白い、みたいなことを感じていただける貴重な時間に就職活動を使っていただければと思いますので、頑張るというよりは、楽しんでやってください。以上です。

村山:
ありがとうございます。できることが増えると、わくわくしますものね。

守屋:
そうですね。

村山:
ありがとうございます。それでは、本日のマイナビTV編集部チャンネルは、以上となります。最後、手を振ってお別れです。さようなら。頑張ってください。

寺塚:
さようなら。

守屋:
さようなら。

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発達障がいかも!?と思ったあなたへ 学生生活につまづきを感じている人のための講座
発達障がいかも!?と思ったあなたへ 学生生活につまづきを感じている人のための講座
11/8配信

村山:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただきありがとうございます。司会の村山です。今回のテーマは「発達障がいかもと思ったあなたへ、学生生活につまずきを感じている人のための講座」となっております。そして、お話しいただくのは3人の皆さんです。皆さん、こんにちは。

藤本:
こんにちは。

M:
こんにちは。

I:
こんにちは。

村山:
よろしくお願いいたします。

藤本:
お願いします。

M:
お願いします。

I:
お願いします。

村山:
今日は障がいの種類について藤本さんにお話いただくのですけれども、藤本さんは採用の現場にもいらした方ですので、就職活動に関しての皆さんのお悩みにも回答いただけるのではないかと思います。よろしくお願いします。

藤本:
お願いします。

村山:
そしてMさん、Iさんは、悩みを抱えて、就活を終えて、今、ばりばり活躍中のお2人ですので、体験談を語っていただきます。どうぞ皆さん、よろしくお願いします。

藤本:
お願いします。

M:
お願いします。

I:
お願いします。

村山:
皆さんにチャットもたくさんいただいていますけれども、この後もぜひコメントをお寄せください。使い方をご紹介します。まずオレンジのバナーから出席表の提出をお願いします。そして、ぜひこの後もチャットには感想などをお寄せください。質問は質問欄にお願いします。そして、マイナビTVではプレゼントキャンペーンを開催していまして、過去には選べるe-GIFTやマイナビオフィシャル就活ブックなど、ご覧のプレゼントを差し上げていましたけれども、現在はこちらです。選べるe-GIFT、500円分を差し上げています。マイナビTV企業セミナーに2件予約をしていただきまして、アンケートに回答してもらう必要がありますので、こちらもぜひご確認ください。

 そして、本日の流れです。メニューをご紹介します。まずは障がいの種類について、こちらは藤本さんにお話しいただきます。そして「マイナビパートナーズで働く方に聞く」ということで、MさんとIさんにはたっぷりと体験談を語っていただきます。そして、まとめのお話がありまして、お知らせ、皆さんに活用いただけるような情報をご紹介します。そして、最後に質問コーナーと続きますので、ぜひ皆さん、最後までご視聴ください。それでは最初のメニューになりますが、障がいの種類について、こちらは藤本さんにお話しいただきます。お願いします。

藤本:
皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズの藤本と申します。まず最初に私の自己紹介をさせてください。私は、今、皆さんがご利用されているマイナビ2025、就職情報サイトのマイナビを運営している株式会社マイナビで、人事採用の責任者をしていた時期があります。7年間で5,000人を超える社員の方を採用していました。その中に200人を超える障がい者の方が含まれていました。その後、マイナビの特例子会社であるマイナビパートナーズの設立に携わり、現在、代表取締役を務めています。

 特例子会社といいますのは、障がい者の雇用を促進するために、主に大手の企業が設立するグループ子会社のことで、障がい者の方が働きやすくなるための、例えば職場環境、仕事内容、就業規則、人事制度、サポート体制、そういったものが一般企業よりも整っている会社のことをいいます。現在、弊社には222名の社員がいるのですけれども、その中に170人の障がいを持った方々がおられます。さらに、その170人のうち100人を超える方が、発達障がいの当事者でいらっしゃいます。

 われわれはマイナビパートナーズ紹介という人材紹介業も手掛けていまして、こちらのほうで大学生の就職のサポートも行っているんですね。こちらのほうで支援する学生さんの中にも、発達障がいの方がたくさん含まれています。私はこうしたこれまでの経験の中で、就職活動がものすごくうまくいかない、あるいは、学生生活でものすごくつまずきを感じておられるという方にたくさん接してきました。

 実は、その中には、発達障がいが理由であるケースが多く含まれています。皆さん、ご自身に発達障がいがあることに気付かずに苦しんでおられたり、あるいは学生生活でいろいろな困り事がある、ただ、もしかしたら発達障がいかなと思いながらも、どうアクションを起こしていいか分からないみたいなところで、苦しんでおられる方もたくさんおられるのです。

 今回、今日ご視聴されている皆さんの中には、タイトルどおり発達障がいを疑っている方、あるいは、学生生活で大きな困り事を抱えている方がおられると思います。先ほどもお話ししたとおり、マイナビパートナーズにはたくさんの発達障がいの方が働いているんですね。

 その方々は皆さんと同じように、大学時代に発達障がいを疑っていたりとか、あるいは学生生活につまずきを感じたりしながら生活をされていました。ただ、今は発達障がいであることが分かって、自分の特性、得意なこと、苦手なことをしっかりと把握されて、ご自身で障がいに対する対処をきちんとされて、なおかつ自分の特性を周りの方に、上手に分かりやすく説明することができて、適切なサポートを受けながらしっかり頑張っておられます。皆さん、大事な大事な当社の戦力なのです。

 発達障がいを持った弊社の社員は、共通した思いがあります。それは、もっと早く発達障がいだということを知っていれば、しなくていい苦労があったのではないかということです。今日は2人の当社の社員が体験談を語ります。どういう経緯で自分に発達障がいがあるということが分かったのか、その後どう行動したのか、行動した結果、どのようないいことが起きたのかというのを皆さんにお話しします。2人からは就職活動に関するアドバイスもありますので、どうぞ最後までお聞きください。

 2人の体験談の前に、そもそも発達障がいというのはどういうもので、どういう種類があるのかということ、それと、もし皆さんが、障がい者手帳を取って障がい者枠で就職活動した場合には、一般の就職活動とは違う準備が必要になりますので、まず私のほうから発達障がいの種類のこと、それから障がい者枠での就職活動のことについて、簡単に説明をしておきます。

 まず発達障がいの話です。発達障がいとは、こちらにありますとおり、生まれつき脳機能の発達の凸凹が激しいことで、周囲の環境や人間関係とのミスマッチが起きて、社会生活上に支障が生じる障がいのことです。発達障がいは、その特性や表れる困り事によって、以下の大きく3つのタイプに分けられます。

 1つ目が注意欠陥・多動症、注意欠陥・多動性障がい、通称ADHDと呼ばれる障がいです。こちらは年齢に比べて落ち着きがない、多動性・衝動性があって待てない、注意が持続しにくい、作業にミスが多い、不注意が多いといった特性があります。具体的な症状を、少し多いですけれども、羅列してみます。

 まず落ち着きがない、人の会話に割り込む、学校の勉強でミスが多い、課題や遊びなどに集中し続けることができない、気が散りやすい、自分の話ばかりしてしまって止められない、極端に飽きっぽい、思ったことを口に出し過ぎてしまう、忘れ物やなくし物が多い。計画的に物事を進められない、自分勝手、無遠慮と思われて友達ができない、いつも部屋が汚れていて片付けられない、出かけるまでの準備や服選びに時間がかかって遅刻を繰り返す、こういった症状の特徴があります。もしかしたら皆さん、思い当たる節があるかもしれません。

 次に自閉スペクトラム症、自閉症スペクトラム障がい、通称ASDと呼ばれる障がいです。こちらは言葉や視線、表情、身ぶりなどを用いて相互にやりとりをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをくみ取ったりすることが苦手です。また、特定のことに強い関心、あるいはこだわりを持っていたりします。

 症状としては、物の配置、物事の順番、勝敗、自分のやり方に強く固執する、目を合わせない、人に関心を示さない、集団活動が苦手、かんしゃくを起こす、自分の興味のあることばかり話し、相互に言葉をやりとりすることが難しい。興味のあることには毎日何時間でも集中することがある、熱中することがある、初めてのことで、決まっていたことが変更されるのが苦手といったような特徴があります。

 最後に限局性学習症、学習障がい、LDと呼ばれるものです。これは、知的の発達の遅れはないものの、聞く、話す、読む、書く、計算、推論する、これらの能力のうち、どれか一つ以上の習得・活用に極端な困難を示す障がいのことです。例えば「読む」であれば、読む時に行を読み飛ばしてしまう、読み間違いがすごく多い、文末などを適当に自分で変えて読んでしまう、読んでも意味が理解できない。

 あるいは「書く」が苦手な人ですと、文字を思い出せない、思い出すのに時間がかかる、書き取りや文章、作文を書くことが苦手、漢字の部首、偏と旁(つくり)を間違う。「計算する」であれば、暗算ができない、計算の時に指を使わないとできない、算数の繰り上がり、繰り下がりが理解できない、九九を暗記しても計算に使えないなどの特徴があります。今のが、まず発達障がいの3種類、概要的な種類の説明です。

 次に、皆さん方が今後、仮に障がい者枠で就職活動をすることになった場合、障がい者枠と一般枠はどう違うのかというお話をしていきます。まず障がい者枠です。これは就職活動時点で、受験する企業に対して障がいがあることを伝えて、もしそこに合格した場合、特性や症状に配慮を受けながら働くことができるコースです。これは就職活動時に手帳の提出、もしくは手帳申請中であることが条件になります。一般枠、これは障がい者枠ではない、通常の求人コースです。病気や障がいのない方たちと同じ条件で採用試験を受けます。一般枠のみの企業も多いです。これは応募条件を満たしていれば、誰でも応募ができる枠ということになります。

 次に、障がい者枠と一般枠のメリット、デメリットについてお伝えします。まず障がい者枠のメリットです。仮に障がいがあって、障がい者枠で企業に入ったということになりますと、そこには障がい者にとって働きやすい環境や支援体制が整っている場合が多いです。あとは通院など、医療に必要な時間確保への配慮、障がい特性に配慮した作業内容、業務の進め方への配慮、あとは支援スタッフが在籍されていたり、定期的に面談を実施してくださったりといった形のサポートが手厚いということです。あとは、障がい者限定雇用枠であることから、一般的に、一般枠よりは選考倍率が低いので、合格しやすいということになります。

 今のは、障がい者枠の中でも一般企業の障がい者枠の話です。さらに、われわれのような、特に障がい者に配慮された特例子会社の、いわゆる障がい者枠ということになると、上記に加えて、一般企業の障がい者枠の場合、支援体制が整っている場合が多いと書きましたけれども、特例子会社の場合ですと、ほぼ100%体制が整っていると思われます。あとは、一般企業の障がい者枠の場合、健常者の方に混じって働くというケースが多いかと思いますけれども、特例子会社の場合の多くは、同じ境遇、同じように障がいを持った人同士で、同じチームで働くというケースが多いと思われますので、働く上での精神的な安心感があると思います。

 一方で、障がい者枠のデメリットですけれども、障がいに配慮するがあまり、難易度の高い業務をあまり課されない傾向があります。あとは、一般枠よりも求人数が少ないので、就活時に選択できる幅が非常に狭いです。あとは一般枠よりも給与が低かったり、また、伸び率が小さかったりするケースが多いです。

 次に一般枠のメリット、デメリットです。こちらのメリットは、障がい者枠よりも求人数が多いので、就職先の選択肢はものすごく多いです。例えばマイナビなんかにも、ものすごくたくさんの、何十万という求人が載っていると思いますけれども、ものすごく選択肢が広がります。入社した場合、一人の方に任せられる業務範囲が、障がい者枠で入社するよりも広いケースが多くて、さまざまな仕事に取り組むことができます。結果として、障がい者枠よりも給与が高かったり、キャリアアップできる可能性が高かったりします。

 デメリットとしては選考倍率が高い、障がい者枠と比較して採用ハードルが高くなります。あとは合理的配慮を受けづらいです。障がいがあっても、そこは伏せて一般枠で就職するとなると、障がいがあったとしても配慮は受けられません。障がい者が障がい者枠で就職した場合に比べると、やはり離職率が高いです。障がい者の方が障がい者枠として入って、配慮を受けながら働くよりは、障がい者の方がこれを伏せて、一般枠で入ってしまって、配慮を受けずに働くとやはり離職率が高い、とこの辺りがデメリットになってきます。

 今度は、障がい者枠で就職をしようと思うと、一般枠で就職するのとは別の準備が必要になります。これは配慮事項と呼ばれるものなのですけれども、障がい者枠で就職しようとした場合、そして就職した場合、合理的配慮を受けることができるのです。この合理的配慮をというのはどういうものかといいますと、障がいや病気によってできないことに対して、必要かつ可能な範囲で配慮を企業側が提供するということです。

 ですので、入社した場合、どのような配慮を希望されますかというのを、面接で必ず聞かれるのです。これは、きちんとそれを伝えることは、ミスマッチを防ぐ上でとても重要なのですけれども、障がい者枠の面接の場合は、通常の面接とは別にこれをきちんと用意して、正しく伝えることが必要になってきます。この準備が必要になります。

 その配慮事項を適切に伝えるには、ご自身の障がい特性に対する理解が必要です。同じ障がいであっても特性の出方は人それぞれで、同じ発達障がいといっても、人によって全然特性の出方が違いますから、特性が異なれば必要な配慮も変わってきます。ですので、企業はより具体的な必要配慮を確認して、その配慮が対応可能かどうかを判断した上で合否を決めたいと思っていますから、ご自身の障がい特性をしっかり理解した上で具体的な配慮を伝えることが、求めている配慮に対応できる企業に入社して、働きやすい環境を手に入れる近道になるのですけれども、これを、一般枠で就職する時とは別に、障がい者枠で就職活動する場合は、きっちりと準備をする必要が出てくるということです。

 以上、私のほうから発達障がいの種類、それから、障がい者枠で就職活動する場合の注意事項についてお伝えしました。そのことも踏まえた上で、今、当社で働く2人の社員の経験談を聞いていただきたいと思います。
村山:ありがとうございます。今日も藤本さんのお話にあったような、何らかのお悩みを抱えている方がご覧になっているのかなと思います。今日来ていただいたお2人の先輩社員も、就職活動に際して、また、学生時代、不安を感じながら行動していたと聞いていますので、皆さんのアドバイスになるようなお話になるのかなと思います。ここからはお2人の先輩社員に体験談をそれぞれ語っていただきます。では、まずMさんからお話しいただきましょうか。お願いします。

M:
マイナビパートナーズ社員のMと申します。本日は発達障がい体験談をお話しさせていただきます。よろしくお願いします。本日はこのような流れでお話をさせていただきます。私は大学生の時に障がい者手帳を取得したため、その経緯や、新卒としての就職活動についてお話をしたいと思います。

 まずは自己紹介なのですけれども、障がい名はADHD、注意欠陥・多動性障がいの不注意優勢型になります。具体的なものは、課題や作業の段取りを組むのが下手、あとは、忘れ物や紛失が多いというのが具体的なものになります。小さい頃だと、小学生、中学生にある参観授業などのプリントを、親に提出するのを忘れるなどが結構ありました。でも、マイペース、大ざっぱだねと、一つの性格として認識されていたので、障がいの特性というのは、小さい時にあまり感じていませんでした。

 次に学生時代の話をしようと思います。障がい者手帳を取るきっかけになったのは、大学2年生の秋ごろでした。大学生活の中では自分の時間も結構取れたので、いろいろなことを経験しました。1つ目は運転免許の取得に挑戦しました。友達とレンタカーで旅行に行くのがいいなと思ったりとか、将来、身分証の代わりにもなるので、教習所に通い始めました。2つ目は飲食店のアルバイトに挑戦しました。家の最寄りのところに飲食店があったので、そこでバイトを始めました。賄いが出るというので、すごく学生時代にありがたいと思って、節約にもなるので、飲食店で働こうと思いました。ホールやキッチンをやりました。3つ目は大学生の本業になるのですが、講義の課題をやりました。

 いろいろなものに挑戦していく中で、困った点がそれぞれにありました。まずは教習所なのですが、教習所が混んでいたので、スケジュールを自分で取っていくシステムなのですが、それが結構、調整が難しいと自分で思っていて、1つコマを寝坊したら、次の教習が1カ月後とかになってしまうので、そのままずるずると教習が受けられなくなったりしました。

 2つ目のバイトに関しては、マルチタスクというのが自分で苦手だと気付いて、ここに書いているとおりなのですが、お皿洗いなどに集中して、他の料理の配膳が遅れたり、テーブルの片付けを同時進行で行うことができなかったりしました。同年代のバイトの方は、結構それをこなしていたので、自分がうまくできないのが不安で、そこがとてもしんどかったと思います。

 あとは講義の課題についてなのですが、数人で資料を作って発表するものがあった時に、連携が取れない、連絡を返すのが遅いせいで、うまく、発表するのに友達に迷惑をかけてしまったなと思いました。課題については、友達が結構優しかったので、大きなトラブルにはならなかったのですが、迷惑をかけてしまったなという罪悪感がありました。

 他にもサークルに入ったりとか、一人暮らしだったので家事もいろいろやっていて、マルチタスク、いろいろなものをやっていたという部分で、全てにやる気がなくなって、全部やりたくないなとなってしまいました。全てにやる気がなくなってしまうので、そのまま引きこもりで、大学にも行かず、バイトにも行かず、教習所にも行かずという生活を、1カ月ぐらいしました。

 ほとんど外に出ないので、友達とも話すこともないですし、バイトにも行かないですし、一人暮らしなので、親と連絡することもなかったので、親からLINEが来ました。大学2年生の冬から春ぐらいにずっと引きこもっていて、親から連絡が来て相談をしたところ、母が発達障がいに詳しかったということもあって、近くのメンタルクリニックを受診しました。今までの経緯、小学生や中学生から今までどんなことに困っていたか、大学生でマルチタスクが苦手だったなど、そういう部分を話した結果、ADHDと診断を受けました。そして、障がい者手帳を取得することになりました。

 取得してよかったことをこの後説明するのですが、2つあります。1つ目はお薬をもらえるということです。ADHDの診断を受けないともらえない薬があって、その部分では、診断を受けてとてもよかったと思います。服薬することで脳の活性化、集中力が上がるという効果があるそうです。このおかげで大学の講義中、すごく集中できなかったり、眠たくなったりというのがあったのですが、このお薬を飲んだおかげで講義中に眠くなくなり、今も毎日このお薬を飲んで出社して、仕事に集中して取り組むことができています。

 2つ目です。また、大学ではバリアフリー支援室に相談して利用することになりました。身体障がいがメインなのですが、発達障がいの方も相談できるということで利用しました。大学2年生の秋から引きこもりだったので、春休みまで大学に行けなかったのです。ですので、2年生の後期の単位はほとんど取れていない状態で、やばいという感じです。ですので、講義の履修相談や面談を行いました。

 1つ目は履修相談なのですが、あとは大学3年生と4年生なので、何単位取ったらいいか、何が取れて、何が取れていないかも分からない状態だったので、そういう確認の相談や、私の大学では、大学3年生からゼミというのがあって、その希望アンケートを大学2年生の冬に出さないといけなかったのですが、ちょうど引きこもりだったので、それを提出し忘れていて、支援室の人に、代わりにゼミの希望アンケートを出してもらうというのを代行してもらいました。これを出さないとアウトだったので助かりました。

 あとは、講義についてなのですが、授業を聞きながらノートを取れない人、同時に行うことが苦手だという人には、ノートテイクの配慮がありました。あとは、週1でカウンセラーの方、バリアフリー支援室の方と面談を行うことができました。私はマルチタスクが苦手で、スケジュール管理も苦手だったので、そういう部分の確認や、課題をきちんと出せているかを確認して、体調面についての相談も乗ってくれました。

 結果、単位もきちんと取れて、留年せずに大学を卒業することができました。最初のほうは、本当に卒業できるかがすごく心配だったのですが、親の配慮であったり、大学の配慮であったり、薬をもらったおかげで卒業することができました。不安な部分を一緒に考えてもらえることがすごく助かって、就活面についても相談に乗ってもらえたことは、すごくありがたかったなと思います。

 次に就活についてお話しさせていただきます。最初は一般雇用や、一般企業の障がい者雇用で就職しようと考えていました。インターンも行きました。それぞれのメリットについて説明します。一般雇用は、自分の興味がある分野が結構多かったと思います。特に私はライターや編集、制作などのお仕事に興味があって、一般雇用の会社だと、そういう分野がいろいろあると思いました。調べたところ、障がい者枠はあまりなかったかなと思いました。

 一般企業の障がい者雇用については、一般雇用と比べて配慮してもらえる点が多いかなと思いました。あとは、身体障がいの雇用の実績はあるのですが、精神障がいの雇用があまり実績がないなど、企業が詳しく配慮してもらえるというのをよく分かっていなかったので、ちょっとそこは不安な部分でもありました。

 一般雇用や一般企業の障がい者枠の就活を続けているうちに、ちょっと気になった点がありました。1つ目は転勤の可能性があるというところです。転勤があると、新しい土地になじめるかという部分で不安がありました。あとは残業がある、これは夜遅くまで残っていると、次の日の朝に起きられるか、生活リズムがばらばらになるので心配だなと思いました。あとは、制作の分野で探していたのですが、何日までに提出しなければならないという義務があると、休日も仕事のことを考えてしまうという不安がありました。

 この他にもいろいろあったのですが、こういう部分で私には向いていないかもと思いました。転勤があったり、残業があったりというよりかは、自分が長く続けることができる会社がいいと思いました。そういう部分で、長く続けることができる、働きやすさというのを自分は重視して就活をしようかなと思いました。

 そこで、障がい者を雇うために特例で設立された子会社、特例子会社をメインに就活を進めることにしました。特例子会社では、設備や職場環境、規則などで、配慮が手厚いことが期待されます。特例子会社専用の求人探しを始めたのですが、求人サイトやキャリアセンターに行ったり、企業のホームページの中で障がい者雇用、特例子会社専用のものはないか調べたりしました。まず大学のキャリアセンターに行って聞いてみたのですが、一般企業の障がい者雇用求人はあるのですが、特例子会社求人はあまりなかったというのが現実でした。最後まで大学のキャリアセンターを利用することはありませんでした。

 困っていたのですが、いろいろと探しているうちに、新卒紹介サービスというのを発見しました。紹介サービスというと、ハローワークや転職で使うイメージなのですが、求人サイトで探せなかった企業の紹介や面接の対策など、親身になって就活をサポートしてくれました。特に面接対策は、配慮事項などの対策について、すごく参考になって、これはすごく助かった部分だなと思います。新卒紹介サービスで紹介していただいたマイナビパートナーズに内定をいただき、入社を決めました。

 最後に皆さんへのメッセージなのですけれども、障がい者枠で現在、働いています。働いてよかったこととしては、働きやすい環境があることです。具体的には、右に書いているのですが、自分が就活面で不安だった転勤や残業などがなかったり、面談が週1であったり、現在、好きな制作の仕事に携わることができていて、幅広い仕事にも取り組むことができています。

 2つ目は、就職活動の面接において、自己理解が大切だということです。面接面で障がい者手帳を取ると、自分の苦手なことを理解できます。今まで生活の一つだと思っていたことも、特性の一つと考えられます。それで、不得意なことが分かっているので、自分の強みや長所を伝えやすいと思います。これは面接ですごく大事なことだと思います。

 あとは、説明会で企業の取り組みなどを聞いてみるのもいいと思います。面接などでいろいろと不安な部分もあると思うのですが、支援室、メンタルクリニックなど、私は大学生活でいろいろ利用してみたので、そこも利用しながら、まずは親や友達など、身近な人に相談してみるのもいいと思います。以上で発表を終わりにします。ありがとうございました。

村山:
Mさん、ありがとうございます。実際に、元々興味のあったライターのお仕事をされているのですよね。とあるサイトの記事を書いていらっしゃるということなので、もしかしたら、学生さんも見たことがあるという方がいるかもしれないですね。ばりばり活躍中です。では、続いてはIさんに体験談を語っていただきます。お願いします。

I:
はい。それでは私の発達障がい体験談についてお話しさせていただきます。私、マイナビパートナーズのIと申します。短い時間ではありますが、皆さま、どうぞよろしくお願いします。さて、まず簡単な自己紹介をさせていただきます。私の障がい名ですが、注意欠陥・多動性障がいと呼ばれています。一般的にはADHDと呼ばれていますね。主な症状は3つあります。まず1つ目は忘れ物が多い、すぐ忘れるということです。こちらは、学校で出す提出物をよく忘れてしまったりですとか、口頭で「これをやっておいて」と言われたことを、すぐ忘れてしまったりする症状がありました。

 2つ目はじっとできない、気が逸れやすいということです。これは幼少期の頃に強く出た症状なのですが、小学生くらいの頃、授業中にじっと話を聞いていられなかったりですとか、ふとしたきっかけで考え事をしてしまって、気が逸れてしまったりすることがとても多かったです。3つ目なのですけれども、人の話が聞けず、自分の話ばかりしてしまいました。これは大人になって克服できたことではあるのですけれども、人が話している時に、急に自分の話を割って入ってしまったり、あとは、人の話を聞かずに自分の話ばかりしてしまったりすることがありました。

 そんな学生時代なのですけれども、特に大変だったエピソードがあるのでご紹介します。まず、大学4年生の頃、最後の試験だったのですが、かなり単位をぎりぎりで取っていまして、前日にしっかりとお勉強をします。ところが、試験当日に別の勉強をしていたことが発覚し、結果、問題が全然解けずに、留年と内定取り消しの危機に直面します。結果、教授にすごく頭を下げたりメールしたりして、何とか事なきを得るのですけれども、これはかなり、一歩間違えればすごく人生が変わっていた、大変なエピソードなのでご紹介しました。

 他にもたくさん失敗したエピソードはあるのですが、そのような感じで、どんどん自信を失っていって、実際に就職活動に入った時もかなり消極的になってしまいます。これも今思い返せばですが、障がい者雇用のことをもっと知っていれば、現状はもっと変わっていたのではないかと思います。そんなことを考えながらでも、就活からは逃げることができないので、渋々と就職活動を始めます。

 そうはいっても、かなり悪戦苦闘した就職活動となりまして、まず面接で、大体10社くらい受けたのですが、ほぼ全て選考落ちしてしまいます。さらに、こちらは自分の中で大きな失敗なのですが、グループディスカッションという、選考途中の就活生を集めて行う選考があるのですが、自分はたまたま議長になって、たくさん発言しました。他の人の発言を遮って自分の話をしたり、全く議論の流れをくみ取らずに別の話題を出したりして、かなりかき乱してしまいました。

 当時はたくさん発言した、これは手応えがあるなと考えていたのですが、いざ結果を見たら選考落ちということで、選考に落ちて初めて、自分が議論を引っかき回していることに気付きましたし、これはかなりやっぱり自分の中でショックだったのですが、就活の中で一番の失敗だったなと思います。

 3つ目は、面接でうまく話せないということです。これは書いてあるとおり、他の就活生に比べて、相手の質問の意図をうまく受け取れなかったり、話す内容を忘れてしまったりといったことで、話せないことが多かったです。4つ目なのですけれども、最終的に自分が選べる立場ではなくて、選ばれる、選んでくれる場所を就職先にするという選択肢しかなくなってしまって、たまたま内定を1社いただいたので、そこにしたのですが、選択肢がそこしかない状態で、正直、いい就活ができたとは思いませんでした。

 というわけで、社会人時代についてお話ししようと思います。失敗だらけの就職活動だったのですけれども、何とか内定をいただき、無事就職します。就職先は、接客ができる小売り系の会社に決めました。本当は、大学から趣味で始めたデザインやイラストのお仕事に就きたかったのですけれども、当時、スキルがなかったので、自分の苦手なことを克服するという方向性にシフトして、接客業に勤めることにしました。

 そんな形で社会人になったのですけれども、もちろん問題だらけで、いろいろなミスや苦労があります。まず、周囲となじめませんでした。コミュニケーションについて、まだまだ他の方と話していると、世間との感覚のずれのようなものがあって、徐々に距離を感じてしまって、うまくなじむことができませんでした。

 2つ目は、これは学生時代から続いているのですが、忘れ物、タスク抜け、ケアレスミスがとても多かったです。家から出て財布などを忘れるのは日常茶飯事で、上司の指示や、部下にこれを伝えておいてと言われたことを忘れてしまって、結構問題になってしまいました。自分の場合は接客業だったので、レジ打ちをすることが多かったのですが、レジのミスも多くて、お客さまによく商品を無料配布してしまうというミスをしていました。

 最後なのですけれども、これは本末転倒な話ではあるのですが、そもそも接客に向いていなかったということで、やはり苦手なことを克服して入社したので、元々得意な人に比べて、どうしても差が開いてしまいがちだったのです。ですので、適材適所という言葉の大切さをここで知りました。

 そのような感じで、かなり社会人は前途多難な感じで働いていたのですが、就職して3年後、心身が共に疲弊して、適応障がいの診断を受けます。ただ、自分の働いている環境はそんなに悪くなかったのです。残業は繁忙期以外ほぼありませんでしたし、周りのパートさんや部下の方が気を利かせてフォローしていただいたりですとか、体調もまだまだ限界ではなくて頑張れる状態でした。ただ、そのような環境ですと、やっぱり自分よりつらい環境の人がいたり、職場に迷惑をかけてしまうですとか、休むのは甘えではないかなど、自分の中で葛藤が生まれる原因になってしまいました。ただ、そのような思いを振り切って、我が身大事さで休職をしました。

 そのような感じで、休職後、すぐに手帳取得に踏み切ります。これに関しての理由なのですけれども、社会人の時に感じていたいろいろなつまずきに、理由が欲しかったのが一番の理由です。漠然と自分ができない人間だと思うより、駄目なところを克服して、そういった部分を努力というか、障がいとして認められてしまったほうが楽だと感じたのもあります。

 それで、この話を聞いている方の中には、障がい者手帳を取得していない方も多いと思うので、手帳を持っていなくて、少しでもお医者さんに相談してみようと考えている方は、少し聞いてほしいことがあります。医者ガチャをしましょうということで、とんでもないお話なのですが、こちらは本当に大事ですし、自分の周りでも、実際にいろいろな医者の方にかかった方はいらっしゃいます。

 担当するお医者さんも、もちろん人間ですので、人間同士の相性があります。このお医者さんなら何でも、ささいなことでも話せそうだなという方と出会えるような、そういったSSRのお医者さんと1番目に出会えれば、もちろんそれに越したことはないのですけれども、そううまくいかないこともあります。自分も実際、少しお医者さんと話しづらいというのがあって、何回か転院をした経験があります。結局は相性みたいなところはありますので、お医者さんが合わなかったら、主治医の方に、担当を交換していただけませんかと相談したり、いっそのこと転院をしてみるのを自分はお勧めします。

 手帳取得について、明確なメリットを感じた点がありましたのでご紹介します。転職の選択肢が増えます。障がい者手帳を持っていると、一般求人に加えて、障がい者求人が2つ見られるようになります。一般企業と特例子会社です。ただ、障がい者手帳を持っていない場合は一般求人しか見られません。ですので、純粋に見られる求人の数に差が開いてくると感じました。

 さて、これから手帳を取得しようか悩んでいる方に、先輩からアドバイスをさせていただきます。まず、取得ができない理由があるなら狙ってみる価値があります。それで、家族以外には、基本的にはばれません。ですので、友達などにも普通に今までどおり接することができます。ただ、家族が反対しそうなら慎重に動いたほうがいいと思います。一般企業の方に伏せることができるので、一般企業さんに就職する場合は何の影響もありません。最後に、自分の特性を知るきっかけになります。障がい名が分かれば自分の障がいが分かるので、その特性について調べるきっかけにもなると思います。

 いいことばかり言うとあれなので、強いて言うならマイナス面もお伝えします。まず、取得直後の漠然とした不安感や、少し複雑な心境があります。自分も割と進んで手帳を取得したほうではあるのですが、やはり取得直後は、少しマイナスな気持ちになりました。ただ、こちらは時間が解決してくれるので、そんなに気負わなくてもいいかなと思います。

