【体育会系学生の皆さんが企業情報を正しく受信するための大切なお知らせ】

教えて! 「仕事」と「スポーツ」の関係 教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

競技の経験は社会でどのように役に立ったのか

できないことができるようになる喜びを知っている

個人競技は常に自分に責任が付きまとう競技です。そのため人一倍責任感が強く、自己主張も強い。だから自分を見失わないことは強みだと思うんです。

ただ、それだけでやっていけるほど社会は甘くはありませんでした。研修時代も社会人1年目も怒られてばかり…。そんな中、最低限これだけは行おうと自分に課したことがありました。それは「遅刻は絶対にしない」「出勤時は時間に余裕を持って早く到着する」「電話は誰よりも先に取る」といったことです。こうして責任を自分に課して、全うするのはスケート時代と同じなので得意なんです。そんなことをしているうちに、電話に出ると「今日も元気でいいね」と相手の方から言っていただけるようになりました。

中野さん 写真

もちろん、それだけでは仕事は回りません。テレビ業界用語もわからない、電話に出ても正しい敬語が使えない、そのために何度先輩に注意されたことか…。スポーツをしてきたおかげであいさつまではハキハキしていて良いと褒められるのですが、電話の応対やメールの書き方で、敬語やビジネスマナーが身に付いていませんでした。

せめて敬語くらいもう少し学んでおけば、こんなにも先輩に怒られることはなかったのにな…と思いました。それでもできなかったことが徐々にできるようになるのは、何にも代えがたい喜び。これはスポーツも仕事も同じだなと実感しました。

就活マナーについて役立つコンテンツはこちら!

体育会系学生が知っておきたい就活マナー

人に頼ることで仕事が回ると知ったことは大きな学び

責任感が強く、自分を見失わないのが強みである一方、他者と手を携えて物事を進めることが苦手で協調性がないのが個人競技をしていた私の最大の欠点でもありました。こんな私が会社でやっていけるのかな…と入社前、ふと心配になったことがあります。

社会人になると、当然、一人では仕事にならないのです。テレビ業界の用語もわからないし、必死に聞いてメモをしたとしても自分が書いた内容すら意味がわからない。先輩に何度も怒られましたが、毎日泣きながら先輩に食らいついて仕事を覚えました。また、同期の社員には担当した番組にキャスティングしたいタレントさんを紹介してもらうなど、とにかく先輩や同期に助けられてきました。

中野さん 写真

何百回となく辞めたいと思うことはありましたが、辞めずに続けられたのは、入社当時に、ドラマ制作局の局長に言われた言葉のおかげです。「仕事をしていると嫌なことが山ほどあるけれど、それでも毎日会社に来なさい。そうすれば何かが変わってきますから」と。毎日怒られても、一生懸命やっていると先輩や仲間が助けてくれて、できることが増えていくのが私の働くモチベーションでした。

モチベーションの源泉を見つける

自身の行動原理となる「モチベーションの源泉」を知ることは、自分に合った企業や職種を見つける手助けとなります。ここでは過去の経験からモチベーションの源泉を探る2ステップをご紹介します。


  • STEP 1

    困難を乗り越えた経験や頑張った出来事を思い出す

    大変だけど頑張れた経験や、困難に直面したときのこと、自分の力を発揮できたと思えたときのことを思い出してみましょう。また、そのときに自分が何をしたのか、行動を振り返ってみましょう。

  • STEP 2

    なぜ頑張れたのか、理由を考える

    STEP1の経験をなぜ頑張って乗り越えられたのかを考えてみましょう。感動体験があったから、ご褒美があったから、仲間の存在に支えられた、などの理由がモチベーションの源泉につながっています。

生放送はフィギュアスケートそのもの


中野さん 写真

社会に出ると、スポーツに打ち込むことで得てきたいろんなスキルや感覚が生きることも多くあります。例えば、私がフロアディレクターをしていた生放送で、ニュース速報が入ったときにそれを強く感じました。

速報が入ってくると、元々、用意していたニュース原稿を読める尺が変わってしまうので、それを瞬時に計算して、どのニュースをどれくらいの時間流すのか、変更しなくてはなりません。私の頭の中はその計算でいっぱいです。

私の現役時代は、フィギュアスケートの採点が現行の加点方式とは違い、6点を満点とした減点方式だったため、演技中にミスをしたら次の技で補わなければなりませんでした。そのために4つくらいのパターンをあらかじめ用意し、ミスでの失点を補うためにはどのパターンが有効なのか、常に頭の中で計算をしていました。このように突発的な出来事に際しても瞬時に状況を判断して、次善の策を遂行する力が求められる点が、生放送とフィギュアスケートはよく似ていると感じました。

こうした瞬時の判断は、フィギュアスケート以外の競技でも共通しているものがあるのではないかと思います。ですから、長くスポーツを行ってきた人は、自分でも気づかないうちに、社会で役立つ機転の速さを身に付けているのではないでしょうか。

スポーツ経験から生かせることの例

経験が就活における武器になる

  • 判断力
    瞬時に戦術を変えたり、自分のコンディションに適した技術を選択する判断力は、状況に応じた受け答えや臨機応変な対応に役立つ
  • セルフコントロール力
    試合の前の体調やメンタルをコントロールしてきた方法は、面接や大切な会議の日に自分を律し気持ちを落ち着かせることと共通する
  • 規律性
    ルールのもとで最大限に力を発揮できる、相手や仲間に迷惑をかけたときに適切な行動を取れるのは、社会人になっても大切なこと
  • 計画性
    試合に向けてピークを作る緻密な計画性や練習のスケジュールを組む習慣は、就活でも仕事においても自己管理につながる
  • 俯瞰力
    チーム全体を見渡してチームメイトの強みを見抜く力は、集団面接や集団行動において、自分の役割を理解しチームを導くことに生かされる

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