「現在」が分かる!「未来」が見える! 業界地図

商社業界

商社(食品・農林・水産)の業界地図

食品や農産物などを卸す商社は、生活必需品だけに安定的に推移するが、収益停滞が課題だ。農産物では輸出拡大への役割が大きい。

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商社(食品・農林・水産)業界に関係する企業情報

商社(食品・農林・水産)業界の「現在」と「未来」

食料・飲料卸販売額は約57兆円。卸を通さない直接取引が拡大

経済産業省の商業動態統計によると、2023年の食料・飲料卸売業の販売高は、前年比10.8%増の63兆3,430億円と過去最高となった。農畜産物・水産物卸売業は同8.2%増の40兆7,550億円と、こちらも規模が大きい。外食需要や飲食店、コンビニエンスストア向けなどが需要のけん引役となった。

ただ、総合スーパーやコンビニなどの小売業はプライベート商品の開発やメーカーと直接取引するなど、卸を通さないケースも目立っており、商社の収益力停滞の要因となっている。人手不足や物流費上昇など、売上原価が高い構造も課題だ。これらのコスト低減とともに、商品調達力の強化が求められる。

食品などの輸出は11年連続最高。商社の活躍の場が拡大

日本はトウモロコシや大豆、小麦などの穀物はほとんど輸入に頼っているが、一方で期待されるのが食品や農産物などの輸出と海外市場開拓だ。農林水産省によると、23年度の農林水産物・食品の輸出額は同2.9%増の1兆4,547億円と、11年連続で過去最高を記録した。中でも農産物の輸出は同2.3%増の9,064億円と、全体の6割以上を占めている。海外でのビジネス経験が豊富な商社の活躍の舞台が広がっているといえる。

データで見る業界のポイント

農林水産物・食品輸出額の推移

農林水産物・食品輸出額の推移
「貿易統計」(財務省を基に農林水産省作成)2024年

※掲載内容の基準について

  • 掲載企業は売上高や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。業界の分類は、マイナビ2027の業種分類に沿っています。各社の直近の決算に基づき、該当する分野の主に売上高の大きい順に企業を掲載しています(矢印などで示す関係企業や売上非公開の企業については順不同)。
  • 売上高については、2024年10月期までの連結決算を原則とした、直近の決算期の数字を使用しています。また、非上場企業の場合は、決算公告や自社のホームページなどで公表している直近の売上高を採用。売上高を公表していない企業については「非公開」としています。
  • 出資関係は、上場会社については提出が義務付けられている直近の「有価証券報告書」に沿っています。非上場企業はこれまでに業界団体や企業から公表されている文書などの数字を基にしています。「有価証券報告書」とは、企業の事業内容や、従業員、設備、財務諸表、子会社や関連会社、株主など多くの情報が掲載されており、金融庁のサイト「EDINET」で企業ごとに検索できます。
  • 原稿作成期間は2024年7月1日から10月31日です。

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