 2つ目が、自分の苦手な部分と向き合う時間が増えます。こちらも、自分の特性でできないことが多いので、やはりマイナスな部分が多いです。ただ、一個一個対策を取っていくと徐々に楽になっていくので、そういった部分も安心していただければと思います。そして最後に、家族から理解を得られるのに時間がかかる場合があります。こちらは本当に家族の方によるのですが、家族の方が少し、障がいに対して分からないなという方がいましたら、障がいの話をお茶の間に出してみる、あとは、手帳についてどう思う?という感じで、少しずつ外堀を埋めていって、最終的に取得していただければと思います。

 さて、では、自分の転職活動についてお話しいたします。自分は、希望の仕事がデザイン系にチャレンジしたかったので、期間でいうと約3年という、とても長い就職活動をしました。手帳を取ったことによって、そういった制度をフル活用した就活をしました。休職しまして、その後、精神科デイケア、そして就労移行支援事業所、そこから今のマイナビパートナーズさまに就職させていただきました。
 耳慣れない言葉が、施設の名前があると思うのでご説明します。まず2つ目の精神科デイケアなのですが、こちらは、障がいのある方や精神的に病気を抱えている方が、社会復帰を目的にトレーニングやコミュニケーションを行う施設で、雰囲気は、割と小学生みたいに楽しくトレーニングできます。自分の場合、切り絵や粘土、折り紙などの手先のトレーニングや、あとは自己理解の学習などを行いました。ここで同じ障がいを持った友人などがたくさんできて、通ってよかったと思っています。
 3つ目の就労移行支援事業所なのですが、こちらは、基本はデイケアと同じような施設です。デイケアと異なるのは、より就職活動に近いトレーニングを行えて、面接対策などもしてくれました。自分が現在働いている職場でも、大体、就労移行支援事業所を使って就職された方が非常に多くあります。最近はITやデザインを教えてくれる場所もあって、自分もここでしっかりデザインの勉強をして、今、希望のデザイン系のお仕事に就くことができました。

 さて、先ほどから話に出ている、特例子会社という言葉について、軽く触れさせていただきます。まず各雇用の差ということで、一般企業のほうから見ていきましょう。一般企業なのですけれども、基本的には、われわれは障がいを隠して働くことになります。上司はもちろん障がいについて詳しくありません。周りの方はもちろん普通の方なので、健常者の方と混じって働くことになります。

 ここまでは皆さんご存じなのですけれども、次に、2番目の一般企業の障がい者雇用です。こちらは障がいを公開して働きます。ただ、上司が障がいに詳しくない場合もあります。一般と同じように、健常者の方と混じって働きます。ですので、割と環境によっては、結構、障がいが全く分からない上司の方に当たってしまう可能性もあります。3つ目が特例子会社です。こちらは、障がいを公開するのは普通の障がい者雇用と変わらないのですけれども、上司も障がいについて一定の理解がある場合が多いです。そして、周りも同じ境遇の方と働けるので、すごく働きやすいと感じています。
 実際に、一般枠から障がい者枠に転職してみた個人的な感想になります。まず、自分らしく働けるのがいいと思いました。やはり周りの方が健常者だと、障がいを明かすことに後ろめたさを感じると思うのですが、障がいを周囲に隠す必要がないので、息苦しさがなくて、すごく働きやすいと思います。

 2つ目が、お金より環境が大事だと思いました。これは前の項目に少しつながるのですが、苦手な仕事を苦手な環境でするよりも、好きな仕事をいい環境でするほうが、すごく圧倒的に楽だと感じています。最後に、とても学べることが多いと感じました。障がいを持っている方に対する付き合い方や、あとは、他の方が同じ障がいを持っていて、どういった対処をしているのかというのも分かるので、そういった意味ですごく勉強になると感じています。

 では最後に、自分が伝えたいことをまとめてお話しさせていただきます。1つ目が、早めの決断が自分への投資になるということです。皆さん、今すぐ行動を起こすことはすごく大変ではないかと思うのですけれども、早めに行動すれば選択肢がたくさん見えてきて、その後、5年後、10年後の人生にも大きく影響をもたらすと自分は考えています。いきなり何をすればいいか分からないという方もいると思うのですけれども、病院に通おうか悩んでいる方は、ネットなどで、発達障がいのセルフチェックというウェブ診断などもありますので、そういったところで診断を受けてからお医者さんに相談するのがいいと思います。
 とはいっても、いきなり始めるのは勇気が要ると思います。2つ目は、行き当たりばったりでも大丈夫です。事前に隅々まで調べてから、勉強してから行動しようと思っていると、意外に面倒くさくなって、やらなくなることがあると思います。自分がそのタイプなのですが、そうやって放置して行動するよりは、とりあえず見切り発車で何か行動をして、行動しながら勉強するのも全然いいと思いますし、自分もそれで何とかなったので、それで行動を起こしてみるのもいいと思います。

 最後に、しない後悔よりもする後悔をということで、とにかく行動を起こしてから後悔してみることをお勧めします。過去を振り返ってみると、自分の場合、やっておけばよかったということはたくさんあるのですが、やらなければよかったと思うことは意外に少ないと思うのです。ですので、手帳に限った話ではないのですけれども、行動を起こそうか、起こさないか考えているのであれば、取りあえず行動を起こしてから、失敗したなと後悔するのが自分はいいと思います。皆さんもいろいろ悩まれる時期で大変だとは思いますが、行動を起こすきっかけに少しでもなれば幸いです。以上で発表を終わります。ありがとうございました。

村山:
ありがとうございます。実際に今、デザインのお仕事をされているということで、Iさんのスライドを、Mさんもですけれども、デザインされたということで、大変、思いや活動の流れが伝わるようなプレゼンでした。ありがとうございました。お二人のお話をお聞きになって、藤本さん、まとめとなるようなお話をいただいてもよろしいでしょうか。

藤本:
そうですね、皆さん、お二人の話を聞いて、どのような感想だったでしょうか。それぞれ、困った時に例えばお母さまのアドバイスを受けていたとか、あるいは自分で考えて行動を起こしていますよね。行動を起こした上で障がいを受け入れて、自分なりの道をたどって、最終的には自分らしくいられる場所を見つけているというお二人だと思います。ですので、皆さんも、もし今起こそうと思っている行動に対してためらいがあるのであれば、まずは行動を起こしてみてはいかがでしょうか。

村山:
ありがとうございます。そしてお二人とも、可能性を狭めずに行動することで、後悔はしてほしくないというお話でしたけれども、ここで、少しでも皆さんの活動のお役に立てるような情報をお伝えしていきたいと思います。まず、マイナビパートナーズ紹介です。こちらです。マイナビパートナーズ紹介では、障がいのある大学生や社会人のキャリア支援に特化した人材紹介サービス、転職エージェントとなっています。

 Iさんのお話の中にも、障がいがある方を雇用しているかどうかだけではなくて、障がいに対して理解があるかどうかも大切だというお話もありましたね。皆さんの特性、そして、生かせる活躍の場はたくさんあると思いますけれども、障がい当事者と一緒に働く経験をしているマイナビパートナーズだからこそ、カウンセリングの中で、実践的なアドバイスや、本人に寄り添ったサポートが可能となっています。今後のキャリアを考える上で、ぜひ活用いただければと思います。

 続いてが、障がいのある学生のためのサイト、チャレンジドです。ご覧のように、左側、コンテンツが充実しておりまして、先輩たちの就活体験談があったり、志望動機の作り方があったり、就活準備講座があったりと、活用いただけるようなコンテンツがあります。そして、皆さんの特性はそれぞれだと思います。配慮が必要なこともそれぞれだと思うのですが、障がいへの配慮の検索をしていただけます。勤務地の配慮がある、通院の配慮がある、車椅子用エレベーターがあるなど、こちらを検索に活用いただけますので、ぜひチェックしてください。
 そして、さらに、全く絞り込まずに情報収集をするというのは大変な作業だと思いますので、このような方法もあるということでお伝えしていきます。マイナビ2025のアプリでは、オプションを選択して、会員情報の変更から利用サービス欄で、無料で障がい者のための情報提供の希望や、障がい者手帳のあり・なしにチェックを入れて検索していくこともできます。
 さらに、マイナビチャレンジドサイトのウェブセミナーの検索から、過去に配信された就活準備講座や会社説明会の動画を見ることもできますので、こちらもぜひ活用してください。チャットにも質問をいただいていまして、アーカイブを残していただきたいですというコメントをいただいたのですけれども、こちらの動画もアーカイブを残す予定ですので、ぜひ後ほどまた確認してください。

 それでは、たくさん質問をいただいていますので、ここからは質問コーナーとさせていただきます。個々のお悩みもたくさん書いていただいたのですけれども、じっくりお話ししてからではないと、なかなか回答が難しいものもあると思いますので、多くの学生の皆さんに関するような質問をピックアップさせていただこうかなと思います。では、まずは「実際に働く中で、成長したと感じる点はありますか。また、仕事が楽しいと感じる時はどのような時ですか」。こちらは先輩社員お二人に聞きましょうか。まずMさん、どうですか。

M:
私は、新卒で入社したのですけれども、社会人としてのマナーを身に付けることができたというのが成長した部分かなと思います。あとは、障がいについてすごく理解が深まったと思います。私は業務スピードは速くないのですけれども、きちんと合っているかという確認が結構多いほうなのです。そういう部分を上司の方が見てくださっていて、正確性がすごく高いという評価を受けて、ダブルチェックの担当に抜擢されることがありました。悪いところ、スピードが遅かったりする部分はあるのですが、それを正確性がすごく高いというふうに、いいところに変換してもらって仕事に生かせるという部分では、すごく成長した点ではないかと思います。

 あとは、働いていて楽しいなと思う部分は、今ライティングの仕事をしているのですが、どのようにしたらもっとよくなるか、いろいろな人に見てもらえるか、アレンジを考えて試行錯誤しているところが、すごく楽しいなと思います。あとは上司の方が、自分が制作したものに関してフィードバックしてくれるので、よかったところは褒めていただいて、悪いところは、こうしたらもっとよくなるよと意見をもらえるので、その部分でもっと頑張ろうという気持ちにしてもらえるのが、すごく楽しいですし、やりがいがあるお仕事だと思っています。

村山:
ありがとうございます。そこでまた自分の成長も感じられますしね。Iさんはいかがでしょうか。

I:
私は、自分の症状である、ケアレスミスやタスク抜けが減った時に成長したと感じることが多いです。同じ職場の方でも、やはりケアレスミスやタスク抜けが特性の方がいるのですが、人それぞれ、いろいろなやり方を実践している方がいまして、例えばタスク抜けに関しても、メモを取る、あとはモニターに付箋を貼る、パソコンのスケジュール機能を使って時間になったらお知らせする、あとは、人に直接「何時になったら声を掛けて」という感じでお願いしてしまう方もいます。結構いろいろな対処をされている方がいたので、そういったものを自分の中でも取り入れて、実践してみて、そういったミスが減った時は成長したなと感じます。

 仕事がとても楽しい時なのですが、自分は今、デザインをやらせていただいているのですけれども、書店のポップの制作を任せていただく時がありまして、そういったデザインをクライアントの方に出して、「このデザインはいいね」と言われた時にすごくうれしかったですし、実際に店舗で掲載されているのを見ていると、やはりうれしくなります。やっていてよかったと、楽しい気持ちになります。

村山:
ありがとうございます。今日も質問スペースに、忘れ物が多いのですというお悩みをいただきましたけれども、慣れれば大丈夫なのですという方もいらっしゃるので、忘れ物の理由、原因もそれぞれですからね。ありがとうございます。では、続いてですけれども、「障がい者手帳を取得しようと思った決め手は何だったのでしょうか」ということで、Iさんはいかがでしょうか。

I:
自分の中でやっぱりいろいろと状況を整理して、取得したほうが精神的に楽になるという結論が出たのが決め手です。取らないでずっとモヤモヤと生きるよりも、取得して、自分のできないことや苦手なことなどをしっかり認識するほうが、前に進めるのではないかと思ったからです。

村山:
Mさんはいかがでしょう。

M:
私は、大学に通っていた時に単位が心配だったので、そこで大学で配慮を受けられるかもしれないと思ったのが決め手です。あとは就活の時に、一般雇用だけではなくて、障がい者枠での雇用も考えることができるので、選択肢が増えるという部分で、すごくいいなと思って手帳を取得しました。

村山:
ありがとうございます。就活の際の選択肢が増えるというお話がありましたけれども、藤本さん、障がい者手帳の取得には時間がかかるのでしょうか。

藤本:
申請する自治体によっても差があるみたいですけれども、一月から二月、あるいは二月から三月といわれていますので、障がい者枠で就職活動をしようと思いますと、活動時に手帳があるか、もしくは手帳を申請しているかということが求められますので、もし迷っている方がおられれば、早めに一度確認をされたほうがいいのかなと思います。

村山:
取得中ということで活動もできるのでしょうか。

藤本:
できます。

村山:
ありがとうございます。では、お時間的に最後となります。「社会に出ていくことが不安です、働くことが不安です、仕事を選ぶ上でのアドバイスがあれば教えてください」ということなのですけれども、これはお二人に聞きましょうか。最後、Mさん、いかがでしょうか。

M:
私は、自分が働く上で妥協できない部分はどこかというのを探して、考えたらいいなと思います。私のように、お休みが十分に取れるか、残業が少ないほうがいいなと思っている人がいたら、働きやすさを重視したらいいと思いますし、キャリアアップしやすい、もうちょっと頑張って成長したいという会社がいいなと思ったら、一般雇用のほうがもしかしたらいいかもしれないですね。人それぞれ、妥協できない部分というのは、考えるのは人それぞれだと思うので、自分に合った会社を見つけることが大事だと思います。
村山:ありがとうございます。Iさん、いかがですか。

I:
自分もMさんと似たような形にはなるのですけれども、仕事を選ぶ上では、やはり自分の今後のライフスタイルを考えた上で選ぶのがいいかなと思います。例えば「たくさん働いてたくさん稼ぐ」ですとか、「残業が少ないところにして余暇時間を自由に使いたい」ですとか、あとは「転職を見据えてスキルを積むためにそういった環境で働く」など、目的を整理して選ぶのが大事だと思います。
 私も、この会社を選んだ理由は、やはり残業が少ないので、自分の時間を自由に使えるという点と、働きながらスキルを身に付けられるという2つがあったからです。自分の場合はもう一つあって、内定先が複数あって選べないというのもあると思うのですが、そういった場合は、会社を選ぶ上で、ポイントを可能な限りたくさん書き出して、例えば給料、社内の雰囲気、立地などを書き出して、5点満点で得点付けしていって比較すると、結構、点数で視覚化されて、分かりやすく比較できると思います。自分も実際にその方法で、今の会社に決めることができました。

村山:
ありがとうございます。障がい者枠でやりたい仕事がない場合、どうしたらいいでしょうかという質問もいただいているのですけれども、配慮と遠慮は違いますからね。遠慮せず任せてもらえて、やりたいこともできるのか、相談できる環境なのかどうなのかというのも大事な気もしますよね。藤本さんも何かアドバイスいただけますか。

藤本:
二人が、仕事を選ぶ上での具体的なアドバイスをくれたので、社会に出ることが不安だというところに対して回答したいのですけれども、どうして不安かというと、たぶん自信がない、今の自分には得意や強みがないと思っているケースが多いのかなと思うのですが、誰にでも必ず強みがあって、けっこう自分で気が付いていないことが多いのです。
 ですので、少し恥ずかしいかもしれませんが、仲のいいお友達などに、僕の、私のいいところを一つ教えてくれない?という質問をしてみたらどうかなと思います。そうするときっと、恐らく自分で気が付いていない、いいところを必ず教えてくれます。社会に出ることはみんな不安ですよね。初めてのことはみんな不安です。不安なところに向かう前に、小さな自信を一つ手に入れて、それから社会に出てみてはどうでしょうか。

村山:
ありがとうございます。藤本さんは、現場がお好きな社長と私は伺っていまして、Mさん、Iさんのお仕事ぶりも見る機会があるのかなと思うのですが、藤本さんから見て、Mさん、Iさんの強みはどこだと思いますか。

藤本:
二人とも、強みは、社会に出る前だったり、転職する前だったりに、自分の好きなことをきちんとはっきりさせて、アルバイトで原稿を書くことの経験を積んでいたり、自分で独学でデザインの勉強をしていたり、そこに向かって、そこを手に入れるために動けたのがよかったのかなと思います。

村山:
ありがとうございます。このようにぜひ皆さんも、強み、輝ける場所というのはどこかにあると思いますので、諦めずに頑張っていただければと思います。お時間の関係で、全てのご質問に回答することがかないませんでした。今後もこういったセミナーがありますので、その際に質問していただければと思いますし、皆さんの大学のキャリアセンターなどにも相談していただいて、疑問を疑問のままにせず、次の行動に移していただければと思います。それでは、最後までご参加いただきまして、皆さん、どうもありがとうございました。

藤本:
ありがとうございました。

村山:
最後は手を振ってお別れです。さようなら。

藤本:
ありがとうございました。

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【保護者向けセミナー】就職を取り巻く環境と保護者の役割
【保護者向けセミナー】就職を取り巻く環境と保護者の役割
10/25配信

こんにちは。

本動画では、現在の就職を取り巻く環境と保護者の役割についてお話をいたします。

本動画を担当いたします、株式会社マイナビのキャリアサポーターです。

株式会社マイナビの特例子会社から参りましたマイナビパートナーズの守屋と申します。よろしくお願いいたします。

本動画では、「現在の就職活動について」「障がいのある学生の活動のポイント」こちらの2点についてお話をいたします。

まず、現在の就職活動についてご説明いたします。

現在の就職活動は保護者の皆様が経験された就職活動とは時期や内容に違いがあります。

大きな違いとしては、インターネットの情報が得やすくなり、多くの情報を自分で取捨選択をする必要性が高くなっていることです。

また、採用手法の多様性や複雑化に伴い、準備しておくべきことも多くなり、準備期間も長くなっています。

次に、現在の就職活動のスケジュールについてご説明いたします。

多くの企業では3月1日に、学部3年生・修士1年生に向けて採用情報の公開、エントリーの受付を開始し、選考を行い、10月に正式内定を出すというスケジュールで採用活動を行っております。

しかし、企業によってスケジュールは異なるため、いつ何があるかという情報を集めることが大事となってきます。

そして、学生は3月に開始する就職活動の準備として、3年生、修士1年生の6月ごろからインターンシップ・仕事体験に参加するといった企業理解や自己分析などに取り組んでいます。

その他の変化として、就職活動のWeb化が挙げられています。

コロナ禍を経て、就職活動ではWeb化が進み、多くの説明会や面接などがWebで実施されています。

コロナ禍のときに比べ、対面での説明会、面接の実施数は増えていますが、Web実施は確実に企業に根付きました。

現在の就活生は、対面だけではなく、Webの選考対策も必要となっています。

このように、現在の就職活動の準備には多くの時間を必要としています。

その中でも自己分析、仕事理解が就職活動の準備においての土台となっております。

自己分析の目的は、自分のことを具体的に説明できることです。

自分のこととは、まず自分の特徴についてです。

何がしたいか、何にどのように関わりたいのかといったような「興味」、自分の能力・特徴をどう活かせそうかという「能力や特徴」、そして仕事で得たいことや大切にしたいことといった「価値観」という三つが挙げられます。

また、障がいのある学生では、自分の特徴と合わせ、障がいの特徴も説明できる必要があります。

障がいの特徴としましては、障がいの特性・症状、対処法、できることなどといった「体調・特性」、必要な配慮・設備などが、何が必要かといった「環境」、困っていることや、どのように人と接しているのかといった「コミュニケーション」が挙げられます。

特に「環境」と「コミュニケーション」においては、ポジティブ面、ネガティブ面な状況で、それぞれどのような対策が必要なのか、どのような場所で力が発揮できるのかといったことを自分の言葉で表現する必要があります。

自分の特徴と障がいの特徴を具体的に自分の言葉にすることが大事になってきます。

こちらができることで、どのような仕事が合っているかということは、自分の仕事を選択できることに繋がってきます。

自己理解と合わせ、大事なこととして、仕事理解が挙げられます。

仕事理解は、業界、企業、職種など、様々な角度で行う必要が出てまいります。

今映っているスライドに、企業選択の際のチェックポイントをまとめておりますので、よろしければご参考にしてください。

これらの項目の多くはマイナビのサイトで、企業ごとに確認することも可能となっております。よろしければ、こちらも企業比較にご利用ください。

また、障がいのある学生のための就職情報をまとめたマイナビチャレンジドでは、障がいへの配慮や雇用実績などから企業を絞り込むことも可能です。こちらもぜひ企業理解にご活用ください。

就職先を選択するためにも、自己理解、仕事理解、こちらを土台としてしっかり時間をかけて行う必要があります。

進路を自己決定するための情報収集、こちらをしっかり行う必要もございます。

そして、情報をしっかり収集した上で、具体的に自分の言葉で話せるようになる、そちらのトレーニングというのも就職活動においてとても大切なこととなっております。

このように、現在は就活準備ということに時間をかけて行う必要が出てまいります。

ぜひ保護者の皆様も、お子様にご質問されたときなど、アドバイスしてあげてください。

それでは次に、障がいのある学生の活動のポイントについてお話をいたします。

ここから私の方から、障がいのある学生に特化した活動のポイント並びに、その周辺の環境の最新の情報をお伝えできればと思っております。

まず大前提となる障がい者の雇用状況から説明させていただきます。

今現在日本には人口の約9%の1160万人の障がい当事者の方がいらっしゃると言われています。

そのうち障がい者手帳の所持者が559万4000人と言われていまして、その中でも、18歳から64歳、つまり労働人口と言われている層が約200万人いると言われています。ただ実際に就労しているのは約70万人で、まだまだ企業としても障がい当事者の方で手帳を持った方の活躍や社会参加を促していくという動きが盛んに行われることになっています。

というのも、法定雇用率の上昇というのがその背景にはございます。

法定雇用率は国が定めている法律で、労働政策で唯一義務化された領域になります。こちらに書かれているように直近では2024年には2.5%、2026年には2.7%、従業員に占める2.7%や2.5%の方々は手帳を持った方々でなければならないという制度になっています。

実はこの数字が世界と比べるとまだまだ上がっていきますというところをお伝えしたかったです。

右に各国々の法定雇用率を掲載していますが、日本は法定雇用率の観点でいうと非常に世界から見ても遅れていまして、どんどん引き上がっていくことが予測されていますので、これからますます企業としては、障がい当事者の雇用、そして活躍を促していく必要があるというところが現状としてあります。

その中で、一般雇用と障がい者雇用の違いについて解説をさせていただきます。

まず、一般雇用と障がい者雇用の大前提となる特徴がこちらの概要、そして障がい開示というところに書いてあるように、一般雇用の場合は、ご自身が障がい者手帳をお持ちのことを特に企業に伝えずに、一般の求人に応募して活動するというものが、一般雇用になります。一方で障がい者雇用に関してはその逆です。障がい者手帳があることを事前に伝えて、必要な配慮事項も伝えた上で選考活動に参加するという方式になっています。

企業の立場になると、一般雇用で来た障がい者手帳をお持ちの方々に関しては、一般雇用と同じ扱いになりますので本人が申告しない限りは障がい者手帳お持ちかどうかわからないというのが、現状としてあります。

一方で企業からすると、障がい者手帳をお持ちの方々が事前に言ってくれると、事前に法定雇用率のカウントとして取れるというところと、具体的な配慮は何が必要かということを確認することができるので、そういった意味でわかれているというのが現状でございます。

またそれに伴って配慮というところですけれども、一般雇用で応募した場合は、合理的配慮が求めづらかったり、ちょっと言い出しづらいところも手帳開示がないことからもあったりするのが実情としてあります。

一方で障がい者手帳を事前に開示している障がい者雇用の場合は、合理的配慮を具体的に企業に伝えることができて、企業は法律的にも合理的配慮を雇用されている従業員の方から申し出があった場合は、それを受け入れて調整をしなければならないというのが実情としてありますので、障がい者雇用で就職活動や雇用していく場合はそういったメリットがあります。

あとは働き方・キャリアのところで言いますと、他の従業員と一般枠の場合は同等の職務内容、働き方になりますけれども、障がい者雇用の場合は、企業によりますが、一部制限や制約があるケースがあります。

例えば転勤がないであるとか、雇用形態が正社員でないところからのスタートなど様々です。

そちらに関しては企業の具体的な事例がそれぞれ異なりますので、確認が必要な要素かなと思います。

簡単にですが一般雇用と障がい者雇用の違いについて説明をさせていただきました。

その延長線に、どれぐらいの学生の方が一般枠と障がい者枠で活動してるかというお話を差し上げたいと思います。こちらは毎年弊社の方で取っているデータですが、一般枠のみで活動するという方がこちらのデータでは35%と記載がありますけれども、大体3割から4割いかないぐらいの方々が一般枠で活動するケースが毎年報告をされています。

一方で、一番右に緑色で19%と書かれていますけれども、大体2割ぐらいの方々が障がい者枠のみで活動するということが行われています。

ただ一番多いのが、約半数の46%を占める両枠を使って活動する学生が多いようです。

こちら当然そうかなと思える方も多いと思いますが、ご自身の可能性を最大化したいというところからも、一般枠でも二、三社受けるし、障がい者枠でも二、三社受けるとそういった形の活動してる方が多いようです。

マイナビはこの一般枠と障がい者枠両方の思考を持った学生のためにマイナビ2025やマイナビチャレンジドなどわかれて媒体を構えてたりしています。

こちらが障がい者採用枠における配慮事項の例です。

具体的にこういった配慮し、配慮してくれる企業がありますというところのご説明になります。

例えば就業時間、残業の有無や時差出勤、フレックスタイム、在宅勤務など、こういった働き方に関する配慮はかなり進んでいる企業が多いという認識をしています。

また、服薬や通院を伴う当事者の方々も多いことからも、時短勤務であるとか、定期的な早退、あるいは大手企業の一部では、こういった障がい者手帳をお持ちの方だけの福利厚生で通院、休暇や通院時間休みたいなものがある企業も多いです。

あとは通勤手段は基本的には公共の交通機関を使ってくださいという企業が多いですが、マイカー通勤を認めるケースなども聞いています。

あるいは車椅子用のエレベーターや多目的トイレの設置がある企業も増えてきている印象です。

また業務の進め方というところで、精神障がいや発達障がいの方々で多い配慮事項かなと思いますが、明確な業務指示の配慮であったり、ルールにのっとった業務フローやマニュアルの準備、こういったものを配慮事項としてお求めになるケースもあります。

またその他で一番下に記載していますが、健康管理室や産業医の設置、こちらも進んでいる企業が非常に多いと認識をしています。

また、障がい者職業生活相談員の面談も配慮として加わっているケースもあります。

ご参考にしていただければと思います。

また、障がい者採用枠の選考でよく聞かれる質問について解説をさせていただきます。

冒頭にも自己分析の話がキャリアサポーターからもありましたけれども、あなたの障がいについて教えてくださいという質問は、まず間違いなく多くの企業が障がい者枠では質問してくるケースが多いです。

同じ障がい診断名でも多様なコンディション、状態にある当事者の方が多いので、日常生活においてあなたの場合はどういうところに苦労しているのか、どういう症状になるのかという点は細かく聞かれることが多いと思います。

こちらの資料でいうと上から4番目の障がい特性上お困りのことが発生した場合の対処方法はという質問も、非常にポピュラーな質問かなと思います。

やはりご自身でどこまで自己対処できるか、これはセルフケアという言い方もしますが、ご自身でどこまで自己対処してパフォーマンスを発揮できるかという点は非常に企業としては聞きたいことになります。

合わせて上から3番目の障がいに関して配慮が必要なことはありますかというのはその自己対処した上でさらにどんな配慮があればパフォーマンスを発揮できるかという点の確認の意図で質問されることが多いと思います。

なかなか各採用担当の方々も個別の障がいの診断名であったり障がいの詳細についてはご存知ない方が多いので、なるべく具体的にご自身の言葉でこの辺りを話せるようになっていくことが非常に重要かなと思います。

ここからは少し保護者の皆さんに向けたメッセージになっていくんですけれども、まず社会人としてのアドバイスというところで、一人の社会人として保護者様が一番、学生本人からすると身近な社会人になりますので、ぜひご自身の経験を良い面悪い面の両軸からお伝えいただくのが大事かなと思います。

世の中の流れや仕組みについて、例えば会社に入るということは、利益や成果を上げることで会社から評価をされて、給与をもらうという仕組みになっているように、福祉とか保育という観点ではなく会社員になるということは、何か成果を上げなければいけないということですよね。

そういった前提をお伝えいただくのはすごく大事だと思いますし、保護者様ご自身の職業観やお仕事の実体験で苦労されたこととか、よかったこと楽しかったこと、そんなこともなかなか機会もないと思いますので、この就職活動の機会にぜひお話いただければいいかなと思います。

また、四つ目もすごく大事ですが、お子様の強みや弱みについてです。就職活動は競争です。

お子様の強み、良いところそして弱み、対処が必要なこともぜひ本人の中ではなかなか気づけないことも多いので、ぜひ保護者の皆様からお伝えいただく機会も持っていただくと良いかなと思います。

また、サポートの話ですが、就職活動は慣れも必要なのですが、併せて自信を失う機会も非常に多いものかなと思います。そのときに活動量が低下しないようにご配慮いただくのが大切かなと思います。

オンラインの面接が多くなったという話もありましたが、それでもまだまだ費用、交通費やPCの機材や色々なところで費用負担が発生します。そういったところでお困りごとが本人達にないかどうかの確認をいただくと良いかなと思います。

またうまくいかないときの拠り所と記載がありますが、不合格になった場合に、その不合格の理由を就職活動の場合は企業が本人に伝えることはほぼありません。

なので、本人がなぜ自分は不合格だったのか、何がいけなかったのか、PDCAが非常に回りにくいのが就職活動の特徴であり苦しいとこでもあります。

必要以上の介入はいらないとは思いますが、本人が話したい誰かに聞いてほしいような様子があればぜひ話を聞いてあげて、ねぎらいの言葉や励ましの言葉を添えていただけるとよろしいかなと思います。

そして最後に、親の自律と子の自立とありますが、就職活動中の保護者様と本人の距離感は非常に大切になってきます。

必要以上に介入したり接近するのも、うまくいかなくなってしまうことのきっかけになるかもしれませんし、逆にあまりにも放置ですと、本人が孤立を感じてしまうかもしれません。

ですので非常にこの距離感が難しいという話です。

その中のヒントになればと思っていたんですけども、ライフプランのヒアリングとありますが「今就職活動どう?内定とか取れてるの?」という質問よりも、どんなふうに本人としてはキャリアを築いていきたいか、どう生きていきたいかというところを焦点にお話を聞いていただけると良いかなと思います。

また二点目ですが、どうしても「私のときはこうだった」「この業界が良い」、もちろん皆様それぞれ主観を持ちだと思いますが、それを決めるのはお子様ご本人ですし、本人の意思を尊重する形で関わりを持っていただくのが大切かなと思います。

また最後三点目四点目はですね、どこまでいってもいろいろ教えたくなってしまったり、いろいろ質問攻めにしたくなってしまうんですが、このティーチングとコーチングの使い分けに関してはぜひ一度立ち止まって考えていただいてから関わっていただくといいかなと思います。

今いろいろと悩んでいて、聞きたいことがあって教えてもらいたい様子なのかな、それとも自分の話を聞いてほしい様子なのかな、多分一番身近で見てきた保護者様が一番学生本人の気持ちがわかるんじゃないかなと思いますので、ぜひ様子を見て、この辺りの教える引き出すというところを調整いただくといいかなと思っております。

