食料・飲料卸販売額は約57兆円。卸を通さない直接取引が拡大
経済産業省の商業動態統計によると、2023年の食料・飲料卸売業の販売高は、前年比10.8%増の63兆3,430億円と過去最高となった。農畜産物・水産物卸売業は同8.2%増の40兆7,550億円と、こちらも規模が大きい。外食需要や飲食店、コンビニエンスストア向けなどが需要のけん引役となった。
ただ、総合スーパーやコンビニなどの小売業はプライベート商品の開発やメーカーと直接取引するなど、卸を通さないケースも目立っており、商社の収益力停滞の要因となっている。人手不足や物流費上昇など、売上原価が高い構造も課題だ。これらのコスト低減とともに、商品調達力の強化が求められる。