「現在」が分かる!「未来」が見える! 業界地図

メーカー業界

化学・石油(化学)の業界地図

化学産業はプラスチックなどの日用品から産業資材まで幅広い製品を製造する。今後は環境対策が重要視される。

※掲載企業は売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。また掲載内容に関する基準はこちらよりご確認ください。

化学

三菱ケミカルホールディングス

総合化学で首位。機能材料や医薬品などを強化

住友化学

石油化学で海外展開。医薬品、農薬、電子材料など多彩

信越化学工業

塩化ビニル樹脂と半導体シリコンウエハーが2本柱

昭和電工

黒鉛電極に特色。旧日立化成買収で化学部門強化

東ソー

塩ビ、苛性ソーダが主力。免疫診断など医療分野を強化

DIC

インキで世界トップ。電子・液晶材料などに多角化

宇部興産

ナイロン原料に強み。2022年4月に「UBE」に社名変更

三菱ガス化学

工業用メタノール、芳香族化学品など展開

カネカ

合成繊維、樹脂など多彩。PCR検査試薬なども手掛ける

積水化学工業

高機能樹脂と住宅が2本柱。医薬品分野を強化

化学・石油(化学)業界の企業情報

化学・石油(化学)業界の「現在」と「未来」

2019年出荷額は約29兆円。機能性化学品を強化

経済産業省の工業統計によると、2019年の化学工業の製造品出荷額は、前年比1.8%減の29兆2,527億円だった。総合メーカーはエチレンなどの基礎原料から合成樹脂などの中間製品までを手掛け、用途は肥料、プラスチック、洗剤、医薬品、化粧品原料など多彩だ。経産省は、日本の化学工業は基幹産業だが、世界の大手と比べ小規模で低収益のため、高付加価値の機能性化学品を強化し、新分野や海外需要の開拓が必要としている。

機能性化学品とは、リチウムイオン電池材料や液晶ディスプレー用フィルム、半導体材料などを指し、各社とも重点投資している。

廃プラ削減への対応が課題。2022年度には資源循環法施行

主力製品のプラスチックでは、世界的なプラスチック廃棄量削減の機運に対応し、リサイクルや植物原料のバイオマスプラスチックの開発を進める。政府は21年6月「プラスチック資源循環促進法」を成立、2022年度に施行予定。製品の設計から廃棄物の処理まで環境配慮設計の指針を策定し、適合製品を認定する内容。化学メーカーは原料や製造方法の変更などを求められることになる。

データで見る業界のポイント

化学工業の製造品出荷額と従業者数の推移

化学工業の製造品出荷額と従業者数の推移
「工業統計」(経済産業省)2021年

※掲載内容の基準について

  • 掲載企業は売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。業界の分類は、マイナビ2024の業種分類に沿っています。各社の直近の決算に基づき、該当する分野の主に売上高の大きい順に企業を掲載しています(矢印などで示す関係企業については順不同)。なお、売上非公開の企業など、その業界における注目企業を掲載する場合は、五十音順の並びとしています。

    売上高については、2021年9月期までの連結決算を原則とした、直近の決算期の数字を使用しています。また、非上場企業の場合は、決算公告や自社のホームページなどで公表している直近の売上高を採用。売上高を公表していない企業については「非公開」としています。

    出資関係は、上場会社については提出が義務付けられている直近の「有価証券報告書」に沿っています。非上場企業はこれまでに業界団体や企業から公表されている文書などの数字を基にしています。「有価証券報告書」とは、企業の事業内容や、従業員、設備、財務諸表、子会社や関連会社、株主など多くの情報が掲載されており、金融庁のサイト「EDINET」で企業ごとに検索できます。

    原稿作成期間は2021年7月1日から10月31日です。

業界地図

ページTOPへ