以上をもちまして本動画を終了とさせていただければと思います。

本日はありがとうございました。

視聴する

障がいのある学生のための就活準備講座!~エントリーシートの書き方徹底解説~
障がいのある学生のための就活準備講座!~エントリーシートの書き方徹底解説~
9/27配信

司会者:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただき、ありがとうございます。障がいのある学生のための就活準備講座、今回はエントリーシートの書き方徹底解説でございます。
 では、機能の紹介をさせていただきます。出席票のバナー、オレンジ色のバナーは出ていますでしょうか。出席表明となりますので、バナーから出席票の提出をお願いします。そして、チャットへの書き込みありがとうございます。この後も気になることがあれば、ぜひチャットにコメントをお待ちしております。質問は質問スペースにお願いいたします。
 そして、マイナビTVプレゼントキャンペーンがございまして、マイナビTVを視聴、そして出席票の条件提出クリアなどを得ますと、就活準備に役立つ特典をプレゼントさせていただいております。過去のプレゼント例としては、スライドに記載のとおりでございます。そして、9月もこちらのキャンペーンをさせていただいております。マイナビTVの2つのセミナーへの予約、さらにアンケートに回答いただきますと、選べるe-GIFT500円分のプレゼントとなります。ぜひ、こちらも忘れずにお願いいたします。
 本日お話しいただくのは、守屋さんと寺塚さんです。こんにちは。

守屋:
こんにちは。

寺塚:
こんにちは。

司会者:
では、自己紹介をしていただきます。最初は寺塚さんです。

寺塚:
はい。ただいまご紹介にあずかりました、株式会社マイナビのキャリアサポーター、寺塚と申します。普段はこのように講師などを務めております。今日はですね、エントリーシートの書き方や基本的なことを、私のほうでお話をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

司会者:
お願いいたします。そしてもうお一方が守屋さんです。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズからまいりました守屋と申します。僕はですね、2009年にマイナビに入社をしてからずっとですね、新卒採用のお手伝いをする、法人の営業ですね、企業さまの担当をずっと15年間してきていました。直近2年間は、マイナビパートナーズという特例子会社に出向していまして、こちらで障がい者手帳をお持ちの大学生を対象とした新卒紹介の事業と、中途の人材紹介の事業の責任者をしています。なので、本日は企業の視点から、エントリーシートなどについて、皆さんにアドバイスやコメントができればと思ってまいりましたので、よろしくお願いいたします。

司会者:
よろしくお願いいたします。

守屋:
お願いいたします。

司会者:
お二人にお話しいただく内容なんですが、こちらのメニューをご紹介します。障がいのある学生の就職活動について。エントリーシートの準備ポイント、さらに実践ポイント。そしてお知らせを挟んで、質問コーナーとなります。寺塚さんに全体的な就職に関するお話を頂きまして、学生の皆さんが気になるポイントにつきましては、寺塚さんから守屋さんに質問という形で振っていただきます。皆さんからの質問もお待ちしております。また、字幕表記がありますけれども、読めないなどがありましたら、質問スペースにコメントをお願いします。

では、最初のメニューです。障がいのある学生の就職活動について、寺塚さんから状況を教えていただきます。

寺塚:
はい、よろしくお願いいたします。ここでお話しする就職活動についてですが、皆さんがこれから受ける就職活動において、恐らく障がい者枠・一般枠ということで、2つの枠でどっちのコースにしようかなと迷っていたりとか、多分お悩みとかもあったりするかなと思うんですが、ここでお話しする基本的なスケジュールとしては、全体的な、いわゆる基本的な一般採用の話を基にしたものをここでお伝えさせていただきます。大きくは変わらないんですが、ちょっと違うところに関しては守屋さんのほうからお伝えしたいと思います。
 というわけで、まずはスケジュールのほうを改めておさらいします。皆さんも、もう知っているよ、という部分もあるかもしれませんが、改めておさらいということで聞いてください。就職活動においては、一つ山場となるところは3月になっております。3月1日から企業さんの採用というものが本格的に始まりまして、エントリーから始まって、エントリーシート、そして説明会もありますし、その後面接ということで、3月1日になった瞬間にですね、一気にいろいろな選考が始まります。だからこそ、3月1日にちゃんとスタートを切れるように、それまでの準備として、自己分析や仕事研究、あとはですね、インターンシップなどをして、自分のこと、そして企業のことを知るという準備をしておく必要があります。なので皆さん、これから何をしようと迷っている場合は、まず3月1日というのを一つの目安とした上で、ではそこまでに何をすればいいのかということを、ぜひ考えていただきたいなと思います。
 今日お話しするエントリーシートということに関していうと、3月1日にきちんとエントリーシートが書けるようになるというのを一つの目安として、それまでに自己分析がどこまでできていればいいかなとか、自己PRがどこまでできていればいいかな、ということをぜひ逆算して取り組んでみてください。一般的な選考のステップ例としては、大体はですね、エントリーをして、そこから今日のテーマとなるエントリーシートの提出、そしてこれはですね、エントリーシートと同時のこともあるんですが、筆記試験、そして面接、大体は複数回行います。そしてその後全部パスした結果「内定」という、大方この流れを企業さんとしては採用していることが多いです。
 その、それぞれのステップにおいてエントリーシートはどのような時に使うかというと、まずはエントリーシートにおける選考でいうと、やはり面接にどの人を呼ぼうかなとか、筆記試験にどの人を呼ぼうかな、というところの最初の関門になることが多いです。この他にもですね、実はその後、面接において、面接前にエントリーシートをチェックして、こんな学生さんなのかなとか、このことを少し深掘りしようかな、などの質問を考えるためのですね、目安にしてみたりとか、それを手元に置いて面接をするということも多いです。
 そして、意外と学生の皆さんが「えっ」と思うかもしれないんですが、実は内定を取った後にも、そのエントリーシートというのは、どの部署に配属しようかなであったり、配属される部署の方に、このような学生さんがいらっしゃいますということでお見せしたりということで、実は内定後にもこのエントリーシートというのは使われたりするので、実はかなり採用のフェーズにおいて、ずっと使われるものとなっております。それだけ大事なものなので、ぜひしっかりとですね、取り組んでいただきたいなと思います。詳しくは後ほどお話しいたします。
 そして、最初ちょっとお話ししましたが、恐らく皆さん、障がい者枠と一般枠ということで、これからどっちを受けようかなっていうこと、迷っているかなと。もしかしたらこっちと決めている方もいるかもしれませんが、どうしようかなと迷っている方もいると思います。まずはですね、どっちにしようと迷う前に、それぞれどんな特徴があるのかということは、きちんと把握しておきましょう。障がい者枠というのは、就職活動の時点で障がいのことを伝えて、特性や症状に配慮を受けながら働くことができるコースになっています。で、この配慮を受けるためにてすね、手帳の提出というものが必須となっておりますので、現時点でどうしようと迷っている場合はですね、手帳の取得というところを前向きに考えていただければと思います。そして一般枠においては、障がい者枠ではない求人コースということで、一般枠、一般の他に受ける方々と一緒の条件で採用選考を受けるというものになっております。ただここでもですね、一般枠のみという企業でも、配慮ということで、事前にお伝えすることで一般枠の採用で配慮もしてくれるということもあったりはするので、ここで受けたいなと思う場合、なおかつ就職した時とか、あと実際に採用選考を受ける時とかに配慮をしてほしいなと思う場合はですね、一般枠だとしても、企業の担当の方に事前にぜひ相談をしてみてください。
 今回はですね、選考ということで、特にエントリーシートというテーマなので、守屋さんに実際の企業さんはどうなのかということを伺いたいのですが、障がい者枠と一般枠で、選考フローとか内容に違い、エントリーシートとかでなんか記入することが多いとかってあったりしますかね。
守屋:はい、ありがとうございます。ちょっとスライドをめくらせていただくのですが・・・はい、企業によってまず選考フローは大きくそれぞれ異なるんですが、大きく2方向かと思ってまして、1つが全く通常の枠と変わらない選考フローと流れを構築しているパターンの企業たちです。個人的には、この1のほうが多いような気がしています。2つ目が、独自のフローを構築するパターンです。これはですね、具体的には障がい者枠の場合は、カジュアル面談が別途あります、ですとか、相互理解面談があります、みたいな形で、障がいによって苦手なこととか皆さんのお困りごとみたいなところもあると思うんですが、そちらを確認してですね、必要な合理的配慮を確認するみたいな場が設定されることが障がい者枠の場合はあります。
 またですね、他の企業さんの例とかも幾つか紹介させていただくと、職種が障がい者枠の場合は決まっているケースがあるんですね。例えばこの職種で配属が前提です、みたいな形になっている場合はですね、そこの配属予定部署の方々と何回か面談をしたり会ったりですね、あるいはインターンシップとか実習をして実際にやれそうかどうか試すみたいな機会を用意されるケースなんかもあります。今のが障がい者枠なんですけれども、一方で一般枠のほう、通常枠のほうではまだまだですね、総合職という言い方をするケースが多くてですね、みんなと同じように選考を受けるんですけれども、最終的な配属がどこになるかというのは最後まで分からない、こういうケースがまだまだ多いかなと思います。
 また、先ほど寺塚さんからもご質問いただいた、エントリーシートの違いってあるの?というところなんですけれども、私のこれは肌感覚ですけど、障がい者枠だから分かれているということはほぼほぼなくて、あるとしたらアンケートみたいな形で配慮事項とか障がいによるお困りごとなんかを追加でお聞かせいただく、記入いただくみたいなケースぐらいかなと思いますので、大きな志望動機とか学生時代に力を入れたことなどは当然、障がい者手帳があろうとなかろうと聞きたいテーマかなと思いました。はい、以上です。
寺塚:ありがとうございます。本当に大きな違いといえば、最初のフローというところが分かれているか一緒なのかぐらいの違いということで、実際にどっちを受けようって、やっぱりそれ聞くとより迷っちゃうかなと思うんですが、どっちともというところもぜひ選択肢の一つとして、分けずに置いといてみてください。実際にマイナビでもですね、先輩方にアンケートを取ってみると、だいたい約半数の先輩が一般枠と障がい者枠というのを併用して就職活動をしているということが多いです。なので、絶対にここを受けたいなと思うところがあったら、障がい者枠がなくても一般枠から受けてみるということも、ぜひチャレンジをしてみてください。ということで、はい、ここまでお話しさせていただきました。

司会者:
はい、ありがとうございます。違いについてもお話しいただきましたけれども、例えば守屋さん、採用担当の方も同じだったりするんですか。障がい枠の方と一般枠の方で違ったりするんでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。そうですね、企業にもよるんですけど、まだまだ新卒採用の担当が、同じ担当の方がやっているケースのほうが多いと思います。障がい者専任の採用担当の方がいるという企業のほうが個人的には少ないかな。大きな企業さんとかだと、そのように体制が分かれていることがあるんですけど、なかなかそれが分かれているというケースのほうが少ないように感じますね、はい。

司会者:
そうすると、やはり個々人でできること、また得意なことは違ってくると思うので、具体的に伝えていく必要も出てきますよね。

守屋:
おっしゃるとおりですね。学生さんは、事前にその会社が障がい者専用の人事の人がいるかどうかって分からないと思うので、どんなケース、どちらのケースにおいても、やはりご自身のことをやっぱり正確に伝えられる準備をしておくのが非常に大事かなと思いました。

司会者:
ありがとうございます。さあでは、続いてのテーマに入ります。エントリーシートの準備ポイントです。こちらも寺塚さん、お願いいたします。

寺塚:
はい、よろしくお願いします。先ほど言ったように、選考の全てのフロー、むしろ選考後も使われるということで、エントリーシートはだからこそ準備がすごく大事になってきます。皆さんぜひ、できているかなということを確認しながら、できていないなと思う場合は、ぜひここから取り組んでみてください。
 エントリーシートで聞かれることはですね、本当に大きく分けると2つです。自分のことと志望動機。この2つを大きく分けて聞かれます。自分のことに関していうと、自己PRとガクチカに分かれていて、志望動機ということは、どうしてその企業を志望したんですか、という熱意を聞かれること、本当に大きく分けるとこれを聞かれます。あまりこれ以外のことでいうと、先ほど言ったような配慮事項というところが備考欄のところにあったりというぐらいで、本当にいろいろな質問があったとしても、突き詰めるとここに落ち着くという形で、まずはぜひここが書けるか、エントリーシートを書く段階ではここが書けるかということを考えながらぜひやってみてください。
 ポイントとして書いてあるんですが、じゃあやってみようということで、いきなり自己PRを書く、いきなり志望動機を書く、これはすごく難しいです。皆さん自分のことを書いてください、300文字ではい、と言われた時に恐らく書けないと思います。これは誰でもそうです。準備しないと書けません。だからこそ準備というものが必要なのですが、そのために何をする?となると、まずは自己PRやガクチカにおいては自己分析をしましょう。皆さんがどんな考え方を持っていたり、どんな性格なのかとか、どんな時に頑張れるのかな、どんな時にちょっとうまくいかないのかな、そういうことをですね、自分であの時どうやったっけ、どんなことを頑張ったっけということを洗い出すことで、いわゆる自己PRやガクチカというものが書けるようになってきます。そして志望動機でいうと、仕事研究ですね。やっぱりここが分かっていないと、だから御社がいいんです、だからこの仕事がしたいんですということは書けません。もう多分ですね、普通に企業の説明を読んで、御社のこの社訓に惹かれましたとか、誰でも書けてしまう内容に落ち着くことが多いです。だからこそ、そういう自己分析をした上で、じゃあそれを仕事に当てはめた時にどんなふうに頑張れるかなとか、自分の性格だからこそ、この仕事で頑張っていけると思ったんですという、仕事だけではなく自分のこともプラスして書くのも大事となってきます。なので、エントリーシートを書く上で、まず何をしようとなったら、自己分析から始めて、その上でどうしてこの仕事じゃなきゃ駄目なのかという仕事研究をした上で志望動機を書くようにしてみてください。
 そして、より詳しくお話ししていくのですが、自己分析については、本当に何をしたいのかであったりとか、自分自身にどんな能力があるのかとか、どんな価値観、いわゆる好きなこととか苦手なことだけではなくて、どんな時に私は頑張ろうと思えるんだろうとか、あと、こういうことを働く上で大事にしたいんです、人を助けるとか、人にこういう価値を提供したいとか、そういうことをぜひ突き詰めてみてください。そのためにも、自分自身で振り返るということもいいんですが、他の人、親御さんであったりとかご兄弟とかご友人とかに、自分ってどんな性格かなと聞いてみる。そうすると意外な言葉とかね、「優しいよね、ああいう時」みたいな形で意外な評価とかももらえたりします。なので自分を振り返るのちょっと難しいなという場合は、周りにいる人に自分ってどんな性格かなと聞いてみるのも一つの自己分析のとてもいい方法になっています。
 もし聞くのが恥ずかしいという場合は、適性検査、マイナビでもM司会者TCH plusなんていうものがありますが、質問に答えていくと、あなたはこんな性格ですね、であったり、こういう傾向がありますね、という適性検査というものがあります。実際にこれは選考においても使われることとかもありますので、そういうマイナビのM司会者TCH plusのような無料診断ツールもたくさんありますので、もしよろしければ。ちょっと人に聞くのも恥ずかしいし、自分でやるのも難しそうだなという方は、まずここからぜひやってみてください。一応、以前にやった編集部講座でも、自己分析について詳しくお話ししているので、もしよろしければそちらもチェックしてみてください。
 じゃあここからですね、一般的な自己分析のお話をしたんですが、守屋さんに伺いたいんですが、障がいのある学生ならではの自己分析のポイントとかって、何かありますでしょうか。

守屋:
はい、ありがとうございます。こちらのスライドに書いてあるとおりなんですけれども、前提として今寺塚さんがおっしゃっていただいたような、興味とか価値観とか能力とか、そういったところを自己分析していただくのが、まず土台になると思ってて、その上で、さらに障がい者手帳をお持ちの方に関しては、この3つを言語化することをお勧めしています。1つが、障がいの特性や症状に対する理解と言語化ですね。2つ目が企業に対する合理的配慮の内容と詳細、こちらを伝えられる準備。そして最後が、ご自身の強みです。まず皆さんは実際に働いてみたことはないと思いますので、実際に職場でどのようなお困りごとがあるのかとか、はっきり断定することって難しいですよね。それでもできないこと、苦手なこと、状況によっては困ること、こういったことを少しでも言語化してみるとよろしいかなと思います。その上で企業に求められる合理的配慮についても、言語化してみると良いかなと思います。
 ここで大切なのがですね、ただただ配慮を並べるような、求めるような発言にならないことが大事かなと思います。というのも、義務を果たさないのに権利を主張する、こういうことになるとですね、企業さんはどうしてもそういった人物・人材を敬遠する傾向があります。合理的配慮を得られた場合、どんなふうに自分が活躍できるのか、合理的な配慮をしてもらったらどんな強みを発揮できるのか、その上で、その企業の利益とかにどう貢献するのかみたいなところが伝わるかどうかが、非常に大事かなと思います。ポジティブな意味で、企業ってお金を稼ぐ場所ですよね。なので、世の中の幸せとか価値を提供する代わりにお金をもらうというのが企業になりますので、その中で、プロセスの中で皆さんがどう貢献するのか、どう役に立てそうか、その辺りのところが伝わることが非常に大事なので、自己分析のこの3点はとても重要かなと思います。
 ちなみになんですけど、宣伝ぽくなりますが、障がい理解とか合理的配慮とかの分析ツールが、マイナビチャレンジドのお役立ちコンテンツの中に障がいマニュアルというものがありますので、ぜひそちらも活用しながら一回整理してみていただくといいと思います。はい、以上です。

寺塚:
ありがとうございます。ツールとかって、ぜひ積極的に使ってほしいなというのがあって。まず自分でじゃあ何かやってと言われて、自分自身でやるって結構難しかったりとかもするので、マイナビとかコンテンツもたくさんあるので、そういうツールとかどんどん使ってみてください。「そういうものはありますか」みたいなのとか、チャットとかで聞いていただいたら、守屋さんもいらっしゃいますし、私もマイナビのコンテンツとかは分かっているのでご回答できるかなと思いますので、何か気になることがあったら、ぜひ聞いてみてください。
 そして皆さん、自己分析と、もう1つやっていてねと言ったことがあるんですが、覚えていますでしょうか。そう、仕事研究ですね。こちらもやらないと、志望動機を書くのは難しいです。じゃあその仕事研究っていうところ、どんなところに注目すればいいのかなというと、まずは基本的なことでいうと、やっぱりその企業が何をやっているのかという事業内容になっています。仕事が分からなきゃ書けないですよね、志望動機。なのでまずは基本的なことですが、マイナビであったりとかイベントとか説明会とかに参加してみて、実際どんな仕事をしているのかな、ということを知ることから始めてみてください。そして、その上で、どんな人がその仕事に関わっているんだろう、お客さんは誰なんだろうとか、それに関わる人や団体、あとじゃあその仕事をする上で必要な力であったりとか、あとは結構、肌感のようなものになったりもするんですが、企業文化というところで、例えば同期同士でみんなで切磋琢磨(せっさたくま)し合ってやるのかとか、みんなでワンチームとしてやるのかとかで、やっぱりそれで働き方って結構変わったりもします。恐らく、どの企業が合うかというのは人によって違います。なのでぜひ、そういうイベントやとか説明会とか、もしね、企業さんに直接聞ける、話を聞けることとかあると、ぜひ聞いてみるといいと思います。その他にもやはり働き方ということで、何時から何時まで働くのかという基本的なことであったりとか、有給休暇どれだけ取れる?みたいな福利厚生的な部分とか、あと実際育休とか産休とかそういうところがどれだけ取れるのかな、みたいなこと、そういう働き方というところ、ぜひここをですね、調べていってほしいなと思います。
 個人的には、今スライドに映っている事業内容からまず調べていって、優先度的には最終的に働き方というところを調べてみるとやればいいかと思います。これの方法としても、インターンシップに行ってみるとか、マイナビとか見てみる、といろいろと方法はありますが、やはり一番自分の肌で感じられるものとしては、直接お話を聞く、インターンシップや仕事体験に行ってみるとか、説明会で直接お話を聞くっていうのがね、一番自分自身の言葉でしゃべれたりとか感じることができたりもするので、ぜひ機会があれば直接お話を聞くという機会を逃さないようにしてみてください。
 じゃあ、ここは一般的なお話ということでしたので、ここからはまた守屋さんに、障がいがある学生ならではの、ここを見ておいたほうがいいという仕事研究のポイントをお聞かせいただいてもいいでしょうか。

守屋:
はい、かしこまりました。先ほどは自己分析の話で、今度は仕事研究の両輪大事という話が寺塚さんからもありましたよね。仕事研究のほうなんですけれども、前提として、先ほど出ていたような事業内容とかを見ていただくんですけど、そこのちょっと、より踏み込んだポイントをご紹介させていただければと思うのですが。
 障がい者雇用における、その会社の仕事の強み、数字、あとはスタンスですね。こちらをですね、見ていただくといいと思うんですけれども、キーワードとなるのが、競合他社との比較だと思います。よく陥りやすいところが、その1社だけをいっぱい調べて、分かった気になっちゃうと思うんですけど、その企業はですね、絶対に競合がいるんですね。ライバルが絶対にいます。企業とは、絶対ライバルが基本的にはいるものですので、その競合と比べると見えてくるものが非常にあります。その話ができればと思うのですが、恐らくですけれども競争しているので、その会社には強みがあります。こだわりがあります。それが何なのかを知ることがすごく大事なんですけど、ここはホームページに書いてある場合もあれば、書いていないケースもあるので、御社のこの事業の強みとかこだわりとか、特出したところは何ですかという質問をぜひ人事の方にしていただくのが、仕事研究する上ではすごく大事かなと思います。似てるんですよね、お仕事が。事務職であるとか営業であるとか、大体ですね、同じようなカテゴリーのお仕事が、どの会社にも似たようなものが競合の中にはあります。ただ、みんなが同じ営みをしているわけではなくて、それはそれで強みとか、数字的な特徴があったりします。
 特に2つ目で書いている数字は、とてつもなく大事でして、はっきりしますよね。やりがいとか働きやすさって比べにくくないですか。どっちのほうがこの司会者社とB社で働きやすそうですかってなかなか難しいんですけど、そこに数字というものを加えていただくと、例えばですけど、有給休暇が取りやすいとか、障がいにおける通院の休暇があるとか、絶対そういった制度とか数字で表せる差別化のポイントがきっとあるはずなので、競合同士で企業同士の比較をしてみていただくと、非常にいいと思います。
 そして最後にですね、障がい者雇用のスタンスということを3番目ではお伝えしたくてですね。企業はですね今、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンという言葉を掲げてですね。多様性ですね、いろいろな方々を力に変えたいと思っている企業がすごく増えています。これは社会的にすごくいいことですよね。なんですけど、企業によってはその進み具合であるとか考え方や態度が結構違います。これは競合でも違います。なので、その会社がコーポレートとして、うちはこんなふうに多様性を力に変えたいと思っているんだっていうページが、恐らく多くの企業にありますので、その辺りのチェックもしてみていただくと、いい仕事研究に、ゆくゆくはつながるかなと思いました。以上です。

司会者:
はい、ありがとうございます。先ほどは守屋さんから、採用担当も障がい者枠と一般枠で別ではない場合があるという話でした。となると、やはり障がいに対する理解度も企業によってはまちまちかなと思いますので、やはり自分の特性を知って、さらに企業のビジネスモデルを知った上で自分が活躍できるのかどうなのかという結び付けが非常に大事になりますし、伝えることが必要ですよね。

守屋:
すごく今のポイントは大事かなと思っていまして。というのも人事の方々も、入社してから10年間ずっと人事ですって人ってすごく少ないんですよね。ジョブローテーションがありますので、人事になってまだ2年目ですという方々もたくさんいますよね。そうなってくると、障がいについて全て知っています、専門家ですという方って、いっぱいいるかというと実はそうでもないです。なので、企業なのに何で分からないんだろうと思わないでいただきたくて、むしろ自分、皆さんを通じて、その企業の一つ多様性が広がるくらいの気持ちで、自分のお困りごととか障がい特性、ならびに配慮事項をご説明いただけると良いのかなと思いました。
司会者:はい。自己分析って非常に苦しい作業なんですけれども、自分に何ができるのかな、どう活躍できるのかなと考えると、ちょっとわくわくしてくる部分もあるのかなという気もしますけどね。はい、ぜひ取り組んでいただければと思います。
 では、続いてのメニューは、エントリーシートの実践ポイントです。引き続き寺塚さん、よろしくお願いします。
寺塚:はい、よろしくお願いします。ここは準備ができたという前提で、じゃあ実践的にどうやってエントリーシートを書いていけばいいのかというお話をしていきたいと思います。まずですね、自己分析、仕事研究をしましたという前提で、その後何をするかというところなんですが、ここができてやっと文章化というところに取り組めます。やはりここができていなくて、いきなり文章化しろと言ったら、先ほど言ったようになかなかするのは難しいです。まずはやってみたいという方は、ぜひ書いてみてください。書いて、そこから自己分析、仕事研究をやってみるという方法もあるんですが、まずはまだ時間もありますし、自己分析、仕事研究からぜひやってみてください。
 その文章化をした上で、じゃあまずは自分で添削してみましょう。どれだけ書けているかなとか、うまく伝わるかなとか、そういうところをチェックして、その後ですね、絶対他の人に見てもらってください。できれば、これは皆さんのことをよく知らない他人に見てもらいましょう。例えば、学校のキャリアセンターの方であったりとか、自分のことを成績上は知ってくれている先生であったりとか、そういう他者視点というところを入れるようにしてください。何でかっていうと、このエントリーシートを誰が見るかというところを改めて考えてみてください。皆さんのことを全く知らない、エントリーシートで初めましての採用担当の方や面接担当の方になります。なので全く知らない、自分のことを知らない他人の方に、自分ってこんな人ですよと伝える必要が出てきます。だからこそ文章化したら絶対、まあできるだけ自分のことを知らない人に見てもらうということがとても大事になってきます。やはりこれを入れるか入れないかでですね、エントリーシートとか自己PRとかの文章の分かりやすさって全然違います。その上で添削をしてもらって、またそれをブラッシュアップして文章化してみるというのを繰り返す、何回も繰り返すことで、より良い文章というのはできてくるので、まずは文章化してみる、添削してもらう、で書き直してみる、もう1回、何だったら自己分析、仕事研究をやり直してみるという、このサイクルを繰り返すようにしてみてください。恐らく恥ずかしいと思いますが、エントリーシートを出すことになったら絶対に自分のことを知らない人に読まれますので、恥ずかしいという気持ちはいったん置いて、ぜひこれに取り組んでみてください。
 ただ、そうはいってもやっぱり文章化するって難しいかなと思うので、ちょっとコツというところを1項目ごとにお伝えをしていきます。
 まず、全体的な文章の書き方なんですが、結論から書きましょう。なんでかっていうと、分かりやすいからです。結論というのはそれぞれ、自己PRや志望動機によって違いますが、まず、例えば「私のPRポイントは、ほにゃららです」や「御社を志望した理由はこれです」といったように、まず結論から書く。その上でなぜかというと、という裏付ける行動であったり、経験や思いっていうものを書く、という文章の組み立て方っていうものを意識してみてください。で、自己PRにおいての結論でいうと、アピールポイントや長所や強みになっています。その辺の理由というところは、行動とか経験、大学時代にこんなことを頑張りました、こんなエピソードがありましたといったようなことです。
 そしてガクチカにおいての結論は、ぶっちゃけ自己PRとそこまで大きくは変わらないんですが、学生の時力を入れたことなので、実際に取り組んだことですね。「私が学生の時に力を入れたことは、ほにゃららです」「大学の勉強です」であったりとか「アルバイトです」といったような取り組み自体のことが結論になります。その上で、取り組んだことの理由や詳細、力を入れたことっていうのを具体的に書く。これがガクチカの大きな書き方になります。
 そして志望動機は、結論はその「志望動機」ですね。御社に入社したい理由、エントリーシート上は貴社、ですね。という書き方なので、ちょっとそこは気をつけてください。応募したい、入社したい理由というものを結論として書いた上で、なぜそう思ったのか、どういうきっかけがあったのか、自分のどういう思いとその志望動機がつながっているのかという理由を書く必要が出てきます。
 こんなふうにどの文章でも基本的に、まずは結論を書く。その上で何でかという理由を書く、という文章の組み立て方、ここの中でいろいろな工夫の仕方はあるんですが、まず書き方が分からないよ、という方はその書き方をぜひ意識してみてください。
 けっこう自己PRとかガクチカで、エピソードって留学とか、これの1位を取ったみたいな経験ではないと駄目ですよね・・・みたいな質問を結構されるんですが、別に自己PRやガクチカは、すごいことをしたということを示すわけではなくて、みんながどんな人なのかっていうことをその文章から知りたいので、別にぶっちゃけ最下位を取りましたという経験でもいいんです。皆さんのことがそのエピソードによって分かればいいので、「最下位を取りました。でもそれが悔しかったのでその後こんなふうに頑張りました」だったら、たとえ逆境でも頑張れる人なんだなっていう性格が分かったりするので、別にすごいことを探して書かなくても大丈夫です。同じアルバイトのエピソードでも大丈夫です。実際にですね、エントリーシートに記載したことのあるエピソードのトップスリーは、やっぱりアルバイトとか学業とか趣味についてということで、やっぱり一緒です。皆さん書くことは一緒ですし、言うことも大体一緒です。なので、差を付けることとしては、じゃあどんなふうに頑張ったのか、どうしてそれを頑張ったのかという理由のところにあるので、ぜひすごいことをやったというより、時間をかけて頑張ったこと、多分学業とかだったら絶対皆さんは時間をかけて取り組んでいるはずなので、そういう性格が表れるエピソードは幾つもあると思います。浮かばないなという方は、まずは自分の生活の中で、どんなことが大きな時間を占めているのかなとか、特に力を入れてやっていることは何だっけ、ということを考えてエピソードを探すというのが一つの手かと思います。別にすごいことじゃなくていいんです、本当に。
 それと、もう1つ。ここまでで自己PR、ガクチカの話をしたんですが、志望動機もぜひ書く時にまず気を付けてほしいことが幾つかあります。よく志望動機は、「御社に本当に入りたくて、御社のこの商品が大好きです。私は小さいころから、これをよく食べていて」というなんでしょうね、ファンの視点というところで、そのようなファン視点となると「じゃあこれからもいいお客さんでいてね」で終わってしまうことが多いです。そうですよね、企業はお金を稼ぐ場所なので、入ってほしい人はファンというよりは、そこで一緒にファンを作ってくれる人になってくるので、ただただファンです、好きというアピールをするだけでは駄目です。だから次の会社を褒めている、もそうです。ただ「御社ってとてもすごいですよね」というスタンスでは駄目です。それに、本当に入社案内などからそのまま引用して書きましたというような誰でも書ける内容は、書かれていることは企業さんは基本的に分かっていることです。「御社のこの事業に関して、僕はこう思うのです」、僕はこう思うのですがあったらいいのですが、「こういうことでやっていますよね」というようなスタンスだと、企業さんは「知っているよ」で終わってしまいます。なので、ぜひ自分はこう思う、自分はその仕事の中でこのように役に立てるという、仕事研究をしながらも、じゃあ自分がどのように活躍できるのかということを、志望動機ではきちんと伝えられるようにしてみてください。あとはファンの視点も、きっかけとしては別にいいです。それをきっかけとしてこの企業に興味が湧いて調べているうちに、ここが自分としてすごくいいと思った、なぜかというと、自分の経験のここと共通しているからです、といったように、きっかけとしてファンであったり、会社を褒めるということは悪いことではないです。ただ、それがメインにならないように気を付けましょう。
 そして何度も言いますが、ぜひ書いたらまず、自分のことを全く知らない人に見てもらってください。何だったら、インターンシップや仕事体験に行った時に、企業の人に「これを見てもらえますか」というようにチャレンジするのも一つの手ではあります。もちろん時間があればですが。そのようにして「いいよ」と言ってくれる企業さんなどもあったりはするので、いろいろな人に自分の、これは伝わりますか、自己PRは伝わりますか、志望動機で熱意はここから感じますかといったことを、ぜひいろいろな人に聞いてみてください。やはり見てもらうことで気付くことはたくさんあります。
 というわけで、ここが基本的な志望動機やエントリーシート、自己PRの書き方になっています。ここからは守屋さんにご質問なんですが、最初にもお伝えいただきましたが、障がいがある学生ならではエントリーシートの書き方のポイントを改めてお聞かせください。

