楽器製造は海外が中心。宝飾は販売手法が多様化
経済産業省の生産動態統計調査によると、22年の楽器販売額は、前年比8.3%増の754億円。主力のピアノは日本企業の国際競争力が高いが、国内生産台数は1985年の約29万台をピークに減少し、2010年以降は3万5,000台前後で推移する。海外生産へのシフトが進んだためで、現在の海外生産比率は約8割に達する。電子ピアノや電子キーボードなど電子楽器も次々と登場しており、この分野でも日本メーカーが強みを持つ。
総務省の2022年経済構造実態調査によると、貴金属・宝石製品製造業の売上額は前回調査比18.2%増の2,221億円。宝飾品は原石を輸入し、それをデザイン、加工して製造するモデルで、低価格品から高級ブランド品まで幅広い。生活必需品ではないため景気動向などに左右されやすく、国内の婚姻数減少による婚礼宝飾も減少傾向と、環境は厳しい。そこでネット販売を強化するほか、毎月一定額を支払ってレンタルで利用するサブスクリプションサービスも拡大しており、対面だけでなく、販売手法の多様化が進んでいる。