「総合職」と「一般職」に
おける現状
「総合職」「一般職」といったコース別採用の実態と、変化する就職環境について詳しく紹介します。
「能力とやる気のある人を
積極的に活用」という方向へ

数年前まで、多くの企業が正社員としての一般職の採用人数を減らしたり、派遣社員や契約社員、アルバイトに切り替えるなどして経費削減を図っていました。しかし近年ではその動きも落ち着き、再び正社員を多く採用する企業が増えてきています。正社員として一から育てることで、愛社精神はもちろん、会社にノウハウや経験という財産を蓄えたいという企業の思いからです。
それと並行して一般職・総合職といったコース別採用自体を見直すという動きは続いており、短大生の就職環境は数年前に比べ大きく変化しています。これらは、今まで以上に仕事に対する自分の考えをしっかり持つ必要があることを意味しています。
多くの企業の採用形態は、基幹的な業務を担当する「総合職」と、補助的な業務を担当するとされる「一般職」とに分かれています。総合職と一般職は、昇進や給与体系、転勤の有無などいろいろな面で違いがあり、以前は「短大生は一般職」「4大生は総合職」といった分類が通例とされていました。
しかし、最近は一般職採用そのものを廃止して、新卒採用は総合職に一本化し区別なく採用していくという企業が増えてきました。一方、一般職にも、総合職に転換できる「キャリアアップ制度」を導入するなどして、人材を幅広く活用しようとする動きもあります。企業によって方法はさまざまですが、いずれも「能力とやる気のある人を積極的に活用していく」という方向へ向かっています。
大切なのは自分の人生における
仕事の位置づけ
どのような職種においても、男女区別なく同じ社員として、責任を持ってそれぞれの担当業務をまっとうすることのできる人を正当に評価するという方向に、企業側の意識も高まりつつあります。求められる人材像の変化を十分認識し、仕事に対するしっかりとした考えを持って就職活動に臨む必要があるでしょう。
もしかすると、「正社員」としてではなく、「派遣社員」として働くというのも選択肢の一つかもしれません。数カ月派遣社員として働いた後、双方の合意があれば正社員になれるという制度もあります。しかし、派遣会社に登録する際に何らかの研修、たとえばパソコン操作、ビジネスマナー講座の受講が必要とされる場合があります。いずれにしても自分の人生における仕事の位置づけをしっかりと考えたうえで検討しましょう。
転勤なし=一般職、
とは限らない
「一般職」でも「総合職」でも、就職活動の基本的なことは変わりません。しかし、活動時期(概して一般職のほうが総合職より遅い)など微妙に異なる部分もあります。総合職よりも一般職のほうが採用枠や情報が少ないため、そういった点においては毎年先輩たちが苦労しているのも確かです。
また、よくある例として転勤を避けるためだけに「一般職」を志望するという人もいますが、それは間違った考え方です。転勤を避けたいならば総合職でも地域限定採用などがありますし、勤務地拠点がある程度限られている地元企業なども選択肢に入れて考えてみてはいかがでしょうか? 勤務地というキーワードで、もう少し研究してみましょう。
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