守屋:
はい、ありがとうこざいます。こちらのスライドにまとめているのですが、エントリーシートの書き方のポイントです。主に志望動機や自己PRを書く時の参考にしていただければと思います。大前提として、企業目線で考えるのがとても大事かと思っています。自己分析で言語化した障がい特性や症状、合理的配慮をなるべく中心に書きたくなる方が多いように思いますが、それは最後に伝えられるといいと思います。やはり、1番、2番、3番に書いてあるように、自分から見た企業の強みや仕事の魅力、こちらは先ほども申し上げましたように、数字を織り交ぜたり、他社と比較して書くと良いと思います。あとは自分の強みは何か、自分が貢献できそうなことは何か、これは働いたことがないので、できますというような断定表現は当然できませんよね。なので、できそう、挑戦してみたいで十分です。そういった熱意も非常に伝わるのがとても大事だと思いますので、書いていただければと思いました。その上で3番です。必要な配慮と自分の障がい特性を書くという、この順番で自己PRや志望動機を考えていただくと良いと思います。
 繰り返しになりますが、企業は利益を上げることで社会に貢献する組織になります。お金をより稼ぐことで、より多くの人の役に立つというのがミッションになっています。なので、皆さんがその企業の営業活動や営みの中で、どう貢献できるかということが伝わると、この人は仲間に入れたいなと思ってもらえますよね。なので、そこが非常にポイントなので、覚えておいていただければと思いました。以上です。

寺塚:
ありがとうございます。やはり自己分析、業界研究ということが本当に前提の上で考える必要が出てくるということですね。そして、エントリーシートの注意点というところで、こちらはどちらかというと事務的な注意点のところなんですが、結構エントリーシートを書いて、書き終わったということで、終わって出すとなると、後で「あ、まずい」と思うことが結構あったりします。なのでその注意点をまとめました。全部は読みませんが、これはマイナビ上などでもエントリーシートの書き方というところで載っていたりします。何だったら、これをスクリーンショットしていただいて、最後にチェック項目として使っていただいても大丈夫です。
 基本的に、まずは誤字や脱字、何かミスがないかということを確認してください。貴社や御社というところの間違いがないかなどです。あとは気を付けていただきたいのは、紙もデータも一緒なのですが、絶対にコピーを残すようにしておいてください。なぜかというと、エントリーシートを基に面接などで質問されることなどもありますし、人間は書いたものを、やはり結構月日がたってしまうと何を書いたか忘れます。だからこそ、こういうことを書いたなと細かいニュアンスを思い出すためにも、手元にデータやコピーを残すようにしてください。私の昔の就活の思い出なのですが、ぎりぎりに出したせいでコピーを取り忘れてしまって出して、うっかりそれが通ってしまいました。そうしたら面接の時に、私、何を書いたかなと、しかも4枚ぐらいあるエントリーシートだったので全く思い出せず、最終的に落ちたという経験もあったりしました。そういう後悔などもあります。なので、ぜひコピーやデータは必ず残すようにしてください。そのためにも、余裕を持って早めに取り組んでください。あと1カ月ある、あと何日あるから余裕でしょうではなく、早めにやって、早めに誤字、脱字なども見つけて、提出するというところに気を付けるようにしてください。
 他にも、手書き指定があるところでは、より汚さではありませんが、誤字、脱字や、別にめちゃくちゃ美しい字で書けではないです。頑張って自分ができる最大限のきれいな字で丁寧に書くようにしてください。企業さん側もそこは、何となく見た時にこの子は頑張って書いているな、字を書くのが苦手なのかなというところは分かったりもしますので、手書きの時はできる範囲できれいに書くようにしてください。もし、自分の手で書くのが難しいという場合は、そういう時には相談をすればウェブで提出であったり、手書きの上にパソコンで書いたものを貼ってもいいよ、とか、あとは代筆でもいいよ、などという場合もありますので、不安な場合は企業さんに相談をしてみてください。
 そして作成のポイントを最後にまとめますが、まずは最初に自己分析と仕事研究、これがないとエントリーシートは書けません。まずはここからやってみるようにしましょう。まずはチャレンジしてみたいという方は、書いてみるところからやってみるのも一つの手です。多分、一発で全部完璧に書ける人は基本的にはいません。なので、まずはここからやってみてください。そして早めに作りましょう。特に自己PRやガクチカに関しては、別に企業ごとにエピソードを変えなくても大丈夫です。なので、早めに作っておくことをお勧めします。今のうちから、どんなエピソードがあったか、いつ何を頑張ったかと書いておくと、実際に書く時にそれを写すだけでいいので、とても楽になります。なので、特に自己PRとガクチカにおいては早めに文章を作成してみましょう。その上で、他人から見てもその自己PRがきちんと伝わるのか、熱意などが分かるのかをチェックしてもらいましょう。そして早めに書いた上で、エントリーシートは提出前の最終チェック、意外な誤字、脱字、間違いなどがあるので、こちらのチェックも忘れずに行うようにしてみてください。
 エントリーシートを書くのは、多分、結構大変です。実際にそれが3月になると、いきなり幾つも締め切りが共通していて、1カ月で3本書かなければいけないというように、怒濤(どとう)で来たりもします。だからこそ最初に準備しておくということが大事なので、ぜひ今のうちから、自己分析、仕事研究、できれば自己PRを書いてみるということからやるようにしてみてください。

司会者:
ありがとうございます。ということは、いいエントリーシートかどうか気になる学生さんもいるかと思いますが、優秀な素晴らしいエピソードが並んでいるエントリーシートというわけでもなく、エントリーシートを誰が見ても、その学生がどういう方なのかというのを分かるものということなんですかね。

寺塚:
そうです。よくありがちなのですが、こんなことをやりました、あんなことをやりましたとたくさん書いてある、すごい学生さんは確かにいたりします。でも、例えば100文字の短い自己PRで、あれもやった、これもやったと3つや4つのエピソードを書くと、実際にやったことや成し遂げたことしか分からなくて、その人の性格などが分かりません。

司会者:
なるほど。

寺塚:
それよりは、1つのエピソードで100文字きっちりと、こんなことを考えて、このように頑張りましたと書いてあったほうが、うちだったらこんなところで活躍してくれそうかなということが分かりやすいです。
司会者:なるほど。学生時代にやったことを、必ずしもそのまま仕事に生かすわけでもないですものね。再現できるかどうかというのは、きちんとエピソードを伝えるというのは大事かもしれないですね。ありがとうございます。
 そして、たくさん質問を頂いていますので、この後に質疑応答のお時間を取らせていただきたいのですが、たくさん情報もありますので、まずは、こちらのお知らせです。寺塚さんから伝えていただきます。お願いします。

寺塚:
お願いします。もし良かったら、耳で聞きながら、質問したいことがあったら質問のところに書いていってください。お知らせということで、皆さん、恐らくここに来ている方は使っていただいているかなと思うのですが、このマイナビチャレンジドは情報がたくさんあります。先輩たちの実際の就活体験談や志望動機のつくり方、今日のような講座のアーカイブというものもたくさんあります。あとですね、これは選考が始まってからも、きちんとこのサイトはありますので、今のうちから練習として、どのように使うのだろう、どんなコンテンツがあるのだろうというものをチェックしてみてください。結構ありがちなのですが、3月までは使っていなくて、3月になった瞬間に、では企業を探そうとなった時に、どうやるのか、うまく探せないということもあったりしますので、ぜひ今のうちからできることをやるようにしてみてください。
 そして、私が最初のほうで、ぜひ企業さんに直接お話を聞く機会というものをたくさん取ってくださいと言いましたが、ちょうど10月28日、29日に、マイナビチャレンジドセッション、WEBセッションというものがあります。こちらはウェブで視聴できるもので、顔出しなし、声出しもなしということで、かなり参加しやすいものとなっています。出展予定企業を見ていただくと、かなり豪華な、なかなかこれはそろわないところです。実際にここの企業さんたちは障がい者枠があったり、なくても採用にかなり積極的という企業さんが集まっています。ぜひ、ここで、どんな仕事があるのだろう、自分が働くとしたら、実際に障がいをお持ちの先輩などは社員さんで働いていたりしますか。守屋さん、どうでしょう。働いている方は出られたりしますか。

守屋:
実際の社員の方の登壇する企業さんもありますし、過去にも、そういった実績が結構ありますので、ぜひ楽しみに、複数の企業さんを見て、それこそ先ほどの比較の話ではないですが、してみていただければと思いました。

寺塚:
ありがとうございます。実際に登壇もあるということで、自分の働き方の参考にもなると思います。もしかしたら、この中で興味ある企業は今のところないかな、かもしれませんが、実際に参加して、こういう働き方があるのだという気付きなどもあったりしますので、ぜひ予約をしてみてください。予約特典も下に書いてありますが、自己表現力をアップしようということで、どうやって説明会を活用すればいいかということがまとまったものをお渡ししています。ぜひ、こちらを予約してください。参加できなくなったらキャンセルしてもいいですし、29日は28日のアーカイブの配信になっていますので、28日は少し厳しいという方や、その時間に目当ての企業さんが聞けないという方は、29日のところで見逃し配信がありますので、予約を忘れずに行うようにしてください。この他にも企業さんのお話だけではなくて、このような形の就活準備講座ということで、実際に、すごいです、元コミュ障ボイストレーナーが教えるコミュニケーションのコツ5選であったり、少し特徴的な講座などもご用意しています。この講座目的でも大丈夫です。予約して、いろいろと参加特典もあります。e-GIFTやオフィシャルブックなどもプレゼントしていますので、ぜひ、こちらに予約の上でご参加をお願いします。
 そして、もう予約した方は、これも少し意識しておいてください。それぞれの企業さんの説明の時に出席票というものがあります。恐らく皆さんも、最初にここの講座でも出席票であったり、編集部講座などにもいろいろと載っていますが、こちらを提出することで、企業さんに御社の説明に参加しましたという表明になります。これが何の役に立つかというと、企業さんとしても、この子がうちの企業に興味を持ってくれているのだというところで気付きにつながりますし、実際に記録にもなります。企業さんのためでもあるし、皆さんのためでもある仕組みとなっていますので、この出席票の提出というものも、参加した際には忘れずにお願いします。実際に8社以上に出席票を提出することで、その後にオフィシャルブックのプレゼントなども行っています。実際の3月以降の選考の時や説明会の時も出席票というのものはありますので、今のうちからこのように提出するのだということを取り組んでみてください。
 1日目、2日目で、28日に生放送、29日が録画ということで私はお伝えしましたが、これもうまく使い分けるようにしてください。28日に参加できないという場合は29日だけでもいいのですが、どちらとも参加できるという場合は、ぜひ1日目に関しては、絶対に話を聞いてみたいという企業さんのところに、まずは参加してみてください。そこでチャット、生放送だからいいことなのですが、実際に質問などもこちら側も答えられますし、いろいろとこちら側も質問ができるというところで、コミュニケーションが取れるというところが生放送のいいところです。なので時間がある方はぜひ、積極的に1日目に参加するようにしてください。どうしても予定や都合が合わないという方は2日目の録画というところで、1日目で聞けなかった企業さんなどを、あとはスロー再生のような形で、録画なのでスピードの調整もできますし一時停止もできるので、1日目に聞いて聞き取れなかった部分や、どうしても見逃してしまった部分の復習というところにも使っていただければと思います。2日目は、ずっと1日の間は見られますので、何回見ても大丈夫です。2日目のほうも出席票の提出はできるようになっていますので、ぜひ1日目と2日目で、合わせて8社以上に出席票を提出していただければうれしいです。
 このシステムに関しては、チャレンジドWEBセッションだけではなく、他のいろいろなイベントでも取り込まれているものになっていますので、このライブ、録画というところをうまく使い分けてみてください。
 そしてイベント参加の時に、先ほど8社回ってね、と言いましたが、できるだけいろいろな企業さんのお話を聞くようにしてみてください。興味ないな、と思うこともあるとは思いますが、もしかしたらそこが皆さんの運命の会社の可能性もあったりします。話を聞くことで、こんな仕事があるのだという知識や気付きというものがあったりとか、あとは先ほど守屋さんがお話ししてくださったように、同じようなことをやっている企業さんも、お話を聞くことで、こんな違いがあるんだということに気が付いたり、同じことやっているけれども社風が全然違う、こちらのほうが合っているという、自分自身の適性というものに気付いたりします。なので、まずは知らない企業は積極的に聞いてみる。プラス、興味のある企業があったら、その企業と似たような企業のお話を聞いてみるということで、いろいろな企業を聞いて、自分にとっての働きやすさとは何だろう、どんな企業に就職したいのか、本命なのかということを、できるだけ具体化するようにしてみてください。そういう意味では、イベントというのは、短時間でいろいろな企業さんのお話を聞けるので、かなりこれが比較や業界研究がやりやすいという場になっています。より深く知りたかったら、その後にインターンシップや、それぞれの個別の説明会に参加することで深めることができますので、まずはいろいろな企業さんを広く知るということを意識してみてください。
というところで、皆さん、ぜひイベントに積極的に参加してください。そのきっかけでエントリーシートを書くことになるかもしれません。マイナビであったり、企業さんごとの説明会というもののお知らせは、これからもたくさんありますので、情報のキャッチというものは忘れずに行うようにしてください。

司会者:
10月28日、29日のイベントのお知らせ、また、活用の仕方も教えていただけました。ありがとうございます。
 たくさんの質問を頂いていますので、では、ここからは質疑応答のコーナーとさせていただきます。質問スペースに頂いています。こちらは守屋さんに答えていただきたいのですが、配慮申請は、症状名と配慮してほしいことの他に何か必要でしょうか。

守屋:
この質問と、もう1個関連して、読み上げますね。

司会者:
はい。

守屋:
自分の障がいについて、エントリーシート時点ではどこまで書いたらいいのでしょうか。似ている質問だったので、この2つにセットでお答えしたいと思います。
 配慮申請、ご自身の障がいをエントリーシートで書く時は、なるべく開示できる範囲で細かくお伝えいただくのがまず良いと思いますという前提です。配慮申請、配慮相談をエントリーシートに書く時点で、障がい診断名、配慮してほしいこととなるのですが、実は間にとても大事なことが抜けていて、障がい説明をしていただきたいと思っています。
 幾つか例を出します。例えば聴覚障がいと診断されている方でも、本当にいろいろな人がいます。1つの例でいくと、例えば、ざわざわした集団の会議だと聞き取ることができません、個室で1対1の場合は聞くことができます。こう言われると、それぐらいなら聞こえているのだなというのが分かります。あるいはマスクを取っていただいたほうが良い人もいれば、マスクを着けていようが着けていまいが関係ない人もいます。ということで、聴覚の場合は自分の聞こえがどの程度のもので、どういう時は聞こえて、どういう時は聞こえないのか、あるいは全く聞こえなくてチャットが必要なのか、その辺りの具体的な聞こえの状態、障がいの状態説明が非常に大事です。
 別の例でいきますと、発達障がいの場合です。例えば聴覚過敏があったり、少し忘れっぽい傾向がある方がいた場合だと、短期記憶が苦手なので、すぐに何か口頭で指示をされたら抜けてしまうことがたまにあります。できる限りメールやテキストなどの活字でのコミュニケーションを前提としたいです。あるいは聴覚過敏なので、ざわざわした環境が苦手なので、できれば休憩の時間が一定数欲しい、あるいはイヤーマフをすると安定しますなど、いろいろなケースがあります。今のは発達障がいの、本当に数あるあまたの特性の1つでしかないので、皆さんの特性、皆さんの状態は皆さんにしか分かりませんし、皆さんのものなのです。なので、それを正確に、こういう時はこうです。こういうケースの場合はこうなりますというご自身の障がい説明をなるべく細かにしていただくと良いです。
 その理由は、先ほど申し上げましたように、採用の担当の方々、人事の方々は障がいのプロではありません。なので、ご自身がご自身のことを一番知っていなくては、なかなか難しいというか、なかなか理解が得られなかったりすると思いますので、ぜひ、配慮相談に関しては、障がい特徴、障がいの状態を説明できるようにしていただくのが良いかと思いました。エントリーシートにも、書ける範囲で、自己開示できる範囲で書いてみていただけると良いと思います。

司会者:
分かりやすいですね。これができないというよりも、こうすればできるということを伝えてもらった方が、企業の方もお仕事を任せやすいですね。

守屋:
おっしゃるとおりです。例えば、私も出会った方で視覚障がいの方などもいらっしゃいますが、音声読み上げソフトがあって、少し拡大器を使えば、普通にExcelでマクロを組んだり、PCスキルが高い人なども求職者の方でいましたし、その人によって全然違うので、人事の方も偏見がどうしてもあるので、視覚障がいと聞くともう見えないのだと思ってしまう方が多いのですが、見えないにもいろいろなグラデーションがあるし、皆さんの状態というのは他の人は分からないので、それを伝えていただくのが大事かなと思いました。

司会者:
大事なポイントをありがとうございます。では、続いてですが、これは寺塚さんに伺います。自己PRとガクチカ、学生時代に力を入れたことのエピソードがどうしても似通ってしまうのですが、やはりエピソードは変えたほうが良いのでしょうか。

寺塚:
同じエントリーシート内で書く場合だったらちょっと変えたほうがいいかなと思います。結局は同じことを言っているよねだと、少しあれなので、同じエントリーシート内で自己PRとガクチカの両方を書く必要がある場合は変えたほうがいいんですが、それ以外の場合で、別の企業に提出する場合ならば、エピソードが似通うことは全く問題ありません。ただ、アルバイトという共通項があるだけですという一緒ぐらいであれば、別にアルバイトの中でこんなことを頑張った、あんなことを頑張ったという、そのやったことのエピソードが違えば、別にアルバイトのことしか書いていないよ、という場合でも、そこは大丈夫です。

司会者:
逆に特性がばらばらだと、一貫していないと、どういう方なのか伝わりにくくなりそうですよね。

寺塚:
そうです。なので、そこで例えば冷静です、熱血ですというような形で、全くの逆であったり、それは両立するのかなというところは、いったんチェックしたほうがいいかなとは思います。一本筋が通っているか、何か軸があるかというところは、どうしても見ていたりしますので、だからこそいったん全部書いた上で見てもらうであったり、自分でもきちんと筋が通っているかな、というチェックの必要は出てきます。

司会者:
ありがとうございます。続いてはこちらですが、就職時はなるべく障がい者枠で働きたいと考えているのですが、インターンシップの際には一般枠のみの企業を受けても良いのでしょうか。これは守屋さん、いかがですか。

守屋:
一般枠とはあえて書いていなかったりすると思います。障がい者枠という表現があえて無いだけのインターンシップのことを指していると思いますが、分かりにくいですよね。企業の皆さんも、いろいろと工夫しているのですが、障がい者手帳がある人も歓迎的ですという姿勢がなかなか伝わらなかったりする企業が多いのですが、皆さんのほうで、特に何も記載がない場合のインターンシップに関してはどんどんエントリーしていただいて、恐らくアンケートフォームや、何かしらコメントできるような箇所がインターンシップのマイページなどにあると思いますので、その時に障がい者手帳を持っていて、こういった特徴があるので、こういった配慮があるとインターンシップに参加しやすいですなど、そういったコメントを書いていただくと良いと思います。それだけが理由で不合格になることや不利になるということは、基本的には就職市場ではあってはならないことなので、そこはご安心いただいて記入いただくのが良いかと思いました。

司会者:
ありがとうございます。あとは、これは少し今回のテーマとは違うかもしれませんが、何度か頂いたので。職務経験なしの既卒のもので、中途採用に応募すると就職活動は厳しくなりますか。

守屋:
私は新卒の紹介と中途の人材紹介の両方をやっていますので、ここは両方とも分かっている身で、結構本音ベースでお話しさせていただこうかと思います。やはり中途採用というのは、キャリア採用、経験者採用などというので、何かしらのご経験を社会人として持っていただいた方を迎え入れる採用の方法なんですね。なので、未経験で何の経験もない方が中途市場に出てくるというのは非常に難しいんですね。より新卒に近いと思いますので、そのために既卒3年というルールがあったりします。卒業してから3年の間、2年の間ぐらいは新卒採用を前提とした活動のほうが有利になるケースもあります。中途採用で未経験のほうが良いという企業も中にはあるので、ここは一概には言えませんが、個人的には、未経験ということなので中途採用の間口はとても狭くなってしまうと思いますので、卒業して間もないタイミングであれば、どちらかというと既卒者枠で活動されることをお勧めしたいと思いました。

司会者:
ありがとうございます。あとは先ほど障がい者枠と一般枠を両方受けたというお話がありましたが、障がい者枠か一般枠を統一しなくてもいいのでしょうか。これは守屋さんのお話の中であったものですか、寺塚さんの紹介の中でしたか。

寺塚:
そうですね。半分の学生さんが一般採用と障がい者枠の採用で両立してやっているというものは、別に統一しなくてもいいですよね。

守屋:
全然、統一しなくても大丈夫です。統一しなければいけないルールはないので、この会社には普通に総合職としてのインターンシップを受けたり、試験を受けたりしていただいて、こちらでは障がい者手帳をオープンにしてのような、その辺りの使い分け自体は全然統一する必要はありません。

司会者:
ご自身ができることかどうなのかというのは仕事内容にもよりますものね。

守屋:
そうですね。

司会者:
ありがとうございます。あとは、志望動機はホームページを引用しただけにならないために、どのように気を付ければいいですか。

寺塚:
まずは、引用だけでは、丸写しは駄目だというところが、書いていただいたようにあるのですが、何でしたらそこから、では何でそれを引用しようと思ったのだろうと、絶対にそれを引用しようと思った理由があると思います。心に響いた、自分にとっていいなと思った部分、それを言語化して書くようにしてください。ただの引用ではなくて、いいなと思った部分が、自分自身がどうしていいなと思ったかが志望動機になります。まずは、取っ付きづらいと思った場合は、自分が志望動機にするとしたら引用したい箇所はどこだろうと抜いてみて、それを何でだろうと考えてみると、それだけで実は志望動機ができたりもします。

司会者:
ありがとうございます。あとは最後に、エントリーシートで長所や頑張ったことなどプラスのことばかりではなく、短所なども書いたほうがいいでしょうか。

寺塚:
基本的に求められなければ無理してというか、自己PRを書いてくださいと言われた時にわざわざ短所を書くのはPRではないですよね。なので、もちろん企業さんによっては、失敗経験を書いてください、短所はありますかという質問をされたりということはあるので、きちんと答えは準備しておいたほうがいいです。ただ、基本的には聞かれない限りマイナスのことは別に答えなくても大丈夫です。
 あとは短所のことを答える時は、その後に、その短所を今克服するであったり、長所に変えるためにどんな工夫をしていますであったり、失敗経験だったら、この失敗を経て今はこのように工夫しています、頑張っていますというような、プラスにつなげようと頑張っていますというところがあると、その短所や失敗経験も、実はプラスの経験として書けたりしますので、まずは無理して短所などを書かなくてもいいです。ただ、その短所や失敗経験なども、実はプラスの経験として書くことができたりもするので、書けそうであればそれを書いても大丈夫です。

司会者:
とにかく、ご自身がどういう方なのかというのが伝わるような内容であればいいということですよね。

寺塚:
はい。

司会者:
ありがとうございます。もうお時間が来てしまいましたので、たくさんの質問を頂いているのですが、以上にさせていただきます。次回もありまして、マイナビ就活準備講座、発達障がいかもと思ったあなたへ、学生生活につまずきを感じている人のための講座ということで、11月8日に用意をさせていただいています。こちらも要予約となりますので、ぜひご参加をお待ちしています。
では、最後になりますが、お2人からメッセージを頂きます。まずは寺塚さんお願いします。

寺塚:
はい。エントリーシートを書くのは多分大変だと思います。自己分析をやって業界研究をやってというところで、ただ、やることで自分自身で気付くことがあったり、それが最終的に就職の上でとても大事なものとなっていますので、ぜひ本気で取り組んでみてください。私も大変でしたが、でも、それを乗り越えて、今ここでお話をしているので、分からないことがあったら、ぜひ、こういう講座などに参加して、また質問していただけるとうれしいです。

司会者:
エントリーシートは難しいですよねという書き込みもありました。本当ですね。ありがとうございます。では、守屋さんもメッセージをお願いします。

守屋:
はい。本日はありがとうございました。僕も普段はいろいろな学生さんのカウンセリングなどに携わったりすることもあるのですが、その中でいつもお伝えしているのが、社会に出るための準備、エントリーシートは大変ということもあると思いますが、もっと言うと社会に出るのが少し怖いなどということもあるかもしれません。僕も社会人になって15年になりますが、個人的に思うのは、社会人のほうが学生時代より楽しいなと感じていますし、そのように言っている社員がたくさん当社でも働いています。なので、僕は社会人になるのが怖いというより、とても楽しい世界が待っているのだという期待とともに、エントリーシートのほうも準備を進めていっていただければと思いました。社会人はとても楽しいので、そこに誤解がないように、楽しんでこの活動もしていただければと思います。本日はありがとうございました。

司会者:
勇気が出るメッセージをありがとうございます。ということで、本日のセミナーは以上とさせていただきます。次回もぜひご参加ください。お二方、どうもありがとうございました。

守屋:
ありがとうございました。

寺塚:
ありがとうございました。

司会者:
最後に手を振ってお別れです。さようなら。

守屋:
さようなら。

寺塚:
さようなら。

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障がいのある学生のための就活準備講座!~自己分析のやり方をおさえる60分~
障がいのある学生のための就活準備講座!~自己分析のやり方をおさえる60分~
6/28配信

村上:
皆さん、こんにちは。障がいのある学生のための就活準備講座にご参加いただき、ありがとうございます。司会の村山千代です。自己分析のやり方をおさえる60分となります。皆さんからの質問などもお待ちしております。では、使い方です。

オレンジ色のバナーが出ているでしょうか。出席票明となりますので、バナーから出席票の提出をお願いします。そして、チャットへの書き込みありがとうございます。この後も、気になることがあればチャットにコメントをお待ちしています。質問は、質問スペースにお願いします。

「出席票を出してください」と言いましたが、キャンペーンもあります。マイナビTVを視聴いただいて、出席票の提出条件をクリアいただくと、ご覧のようなプレゼントを差し上げています。6月中は、こちらの「選べるe-Gift」500円分を差し上げていますので、皆さんはぜひ出席票の提出を忘れずにお願いします。キャンペーンにエントリーしていただいて、マイナビTVを5つ予約していただきアンケートに回答してもらうと、e-Giftを差し上げますので、ぜひお願いします。
 
では、本日、お話しいただく方に登場いただきます。お二方です。よろしくお願いします。

一同:
よろしくお願いします。

村上:
では、自己紹介していただきます。まずは守屋さんです。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズから参りました、守屋と申します。本日は、よろしくお願いします。スライドにあるのですが、簡単に自己紹介をさせていただきます。

僕は、2009年4月にマイナビに新入社員で入社をして、法人営業として13年間ずっと新卒採用のお手伝いを法人営業として、してきましたので、企業さま側の気持ちやお悩みに答えてきたような感じになっています。去年の4月からは、マイナビパートナーズという特定子会社に出向していて、障がい者手帳をお持ちの方々と一緒に仕事をしています。

私のメインの事業は、新卒の紹介。エージェントサービスですね。それと中途の人材紹介です。障がい者手帳を持った方専門の、エージェントサービスの責任者をしています。企業さんを今でも担当しているので、企業さん側の視点で皆さんの役に立てるような情報を、本日はお届けしたいと思っています。よろしくお願いします。

村上:
お願いします。企業がどのようなところを見ているのかは、皆さんが気になるところだと思いますので、質問をお待ちしております。すごくたくさんのチャットをもう頂いています。「私は聴覚障がいがあり、難聴当事者でもあります」と、ヒビちゃんから頂きました。聴覚障がいと難聴当事者は、少し違うのですか。

守屋:
そうですね。聴覚障がいの中に難聴がある場合もあれば、難聴自体は治るタイプの難聴もあるので、そこは微妙に違います。今日は字幕もありますので。

村上:
そうなのです。ただ、声が速くなると聞き取りにくかったり読みづらくなったりすると思いますが、もし何かあればチャットに書き込みをいただければと思いますので、よろしくお願いします。

守屋:
お願いします。

村上:
続きまして、寺塚さん、自己紹介をお願いします。

寺塚:
ただ今ご紹介に預かりました、株式会社マイナビのキャリアサポーターの寺塚と申します。私も、簡単に略歴ということでお話しします。私は、2018年に株式会社マイナビに新卒入社しました。その時は北海道に配属になり、北海道の大学を回りまして、今みたいに講座に登壇をしたり、皆さんの就職活動のお手伝いでイベントに参加させていただいたりしていました。昨年から東京に参りまして、今は企画をしています。実際に皆さんに使っていただく教材や、このような講座を作るという立場になって、いまお話をしています。就職活動の基礎について、全般的な話を私は主にさせていただきますので、基礎的なこと・気になることがあれば、ぜひ質問をしていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

村上:
ありがとうございます。守屋さんは企業側の視点、寺塚さんは学生側の視点で、いろいろ質問に答えていただけそうです。
 
では、チャットタイムとさせていただきます。皆さん、就職活動に関して、不安なことや気になることをチャットで教えてください。いかがでしょうか。ちなみに寺塚さん、この時期ですとどのようなお悩みの方が多いですか。

寺塚:
やはり、インターンシップがそろそろ始まるので、「インターンシップはどのように行けばいいですか」や、「エントリーはしてもいいのですか」など、インターンシップの質問が多くなっていますね。

村上:
各社さんでインターンシップはどのようになっているのかを、後ほどまた守屋さんに伺えればと思います。さあ、皆さん、今の段階でお悩みはありますでしょうか。まだ始めたばかりで、不安なことばかりで書き切れないという方もいるかもしれないですが、いかがでしょうか。
守屋さん、ちなみにインターンシップは各社さんによって違いますよね。

守屋:
そうですね。障がい者手帳の開示を求める障がい者枠のようなインターンを設定している企業もあれば、幅広く「どのような方でも来ていいよ」と設定している企業さんもあります。

村上:
ありがとうございます。詳しくは後ほど伺います。「自己PRなど書けるか不安」「自己分析できず、エントリーシートを書くのが難しいです」「聴覚障がいがあり、一般枠で行けるのか、障がい者雇用で行けるのか、どちらが有利なのか分かりません」。これも、後で伺いましょうかね。

守屋:
そうですね。

村上:
「発達障がいの自閉症スペクトラムの当事者」という方もいました。「自己分析に苦戦しています」です。障がい者手帳に関しても質問が来ていますね。「障がい者手帳を持っている場合、就職活動……」、身体障がいの方、精神障がいの手帳を持っている方でしょうか。「身体障がいの方よりも就活は不利になりますか」だったり、「障がいを持っている・持っていないに関係なく、企業で求められる力はありますか」、これも後で聞いてみましょうか。「エントリーシートがすごく難しいです」。やはり、皆さん始めたばかりで、自己分析をどう進めていけばいいのか分からないというような方が多いですかね。ありがとうございます。ぜひぜひ皆さん、何か質問などもあればお寄せいただければ、お2人から後ほど答えていただこうかなと思います。
 
では、進めさせていただきます。まずはこちら、「障がいのある学生の就職活動について」ということで、寺塚さんに講座というかたちで教えていただきます。お願いします。

寺塚:
よろしくお願いします。ここからは、「障がいのある学生の就職活動について」ということで、お話をさせていただきます。全般的なお話などもしますので、少しざっくりとした内容になってきます。細かいところで気になることがあれば、質問であったりとかチャットに書いていただけるとうれしいです。まず、基礎的なところです。実際に「一般枠・障がい者枠」で、採用の形態は違うのは、恐らく皆さんもご存じかと思いますが、どのようなものかを改めてお伝えします。
 
まず「障がい者枠」です。こちらは、就職活動の時点で「自分は障がいを持っています」ということをお伝えして、特性や症状に配慮を受けながら働くことができるコースになっています。ただし、こちらの障がい者枠で就職される際は、手帳の提出が必須となっています。
 
もう一つの「一般枠」です。こちらは障がい者枠ではないコース、つまり、全般的に障がいを持っていない方と一緒に就職するというコースになっています。なので、条件なども基本的には一緒というかたちなので、障がい者枠だと福利厚生の面で少し違いが出ているので、自分がどちらに合っているのかは、ぜひチェックしていただければと思います。
 
企業さんによっては「一般枠のみ」という募集をしていて、実は話を聞いてみたら障がい者枠があることもあるので、気になる企業がある場合は、ぜひ企業さんに聞いておくことがお勧めです。実際の配慮というところでも、一般枠の採用だとしても配慮をきちんとしていただけるなど、採用に当たってどのようなことが必要かを聞いてくれて、それをきちんと導入してくれたり配慮したりする企業さんもたくさんあります。気になる方は、ぜひ聞いていただきたいと思います。
 
先輩方はどのように就職活動をしていたかを、大学生障がい者調査ということで、実際に障がいをお持ちの先輩方にマイナビでアンケートを取りました。その際、約半数の先輩が一般枠と障がい者枠を併用して就職活動を行っています。特に「一般枠のみ」という学生さんも32.5%で、一般枠で就職活動をしていた学生さんが8割ほどいるという結果だったので、皆さんも、「障がい者枠」に今は絞らずに、「一般枠」というところでも、興味ある企業さんや業界はでぜひ調べていき、そこから自分は一般枠か障がい者枠のどちらがいいのか、企業さんに実際に聞いて、どのような配慮を受けることができるかを調べていただければと思います。
 
一般枠を使って就職活動を行っている先輩も多いので、実際の全般的な就職活動の流れもお伝えさせていただきます。基本的には、障がい者枠でも一般枠でも、主なスケジュールは変わらないです。今は画面が小さいので、スクリーンショットをして後で拡大などしても構いません。
 
まず、皆さんに覚えていただきたい時期として「3月」があります。皆さんも、もしかしたら「就職活動が解禁になりました」というニュースを聞いたことがあるかもしれません。この3月から企業さんの本選考のエントリーが開始になり、説明会なども一斉に開始になります。その後、エントリーシートや筆記試験、面接を受けて内々定という流れになりますので、この3月1日から就職活動がスタートを切れるように、ここまでにきちんと準備をしておくことが大事になってきます。そのための準備としては、業界・企業研究をしたり、インターンシップに行ったり、そして、本日のテーマである自己分析をすることがすごく大事になってきます。ぜひ皆さん、今から準備をしてください。恐らく、この講座に来ている方は「準備しなければ」ということで来ていると思うので、今から疲れないようにちょっとずつ準備を進めていただければと思います。
 
特に「インターンシップ」というところです。今、質問でインターンシップのことがすごく多いとお伝えしました。実際に先輩たちに「いつ、インターンシップに参加したのですか」という質問をすると、だいたい6月から9月という、夏休み前から夏休みまでがピークになっています。多くの学生さんは、長期の休みを利用して参加しているという結果になっています。ぜひ皆さんも、今からインターンシップを探していただければと思います。
 
インターンシップについて、少し守屋さんにも伺いたいのですが。障がい者枠というところで、コースやインターンシップを設けている企業さんはあるのですか。

守屋:
ありがとうございます。結論は、両方あります。「障がい者向けのインターンシップ」という表現で銘打っているものもあれば、特にそのようなことを書かずに、「幅広くいろいろな人たちの応募をお待ちしています」のようなかたちで出しているケースが多いです。ただ、後者の「幅広い人、おいで」というパターンは、ナビサイト上だと「私は行っていいのかな」と、なかなか躊躇してしまうと思います。不安でしたら、直接企業さんのほうにお問い合わせいただくのがいいと思います。

村上:
ありがとうございます。一般枠と障がい者枠で、このスケジュール感も変わりはないのですか。

守屋:
スケジュール感に関しては、ほぼ同じだと、やはりピークは夏と冬になります。

村上:
そうなのですね。では、今、頑張ってもらわないと、という感じですかね。

守屋:
そうですね。「今」かもしれないですね。

村上:
自己分析が大事というお話がありましたので、引き続き、では自己分析について教えていただけますか。

寺塚:
分かりました。このまま、私が引き続きお話をさせていただきます。「自己分析基本編」ということで、全般的な自己分析のやり方や、どのようなところに気を付ければいいのかについて、お話をさせていただきます。
 
皆さん、自己分析が大事だと言われても、実際に「自分のことは自分が一番知っているし」と思ったりするかと思います。「自分のことについて話してください」と言われた時に、「このような人間です」と言えるなどして、「なぜ今さら自分について分析しなければいけないのだろう」ということも、実際には結構あるかと思います。でも、意外と自分を自分で気付かないこともたくさんあるし、話す段階になると「自分はこのようなことをやりました」などは言えても、「自分はこのような人間です」ということが意外と言えなかったりもします。実際にこれはよくある例なので、ぜひ皆さんも「自分が採用を担当する側なら」というところで考えていただきたいのです。
 
例えば、「自己PRをお願いします」と言われた時に、部活(サークル)では「自分はレギュラーでした」と「私は補欠でした」というAさんとBさんがいた場合に、皆さんはその情報だけでどちらを採用したいですか。「どちらを選考に通したいですか」と聞かれた時に、答えられますか。

村上:
分からない。

寺塚:
分からないですよね。そうなのです。経験したことだけを自己PRや自己分析の時に書き出しがちなのですが、経験したことだけだとその人はどのような人なのかは、なかなか分からないです。ここでは野球の絵を使っていて、「野球部でレギュラーでした」と言われたら、「野球がうまいのかな」ということは分かるのですが、そのAさんがどのような人かは、この情報だけでは分かりません。「どのようなことをやったのか」を深掘りするのは大事ですが、それだけにならないようにしてほしいと思います。
 
とはいえ、まずは自分の経験を深掘りするところから、ぜひ始めてみてください。先ほどのAさんとBさんも、例えば、「どのようなことをやったのか」という時で、Aさんは「自分はすごいのです。3番打者でした。めちゃくちゃ打っていました。ホームランもすごく打ったのです」という情報と、補欠だったBさんは「補欠でも努力はしていました。例えば、率先して雑用をこなし、弱点を分析してみんなと共有していました」と言われた時に、改めて皆さん、採用担当の目線で見てみてください。どちらを採用したいですか。

村上:
野球選手になるならAくんかなと思いますが、そうではないですものね。

寺塚:
そうなのです。スカウトなら、多分Aさんです。ただ、実際に「働く」というところで考えると、「Bさんはコツコツできるタイプかな」、もしかしたら「Aさんも根性があるのかな、すごく結果を出してくれるのかな」と思います。
 
Aさん、Bさんももちろんですが、あくまで「かな」となってしまうのです。「このような性格なのかな。このようなことができるのかな」と、事実だけだと本当に予想で終わってしまい、実際にどのような性格だったのかは分からないです。Bさんも、もしかしたらコツコツやるのが得意なタイプかもしれないし、情報を分析するのが得意なタイプかもしれません。もしかしたら、人の役に立つことがBさんの原動力になっていたのかもしれません。そこは、「なぜそのようなことをやったのだろう、どのような思いで取り組んだのだろう」ということが分からないと、結局はこのAさんもBさんも、「どのような性格なのだろう」とか「どのような考えを持って物事に臨むのだろう」ということが分かりません。
 
なので、下に書いてありますが、成果が全てではありません。結構、失敗談を好む企業さんもあったりします。エントリーシートで「あなたの失敗談を書いてください」とか「挫折した経験を書いてください」というものです。このような「自己PRを書いてください」というと、みんな「このようなことを頑張りました」とか「あのようなことをやり遂げました」というプラスの話が多いのですが、意外とマイナスの話でも企業さんは求めていたりします。なぜかというと、転んだ時やくじけた時に、「そこからどのようにはい上がるのだろう、もう一回起き上がるのだろう」と、そのような時に「なぜ頑張れるのだろう」という「その人らしさ」がすごく出やすいからです。
 
なので、皆さんも「やったこと」で自己分析するのではなくて、「自分がつらかったけれども、そこから頑張って何か成果を出した」とか、今でもいいので「少し苦しくて」ということでも、「それを改善するために今はどのような思いを持ち、何を取り組んでいるのか」など、そのようなマイナススタートなことでも、ぜひ自己分析していってほしいと思います。むしろマイナススタートのほうが、最終的にプラスに行くと、そのプラスがより引き立つこともあったりします。
 
皆さん、大学や学校時代のことを、自己分析で恐らく一から振り返ることも多いかと思います。ぜひ「苦しかったこと」もどんどん深掘りしていき、「成果」だけではなくて、「なぜ、自分がそれをやったのだろう」とか「どうしてそう考えたのだろう」ということを、どんどん深掘りしていってほしいと思います。これが自己分析になります。「結果や成果だけではない」ということです。
 
あと、一般枠で今後の就職活動をする際に、グループ面接などで隣に並んだ人が「留学をしました。このようなことをしました。あのようなことをしました。自分はすごいのです」とお話ししていたとしても、「成果が全てではない」と覚えておいてください。その人が、あくまでやったことだけを話していれば怖くはないです。自分自身が「このような考え」で、小さいことだとしても「このようなことをやったのです」ときちんとお話しできた方のほうが、やはり採用する側にしても「このようなことを頑張れるタイプなのだな」とか「このような仕事を任せたら成果を出してくれるのではないか」とか「結果を出してくれるのではないか」と思えます。ぜひ、そのような物おじをせずに、小さいことでもいいので自分がやったいろいろなことを掘り下げて、なぜそれを取り組んだのかを考えていってほしいと思います。
 
そのように掘り下げていくことで、職業選択ができるようになってきます。実際に就職活動をする上で自分の特徴を把握して、どのような仕事がマッチするのか。障がいの特徴も含めて、自分の性格・興味・能力・特徴・価値観、プラス、障がいの特性として配慮が必要なこと、コミュニケーションの取り方など、それを掛け合わせてどのような仕事がいいのかというマッチングにつながります。恐らくここから、この後で「障がいについて」もお話ししますが、プラス、それを抜きにした、自分自身がどのような時に頑張れるのか、どのような考えを持って物事に取り組むのかを掘り下げていってほしいと思います。その上での3つの「興味」「能力・特徴」「価値観」です。バッとお話ししているので、スクリーンショットを撮っていただいても構いません。それぞれ何がしたいのか、何ができるのか、自分にとって何が大事なのかを、一つずつ掘り下げていってください。
 
これは、今の自分自身、「今の自分はこのようなことをやるのが好きだな」ということもありますし、例えば、企業さんのお話を聞いたりインターンシップに参加して、「この仕事が楽しそう」という、将来につながる興味というところを、どちらも掘り下げていってほしいと思います。今と将来を、セットでぜひ考えていってみてください。
 
結構、今、好きなことと将来的に仕事にすることは、必ずしもイコールにはならなかったりもします。今、好きなことの理由を掘り下げた上で、それを仕事にできるのかということも、もし余裕があれば考えていってほしいと思います。
 
ここまで準備ができたらということで、自己分析になります。その上で、自分について、ぜひそれを言葉にできるようにしてください。掘り下げても、やはり話す段階になるとなかなか話せないものです。あちらに行ったりこちらに行ったり、うまくポイントがまとめられなかったりもします。まず、この掘り下げをした上で、「どのようにしたら伝わるのだろう」ということです。
 
あと、たまにあるのですが、弱みや仕事を目指すきっかけになった原体験が自分にとってつらい出来事だったりすると、話す段階で言葉につまってしまったり、うまく消化しきれなくて目の前で泣いてしまうことも、実際に私も経験としてありました。そのような「つらいこと」や「楽しいこと」なども、きちんと話せるように練習することを、自己分析した後にやってみるようにしてください。
 
そのように、自己分析の方法もいろいろありますので、聞いたら大変そうだと思います。今、私がお話ししたことは、自分自身でひたすら深掘りをすることがメインのお話でした。でも、自己分析には他にも方法があり、少しハードルが高いと思う方は、まずは誰かに聞いてみてください。「自分はどのような人だと思う?」など、親御さんやお友達、お世話になっている先生、お医者さまなどに、「自分はどのような考えを持って行動していると思う?」など、お友達なら、授業やサークルなどで一緒の経験をしている人に、「あの時は、私はどのように見えていた?」など、客観的に自分はどう見えているのかを聞くところからやってみてもいいと思います。
 
聞いてみると、意外に知らない自分が見つかったりもします。「負けず嫌いだったよね」とか「あの時、このように頑張ってくれたから、私も頑張ろうと思った」など、少し自己肯定感も上がりますし、自分自身に気付かなかったことも見つかったりします。ぜひ、人に聞くこともやってみてください。
 
特に就職活動においては、エントリーシートを読む方も面接で会う方も、自分自身のことを全く知らない他人になります。他の人からどのように見えるかを今のうちから知っておくと、面接においても、どうしたら「自分自身はこうです」と伝えられる練習にもなったりします。ぜひ、他者からの評価というところで聞いてみてください。
 
ただ、それもハードルが高いという方は、一番下に書いてある「適性検査」を受けてみてください。これは本当に簡単です。マイナビでも「MATCH plus」というものがあり、質問に答えるだけです。例にあるのは、「あなたは、ホテル・旅館・民宿を経営することに興味がありますか」に、「とても興味がある・興味がある・分からない・興味はあまりない・興味ありません」のようなかたちで、160問くらいの質問数があります。それを答えると「あなたはこのような傾向があります」とか、社会人基礎力で「このようなことが得意で、このようなことは少し苦手なのかな」という結果が出てきたりします。あと、引っ張られ過ぎないでほしいのですが、業界や職種で、「このような業界が合っているのかも」と選んだ理由も、マイナビは一応教えます。「このような理由で、この業界があなたにお勧めです。この職種がお勧めです」という理由が出てきたりもします。
 
今、チャットにも流れました。もしよろしければこちらから自己分析を、経験を振り返るとか他の人に話を聞くのはハードルが高いと思う方は、この「MATCH plus」や他の適性検査もあるので、ぜひこのようなものを受けるところから始めてみてください。受けることで言葉にしてもらえて、「あ、確かに」というものがあります。
 
私も、社会人になってからも毎年これを受けるようにしているのですが、意外と変化も見えたりします。経験を経た上で、「そうか。確かに自分は変わっているな」という部分に気付けたりします。あと、自分のことを「このような言葉で表してくれるのだ。確かに」というものを自己分PRに使えたり、自己分析の一つの取り掛かりになったりもします。ぜひ、これもやってみてください。少し宣伝もありました。

村上:
チャットにも、「このようなことが得意で、このようなことが苦手なのですが、どのような仕事が向いていますか」のような質問が結構あるので、この「MATCH plus」はいいかもしれないですね。

寺塚:
業界職種適正が出てくるので、そこを参考していただきたいのですが、もし興味がない仕事ならいったん興味を持っていただくなど、現時点で興味がある業界や職種が下のほうに出ていても、それは別に気にしなくて大丈夫です。どのような業界でもどのような仕事でも、同じ性格の人だけ集まっている職場はないです。あくまで、そのような傾向がある人が多いという結果だけなので、「この性格だから、その職種では活躍できない」という結果ではなくて、あくまで「あなたのような性格の人は、このような職種が合っていたり、このような傾向がありますよ」という結果だったりもするので、引っ張られ過ぎないでください。今、「少し落ち込んでしまった」という方もいらっしゃるので。

村上:
「受けました」という方もいれば、「全体的に低くて、さらに不安になりました」という方もいます。

寺塚:
そこで一つだけプラスのお話をすると、私は社会人基礎力がガタガタなのです。本当にネタの一つとしてお見せするくらい、規律性と計画力が恐ろしく低いです。10段階評価で1とか2とか、社会人になってもそれくらいです。逆に言うと、「低いからどうしよう」というところは考えるようにしています。計画的にやるのが苦手なので、「今やるべきことを、取りあえず洗い出すところをやろう」とか、「ここを破ってしまうと本当にヤバいという締め切りを設けよう」など、計画力は低いと思っていますが、そのように対策をするようにしています。これは、変わるものです。あくまでもずっと同じ結果ではなくて、1年後とか、インターンシップの前と後だけでも、結果というものが変わったりもします。なので、あくまで目安として「今は、これが低い」のであれば、どのようなことをやれば伸ばせるのか、目安としてください。逆に「得意なことは、これだな」があれば、「この力を伸ばして、逆にへこんでいる部分を補完しよう」などと変えていただくのです。
 
例えば、今のユズキさんは、「低くて不安になりました」とありました。その中で高かったり、自分が伸ばしたいと思う力があれば、それを伸ばすためにどうしたらいいのでしょう。実は、マイナビにも「MATCH plus」の結果はヒントが下に載っていたりもしますので、「やってみる」ところから始めると「意外とできる」など、自分の自信に少しつながったりもします。逆にそれでも低かった場合は、「これ以上下げないように」とか「最低限やるにはどうしたらいいだろう」と、私は本当にそれです。「最低限やるには」を考えて行動していたりもします。なので、低くても変わりますし、伸びますし、そこは落ち込み過ぎないで、「どうしたらいいのだろう」という、次を考えるためのきっかけにしていただければうれしいです。
 
「MATCH plus」の宣伝がすごく多くて、私はマイナビ側としてはとてもうれしいです。よろしければ活用したり、他の人に「自分のいいところはどこですか」と聞いてみて、そこで「このようなところが、いいところだよ」と教えてもらうこともぜひやってみてください。最終的には、自分自身で「どうしてだろう」とか「なぜそう考えたのだろう」と考えることが、自分で言葉にする上でも大事になってくるのでやっていただきたいのですが、まず一つのきっかけとして、ぜひやってみてください。
 
とはいえ、自己PRは、それを文字にして書いたり面接で伝える必要が出てくるので、まずは自分を知った上で、誰でも分かるように言語化するという作業はしっかり行うようにしてください。「自分は結構コミュ力があるので、めちゃくちゃしゃべれるので大丈夫です」という方もたまにいるのですが、そのような人でうまい人は本当にいないです。むしろ、「努力しました。話すのが苦手なのですが練習してきました」という方のほうが、少し詰まったり、実際に私も今うまく話せなかったりすることもありますが、それでもきちんと練習したり、きちんと考えて言語化してきたのだなということは伝わります。ぜひ、この「言語化」は練習をするようにしてみてください。
 
そのようにお話しして、結構自己分析のところをガッツリお伝えしましたが、ここからはバトンタッチをしたいと思います。
村上:ありがとうございます。ちなみに、守屋さんに伺いたいのですけれども。自己PRが大事だと分かりましたが、自己PRを受け取る側の企業さんは、一般者枠と障がい者枠で、採用担当は違ったりするのですか。

守屋:
採用担当が同じケースのほうが多いと思います。実は、まさにそこの「何を確認したがっているか」ということを、この後にお話しさせていただきます。

村上:
なるほど。伝え方も大事だし、受け取る方がどのような方か分からないので、さらにそれも考えながら進めていかないといけないということですね。

守屋:
はい。

村上:
ありがとうございます。では、自己分析、今度はこちらですね。「障がい特性の整理と伝え方」について、守屋さんに教えていただきます。お願いします。

守屋:
ここからは、私のほうから発表させていただきます。障がい者枠というか、障がい者手帳をお持ちの方が、自己分析をする上でのポイントを解説させていただきます。スライドにあるとおり、僕からは2点をお話しさせていただきたいと思っています。1つ目が、「企業が確認したいことは何なのか」で、先ほども出たところです。2つ目に、「自己分析の整理と言語化のコツ」のようなところをお話しできればと思います。
 
まず1つ目の、「企業が確認したいところ」を皆さんにお伝えしたいのですが、結論は、この青い網掛けの部分になります。企業が障がい者手帳を持った方と働く上で一番知りたいのは、「その人と働くと何が起こるのか、何が起きるのか」というところになります。もしその方が入社した場合、その方が働く上でどのような困りごとが起こるかというところを教えてほしいと、企業は思っています。
 
その上で、皆さんに説明を求められることが3つあります。こちらに書いてあるとおりです。1つ目が、働く上で、皆さんの障がいが起因となり発生しそうな困りごとは何ですか。2つ目に、それに対してご自身で対処できること・対応できることは何ですか。最後が、職場で配慮してほしいことは何ですか。この3点を、企業側は確認したいのです。
 
自己分析で、先ほど寺塚さんのほうからも、「このようなところがポイントだ」とお話がありました。それに加えてこの3つに対しても裏表なくというか、素直に「このようなところが困りそうです。でも、自分ではいつもこのようにケアしています。企業さんのほうにもし行けるのであれば、このような配慮があると、なおいいですね」のような話ができるような準備が必要です。それに向けた自己分析をしていただく必要があります。
 
なぜ、この自己分析がそれほど大事なのか、特に障がい者手帳をお持ちの皆さまにとっては、より重要性が高いと、僕は考えています。というのも、一人一人がどのような障がい特性を持っていて、どのようなことに困るのかは、人によって異なります。そのため、診断名・障がい名だけをオープンにしたところで、その人が働きやすい環境のために必要な配慮は、企業者さん側は分からないのです。
 
下の例で、発達障がいの中でもADHDというものがありますが、多動優勢なのか不注意優勢なのか、これも不注意優勢の中でも具体的にどのようなことが困るのかは千差万別で人のよって全然違います。私の娘も聴覚障がいの当事者なのですが、子供たちを見ていても、小さい頃から全然違います。それと同じように、その診断名だけでは分からないのです。聴覚障がいであっても、会議中にテキストを文字化してくれるアプリがあればいい方もいれば、ある程度聞こえるので順番に話してほしいとか、マスクを取ってほしいなど、必要な配慮は全く違います。「あなたの必要な配慮は何ですか。あなたが自分で対処できることは何ですか。あなたの困りごとは何ですか」、この辺りの自己分析は非常に重要になります。それを進めた時のメリットが、こちらです。
 
1つ目が、自分に合った配慮事項を言語化することで、働きやすい環境を獲得できる可能性が増えます。当たり前のことを言っているのですが、なかなかこの獲得を、自分の障がいの理解が甘過ぎて正しく伝えられなくて得られない、その環境を用意してもらえずに苦しいという社会人の方々は実際に存在します。なので、ぜひ自己分析を進めていただくといいと思います。
 
2つ目が、障がい者枠において、自己理解・障がい理解が進んでいることそのものが評価のポイントになります。これはどのような意味か、ドライかもしれませんが事実なのでお伝えします。障がい理解ができている方とできていない方が面接に来た時に、企業さんならどちらのほうを採用しても大丈夫だと安心できるかというと、当然、障がい理解が進んでいる人のほうを採用したいと思います。この自己分析は、先ほど寺塚さんからもありましたが、決して侮らず、多分本気でやっていただくとよろしいかと思います。逆に言うと、ここを押さえれば、この後に出てくるエントリーシート、面接、この辺りの対策にも全てここがつながってきます。重ね重ねお願いをするのですが、ぜひここを頑張って向き合っていただければと思っています。マイナビ上にもたくさん自己分析を促してくれる、ヘルプしてくれる、先ほどの「MATCH plus」やいろいろなコラム記事もあるので、ぜひそちらも確認していただければと思いました。
 
ここから、もう少し踏み込んだお話をさせていただきます。自己分析の具体的な方法とかやり方です。先ほどの寺塚さんからも一部ありましたが、僕の方からもう少し、別のやり方もあるという話があるので解説をします。
 
実は、先ほど寺塚さんが出したフレームワークにすごく似ているのですが、こちらをご覧ください。これは、自己分析をする際によく使うフレームワークの一つで、「Will・Can・Must」という、3つの軸で自分自身のことを書き出して自己理解を深めていくための方法になります。「Will(やりたいこと・したいこと)」は、先ほど寺塚さんからもありましたので一緒です。ご自身がやってみたいこと、挑戦してみたいこと、夢、理想の姿、そのようなものを書き出していくという作業です。
 
次にお話しする「Can(できること・得意なこと)」が、障がい者領域ではとても大事かと僕は思っています。好き嫌いや興味にかかわらず、褒められたり任されたりした経験は皆さんにもあると思いますが、そこまで含めた意味で「Can(できること・得意なこと)」を、ぜひ書き出してみていただければと思います。この時に、「あまりできない」と思わずに、「少しでもできた、得意だ」と感じたものは、もう書いてしまってください。少しでもここを増やすことにより、自分のできそうな範囲が見えてきます。
 
最後の「Must(やらなければいけないこと)」です。もし余力があれば、いろいろな企業や業界の研究をする中で、社会や組織が抱えている問題や課題がたくさん情報として入ってくると思います。「世界というのは、このような問題ある、課題がある」と見えてくると思います。皆さんもその社会の一員になります。その上で、「このようなことが今は大事なのだ」とか「SDGsが大事になってくるのだ」のような情報を知っておくことが、この「Must」になります。少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、すごく大事です。
 
この「Will・Can・Must」の3つが重なり合うところが、自身の仕事に合うことが多いと言われています。とはいえ、「Will・Can・Must」を書けばそれで終わりかというとなかなかそうでもないし、それほど簡単な作業ではなさそうです。ここから、3つのコツをお伝えします。
 
コツその1、自己分析を言語化して書き出していく時のコツです。さっきのスライドを2個戻します。この「Can」のところで、「できること・得意なこと」を書いてみようとお伝えしましたが、その逆「できないこと・苦手なこと」、つまり「困りごと」も併せて、このタイミングでリスト化してみてください。「できないこと」と「できること」を両方書き出していくと、意外と「できないこと」で「Can」が見つかることがあります。なので、両方とも書いていただくといいです。例えば、「大きな音が苦手です。文章を読むのが苦手です。疲れやすいと思います。気持ちの切り替えが遅いかもしれないです」、このようなことを書き出していくことも非常に大事です。
 
その上で、コツの2個目に行きます。そこで書き出した「Can(できること)・Cannot(できないこと)」を、どちらに対しても具体的に、初めて見た人でも分かるように書き出してみてください。書き出した後に、読み返した時に書き直すというイメージですかね。例えば、最初に書き出した時に「集中するのが苦手です」と書いたとしたら、もう少し具体的に「どのような時が苦手かな」と思い出してもらいたいのです。マルのところに、「周囲がざわざわした環境では集中力を保ちにくいです」と、ここまで書くと「周囲がざわざわしていなければいいのだな」と、人事の方や周りの方や初めて見た方にも分かるかと思います。あるいは、「会議では口頭でのコミュニケーションが、部活動などをしていて難しかった」という書き方を最初にしてもらった場合は、例にもあるように「会議では音声認識ソフトを利用して、音声が認識できるようにゆっくり話してもらえるとコミュニケーションが可能です」と、これは同じことを言っています。同じことを言っているけれども、具体的に言っているのか、曖昧に抽象的に言っているかの違いなので、できる限り具体的に書いていただくといいです。
 
3つ目のコツです。3つ目は、前向きな表現です。最初は、このバツと書いてある例のように、1回目は「長時間働けません」と書いてもらっても構いません。2回目に見返す時に、どうすれば前向きな表現になるかを考えてみたり、周りの人に聞いてみてください。この例では、「短時間であれば集中力を保って働くことができます」となります。言っていることは一緒ですが、言い方がポジティブかネガティブかで、聞こえ方や可能性が広がります。なので、そこに関しては前向きな表現も書いてください。
 
2つ目の例も読みます。「分かりやすい指示がないと、失敗することが多いです」をポジティブな言い方にすると「自分でもメモを取り、疑問点を質問すれば理解することができる」です。できないことを、どうしても自己分析だと書きがちだと思いますので、ぜひそれをポジティブな言い換え、「こうすればできる」に挑戦してみてもらいたいのです。この延長線上に、先ほど冒頭で申し上げた、自分の配慮相談や困りごとが明確になっていきます。そうすると、企業さんにご自身の障がいの特徴、それに対する自己対処、求めたい配慮、この3つが答えられるようになっていくと思います。
 
1個目に戻します。「できないこと・苦手なこと」も、「Can」をリスト化する時に、こちらもお願いします。2つ目に、具体的に、初めて見た人でも分かるように書きましょう。3つ目に、前向きな表現に書き直してみてください。駆け足ですみません。ここまでが、コツの3つになりました。
 
最後に、コツとは違う、私からのメッセージに近いのですが、自己分析をするこのタイミングだからこそお伝えしておきたいことが幾つかあるので、お伝えさせてください。
 
1つ目が、「配慮は要りません」ということは、なるべくスタンスとして持たないほうがいいというお話になります。インターンシップのエントリーシート、インターンシップの面接、そのような時にぜひ注意していただきたいと思っています。必要な配慮を言うと、企業から敬遠される、配慮などしてくれないかもしれない、言うのが怖いと、ちゅうちょする障がい者手帳を持った学生の方々をよくお見受けします。ですが、それを伝えなかったことにより、皆さんご本人と企業さん、双方にとって後々悲しい結果になってしまうことも多々あるかと思いますのでやめたほうがいいと思います。
 
確かに企業の中には、正直「配慮が少ない方のほうがいい」と思うような人事担当の方の企業もいるかもしれません。ただ、それは障がい者採用や障がい者のインターンシップをやっておきながら、多様性を受け入れる意識の低い企業だと思います。本来、障がい者採用やダイバーシティを進めていこうという企業の姿勢であれば、「配慮が必要ない」という人は非常に怖がると思います。むしろ「どのような配慮をしてほしいか教えて。うちにできるかということを相談したい」という企業さんが、障がい者採用を多くやっていると思うので、皆さんのほうも勇気を持って配慮事項を伝えていただければと思います。これが1つ目のメッセージです。
 
もう一つお伝えさせてください。自己分析をする上でも、先ほども「ポジティブな言い換えをしましょう」と言ったのは、実はここが理由ですが、「できないこと・苦手なこと」だけを伝えるのを、できるだけ避けてほしいと思っています。実はそのような学生さんたちも結構いまして、選考などで非常にもったいない結果になったりします。障がいが理由で「これが苦手です。これができません」と、できないことを伝えることに終始してしまうと、「全てを企業にカバーしてください。全てを企業さんに守ってもらいたい、助けてください」になってしまうので、このスタンスだと非常に危険かと思います。「これが苦手だったり、できなかったりします。だけど、このような工夫や努力で、私はここまでやれます。そこに御社のこのような配慮がオンしていただけると、もっといいパフォーマンスを発揮する可能性が自分にはあるのです」と、このような言い方をしていただくと、非常に良いかと思います。
 
このタイミングで、ぜひ確認をしておいていただければいいと、少し熱めにメッセージをお伝えしました。自己分析というところで、非常に重要だということは伝わったと思います。引き続き、皆さんの応援をしたいと思っています。私のパートは以上です。ありがとうございます。

村上:
ありがとうございます。今、お話にあったように「配慮は要りません」はNGということでした。チャットのほうにも結構皆さんから相談を頂いています。例えば、「ADHDとASDの診断を受けました。障がいを隠して入社することで、企業から訴えられることなどもありますでしょうか」と。どうですか。

守屋:
それは、よくあるご質問です。訴えられることはないと思いますが、絶対に開示しなければならないという法律もありません。繰り返すのですが、もし質問を頂いた方が、ご自身の障がいを受け入れる、受容できたというタイミングであれば、ぜひお伝えいただいたほうがいいと思います。発達障がいに関しても、今は非常に多くの知見を持った人事の方が増えてきています。ADHDやASDはより多種多様なので、この質問を頂いた方の場合はどうなのか、それこそ自己分析をしてしっかり伝えていただくほうが、後々長くお勤めできると思います。

村上:
しかも、採用担当の方も、専門的な知識がない方もいると思うので、そういう意味でも逆に具体的に伝えた方が分かりますよね。

守屋:
本当にそうだと思います。

村上:
どのように活躍していただけるのか、イメージを持っていただけそうです。ありがとうございます。
 
では、質問コーナーにさせていただきます。たくさん質問を頂戴しています。多い質問としては、「障がい者手帳を取るかどうか迷っています」という方が結構いると思います。例えば、「困りごとや特性の内容や対策をしっかりするためにも、一度精神科で診断していただくべきなのでしょうか」と、手帳を取るかどうかを迷っている方がいますね。どうでしょうか。

守屋:
手帳の取得に関しては、もちろん個人の判断に委ねられるので、私がこの場で「絶対
に取るべきです」のようなことを言うことはできません。実際に診断を頂くことが、別に就職活動のためだけの自己分析や自己理解ではないので、働いた後もずっと続いていくものです。先ほどの寺塚さんも、今でも自己分析をしていると思います。それは、本当に働いてからもずっと重要なことなので、もしお医者さんに行ってご納得したり、ご自身の症状について別の確度から教えてもらえる機会があれば、ぜひそれ自体はお勧めしたいと思います。
 
その上で1個だけ、手帳を取る上で不安な方もいると思うので、ここでコメントしておきます。障がい者手帳を持ったほうが今は幸せだと言っている方も、私は今も一緒に働いていたりします。特に手帳を取ること自体が、いろいろな人たちがいますので、何かすごくネガティブなことばかりが待っている世界だけではないと、それを取ったことにより「安心しました」とか「今は幸せです」という人たちもいます。そこに関しては、必ずしもネガティブではないということもお伝えしておきたいと思います。

村上:
ありがとうございます。そのような意味では、「手帳を取得するとして、選考までに提出が間に合わない場合は、どのように企業に伝えるのがいいのでしょうか」です。

守屋:
障がい者手帳は、申請中というステータスであっても、障がい者枠として選考を進めることができます。「申請中です。いつ頃交付される予定です」ということを、企業さんにはお伝えすればよろしいかと思います。

村上:
はい、ありがとうございます。どんどん行ってもいいですか。

守屋:
はい。

村上:
「自分の苦手なことやできないことは分かるのですが、それに対して自分での対処方法をどのように考えればいいのか教えていただきたいです」。

守屋:
これも、非常に多い質問かと思っています。2点お話します。1つが、苦手なことを書き出していただきます。苦手なことが起こった時に、周りがどのような不利益というか、困りごとですか、周りに対してどのようなことが起こるかを想像してもらいます。それに対して「何をすれば、みんながその場で特に問題なく過ごせるのか」みたいな視点で、一度考えてみてください。これが1つ目です。
 
それでも、やはり自分の考えだけでは至らないことがあると思います。例えば、僕のマイナビパートナーズが運営している「マイナビパートナーズ紹介」という、エージェントサイトでたくさんのコラム記事を出しています。まさに、今の疑問に思ったことなどにお答えするようなコラム記事などを、実は出しています。つまり、Web上のそのようなコンテンツなども侮らずに一個一個読んでみてもらうと、配慮事項が実際の例として幾らでも、情報がWebサイトに出ていたりします。もしよかったら、一度調べてみていただくのがいいかもしれないです。

村上:
ありがとうございます。これも一概には答えられないかと思いますが、「聴覚障がいがあり、一般枠で行けるのか、障がい者雇用、どちらが有利なのかよく分かりません」。

守屋:
「一般枠・障がい者枠、どちらが私に合っていますか」と、めちゃくちゃ多い質問です。結論から申し上げると、両枠で活動していただくのが一番いいと思います。企業さんによっては一般枠しか設けない、ある意味区別をしないというスタンスの企業さんもいれば、明確に分けるパターンもあります。分ける時に待遇が違ったり雇用形態が違ったりするケース、あるいは職種が限定されたり、エリアが限定されたり、何かしら制約があることもあります。なので、一般枠・障がい者枠の両方で、幅広くご自身の可能性を探っていただくのが一番いいと思います。

村上:
あとは、これはどうでしょう。「挫折した経験というと不登校の経験が浮かぶのですが、大学では不登校の話はするなと言われています。実際のところ、イメージは悪くなってしまうのでしょうか」です。寺塚さん、挫折した経験のネタとして、お勧めのものとか何かありますか。

寺塚:
お勧めは、「これ」というものはないのですが、ぜひ心に留めていただきたいのは、本当に話したくないことは、話さなくていいです。それを話すことで、「それが、今この仕事を志すきっかけです」とか「こう考えるようになったきっかけです」という、「自分にとって、これを話さないとその後を話せない」など、「一番大事な経験だからこそ」というのであれば、ぜひ深掘りしてほしいと思います。その上でなのですが、大学ではなぜ不登校を「言うな」と言われたのだろうと思うのですが、私は、それが何かの自分自身の考えとか、その後の経験につながっているのであれば、ぜひ話してほしいと思います。ただ、その挫折と、そこから今、「挫折中だけれども、このように頑張って挫折から復活しようと思っています」や、「挫折から、このようにやったらよくなりました。このような考えで、少し考え方が変わりました」とセットで、「今はつまずいていて、もう無理です」というのではなくて、そこから「どのように頑張ろうと思っています。このように頑張って、今はこのような考えを持っています」と、「挫折しました。終わり」にはならないようにしてほしいと思います。
 
ただ、本当に話したくないことなら、話さなくても大丈夫です。先ほどの質問で、「話すと、どうしても涙が出てしまう」というのも、もしそれがめちゃくちゃ大事な経験で、話さないとこのエピソードは無理なのであれば、ぜひ噛み砕いて「なぜ悲しくなるのだろう」とか「なぜ泣いてしまうのだろう」というところを掘り下げていくと、結構泣かなくなって話せるようになったりもします。
 
本当につらくて話したくないというのであれば、それは話さなくても大丈夫です。そこは覚えておいてください。ただ、大事な経験として話したいのであれば、ぜひ練習したり、なぜそれが今の原体験につながっているのだろう、この経験につながっているのだろうというところを、掘り下げていくと、最初はつらくても、私も、実際に怖い経験のようなことをやった時に、それをどんどん人に話していくことで、「ここが、私は怖かったのだ。ここがつらかったのだ。だから泣いてしまうのだ」ということに気付いてから、泣かずに話すことができたこともあります。そのように、泣ける人の前で話してみたり、自分自身で何がつらかった、何が怖かったというところを言葉にすることも、一つの自己分析かと思います。やり方としては、そのような感じですか。

村上:
つらかったことを通して、その人がどのような人で、どのように乗り越える方なのか、伝えることが大事だということですね。

寺塚:
そうです。「無理はしないで」ということは、一つお伝えしたいと思います。

村上:
守屋さんからも、質問をピックアップしていただいていますが、何かありますか。

守屋:
本当に今来た、具体的なものですが答えておきたいと思います。「ADHDで、睡眠障がいで朝起きられない、どうしても寝続けてしまうことがひどい特性としてあり、それを言ってしまうと落とされる気がして怖いです。だから、別の配慮事項を書いています。それでも書いたほうがいいでしょうか」と、チャットに書いていただいたようです。ありがとうございます。
 
この例などは、よくあるケースだと思います。ここで、まさに先ほどお伝えした、セルフケアと配慮事項の話をしてほしいのです。企業さんに求めていける配慮は、恐らく今回のケースの場合は、残業への配慮、生活習慣の話だと思います。ご自身でできる自己対処として、「規則正しい生活と睡眠習慣はやります。あとは服薬などもやります」とした上で、企業さんのほうでは、「残業への配慮をできる限りしてほしい」というようなところをお伝えいただくのがいいのではないかと思います。これ自体、今は隠そうとする傾向にあると思いますが、隠さないほうがいいと思います。そこと自分がどう向き合って戦い、安定的に就労するのかを意識してもらうのがいいと思いました。

村上:
ありがとうございます。

守屋:
加えて、先ほどの、不登校のくだりのところです。不登校のくだりのものは、僕も言っていいと思います。言った時に企業はどう思うかというと、「入った後、この子はすぐに辞めてしまうのではないか」だと思います。だから、学校の先生は「言わないほうがいい」と言ったと思います。
 
個人的には、もしそれをどうしてもエピソードとして使うのであれば、今はどのように生活をしていて、安定就労できるかです。企業が一番怖いのは、雇ったはいいが休みが多い、休職に入る、来なくなる、辞めてしまうことが非常に怖いのです。なぜかというと、せっかく仲間になるのであれば、末永く一緒に働いて成果を出していきたいからです。なので、途中でそのようになることを非常に怖がっています。そこを打ち負かすというか、「大丈夫です」と言えるエビデンスがあり、学校に毎日休まずに来ているか分からないですが、そのようなものをセットで入れないと、やはり厳しいかと私も思います。

村上:
なるほど。きちんと克服してというか、業務に支障があるかないかが、企業の方としては気になるポイントということですね。そのような意味で、これはどうでしょうか。「苦しかったことやマイナスのことを聞かれることもあるということでしたが、特性や二次障がいであるうつ症状と向き合ったことを述べることは避けたほうがいいのでしょうか」と。

守屋:
いえ。そこに関しても、うつ症状と向き合った経験がつらかったようなこと自体は、言っても全く問題ないと思います。先ほど寺塚さんからもありましたが、それと向き合った結果、今がどうなのかというところです。今はそれを乗り越えて、今の自分のコンディションはどうなっているのかを正しく説明することが大事かと思います。「今もかなり不安定なのです」と言うと、どうしても企業さんも「大丈夫かな」となってしまうと思いますが、今は安定しているのであれば、その安定しているエビデンスをお伝えいただければいいかと思います。

村上:
今の状態もきちんと伝えて、働いた場合、どのように働いてくれるのかというイメージもきちんとお伝えすることが大事なのかもしれないですね。

守屋:
そうですね。

村上:
あと、「トイレ介助が必要なのですが、この場合は企業の配慮はしていただけるのでしょうか」と頂きました。これも伝えたほうがいいですね。

守屋:
そうですね。トイレ介助も、私も知識がすごく十分ではないのですが、いろいろなタイプのトイレ介助があると聞いているので知っています。具体的な介助にどのくらいの人が必要なのか、あるいは設備でどの辺りがいけないのか、具体的に分からないと正しい回答はできないのですが、それ自体は伝えていただいていいと思います。
 
例えば、企業の人は配慮できないけれども、支援するような人が会社に来て、パスをもらって入場できるようにしてもらうなど、そのようなことは実際に行われていますので、そこは相談できると思います。

村上:
とにかく、具体的に具体的にというのが大事ですね。ありがとうございます。まだまだたくさん質問も頂いていて心苦しいのですが、もうお時間が来てしまいましたので以上にさせていただきます。最後に、皆さんにも活用いただきたいお知らせを、ここでさせていただきます。まずは、こちらです。
 
マイナビ2025のチャレンジドサイトで、6月1日から企業情報が公開されています。そして、7月15・16日に、「チャレンジドWebセッション」が開催されます。ご覧の企業さまが出展予定となります。こちらも字幕付きとなっていますので、ぜひ皆さん、お気軽に参加いただければと思います。
 
また、Webセッション内では、就活準備講座の実施があります。さらにマイナビ就活講座ESの書き方徹底解説が、9月27日に開催予定となります。皆さん、ぜひこちらも予約・参加をお願いします。また質問もしていただけると思いますので、「今日聞きたいことあったのに」という方は、ぜひまた参加いただいて、質問もしてみてください。
 
では、最後にお2人から、一言ずつメッセージを頂きます。まずは寺塚さん、お願いします。

寺塚:
皆さん、本日はご参加いただき誠にありがとうございました。1時間では伝え切れずというところもあり、申し訳ないと思います。これからも講座はありますし、イベントでのお悩み解決というところで、チャットに答えるところに特化したコーナーなどもあるので、ぜひうまく活用していただきたいです。あと、周りの方をどんどん頼ってください。学校の先生やお友達に相談に乗っていただいたり、面接の練習をしたり、いろいろなツールを使ったり、周りを頼っていい就活にしていただければと思います。皆さん、これからもぜひ頑張っていただければと思います。よろしくお願いします。

村上:
ありがとうございます。守屋さん、お願いします。

守屋:
本日はありがとうございました。いつも学生の皆さんにお伝えしているのですが、どうしてもインターンシップや就職活動というと、大変だし、社会は怖そうだし、少し後ろ向きな気持ちになっている人もいるのではないでしょうか。一個だけでも安心してもらいたいのは、私も社会に出て、今は障がい者手帳を持っている方と一緒に働いていますが、社会人はめちゃくちゃ楽しいです。僕自身は、学生時代もすごく楽しかったですが、社会に出てからも、この15年めちゃくちゃ楽しくて幸せな思いをしています。なので、皆さんもきっと、卒業して社会に出てからも楽しい出来事がたくさん待っていると思います。その楽しい世界に向かって今は活動しているのだという気持ちで、ぜひ前向きに活動してもらえたらとうれしいと思います。本日はありがとうございました。

村上:
ありがとうございます。1つ、このコウくんさんの質問に答えていただきたいのですが。「15日も16日も出られないのですが、そこに出る企業に就職したいとなった場合、不利になりますか」です。

守屋:
大丈夫です。アーカイブもきちんと備わったものがありますので、マイナビチャレンジドにその後にアクセスをしていただければ各社の説明会が出ますので、ぜひご覧ください。

村上:
「どこのインターンシップが出られるか不安です」という方もいましたが、ここに出てくる企業さんは、受け入れて下さっているということですよね。

守屋:
もちろんです。おっしゃるとおりです。

村上:
ぜひ、こちらも、参加いただける方はご検討ください。では、本日のセミナーは以上となります。どうもありがとうございました。

守屋・寺塚:
ありがとうございました。

村上:
手を振ってお別れです。さよなら。

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障がいのある学生のための就活準備講座!~キホンをおさえる60分~
障がいのある学生のための就活準備講座!~キホンをおさえる60分~
6/1配信

村山:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただき、ありがとうございます。司会の村山千代です。
今回は、「障がいのある学生のための就活準備講座!~キホンをおさえる60分~」となっています。先輩たちがどうやって企業を探していったのか、そしてどういう就活をしていたのか、よくある質問に答えていただく形を通して進めてまいります。ぜひ皆さんからの質問をお待ちしています。
さあ、すでにたくさんのチャットをいただいていますけれども、使い方をご紹介します。この後もぜひチャットでコミュニケーションを図っていきましょう。そして個別に聞きたい質問は、質問欄に送ることができます。
そしてバナーから出席表の提出をしていただきたいのですけれども、この出席表の提出をしていただいて、そして条件をクリアしていただいた方、プレゼントキャンペーンの応募もできます。ご覧のようなプレゼントを差し上げていまして、今プレゼントしているのがこちらです。e-GIFT、500円分です。5月31日までとなりますが、条件をご紹介します。
まず、キャンペーンにエントリーしてください。そしてマイナビTV、5つ予約をしていただいてアンケートに回答してもらいます。ご覧の条件クリアで差し上げていますので、ぜひこちらも参加お願いいたします。
本日、皆さんの疑問に回答してくださるのは、お二方です。守屋さんと寺塚さん、よろしくお願いします。

守屋:
よろしくお願いいたします。

寺塚:
お願いします。

村山:
では、まず自己紹介をしてもらいます。守屋さんからお願いします。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズから参りました守屋と申します。
こちらのスライドにあるとおり、簡単に自己紹介をさせていただきますが、私は2009年にマイナビ社に新入社員で入社をしまして、そこから15年間ずっと営業をやっています。特に皆さんのように新卒の学生を採用したいと思っている企業さんのお手伝いをずっとしてきました。直近この2年は、マイナビパートナーズという特例子会社に出向していまして、そこで新卒紹介や人材紹介、中途の人材紹介、障がい者に特化したものの事業を運営しています。なので、今ちょうど皆さんの先輩に当たる2024卒の学生の皆さんのカウンセリングなどを日々新卒紹介に向けてやっています。本日はよろしくお願いいたします。

村山:
お願いいたします。そして寺塚さんです。

寺塚:
よろしくお願いいたします。ただいまご紹介にあずかりましたマイナビキャリアサポーターの寺塚と申します。私も簡単に自己紹介させていただきますと、私は北海道でしばらく働いていまして、去年の4月から東京で、今教材の開発や、たまにこのように登壇させていただいて皆さんに講座をさせていただいています。もしかしたら今後イベントなどでも私の顔を見ることがあるかもしれませんので、お顔を覚えておいていただけるとうれしいです。本日はどうぞよろしくお願いします。

村山:
お願いいたします。というと、守屋さんは企業側の気持ちも分かって、寺塚さんは学生側の思いも分かりますと。どちらの視点でも回答いただけますので、ぜひ皆さん質問もお寄せください。
寺塚さん、この写真はどこですか。

寺塚:
これはマルタという海外で、分かりづらい写真なのですが、自撮りをしないタイプだったので全然写真がなくて、この写真になりました。

村山:
どこかの会社の屋上のような、どこかよく分からない写真ですけれども。

守屋:
振り返った瞬間を捉えていますね。

村山:
素敵です。ありがとうございます。よろしくお願いします。
では、チャットタイムです。皆さん、すでに「よろしくお願いします」とたくさんいただいていますけれども、何か不安なことがあればチャットに書き込みをお願いいたします。いかがでしょうか。就職活動に関して不安なこと、気になることをチャットでお寄せください。いかがでしょうか。

守屋:
ゆうさんからチャットいただいていますが、精神障がい者手帳をお持ちの方も対象としていますので、対象になっています。

村山:
何でもいいのでお悩みがあれば書き込みをお願いします。この後もチャットを拾わせていただきますし、質問スペースへの質問もまた拾わせていただこうかと思います。
早速質問スペースにいただいていて、障がい者の就活をどう進めていいか分かりらないということで、これは後ほど寺塚さんに伺いますので、活用の仕方も教えていただきます。
では、続いてあいうえおさんです。インターンの参加について特に移動が心配です。
守屋:後ほどインターンシップがオンラインで開催しているものと、今実際に現場に行くものといろいろなタイプがあります。その話も触れられたらいいかと思いました。

村山:
ありがとうございます。インターンシップの探し方を教えてほしいです。一般コースか障がい者コースのどちらでいくか迷っているということですか。障がい者のためのインターンシップなどはありますか。これも後ほど回答いただきましょうか。

守屋:
そうですね。

村山:
やはりインターンシップをどのように探せばいいか分からない、進め方が分からないという方がいらっしゃるかもしれないです。あと障がいをオープンにするとはじかれるのではないかと心配。このようなお悩みにも後で回答いただこうかと思います。あと、いつ進めればいいか分かりません。ちょうどこの後の寺塚さんのコーナーでお聞きできればと思います。
皆さん、現段階で不安なことがたくさんあると思いますけれども、この60分を通して少しでも払拭していただければ幸いです。
では、本日の流れをご紹介します。まずは、障がい者の就職そして採用環境を寺塚さんに教えていただきます。そして守屋さんからは、先輩たちの疑問から探る企業の視点ということで、質問に答えていただく形で進めてまいります。そして企業の探し方、インターンシップ、仕事体験参加の流れ、そして質問コーナーと続きます。ぜひ最後までご視聴ください。この後も皆さんからのチャットもお待ちしています。
では、寺塚さん、まずは障がい者の就職・採用環境について教えてください。

寺塚:
はい、よろしくお願いします。ここからお話しさせていただくことは、まず全体的な就職活動の流れをお話しした後に、マイナビで皆さんの先輩方に実際に障がいをお持ちの学生の方に取ったアンケートを基にして、このような活動を先輩方はしていたというお話をしていきたいと思います。
というわけで、まずは2025年卒、つまり皆さんの就活のスケジュールについてお話をさせていただきます。就職活動というと、皆さんやはりエントリーシートを書いて、説明会に行ってということが結構ニュースなどでも注目されるところにはなってきますが、それ以上に期間が長くて大事になるのは、皆さんが今やっている準備という期間になってきます。

皆さん、ここに参加されているので準備は始めているかと思うのですが、やはりよく聞くもの、実際に質問にも多かったインターンシップ、仕事体験がだんだんと始まってきているというので、マイナビでも4月7日からインターンシップ、仕事体験はエントリーがスタートしています。6月ぐらいから大体毎年開始になっていきまして、夏休みをピークにインターンシップが開催されることが多いです。そこからその間に自己分析や業界研究をやっていき、最終的に3月になった時に一斉にエントリーや企業説明会、そしてそこから選考が開始になっていく流れになっています。

実際、皆さんもしかしたらもうインターンシップにエントリーしましたという方もいたりするのかな?どうでしょうね。実際に見ていると、やはり企業さんなど、特に見た感じの肌感ですが、大手や人気の企業さんは早くから募集をしていることが多かったりするので、興味ある方はまずマイナビで企業を探してみるというのがおすすめです。

ただ、今からだと遅いのかもしれないと思ってしまうのかもしれないのですが、そのようなことは全然ないです。まだまだこれから企業さんはインターンシップの募集は行っていますので、ぜひ今から始めるということを心掛けていただければ大丈夫です。大体のスケジュール感は覚えておいていただければと思います。

ただ、そうとはいえ、全般的にはそうだろうけれども、では実際に障がいのある先輩はどのように就職活動や就活前の準備をしてきたのだろうということがやはり気になるところかと思うので、ここからは実際に先輩方にアンケートを取った結果を踏まえてお話をしてきたいと思います。

というわけで、まず皆さん、インターンシップに行けるかどうかという不安であったり、やはり障がいがあることでインターンシップではじかれてしまったり、参加できないことはあるのですかということを質問などでもあったかと思うので、まずそれに関してお話をさせていただきます。

まずどれぐらいの先輩が参加していたかというところですが、それは8割です。これはどうしょう。多いか少ないかでいうと、全体的な参加率、障がいある・なしを関係なしでいうと、90%弱や90%ぐらいとなっていますので、それよりは少し少ないかなというぐらいのパーセンテージにはなっていますが、8割の先輩が「インターンシップもしくは仕事体験に参加した経験がある」と答えています。

これを見て、「え?」となった方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、短い期間のものやウェブで参加するものもかなり増えてきましたので、体に負担がある場合もウェブ参加などが可能になってきていますので、そういうウェブが発達した、コロナがあることで遠方の方もインターンシップに参加しやすくなったという影響があって、かなり参加率は全体的にも上がっている傾向になっています。

村山:
企業側がインターンシップを用意しているか・してないかではなくて、皆さんが不安になって参加しないというケースもあるのかもしれないですよね。
寺塚:それはあると思います。ただ、企業さんにもやっぱり言えば配慮してくださったり、ご相談に乗ってくださったりということはありますよね。

守屋:
そうですね。配慮事項について、先ほど質問もあったのですけれども、学生さんからこういうところを配慮してほしいということを逆にお伝えいただいたほうがうまくいくケースが多いと思います。

村山:
体力や体調に不安がありますという方が結構いらっしゃるのですけれども、それも伝えるのが大事なのかもしれないですね。

寺塚:
そうですね。

守屋:
そうですね。その時、具体的にどれぐらいの時間、あとどういう条件やシチュエーションであれば、自分が楽しく前向きに参加ができるのかというところまで自己分析を進めていただくのが非常に大きなポイントかと思います。

村山:
ちなみにオンラインで参加しやすくなったというお話ですけれども、今後もそれは傾向としては続いていくのですか。

守屋:
ありがとうございます。今後も続いていくと思います。企業にとってもオンラインは非常に効率がいいのです。なので、今後もやめるという選択肢を取る企業はそれほどないと思いまして、恐らく半々など、オンライン開催とオフライン開催の両方を構えるというのが一般的になっていきそうな気がしています。

村山:
そういう意味で、体調に不安がある方も参加しやすいのかもしれないですね。

守屋:
そのとおりです。

村山:
ありがとうございます。

寺塚:
ありがとうございます。では、実際に8割、80%の先輩方が「インターンシップに参加していた経験がある」と言っていましたが、いつ参加したのですかということが次に気になるところかと思います。
これが実際に先輩たちに聞いた「いつ参加しましたか」というアンケートの結果になっています。これは3年生の時に、いつ参加したかというのを聞いたものになっています。パーセンテージが書かれていないという、「あっ」と思ったのですが、残念ながらよろしくないですね。波で見ていただければと思うのですが、早い方だと4月というところで参加しているのですが、ただピークに関しては6、7、8、9月ぐらいまでがピークとなっています。つまり夏休みになっています。
企業さんとしても、やはり4月から6月ぐらいにエントリーを開始して、そこで学生さんに応募していただく、エントリーしていただいて、参加の準備をしていただいて、夏休みに参加していただくことが多いので、大体ここに波が来ることが多いです。やはり長期休みは参加しやすくなりますので、皆さんも今のうちに長期休みがいつから始まるのか、自分の予定なども今のうちから考えておくと、ここだったら参加できそうなど、より候補を挙げられるかと思うので、ぜひ今のうちから予定を見ておくことをおすすめします。

ちなみですが、企業さんとしてのインターンシップや仕事体験がどれぐらいの数あるかというところでいうと、何社とは言えないのですが、ピークとしては実は2月が一番数としては多かったりします。ただ、2月になると、やはり就職活動が先ほど3月から本格化しますというお話をしましたが、そこの直前期ということで、短いものが多くなっています。なので、会社説明チックであったり、説明的なものが多くなるので、ぜひ企業の雰囲気を知りたい、実施に働いている方のお話を聞きたい、知りたいと思う場合は、ぜひ夏休みの長期間やっていたり、じっくり時間を取れる時期に参加することがおすすめになっています。実際、長期は夏休みが多いので、ぜひ今のうちから参加して準備をしていただけるといいかと思います。

とはいえ、長過ぎるのも大変で、それだけの期間を取れないこともあると思います。これは参加した期間の統計とアンケートを取ったものとなっているのですが、1日参加した方も20%弱いらっしゃいます。なので、まずインターンシップの長期のものに参加するのは怖いという方は、ぜひ1日の仕事体験から参加してみてください。そこから行けそうとなったら、ぜひ1週間や2~3日というものなど、ちょっとずつ時間を増やしていくというところでいろいろな企業さんを見ていただけるといいかと思います。

ただ、1社だけにとどめずに、1社ここがいいなと思っても、別の企業はどうなのだろう、比較しては?ということです。比較したほうがよりこの企業がいいという思いが固まり、こういうところが自分に合っているという気付きにもつながりますので、ぜひ複数の企業に参加していただくのがおすすめです。

実際に参加した企業数を聞いてみると、3社以上というのが回答として出てきます。これは全体的な全般の学生さんでアンケートを取ると、大体5社ぐらいです。1日のものも含まれていますので目安にしていただけばと思うのですけれども、3社から5社ぐらいが大体行くのがおすすめかと思います。
というわけで、じっくりと企業のことを知ったり、業務を体験している先輩が意外と多いということで、まずは足踏みせずにぜひ参加することからやっていただければと思います。「自己分析が大切なのですね、つらい作業です」と書いてありますが、意外と参加することで、それが自己分析につながったりするので、ただ机に向かって自己分析するだけよりも全然楽ですので、ぜひ参加してみてください。

ここまでインターンシップのお話をさせていただきましたが、ここから実際に就職活動です。3月以降について話を変えさせていただきます。質問でも、一般枠か障がい者枠かどちらにしましょうというご質問が来ていましたが、改めて皆さん、一般枠と障がい者枠は何が違うのかということについて説明をさせていただきます。まず皆さん、どちらを考えているかと思いますが、知っておくことが大事ですので、ぜひ覚えておいていただければと思います。

障がい者枠に関しましては、まず就職の際には、会社に就職する時に障害者手帳が必要というのが前提になりますかね。

守屋:
障がい者枠は、就職活動の時点で自身の障がいをオープンにすることが前提の枠になっていますので、自身の特性や症状など、このような配慮があると助かりますというところを伝えてもらうというのが前提のものになりますので、手帳は必須になります。

寺塚:
就活の前に、本格化する前に持っておいたほうがいいですか。

守屋:
そうですね。あと厳密にいうと、手帳を今持っていなくても申請中ですというところでもオッケーです。

寺塚:
というところで、手帳が必須というのがこの障がい者枠になっています。ですので、どうしようかと考えていて、まだ手帳を持っていないけれども障がい者枠も考えているという方は、手帳の申請を今のうちから考えておくことがおすすめです。

そして、一般枠は障がい者枠ではない求人のコースになっています。ここで受けるということは、病気とか障がいがない方たちと同じ条件で採用試験を受けることになってまいりますので、そこで配慮などが必要な場合は相談してということになってくるので、そこだけ覚悟の上で受けていただければと思います。

ただ、障がい者枠として後で設けていただく場合でも一般枠のみの企業もありますので、何か言っておきたいことがあったり、どうしようか迷っていますという場合は企業さんにご相談したりというところがすごく大事になってきます。ぜひここの一般枠をご利用になる際も、そこで入りたいと思う際も、こういうところに気を付けていただきたいです、配慮していただきたいですということを伝えたほうがいいのかというのは事前に確認しておいたほうがいいと思います。
いつごろ手帳がという質問がありましたので、これは後でまたお答えしたいと思います。
そして実際、就職活動を行う上で先輩方はどのように枠というところで応募していたのか、就職活動を行っていたかというと、一般枠と障がい者枠のどちらでも行っていましたという方が大体半分になっています。一般枠のみの方も2割ほどいらっしゃいましたので、実際にどちらにしようかと迷っている方はどちらも考慮に入れた上で就職活動を進んでいったほうがいいと思います。

やはり障がい者枠となると、どうしても設けていない企業さんなどもあったりはするので、どうしてもこの企業に入りたい、ここで採用をやっていないかと思うのであれば、まずは企業さんに相談して一般枠で挑戦させてもらうことも一つの手としてありですし、そこから採用につながることもありますので、ぜひ可能性を狭めることがないように取り組んでいただけたらと思います。約半数もいましたということで、皆さんもぜひ挑戦していただければと思います。

というわけで、いったんここまでのところをまとめていきたいと思います。まず皆さん、インターンシップ、仕事体験にぜひ参加してください。そこを参加することで、企業ってこんな風に働くのか、障がい者コースであった場合などはこういう配慮をこの企業さんはしてくれるのかという気付きになったり、逆に自分自身がまだどのような配慮をしてほしいかをうまく伝えられない、分からないという場合、皆さん、まだ働いていないのですから当たり前です。そこを気付くためにもぜひ参加して、自分は少しこれが苦手です、逆にこれが得意ですという気付きのためにも参加することがおすすめです。

自分ができる業務かどうかを確認してみましょう。意外なところで得意なものが見つかったりもします。そして一般枠・障がい枠のどちらにしようと迷うのであれば、ぜひどちらとも活用してみてください。それによって可能性が広がることがありますし、皆さんが「障がい枠を今まで採っていなかったけれども、うちも行けるぞと」なって、皆さん自身が企業の可能性を広げることもありますので、ぜひどちらも活用をしましょう。ただ、その際にはぜひこういうことを配慮していただきたいですということがありましたら、企業の担当の方にご相談ということはするようにしてみてください。というわけで、私から一方的にはなっていますが、お話をさせていただきました。

村山:
ありがとうございます。

寺塚:
ありがとうございます。

村山:
たくさんチャットもいただいていて、結構多いのが障がいをオープンにすると、はじかれるのではないかと心配です、一般枠で受ける時に障がいがネックになってしまいそうです、などの声があります。でも、守屋さん、自己分析が大事だというお話がありましたけれども、やはり性格的なものもそうですが、ご自身に障がいがもしあって、どういうことができて、どういうことが苦手でというのをきちんと具体的に伝えるというのがやはり大事になってくるのでしょうね。

守屋:
それがめちゃくちゃ大事かと思っています。先ほど自己分析は大変というコメントもありましたよね。大変だとは思うのですが、一生付き合っていくものが障がいだと思います。もう一生付き合っていくものなので、できるだけそれを正しく理解して、ポジティブに変換できることが非常に幸せな人生という意味では大事だと思いますので、もしよければ、良いタイミングですよね、就職活動。ぜひしっかりご自身の障がいがどうなのか、何なのかというところや、それを周りと一緒に共存していく上ではどういうところがお困り事として出てきて、どういうところを配慮してもらえばパフォーマンスを発揮でいるのかをぜひ言語化、ほかの人に伝えられるようにしておくのが非常に大事かと思います。

村山:
企業側もはじくというよりも、その方がどういう方なのかが分からないと、活躍できるのかが分からないと、その方のためにならないですものね。

守屋:
おっしゃるとおりです。企業も分からないだけですので、当然ですけれども冷たい人が多いわけではなく、みんな君はどうすれば活躍できるの? と企業も知りたがっていると思うのです。なので、むしろ教えてあげられるように言語化してもらえたらいいのかと思います。

村山:
ありがとうございます。自己分析講座なども今後ありますので、ぜひまたそちらも受けていただければと思います。
 では、ここからは守屋さんに先輩たちからの疑問、よくある質問に答えていただく形で進めてまいります。企業側の視点ということでどんどん行きます。まずはこちらです。障がい者採用と一般枠採用では、選考のスケジュールは異なるのでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。では、スライドをめくってしまいますね。大きく2つあるかと思っていまして、一般枠と全く同じスピード感で行く企業さんも結構多いです。2つに分かれてはいるのですが、どちらかというとこれが多い気がします。インターンシップのエントリーシートの締め切りの時期や、面接をやる日にちもそれほど変わらず、今だいぶ早く動くようになっていると思いますので、これも一般枠と同じように早く動いているケースが多いです。

スケジュール感は変わらないかと思いますが、一部、2番です。一般枠より若干、ワンテンポ遅れて締め切りが設定されていた、実施が少し遅いということはあるのですけれども、先ほどご紹介があったように、夏と冬が一番多いです。スケジュール感はそれほど変わらないと思ってください。もし個別にあの会社のインターンシップと目掛けたり、この業界というのがありましたら、1個前のマイナビ2024や、あるいは各社の2024卒向けの採用サイトをぜひご確認してみてください。実際に2024卒ではこういうステップや時期でやっていたというスケジュールが公開されていますので、ぜひそちらをご覧いただければと思いました。

村山:
全体的には活動時期が早まっているということですか。

守屋:
全体的に早まっています。あとは一般枠のような言葉が出てきましたが、先ほどチャットでなっちゃんさんですか。いつごろ手帳を取るべきかということがあったのですけれども、取る・取らないというのは当然本人の自由ですし、本人の判断になりますが、もし取ってその障がいを受け入れて、先ほどの自己分析で理解して障がいとともに生きていくことをオープンにしていけるという余地があるのであれば、早めに取ったほうがいいと思います。早めに取ったほうが、どういうふうに表現すると企業はどう思うのかという実績もたまっていきますので、もし早く取るお気持ちがあるのであれば、早いほうがいいのかと僕の個人的な意見ですけれども思います。

村山:
ありがとうございます。アドバイスもいただきました。では続きまして、こちらです。企業の雇用実績を確認すると、私の障がいの雇用実績がなかったためエントリーを行うことが不安になりました。エントリーやインターンシップへ参加しても大丈夫なのでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。こちらはもちろん応募していただいて大丈夫です。雇用実績に記載がなかったとしても、今多くの企業が雇用を広げていこう、もっと多様性を力に変えていこうということでいろいろな方々の採用に挑戦をしようと思っている企業が非常に増えてきています。

なので、過去に雇用実績がなかったとしても大丈夫です。先ほどの話の続きにはなるのですが、具体的にどのような配慮が可能で、どのような環境で働けるのかということを確認していただくのがいいのかと思いますので、雇用実績がなくても応募していただいて大丈夫です。

村山:
ありがとうございます。では、続きましてこちらです。障がい向けのインターンシップ情報や募集要項がありませんでした。この場合は、一般枠に応募すれば良いでしょうか。それとも応募を諦めたほうが良いのでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。こちらは企業の問い合わせフォームや代表のアドレスが恐らくほとんどの企業さんであるはずなので、そちらに直接連絡をしてみてください。そういう連絡をするとはじかれてしまうのではないかと先ほどチャットでもありましたけれども、そのようなことはないです。障がいが理由で誰かを拒否したり、はじいたりすることは基本的にはできない状況に企業さんはなっていますので、それはないということでまず安心をしてください。障がい者枠での応募ルートを希望する、あるいは配慮事項の確認をしたい場合は、必ず応募前に確認を代表アドレスや問い合わせフォームにしていただくのが良いと思います。

企業によっては、あえて一般枠と障がい者枠と分けないスタイル、全部一本というスタイルを取る企業も実は結構多いのです。なので、障がい者枠と書いていないから、この会社は障害者手帳を持った人たちを受け入れるつもりがないと思わなくていいです。いったん私はこういう障害者手帳を持っていまして、こういう配慮があると助かるのですが、それはかないますか、どのような感じで御社は対応できますかということをストレートに聞いていただいて大丈夫です。

村山:
ありがとうございます。試験となるとはじくためのものや、できない人を探している、駄目な人をチェックしていると思いがちですけれども、企業さんもどういうところができるのかというのを確認しているのでしょうね。

守屋:
おっしゃるとおりです。同じ障害者手帳をお持ちの方でも、全くコンディションは一人一人全然違いますよね。私も娘が聴覚障害ですけれども、聴覚の障がい者でも本当にさまざまですので、聴覚障がいだから全員この配慮をすればオッケーだというわけではないです。企業もそれが分かっているからこそ不安で、あなたの場合はどう配慮すればパフォーマンスを発揮できますか、参加できますかということを知りたがっていますので、個別に確認をぜひしてほしいと思います。

村山:
ありがとうございます。「なるほど、問い合わせをしてみればいいのですね」。少し勇気が要るかもしれないですけれども。

守屋:
そうですね。

村山:
ここは企業側のためにも、皆さんのためにも確認作業は必要ですね。
では続きまして、こちらです。障がい特性上インターンシップや選考でグループワークがある企業が多いので不安です。企業の方に参加前に障がいがある旨、伝えたほうが良いでしょうか。伝える適切なタイミングがあれば知りたいです。

守屋:
ありがとうございます。③の1個前の質問に少し似ていますが、エントリーを実際にご自身でされる時、あるいはエントリーシートを出す時、この辺りで、その旨をお伝えいただくとスムーズかと思います。あるいは先ほどの③の時と同じように、最初から企業の問い合わせフォームや専用アドレスに送るのでも大丈夫です。
いずれにしても、グループワークでないと判断できないという企業さんは少ないと思います。グループワークに、要は聴覚障がいや聴覚過敏など、いろいろな障がいの特性の理由で参加できないケースがあるかもしれないです。その時はそれができない旨を伝えて、代わりの選考ルートを用意していただくことが多くの企業でチャンスがあるかと思っていますので、それに関してはあまり遠慮せずに言ってもらっていいのかと思います。

村山:
ありがとうございます。では、よくある質問の5つ目です。自分の障がいの説明を行うために、具体的にどのような準備が必要でしょうか。また、企業の方に伝える際に注意したほうがいいことがあれば知りたいです。
守屋:
ありがとうございます。これも実は先ほどお伝えしていることと重複をしているのですけれども、2点、伝えるために必ずご自身の障がいの特徴や詳細について、まず自己分析をして言語化できるようにしておいていただいて、その上でどのような配慮があると助かるのか、活躍できるかを伝えていただく、準備をしていただくのがいいのかと思います。

ここで非常に難しくて、先ほどまだ皆さんも働いたことがないのでとありましたけれども、本当にそうで、配慮とわがままがごちゃ混ぜにならないように注意するのがポイントかと思っていまして、どうしてもわがままは結構ゼロヒャク思考といいますか、これをしてくれないならこれはできません。そうすると少しわがままに聞こえてしまいますよね。でも、どちらかというと配慮というのは活躍をして、成果を出すためのものになりますから、私はこういう配慮をしてもらえば、ここまでできます、さらに自分でこういうケアもできます、ということが言えるとさらにいいのですけれども、いずれにしても配慮があるとどうなるのか、どこまでできるのかというところを発表できると、非常にいいのかと思います。

村山:
できないことを伝えるというよりも、こうしたらできるということを伝えたほうが企業側もありがたいということですね。

守屋:
おっしゃるとおりですね。

村山:
企業の方から具体的にいろいろ聞くというのは難しかったりしますものね。どこまで聞いていいのかというのもありますし。

守屋:
そうですね。あと、できないことばかりをお互い確認し合っても、なかなか前向きに働いていけるイメージが湧かなかったりするので、こうすればできるし、ここまでだったら自分は得意です、逆にこういう時は調子が悪くなりますなど、その辺りの細かいこうだとこうなるというシチュエーションごとに分析まで進むと非常にいいです。

村山:
ありがとうございます。では、よくある質問の6つ目。手帳には書いていない障がいがあります。この場合も企業の方にお伝えしたほうが良いのでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。こちらも可能な限りお伝えいただいたほうがいいかと思います。企業が事前に分かっていたほうが追加で配慮できるものや、前に言ってくれたらうちはこういった実績や配慮ができたのに、ということになってしまうとお互いに少しもったいないですよね。なので、それを言うと「はじかれてしまう」という言葉がチャットにあったので先から僕は使ってしまっていますけれども、そういうふうに思わなくて大丈夫です。どちらかというと正しくそれを伝えて、こうすればできるという、先ほどの話と一緒なのですが、そこをしっかりと伝えられるかどうかがとても大事かと思います。

村山:
ありがとうございます。ちょうど質問が来ていまして、もうインターンに応募してしまった場合でも、障がいがあると伝えたほうがいいでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。もし質問いただいたシオンさんが何かお困り事があって、具体的に障がいがあること、自分の特性のことを発表しないと逆に自分が周りと比べて不利になり、困ってしまうというご自覚があるのであれば、言ったほうがいいです。特に自覚がなく、みんなと一緒に自己分析の結果、あとは周りの親や先生、お友達から、特に言わなくても大丈夫ではないかということであればいいと思います。ここも自己判断になりますけれども、言ったほうが明確な配慮がもらえて、フェアなインターンシップの参加ができると思うのであれば、ぜひお伝えいただければいいかと思います。

村山:
企業側が準備したほうがいいことがあるようなものであれば、企業としては伝えたほうが助かりますよね。

守屋:
お互いにいいと思います、そちらのほうが。

村山:
ありがとうございます。皆さんによくある質問に回答していただく形で進めてまいりました。

では、続いては寺塚さんから再び企業の探し方、インターンシップ、そして仕事体験参加の流れ、これも質問がありましたので詳しくお話しいただきます。

寺塚:
結構インターンシップ、エントリーとはであったり、参加するまでに選考があるのですよねなど、結構定番の質問になってくるかと思います。改めてこれからどうやって参加すればいいのだろう、どうやって企業を探せばいいのだろうということについて簡単にお伝えさせていただこうと思います。
その前にまずインターンシップは何度も言っていますが、参加することで自分はこういうことができて、こういう配慮をしていただくとこれほど楽に仕事ができるという気付きにつながったり、ほかにもこの企業、この業界はこのような仕事をしているのだという気付きにつながったりということで、やはり参加することで知ることや気付くことがすごくたくさんありますので、ぜひ参加していただきたいと思います。
結構それがきっかけでその企業、業界が好きになって入社するという、実際に私もマイナビはインターンシップに参加して、実は就職したというきっかけが、全然考えていなかったけれども、偶然参加したら就職はということもあったりしたので、ぜひ将来の自分のためにもインターンシップに参加してみて、できることと苦手なこと、配慮が必要なことを知っていただければと思います。
ぜひ参加してくださいというお話の後なのですが、そのためにも、ただいきなり参加するのは怖いよな、どうやって探せばいいか分からないということもあると思いますので、実際にマイナビでやっているイベントはたくさんあるのですが、どうやって参加すればいいのということについてお話をします。ここは完全にCMに近いものもありますので、スクショしていただいて大丈夫です。後でここをQRコードなどで読み取っていただければと思うのですが……

村山:
無料で確認できるのですよね。

寺塚:
そうです。もちろんです。基本といいますか、全部皆さん無料ですので、ぜひうまく使っていただければと思います。
インターンシップ、仕事体験の探し方ですが、やはり気になる企業や「障がい者枠、採用」と検索して出てきた企業さんで企業名を探す、とか、そういう探し方が結構多いかと思うのですが、今の段階で何度も最初のほうに言っていますけれども、絞りきらずにいろいろな条件を掛け合わせてみてください。業界や、実際皆さん予定などがあると思います。いつごろやるのか、どれぐらいの日程でやるのかというところから絞ってみるなど、あとは家から動くのが少し大変だからということで、ウェブでやるインターンシップなど、そういうふうにして絞ってみて意外な企業との出会いにつながることもあります。ただ企業名だけで探すのではなく、ぜひいろいろな条件も掛け合わせて探してみてください。
私などは、本当に開催時期と開催日程と開催地域だけで絞った結果、偶然マイナビが出てきたこともあり、何が将来につながるかは分からないので、ぜひ業界、業種、企業だけで絞りきらずに探してみてください。

そうは言っても分からない場合は、実際に皆さんが所属していらっしゃる学校の先輩、学部まで絞ってあります。学部の先輩が実際どのようなところに応募したのか、インターンシップはどのようなところにエントリーしたのかをマイナビは情報をためていますので、ランキング化されています。このQRコードから行けますので、ぜひこれをスクショしていただくか、もしくはマイナビですと、アプリなどだと下にお役立ちというものがあったりしますので、そこからこのランキングというところに行っていただけるとうれしいです。

ほかにも、実際どのようなところが採用しているのかを知りたい場合はマイナビ2024、つまり皆さんの一つ上の先輩、今実際に就職活動をされている先輩方が使っているサイト、マイナビ2024チャレンジドというところに、今実際に採用されている企業さんが掲載されています。もし障がい者枠で応募したい、ここの企業が興味あるという場合は、この前の年のマイナビ2024チャレンジドも、もしよろしければご活用ください。
確かここは実際にどのような障がいに配慮しているかというところなども、結構細かく検索できますよね。

守屋:
できます。配慮事項で検索もできるようになっていますので、ぜひ2024のマイナビチャレンジドを触ってみていただければと思います。

寺塚:
ただ、インターンシップの応募はここから受付はしていませんので、ここでエントリーをしないように気を付けてください。
マイナビ2025でも一応マイナビ2024と連携していたりしますので、インターンシップ検索ではなくて、企業研究という、また別の企業を探すという探し方があります。そこの中で、また少し字が小さくて見えづらいのですが、募集についてまとめている採用データというところで、この企業は障がい者向けコースで採用したことがあるというところにチェックを付けていただきますと、企業が出ています。大体320社ぐらい、きょう見たら企業さんが出てきました。その中で障がい者枠などではなくて、インターンシップ自体を受け付けている企業さんは大体130社ほどありましたので、実際に採用実績があってインターンシップを受付している企業を知りたい場合は、こちらもぜひ活用していただければと思います。
 
「マイナビチャレンジドのアプリもあるのでしょうか」とあるのですが、実はアプリからこのページに行けますので、ぜひアプリから下のほうに結構行っていただいたりするとあります。ただ、少し分かりづらければブラウザ、普通のサイトからマイナビチャレンジド2025、2024と検索していただいたほうが、よりスムーズに行けるかと思います。うまく活用していただければうれしいです。

そしていったん少しページを飛ばすのですが、これがチャレンジドのサイトになっていますので、直で行きたい方はここをスクリーンショットしていただきまして、このQRコードから行っていただければと思います。

そしてイベント、ここまでがナビのお話だったのですが、実際に皆さん、イベントもぜひ行ってみてください。コロナのせいなのですが、ウェブのイベントがすごくたくさん増えました。なので、少しおうちから出づらい、体調がどうなるか分からないという場合は、まずはウェブのイベントからぜひ参加してみてください。本当にいろいろな企業が出てきます。むしろ全国的な採用がしたいというところで、すごく有名な企業さんがウェブだけに出てきますということもありますので、ぜひまず実際に行くのが怖い方はウェブのイベントから行ってみるのがおすすめです。

「ウェブイベントで参加できるのはいいですね」。ありがとうございます。それで少し慣れて、体調などもきょうはいいなという場合は、対面のイベントなどもぜひ行ってみてください。ここだけの話ですが、当日どうしても行けなくなった場合はキャンセルしていただければ大丈夫です。もしくは、きょうなら行けそうという場合も当日予約できますので、ぜひその日の体調などもあるとは思いますが、気になったイベントはまず予約をしておくことがおすすめです。特に人気の企業さんが出てくる場合だと、その企業のセミナーの受付が早めに締め切られることもありますので、まずは参加というところで予約をしていただきまして、当日の体調や状態でキャンセルする、行くというところを決めていただければいいかと思います。

実際にこれは全体的なイベントになっているのですが、直近でいくと6月3日土曜日の10時から20時、何と10時間やっているのですけれども、好きな時間に入っていただいて、企業さんのお話を聞いていただいて、好きに出ていただいて構いません。顔出しなし、きょうと同じシステムを使えますので、皆さんは打つだけで大丈夫です。文字を打って質問をすることができますので、特にこの時期はかなり有名な企業さんや良い企業さんがたくさん出ています。実際に障がい者枠で採用を行っている企業さんも出ていらっしゃいますので、ぜひどのような感じなのか知りたい場合は、このウェブのイベントを予約してみてください。

ただ、皆さんに実は特化したイベントもあります。少し先になるのですが、大体あと2カ月後ぐらいです。7月15日、16日、「障がい者のためのチャレンジドセッション」で、これは何とウェブです。これも本日と同じシステムで、全配信字幕付きとなっています。インターンシップ合説ということで、インターンシップについてのお話をしてくださいます。なおかつ、ここに出ている企業さんは本当に障がい者の皆さんを採用したいという企業さんだけですよね。

守屋:
そうですね。新卒の学生だけに特化したイベントをやっている機会がそもそもまだまだ少ないのです。なので、非常に手前味噌ですけれども貴重な機会かと思っていますので、もしよろしかったら、この辺で企業さんは新卒採用で障害者手帳をお持ちの方を歓迎したいと思っている企業ばかりですので、ぜひお話を聞いてみてはいかがと思います。

寺塚:
インターンシップに参加してほしいという気持ちでやはりイベントなどは参加していますので、先ほどインターンシップをどうやって探せばと悩んでいらっしゃる方もいたので、少し怖いと思う場合は、まずこの7月15日、16日と参加してみるのがおすすめです。こちらは新卒向けなのですか。

守屋:
完全に新卒向け、大学生向けのインターンシップのイベントになりますので、繰り返しますが、なかなか他社だとやっていないはずですので、非常に貴重な機会になるかと思います。ぜひ聞いてみていただければと思います。

村山:
「もう予約しています」という方がいらっしゃいますね。

寺塚:
ありがとうございます。

守屋:
ありがとうございます。

寺塚:
「予約します」。すごくみんな予約してくださいますね。

守屋:
本当ですね。

寺塚:
もし今予約できない場合は、何度も言っていますがスクリーンショットを撮っていただいて後で予約していただく、もしくはこの「チャレンジドセッション、ウェブ、2025」と検索すれば出てきますので、後で予約していただくということでも大丈夫です。今できる方は今チャットで流れていますので、ぜひこちらからご予約をお願いいたします。
 
もし参加できるのであれば15日、最初の土曜日のほうがライブ配信となっていますので、企業さんに直接質問ができたりするようになっています。なので、気になることや、特に私たちのほうで「この企業はどうなのですか」という質問には、企業さんに聞いてという回答しかお伝えすることができませんので、ぜひ企業さんごとに「これはどうなのですか」、「こういう配慮はしていただけますか」という質問を15日にしていただくと、かなり企業理解やインターンシップ参加もしやすくなるかと思うので、もし可能であれば15日、難しければ録画配信が16日にありますので、ぜひご参加をお願いいたします。
 
ちなみに15日、16日ともに、きょうのような講座も結構細かくやっています。またご登壇を多分守屋さんがするかと思うのですが。

守屋:
かもしれないです。

寺塚:
かもしれないです。というところで、実際の講座も結構数がありますので、ぜひ自己分析やこういうことは? という質問をした場合もぜひご参加ください。
 
お話は戻りますが、気になる企業はこのイベントだけではなくて、実際にさっき言ったようなナビで探すという方法で見つけた場合は、まずエントリーをぜひやるようにしてください。これは就活生全般に聞かれるのですが、「エントリーしたら、絶対そのインターンシップに参加しなければいけないのですか」と質問されることがあります。全くそのようなことはありません。基本的にエントリーはSNSのフォロー、あと皆さん受験する時に情報を資料請求などをしたと思います。それと一緒です。私はあなたの企業、この企業に興味がありますという意思表示になっていますので、基本的にエントリーは、少し気になるということでぽちっと押すようにしてください。

ただ、たまにエントリー、イコール、参加になる企業もないわけではありませんので、エントリーの前にいったんエントリーしたらこの後こういう流れでインターンシップの参加につながるというところ、一応注意書きを読んだ上でエントリーをするようにしてください。そこでここから参加しようとなったら、その段階でまたもし配慮が必要な場合は企業さんに連絡する、直接サイトから連絡を付けてみるというのをやるのがおすすめです。ただ、基本的にエントリーをしないと何も始まりませんので、まずはエントリーすることをぜひやってみてください。

その後、企業さんによってはそこから選考があったり、面接も中にはあったりしますので、そこをやった上で最終的に参加という流れになっています。大体このエントリーと選考の間にもうワンクッションで応募があることもありますので、そこはエントリーすると大体企業さんから返信が来て、ここからこういう流れで進めていくというのを教えてもらえると思いますので、ぜひエントリーからまず始めるようにしてみてください。
 
基本的には、エントリーはイコール参加確定で、障がい者枠、コースだからということは別にないですよね。

守屋:
エントリーをしたことが、イコール参加確定ではないほうが多いかと思います。その後個別にご案内が来て、本当に参加されたい、参加したい意思がある方はこちらのエントリーシートを提出してくださいなど、そういうステップになることが多い気がします。

寺塚:
ありがとうございます。インターンシップなどもなかなか障がい者コースというところで探しづらいこともあるかと思います。その時は先ほど言ったような企業の検索のところで、実際に今まで採用していた企業さんを探してみたり、あとこの企業研究というところでフリーワードなどもあります。そこで障がい者コースなど、そういう単語を入れてみて探すこともおすすめですので、ぜひうまく活用してインターンシップに行きたい企業を見つけていただければと思います。
 
その上で自己分析や業界研究に実際参加してみて進めてみてください。ただ、それ以外にもやはり自己分析はどうしても机に向き合って、自分と向き合ってというところも大事になることもありますので、6月28日水曜日に障がいのある学生のためのウェブ講座ということで、皆さんに特化した自己分析のやり方をお話しさせていただきます。ぜひ皆さん、こちらのご予約をお願いいたします。きょうと同じようなメンバーに、もしかしたらなるかもしれません。

守屋:
そうですね。

寺塚:
ぜひこれも予約して参加していただけるとうれしいです。
 
というわけで、もうすぐ質問コーナーが近いので、いったん本日のまとめということでお話をさせていただきます。

村山:
たくさんいただいています。

寺塚:
まずインターンシップ、仕事体験にぜひ参加してください。皆さんの就活準備に必ず役に立ちます。いろいろな気付きにもつながりますし、皆さんが参加することで企業さんがうちに障がい者枠もつくって採用しようとなるなど、皆さんが企業の可能性を広げることもあります。ぜひ参加することから始めてみてください。
 
ただ参加する時、採用の形などもさまざまですし、インターンシップの参加方法などもさまざまありますので、気になることはもしかしたら怖いかもしれませんが、ホームページやマイナビのエントリーの後に来るメッセージに返信をできることがありますので、ぜひ直接問い合わせることをやってみてください。
 
あとその際に何か不安なことがあったら、周りの大人をどんどん頼りましょう。学校のキャリアセンターや親御さん、皆さんを助けてくださる方やいろいろな手段もありますし、いろいろな方がいらっしゃると思います。自分一人でため込まずに、ぜひ直接聞くことをやるようにしてください。その上でイベントやセミナーなど、企業側で気になったことがあったら、こういうマイナビのイベントなどに参加していただけるとうれしいです。私たちもツールですので、うまく使っていただけるとうれしいです。早めにエントリーをしましょう。もうエントリーは受付していますので、早めに行動することで、応募が早めに締め切ってしまうところがすべり込めることもありますので、ぜひ参加していただけるとうれしいです。
 
というわけで、私のお話はここまでとさせていただこうと思います。ここからは質問コーナーということでお願いいたします。

村山:
ありがとうございます。たくさんいただいていまして、チャットへの質問には、運営側からも回答をさせていただいています。一つチャットで気になったものがありまして、これは守屋さんに聞きましょうか。自分の障がいをどのように説明すれば、企業さん側に分かりやすいのか、配慮の内容が考えやすいのか、分からず困っています。企業さんにどうすれば配慮の内容を分かりやすく受け取ってもらえるのでしょうかというお悩みです。

守屋:
ありがとうございます。ご自身の障がいの内容をどう伝えるかということで、伝え方ですよね。もしかしたら細かくは6月の自己分析の時にもお伝えできるかもしれないのですけれども、大きくこれかなと思うのは、やはり先ほどもお伝えしてしまったのですが、ご自身の障がいや特性があると思うのですけれども、それがネガティブになる時です。少しつらいと思う時や苦しいと思う時と、すごくポジティブになる時など、いろいろシチュエーションによって変わると思うのですけれども、企業さんはそこを知りたいです。
 
その障がい特性のある方を採用した時に何が起こるのか、つらい時、ネガティブな時はこういうことが発生しやすくて、ポジティブな時はこういうふうになりますというその幅を知りたいので、そこを具体的に説明してほしいというところです。あとはネガティブな時は、どうすればそれがポジティブに少しでも変換するのかということです。
 
この時に2つポイントがありまして、1つがご自身で何ができるかです。こういうふうに体調が悪くなってしまうのですけれども、自分ではこういうケアを自分でできます。自己対処がここまでできます。これが1つ目です。2つ目に、ここまでは自分でできるのですけれども、さらに御社がここの配慮をしてくれるとセルフケアと、ラインケアというのですが、配慮のケアのおかげでここまで自分は到達ができる、実現できる、活躍できるというところが一連の流れで説明をすぐにはできないと思うのですけれども、かなり自己分析などをしていただいたら、ここまで言えるようにしていただくといいのかと思います。

村山:
ありがとうございます。もし間違っていたら申し訳ないのですが、例えば重い荷物などを抱えて持つことは難しいけれども、何か袋に入れて腕で持つなら大丈夫、肩に掛けるなら大丈夫など、具体的だと分かりやすいですよね。

守屋:
おっしゃるとおりです。あとは今の話でいうと、数字が良くて、何キロの物だったら持てるのか、何キロの物だったら片手で行けるのかまで分かると、例えば総務のお仕事で少し棚卸し作業がある場合や、ここまでしかこの人はできないのであるから、こちらに配属しよう、こちらの仕事をより任せようなど、そういうことで調整ができますよね。

村山:
自分の活躍の場やできることがそこで広がりますものね。

守屋:
そこまで持てるならこれはできると企業も判断ができるので、非常に助かるのです。

村山:
ありがとうございます。具体的にというのがポイントですね。

守屋:
はい。

村山:
ありがとうございます。では、質問スペースにいただいているものです。

守屋:
僕のほうで拾いましょうか。

村山:
お願いします。

守屋:
はい。たくさんいただいているのですが、例えば1ついただいているものをご紹介します。お待ちください。多分企業に入ったという意味で質問者の方は質問していただいていると思いますけれども、一般枠と障がい者枠でメリットやデメリットはあるのですかという質問です。よくいただく質問なので、これからまずご回答します。

障がい者枠で入った場合のメリットは、何と言ってもやはり手帳があることと、配慮をしてもらいたいことをオープンにしていますので、恐らく長く活躍いただく余地があるかと思っています。例えば転勤あるいは残業への配慮など、いろいろ配慮もあるのですけれども、その配慮をしていただくことによって長くお勤めいただくことができる余地が広がりますよね。そういったところは最大のメリットだと思います。
 
逆にデメリットは、まだまだ日本の構造的な問題だと思うのですけれども、職種の幅が当然ですが、一般枠のほうが広いのです。営業職でも何とかセールスなどいろいろな職種がありますけれども、障がい者枠だとどうしてもぐっと職種の数や範囲が狭まってしまいます。これは当然障がい者枠のほうが数が少ないからですけれども、そこが強いて言えばデメリットかと思います。すごく数が少ないなど、結構生々しいのですが、でも事実なのでお伝えすると、そこはデメリットかと思いました。

村山:
ありがとうございます。

守屋:
あとたくさんいただいているので幾つか拾っていきたいと思います。具体的な質問ですけれども、似たケースの人がいると思うのでピックアップしますが、内部障がいがあって障害者手帳を持っています。ですが、日常生活に支障はあまりなくて、必要な配慮は定期的な通院のみです。この場合でも障がい者枠で応募してもいいのですかという質問が来ています。

結論、似たようなケースで、私はあまり明確な配慮が少ないですという方も中にはいます。いろいろな方がいますので。その場合でも障がい者枠での応募はもちろん可能です。その中で定期的な通院というのも人によりますよね。毎週行く方と、二月に1回でいい方、あとは通院している時間です。3時間でいいのか、半日ぐらいかかるのか、いろいろなケースがありますので、その通院の解像度をもう少し高めて配慮事項としてお伝えいただくことをおすすめします。これぐらいの時間で、頻度はこれぐらいで、何時に会社を出なければいけないなど、あるならばそういうものです。具体的にしていただくのがいいと思うので、今回のケースでは障がい者枠で応募可能です。

村山:
逆に特に伝えるほどではないけれども、それで一般枠で採用していただいた際に、後から障がいを伝えるのは駄目なことですかという質問もいただいていて、精神障がいで周りからは分かりづらいものです。

守屋:
ありがとうございます。最初は伝えなくて、そのまま入社することもやろうと思えばできます。後から手帳を実は持っていますと後から報告することは、特に何か罰せられるなど、そういったことは基本的にはないです。
 
ないのですが、特に精神障がいの場合だと、非常に多様で多彩な障がい特性があると思っていますので、人事の人も知識が足りなくて分かりません。現場の方も幾つか取り上げますが、例えばうつ病や双極性障がい、統合失調症と一言でそう言ってもいろいろな人がいるのですよね。一口に言えないですけれども、企業の方もなかなか知識がなかったりします。なので、できる限り見えない、外から見て分からないという表現をされていましたけれども、そういう障がいの場合なら、なおさらこういう特性や特徴がありますと説明するのが、非常に長く勤めていく上で大事かと個人的には思います。

村山:
ありがとうございます。あと多い質問を拾ってしまっていいですか。

守屋:
もちろんです。

村山:
これを聞いていいですかね。就活全般の質問ですが、インターンシップに参加すると今後の選考に有利なのでしょうか。

守屋:
この質問は多いですよね。多いと思っていたのですけれども、有利か不利かでいうと、いろいろな捉え方があると思うのですが、個人的には絶対的に参加した本人からすると、僕は有利になると思います。それは本人がその会社のことを理解して、その会社のことについて知れるから有利になると思います。企業も働いたことがある人を中途採用で雇うではないですか。でも、新卒採用は働いたことがないのですよね。だから「いくら私は頑張ります」、「活躍します」と言われても本当に? と思うのです。企業側も本当にうちに入りたいの? と常に不安な気持ちなのです。
 
なので、私は御社のインターンシップに行ったではないですか、こういう先輩の話を聞いたではないですか、御社のことを知っています、私は具体的に御社のこの仕事をしたいと言っているではないですか、頑張りたいと思っています、本気です。インターンシップに行っていない人と行っている人が同じセリフを言った時に全然違いますよね。インターンシップに来た子のほうが、説得力があります。そういった意味では僕は有利になる可能性があると思いますので、積極的に今のうちからいろいろな会社のインターンシップにエントリーをして探していくのは、非常に大事な活動かと思います。

村山:
インターンシップに行ったから企業側としてプラス何点というわけではないということですね。

守屋:
ではないです。

村山:
ご自身のためにということですね。

守屋:
そうです。

寺塚:
逆にインターンシップに落ちたとして、選考がある所で落ちても逆にインターンシップのほうが本選考よりも倍率が高いということがめちゃくちゃありまして、やはり受け入れできる人数が本選考よりも狭まってしまうせいで、すごく倍率が高いことが多いです。逆にインターンシップに落ちたからといって、その企業を受けては駄目ということは全くなくて、むしろ企業さんはそれでも受けてほしいということが結構あるので、あまりインターンシップの参加が有利・不利かというところはそこまで大事ではないです。

守屋:
本当におっしゃるとおりで、よく学生さんからいただくのが、インターンシップで落ちたから本選考も落ちると思うので受けませんというのがめちゃくちゃ多いのですよね。そんなことはありませんので、ぜひ多くのインターンシップのエントリーをして、選考に挑戦してもらったらいいのかと思っています。

村山:
ありがとうございます。そういう意味では、「インターンシップは障がい者向けにも用意されているのでしょうか」といただきましたけれども、あるということですよね。

守屋:
あります。数はそれほどすごくたくさんあるわけではないですけれども、障害者手帳を持っている方だけを対象にしたインターンシップのコースを持っている会社もありますので、そこもぜひマイナビで探してみてください。

村山:
ありがとうございます。

寺塚:
どうやって検索すればいいというのはありますか。

守屋:
フリーワードで「障がい者コース」、「障がい者」と打っていただくのでも良いと思います。それが一番早いかもしれないです。

村山:
ありがとうございます。あと7月15日のイベントは、そういう方のためにも用意されているような企業さんが多いということですか。

守屋:
こちらに出ていただく企業さんの中にも障がい者の方々だけを限定したインターンシップのコースをお持ちのところもありますし、あとはそうではなくて、みんな一緒に一本で行くというケースもありますし、さまざまですけれども、ぜひ確認いただければと思います。こちらですね。

村山:
質問もしてもらえますものね。

守屋:
そうですね。

村山:
企業さん側に直接聞いてしまってもいいものですか。

守屋:
もちろんです。

村山:
ありがとうございます。あとは、結構個別にご自身はこういう障がいを持っていて、こういうところでは働けますかというものもいただいていますので、守屋さん、もしお悩みがある方は相談を受け付けてもらえる機会はあるのですか。

守屋:
本当にたくさんのご質問をいただいていまして、ありがとうございます。ただ、私はこういう状態でという、結構個別性の高いご質問が多いのですけれども、その場合はいったん学校のキャリアセンターにご相談いただいたり、あとは私がやっているような新卒紹介でカウンセリングをしているエージェントのようなところにご相談いただくのがいいかと思います。
 
あと、一部ハローワークなどでも相談に乗ってくれる機関もありますので、相談先は今言ったようなところでご相談が可能かと思います。

村山:
ありがとうございます。7月のイベントは親も見ていいものでしょうか。一緒に見ていいですかという質問を結構いただいています。

守屋:
もちろんです。

村山:
ご自身のことを分かってくださる方と一緒にというのはいいかもしれないですね。

守屋:
そうですね。

村山:
ありがとうございます。まだまだたくさんいただいているのですけれども、もうお時間が来てしまいましたので以上にさせていただいて、最後にメッセージをお二人からいただいてもいいでしょうか。
 
まず寺塚さん、お願いします。

寺塚:
多分就活が見たら3月から本格化するというので、長いとなると思います。実際結構つらくなったり、体調がということもあったり、大変なことも多いかもしれませんが、自分と向き合う機会はなかなか社会人になると持てないです。なので、この時期にちょっと踏ん張って自分や自分自身の障がいと向き合って、より自分を理解して、その中で一番いい会社を選んで就職していただければうれしいです。そのために、ぜひマイナビをうまく使っていただければと思います。ぜひ今後もイベントなど、参加していただけるとうれしいです。ありがとうございました。

村山:
ありがとうございます。続いて守屋さん、お願いします。

守屋:
本日は、ありがとうございました。毎回メッセージでお伝えしていますけれども、今きっと中には不安な方もいると思います。就職活動か、社会かと不安な人も多いと思いますけれども、一個だけ安心していただきたいのが社会人も学生よりめちゃくちゃ楽しいです。僕がいるマイナビパートナーズでも、多くの手帳を持った方と私は一緒に働いているのですけれども、本当に楽しそうに働いている人が多いです。
 
なので、学生が一番ピークで楽しくて、社会に出たらつらい、苦しいことが待っているという大人がいるのですけれども、そのようなことはないです。社会人もめちゃくちゃ楽しいので、せっかくですので、この就職活動をそういった意味でわくわくして、楽しい未来が待っているという前提でぜひ進めてもらったらいいのかと思います。本日はありがとうございました。

寺塚:
ありがとうございます。脅してくる大人はいますから。

守屋:
社会は怖いぞと、そのようなことはないです。楽しいです。

村山:
かなり楽しいです。

寺塚:
みんな人ですから。

守屋:
おっしゃるとおりです。

村山:
ありがとうございます。では、お時間になりましたので、就活準備講座は以上となります。ぜひ今後もマイナビを活用いただければと思います。お二方、どうもありがとうございました。

守屋:
ありがとうございました。

寺塚:
ありがとうございました。

村山:
手を振ってお別れです。さようなら。

守屋:
さようなら。

寺塚:
ありがとうございます。

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就活生のための障がい者雇用まるわかり講座① 障がい者雇用ってなに?
就活生のための障がい者雇用まるわかり講座① 障がい者雇用ってなに?
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■障がい者雇用ってなに?

皆さんこんにちは。就活生のための障がい者雇用まるわかり講座、第1回の今回は、障がい者雇用って何?っていうものを皆さんにお伝えしたいと思います。 講師を務めるのは一般社団法人プラスハンディキャップの代表を務めます佐々木 一成がお送りしたいと思います。よろしくお願いします。
早速ですが、皆さんは障がい者雇用というものはご存知でしょうか? 実は障がいのある人の中にも障がい者雇用のことをしっかりと知っている人もいれば全然知らない方もいらっしゃいます。 特に就活を前にした大学生の皆さんだとまだそういうこと知らないな、という方もいるのではないでしょうか。 障がい者雇用というのは企業に障がい者を雇う義務があるということに基づいた制度になっています。古い話をすれば障がいのある人がその障がいを理由になかなか就職することができなかったり、自分の望んでいる仕事を任されることができなかったりといった、そういう過去がありました。 そのままでは障がいのある人がなかなか自立した暮らしができないだったり、豊かな暮らしができないであったり、あるいは自己実現できないといったことがあり、現在は企業に法定雇用率という2.2%障がい者を雇わなければならないというルールを課した障がい者雇用という制度があります。 この障がい者雇用という制度に基づいて就職することができれば、自分自身の障がいをきちっと配慮してくれたり、職場環境を整えてくれたりといった、そういう環境の中で働くことができるようになります。それが障がい者雇用という制度になります。

ではここからはスライドに従って話を進めて行きたいと思います。
まず最初のスライドには合理的配慮って何?という言葉が書かれています。

合理的配慮というのは、障がいが原因で発生する困り事に対して、企業や職場が可能な範囲で配慮する事、これを合理的配慮と言います。先ほど話した障がい者雇用の制度に基づいて就職された方はこの合理的配慮を受ける事が出来ます。例えば、心や体に健康上の不安だったりだとか障がいがあるという事によって通院をしなければならないという人に対して、休暇を申請する事が出来たり、時差出勤する事が出来たり、これも合理的配慮の一つになります。また、例えば車いすに乗っているであったり義足をはいているという人たちが職場のレイアウトを変更するために改善提案する事も出来ますし、耳が不自由である、目が不自由であるといった人達が仕事をしやすい様に、例えばパソコンにソフトを新たにインストールするであったり、ホワイトボードなどを使ってコミュニケーションをとる為の準備をするっていった事も合理的配慮に含まれます。この合理的配慮というものは、企業側が入社する障がいのある人の障がいの内容であったり種類に合わせて準備する事もありますし、実際に働く皆さんが働いて行く中で、自分の障がいが原因で起こる困り事に対して職場に改善提案を求める事も出来れば、こういった工夫をして欲しい、こういった声掛けをして欲しいという様な、そういう様な改善提案をする事も出来ます。企業と障がいのある人の間で話し合う事によって生まれるものが合理的配慮となります。では、次のスライドに進みます。先ほど話した合理的配慮を受けるためには、就職活動するにあたって企業に対して自分自身の障がいをきちんと伝える必要があります。ただ、障がいを持っている方の中には自分自身の障がいについて相手に話したくないという方や、伝える事が難しいという方もいらっしゃいます。ですので、障がい者雇用の中にはオープンという考え方と、クローズという考え方の二つがあります。

オープンというのは、自分自身に障がいがあることを伝えて就職活動に臨むこと。これをオープンと言います。反対にクローズというのは、自分自身に障がいがあることを伝えずに就職活動に臨む。これがクローズというやり方になります。 オープンで就職活動を進めて行くか、クローズで就職活動を進めて行くか、これは各個人の判断、選択によるものなので、どちらが良い、どちらが悪いというものは一概に言えるものではありません。 ですのでここからはオープンで就職活動に臨んでいくこと、反対にクローズで就職活動に臨んでいくことのメリット、デメリットについてお伝えしていきたいと思います。 次のスライドにオープンで就職活動する場合のメリットとデメリットを記載しています。
まず、オープンで行く場合のメリットに関しては、障がい者雇用という枠で就職活動を進めることができる、というものがあります。企業の新卒採用、大学生を採用する、ということに関して言えば、一般的なルートの雇用の枠と、障がい者限定の障がい者雇用枠という二つがあります。障がい者雇用枠で言えば、実際に障がいのある人に対して、あなたがどういう障がいを抱えてるのですか? どういう配慮が必要なのですか? という様な質問であったり、面接を重ねていくことによって、障がいがあっても安心して入社できる、信頼して入社できるという、そういうような状態で入社することができる、これが障がい者雇用枠で就職活動を進めることができるメリットになります。

また、自分自身の障がいであったり、健康上の問題に関して、企業に対し配慮を求めることができるのもオープンのやり方で行うメリットになります。反対に、オープンの形でやる場合のデメリットで言えば、一つ目は障がい者雇用枠による制限が生まれる可能性があるということになります。企業側も障がい者を雇うというときに、例えばこの障がいで仕事を任せることができるのであろうかだったり、職場環境になじむことができるのだろうかと、企業側が不安に思うこともあります。ですので、障がい者雇用枠で入社される場合、例えば半年間の契約社員という形で入社をして、その後正社員になるというやり方だったり、あるいはマネジメント層になかなかいけることができないといった、障がい者に限定されたキャリアというものがあったりします。
ですので、障がい者雇用の枠によって入社をする場合、自分自身の働き方であったり自分自身のキャリアといったものに少し制限が生まれる場合があるということを覚えておいて頂けるといいかなと思います。 ただ、これはすべての会社であてはまるものではないので、説明会であったり、面接のときにいろいろと話を聞いて頂けるといいかなと思います。
また、オープンのデメリットの二つ目でいうと、自分自身が障がい者であるという認識が社内に広がります。例えば私で言えば、「あ、佐々木さんって障がいがあるのね」、っていうことが職場の中に知れ渡るので、配慮が生まれることはプラスですが、その分、例えば余計な気遣いが生まれてしまったり、ちょっと余計な一言が入ってしまったりということがないとは言えません。ですので、自分自身が障がい者であるということを周囲に告知することが全然問題ないですよ、という人の場合はこれはデメリットにならないかもしれませんが、何かしら懸念があったりとか、少し皆に知れ渡るのはいやだなと思う人の場合はデメリットとして挙げられると想定されます。ここまでがオープンのメリット、デメリットになります。


■クローズについて

次のスライドにはクローズのメリット、デメリットを記載しています。クローズ、自分自身が障がいがあることを伝えずに就職活動に臨んだ場合のメリットとしては、一つはすべての求人先に応募、エントリーすることができるということになります。要は、障がいを開示することなく就職活動を進めて行くので普通の大学生の普通の就職活動と全く同じです。ですので、どこにエントリーすることもできますし、自分自身が行きたい説明会や、選考に臨む事も可能です。
また、クローズの場合障がいを開示したくない、周囲に障がいがあることを伝えたくないという気持ちであったりとか、意識っていうものがあることも事実ですので、その要望を叶えられるということもクローズのメリットになります。ですので、周囲の人に自分が障がいがあるということだったり、そのイメージで見られたくない、っていう人の場合はクローズで就職活動することはおすすめできるかなと思います。
ただ、その反面クローズのデメリットで言えば、障がい者雇用で得られるメリット、企業や職場に対して合理的配慮を求めることができるというメリットが得られないことは挙げられます。もちろん、今の企業は障がいが有る無しにかかわらず、入社した人達に対してさまざまなケアを行ったり、配慮を行ったり、育てて行ったりということは当たり前に行われているので全く配慮がないということではありません。
ただ、障がい者雇用にある障がいのある人が自分自身に対して働きやすいように配慮を求める。これができなくなるというのは大きなデメリットの一つとして挙げられます。その結果としてデメリットの二つ目に書いてある障がいが原因で、発生する困り事や悩みを相談しづらい、ということが挙げられます。一緒に働く仲間からすればクローズで入社された方は障がいがない人、つまり健常者と同じ扱いをされるのでその人に障がいがあるであったり、病気を持っているっていうようなことはなかなか想像しづらいものです。
ですので、結果的に自分自身が、障がいが原因で発生した仕事上の困り事であったり、働いて行く上で抱えた悩みというものが中々相談しづらいというのも現実としてあります。
ここまでオープンとクローズそれぞれのメリット、デメリットをお伝えしましたけれども、このメリット、デメリットを見た上で皆さんがどちらを選択するかというのは、皆さんの自由になります。もちろん、最初は障がいを開示せずに就職活動を進めていたけれども、途中から障がいを開示するようになったという先輩方もたくさんいらっしゃいます。ですので、オープンで行く、クローズで行く、というものをたとえ決めたとしても途中で変更することは全く問題ないと思います。


■最後に

今、皆さんにお伝えしたメリット、デメリットを整理した上で自分自身がどのようなスタンスで就職活動に臨むのかということをまず考えて頂けると嬉しいなと思います。障がい者が働く上で自分自身が障がいを抱えているという事実を変えることはできません。ですのでこの自分自身が抱えている障がいとどう付き合っていくか、どう向き合っていくかというものは、ぜひ、就職活動を始める前に考えて頂きたいなと思います。 もしかすると自分自身の障がいが原因で本当はやりたいと思った仕事ができない場合もあるかもしれませんし、自分自身が入りたい企業に入れないこともあるかもしれません。ただそれをマイナスにとらえるのではなく次のチャンス次のチャンスという形で、ぜひ、多くの企業を見て頂いて、その上で自分自身にとって働きやすい会社を選んで欲しいなという風に思います。
やはり入社してからはどれだけ長く活躍することができるか、入社した企業に対してどれだけの価値を発揮することができるか、ということが求められます。実際そこに障がいが有る無しというものはほとんど関係がありません。 さらに言えば企業として合理的配慮を行っているという前提があれば、障がいに対する困り事というものは限りなく少なくなっているはずです。ここから先は皆さんが障がいというものを気にすることなくどれだけ企業で成果を発揮できるか、という世界になってきますので、ぜひその覚悟も就職活動の中で決めて頂けると嬉しいなと思います。

これで第1回の障がい者雇用って何? という講座は終了にしたいと思います。 ありがとうございました。

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就活生のための障がい者雇用まるわかり講座② 自分の障がいマニュアルを つくろう
就活生のための障がい者雇用まるわかり講座② 自分の障がいマニュアルを つくろう
6/1配信

■自分の障がいマニュアルをつくろう

みなさん、こんにちは。就活生のための障がい者雇用まるわかり講座。第2回の今回は自分の障がいマニュアルをつくろうというものになります。 講師は第1回と一緒でプラスハンディキャップの代表理事 佐々木 一成がお送りします。 それではさっそく内容に入りましょう。
障がいを抱えている学生のみなさんが、就職活動を進めていく上で、まず就活を始める前にやっておくべきことがあります。 一般的な就職活動でいうと自己分析といわれてるものに当たるんですが、まず自分の障がいを振り返ること、これをぜひ、やっていただきたいなと思います。
自分自身の障がいを振り返ってみて、例えば他者に説明するときにどのような説明をするか、自分自身の日常でどういう困り事が発生するか、それに対してどういう配慮が必要かどうか。そういったことを過去を思い出しながら、自分自身の障がいというものを、ぜひ、振り返っていただきたいなと思います。そのうえで自分の障がいを説明できる準備をしておいて欲しい、それがまず就活前にみなさんやっていただきたいことになります。その理由として、障がい者雇用を進めていく上で企業側が知りたいことというものが二つあります。
一つ目はどのような障がいを持った人なのかどうか、二つ目がどのような配慮が必要なのかどうか。これを企業側は障がい者雇用という枠の中では知りたい情報になります。ですので、学生のみなさんはこれが説明できるように自分自身の障がいがどのようなものでどのような配慮が必要なのかということを伝えられるように、ぜひ、就職活動の前に準備をしていただきたいなと思います。ただ、なかなか自分自身の障がいを振り返ろう、どういうような配慮があるか考えようと思ってもなかなか時間を取ることが難しいと思うので、ぜひ今回この時間を使って、自分の障がいマニュアルというものを一緒につくっていくことができればと考えています。
画面のわきにワークシートをダウンロードできるリンクがあるので、ぜひ、そこからダウンロードしていただきたいなと思います。そこには障がいマニュアルということで四つの問いかけを用意しています。

一つ目が自分の障がいについて説明できるようにしよう。二つ目が日常で発生する困り事を洗い出そう。三つ目が仕事上で発生しそうな困り事を洗い出そう。四つ目が障がいが原因でできなさそうな仕事、あるいは障がいがあってもこの仕事はできるぞという仕事を洗い出そう、という四つになっています。それぞれマニュアルの所には、自分の障がいについてだったり、日常で発生する困り事というような形で記載されているので今お伝えした設問とは違うかもしれませんが一つ一つの問いに対して回答していただければと思います。それでは、ここから先はワークシートに沿って進めていきたいと思います。私の方からみなさんに問いを投げかけますので、是非、記載していただいたり、思い返していただくそういう様な時間を作っていただければと思います。実際に書き込むであったり、打ち込むという様な状態になれば、この画面を停止ボタンを押していただければと思いますのでみなさんのペースに合わせてここから先は進めていただければと思います。

ではさっそく一問目。 自分の障がいについて説明できるようにしようという所からスタートしたいと思います。
まず、この枠の中を埋めていくに当たって一番最初にやってほしいことがみなさんの持っている障がい者手帳であったり、診断書といったものにどのようにみなさんの障がいの名前が記載されているかということをまず書いていただきたいなと思います。 実は、私自身も右足に義足を履いていて左足に装具を履いていて、そして右手の中指がないというような身体障がい者です。私自身を例に出せば手帳に記載されている項目でいうと先天性疾患による両下肢機能障がい、右上肢機能障がいという風に記載されています。今お伝えしたように、自分自身の障がい者手帳にどのように書かれているかというものをまず書いていただきたいなと思います。そして、記載が終われば誰かに自分自身の障がいを説明するときにどのように説明するかという「どのように」を記載していただきたいなと思います。

例えば、私の場合でいうと右足に義足を履いていて左足に装具を履いている。そして右手の中指がない、というように書いていただけるといいかなと思います。もちろん障がいの種類や程度によっては今のようにシンプルにお伝えすることができるようなものもあれば、なかなか難しい、人に説明することが難しいという障がいもあると思います。ただ、いくら障がい者雇用の中で面接をしている人事の担当者であったとしても障がい一つ一つを詳しく知っているわけではありません。中には、初めて聞いたっていう障がいもあると思います。ですので、少し難しいかもしれませんけれども、初めて聞く相手に対しても分かりやすいように自分自身の障がいというものを具体的に説明していただけるといいかなと思います。
それをQ1の枠の中に、ぜひ書いてみてください。書く時には、実際に人事担当者の方にこのように説明するというような自分自身の言葉を書いていただけるといいかなと思います。もちろん箇条書きで書いていただいてもいいですけれども、それを読めば「あっ。このような障がいなんだ」ということが一度で分かるように具体的に文章で書いていただけるのがいいのではないのかなと思います。


■障がい者雇用の就職活動で求められること

では次にQ2にいきたいと思います。Q2は日常で発生する困りことを洗い出そうというものになります。私の場合は、生まれつきなのでみなさんと同じ年齢でいえば、20歳、21歳、22歳というようなタイミングまでの約20年間でどういったことで困ったかなというものを洗い出すことになります。
例えば一日立ちっぱなしになるのがつらいであったり、長時間長い距離を歩くことは難しいであったり、一般的な車を運転することができないというようなことが私自身の例ではあります。そういった形でみなさんも今まで日常で起こってきた困り事に何があったかなというものを、ぜひ思い出していただきたいなと思います。なかなか思い出すことが難しいという人は、例えば学校でどういうことに困ったか、普段の生活の中でどういうことに困っているか、対人関係、例えば友達の会話であったり、親との会話、学校の先生との会話といったものの中で困ったことがあったかどうか、ということを思い出していただけると分かりやすいのではないかなと思います。もちろんここで出たものだけではなく、就職活動をしていくに当たって思い出すこともあると思いますし、日常でふと思い出すこともあると思います。その場合はどんどん追加していってみてください。

では三つ目、次は仕事上で発生しそうな困り事を洗い出そうというものになります。まだみなさんは、実際に一般企業で正社員というような形で働いたことはないと思います。あったとしてもアルバイトで働いていたとかそういったことではないでしょうか。そのときに、障がいが原因でこういうことに困ったなということを、ぜひ思い出してみてください。もしかすると先ほどのQ2で書いた日常で発生した困り事と同じものもあるかもしれません。同じものは同じもので構わないので、ぜひ書き込んでみてください。
そして最後に四番目。障がいが原因でこの仕事はできないかもしれないな、障がいがあってもこの仕事はできるなっていうものを洗い出す枠になります。少し心苦しい言い方にもなるんですが、やはり障がいが原因でチャレンジしても難しい仕事というのはあります。例えば私でいえばアルバイトのときにティッシュ配りの仕事をしていたことがありますけれども、長時間立つことが難しいという状況の中で正直一日で辞めたという仕事になります。やはり自分がこういう仕事をやりたいなと思っても障がいが原因でなかなか難しい仕事というのもあります。もし今思いつくのであればその仕事というものを書いてみてください。逆に障がいがあったとしてもこの仕事はできるっていうものがあればそれも合わせて書いてみてください。例えば私自身足が不自由ということもあって、周囲からはそれこそ営業職とか難しいのではないかという風に言われてたこともありました。ただ私自身独立する前はずっと営業マンとして働いてたこともあるので、周囲が障がいが原因でこれはできないんじゃないかなと思っていたとしてもできる仕事というのはあります。ですので自分自身の障がいがあったとしても、この仕事にはチャレンジできるぞというものがあれば、ぜひその仕事も書いていただきたいなと思います。
今、Q1からQ4までそれぞれの問いについて説明をさせていただきました。これからの時間、ぜひみなさんの中で自分自身と向き合って自分自身の障がいを振り返ってこの障がいマニュアルを埋めていただければと思います。

これで第2回の講座を終えたいと思います。 ありがとうございました。

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就活生のための障がい者雇用まるわかり講座③ 障がい者雇用ならではの就活の注意点
就活生のための障がい者雇用まるわかり講座③ 障がい者雇用ならではの就活の注意点
6/1配信

■障がい者雇用ならではの就活の注意点

第3回目の今回は、障がい者雇用ならではの就活の注意点というものをみなさんにお伝えしたいと思います。 講師は前回に引き続き、プラスハンディキャップ、佐々木 一成がお送りいたします。 ではさっそく内容に入っていきたいと思います。 今回、障がい者雇用ならではの就活の注意点ということで就職活動でいうと大きく4つのタイミングに合わせてみなさんに注意点をお伝えしたいなと思います。

1点目は企業選びのタイミングの情報収集というものになります。そして2点目。2点目は説明会などへの参加するときの注意。そして3つ目。3つ目は選考を受けるときの注意点。そして4つ目。4つ目は内定が出た後、入社をするまでにみなさんにやっていただきたい注意点。この計4つについて皆さんにお伝えしていきたいなと思います。
まず最初に、情報収集をするときにやっておきたいことについてみなさんに説明をしていきます。まず、大前提としてみなさんが興味を持った企業が障がい者雇用を進めているかどうかを確認してみてください。今回のマイナビチャレンジドというサービスをもし使うのであれば、そこに掲載されている企業はすべて障がい者雇用をやっている企業になります。ただ、掲載されていない企業の場合は、実際に障がい者雇用を進めているかどうか、というものはそれぞれの企業に確認しなければなりません。企業規模でいえば、大きい企業、例えば従業員数が千人を超えるような企業であったり、みなさんが知っているような名前の企業であれば、法定雇用率という障がい者雇用の制度があるので、ほぼすべての企業が障がい者雇用を進めていると思います。ただ、不安だな、本当にやっているのかな、という風に思った場合は、ぜひその企業に直接問い合わせてみてください。直接問い合わせた分だけ、その会社に対する興味があるというメッセージにもつながりますのでものすごくポジティブな結果が得られるのではないでしょうか。

そして2点目は、特例子会社という種類の企業があることをみなさん知っておいていただきたいなと思います。たくさんある企業の中でも特例子会社という、なかなか聞きなじみのない企業の種類があります。この特例子会社というのは障がいのある人を雇用することを目的とした企業になります。
例えば、みなさんが見ているこのマイナビというものにもマイナビという会社にはマイナビパートナーズという特例子会社があります。この特例子会社には障がいのある人が実際自分自身で仕事をやって、給料を稼いで、というような流れになります。ですので、障がいのある人の中で自分一人だけ職場の中に入っていくことが不安だなあ、障がいのある人が多い職場で働きたいなというときには、この特例子会社という選択肢を持っておくことも重要になります。情報収集時には今お伝えした2つのことをぜひ知っておいてやっていただければと思います。


■説明会で注意しておきたいこと

では、2つ目。説明会で注意しておきたいことについてみなさんにお伝えをしていきます。説明会で注意しておきたいことは4つと少し量が多いですので、ぜひ覚えておいていただきたいなと思います。
まず1つ目は会場までのアクセスを事前に調べて時間に余裕をもって行動してください。例えば、車いすに乗っている方であれば経験があるかもしれませんが、電車の乗り継ぎに対してすごく時間がかかったり、駅から説明会の会場という所に行くまでにもバリアがあったりといった形で、普段、普通の人が考えているよりも会場までの所要時間がかかることが想定されます。また、例えば東京であったり大阪であったりというような大都市圏になってくると、地下鉄の乗り継ぎであったり電車の乗り継ぎであったりといったことが発生します。精神的な部分で障がいをかかえている方にとったら、かなりのストレスになる可能性もありますので、ぜひ会場までのアクセスというものはきちんと事前に調べて、会場に15分、30分前に着くように段取りを組んでいただきたいなと思います。

2つ目は、障がい者雇用といえど一般採用と同じ説明会の場合があります。一般採用、それこそ健常者という言葉を使うのは少し苦しい部分でもあるのですが、一般的な大学生の採用説明会と合わせて障がい者雇用の説明会が実施されるパターンもあります。ですので、本当は個別に聞きたい、一対一で説明を受けたいという場合があるかもしれませんが、一般採用と同じ説明会の場合はそれが難しいこともありますので、そこはぜひ準備をしておいてください。それこそ、説明会に行った後に企業の人事担当の方に個別に質問をすること、個別に情報を聞き出すこともできますので、ぜひ一般採用と同じ説明会の場合は各自工夫をしていただけるといいかなと思います。

そして3点目、説明会などで情報が得づらい場合、例えば耳が不自由なことによって聞き取ることができないであったり、精神的な障がいや発達障がいといったものによって情報整理することが難しいといった場合があります。そのときには、事前に企業の担当者に相談しておくことも重要でしょう。企業の人事担当者の方に直接メールをする、直接問い合わせをするということもできると思いますし、マイナビといったツールを使ってアクセスすることもできると思います。自分自身の障がいというものを相手に伝えておくことによって説明会や選考の場面でも相手企業が準備、配慮をしてくれることもあります。ですので、なかなかちょっと不安だなあとか本当に情報を得ることができるのかなあという風に障がいが原因で不安に思うことがあればぜひ事前に企業担当者に相談しておくことが望ましいことになります。

そして最後、これは説明会でぜひ聞いておいていただきたいのが、その企業の障がい者雇用の実績であったり、障がいを持った先輩社員の働きぶりといったものを確認してください。 やはり、先輩社員が活躍をしている障がい者雇用の現場であれば自分自身が働くときにも、ものすごくチャンスが生まれます。ですので、説明会のときにぜひ障がい者雇用の実績といったものを確認していただけるといいかなと思います。
それでは次のスライド、次のスライドは3点目と4点目合わせて書かせていただいています。まず、選考で注意しておきたいことからお伝えすると、これは自分の障がいについて素直に正直に話してくださいということになります。障がい者雇用の中で、オープンという形式で就職活動を進めている場合は自分自身の障がいについて話すことができます。 そのときに、正直に素直に話すことによって企業側も配慮、準備、工夫といったものが実際にしてもらえます。本当は自分の中で不安に思っていることであったり、本当はできないことがあったら、それは素直に人事の担当者に話してください。ここで自分自身を取り繕ったり、それこそ嘘をついてしまったりするともったいない結果になってしまいます。ですので、素直に正直に話すということは、絶対に選考のときにやっておいてほしいことになります。


■選考~内々定~入社前に注意しておきたいこと

そして最後、内定後から入社前に注意しておきたいことというのは2点あります。
1つ目は、複数社から内定を獲得した場合。もちろん、みなさんの中でやりたい仕事がある、やりたいキャリア、目指したいキャリアがあるという場合もあるかもしれませんけれども、障がい者雇用の場合は、自分自身の障がいと働きやすさという観点から企業を判断することも大事です。自分自身が住んでいる家から会社まで近いであったり、バリアがない、そういったことも入社の決め手の一つになるのが障がい者雇用です。もちろん、自分自身がやりたい仕事に挑戦するという気持ちを否定するつもりはありませんけれども、自分自身にとっての働きやすい環境、通勤しやすい環境というものも、ぜひどの会社に入社するかという判断をする場合に選択肢の一つとして考えていただけるといいかなと思います。
そして最後に、入社前には職場見学であったり、先輩社員とのヒアリングといったものもぜひお願いしていただけるといいかなと思います。入社してから、バリアだらけだった、働きづらかったとわかるのはすごく惜しいこと、もったいないことです。障がい者雇用の場合は、入社する障がいのある社員の方々がどれだけ働きやすいかというものを前提に人事の方は準備してくれます。ですので、軽い気持ちでも構いません。職場見学だったり、先輩社員とのヒアリングというものもぜひお願いしていただけるといいかなと思います。
就職活動を進めていくと、やはり内定を獲得することが目的になる人が非常に多いと思います。ただ実際には内定した後、入社をしてみなさんがどれだけ長く働けるか、どれだけ職場で価値を発揮できるかということが大事になってきます。ですので、内定を目的にするのではなくて、入社後、自分自身がどれだけ働きやすいか、どれだけストレスなく働くことができるかということを考えて就職活動を進めていただければと思います。

これで、第3回の講座を終了させていただきたいと思います。 ありがとうございました。

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