教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

就活の「手段」より
どうなりたいかという「目的」を意識しよう!


福島 千里さん
Chisato Fukushima
陸上競技/元短距離選手
自分主導で進みたい道を選択
高校卒業後のキャリアとして最初に選んだのは、北海道ハイテクノロジー専門学校でした。同校の陸上競技部である北海道ハイテクACは、中村宏之監督が考案した独特なトレーニングでも知られていました。走るだけではなくバスケットボールをしたり、手や足をローブで釣って不安定な状態にした中でバランス感覚を養ったりと、実に多種多様な方法を取り入れていました。
しかし、そうしたトレーニングについては、入学前に自分で調べて知っていたので、驚きも戸惑いもありませんでした。

降雪の多い北海道では、冬にはインドアで練習をするのが当たり前。自前のインドアスタジアムを持ち、1年中スパイクを履いてスピード練習ができたハイテクAC時代の環境は恵まれていたなと思っています。
皆さんも進路について悩むことがあると思います。今後、就職するにしても、大学院への進学を選ぶにしても、どのような環境で何ができるのかをまず情報収集して、なるべく妥協のない選択を自分自身で行い、前へ進んでいってほしいです。
環境よりも自分が何を学びたいかが最も重要
北海道ハイテクAC時代に大きな目標としていたリオデジャネイロ五輪(2016年)では、集大成となるレースができました。
一方で、やれることは全てやり尽くした結果、その後は競技とどう向き合えばよいのかが分からなくなったのです。自分の中にアイデアがなかったため、環境を変えてトレーニング方法も見直そうと考え、セイコーホールディングス所属の社員選手となりました。
しかし、環境を変えることはあくまでも「手段」です。自分が「何を学びたいか」「どうなりたいか」という「目的」は、常に考えるように意識していました。
セイコーホールディングスでは、リオデジャネイロ五輪の4x100mリレーで銀メダルを獲得した山縣亮太選手らと練習を共にしました。自分よりも速い選手との練習経験がなかった私にとって、それは大きなチャレンジでした。五輪出場をはじめ、自分と同じような経験をしてきた人のマインドに触れることは、とても大切です。山縣選手との練習から、ONとOFFの切り替えや考え方、集中することの大切さなど、さまざまなことを学びました。
志望業界や志望企業が近い先輩を参考に
福島さんが似た経験を持つチームメートから学んだように、就活においても自分が志望する業界に近い業界、あるいは企業に就職したOB・OGの話は参考になる。就活のコツや、リアルな働き方を聞ける可能性もある。体育会系学生の強みでもある「先輩とのパイプ」を上手に活用しよう。
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OB・OG訪問で業界・企業のホントを知ろう!目標が明確になれば集中力は上がる
セイコーホールディングスに籍を置きつつ、さらなる刺激を求めて練習拠点を順天堂大学へと変えたのは、2019年のことです。
現役時代、400mハードルで世界の大舞台を3度も経験し、世界選手権のファイナリストとなって、海外を転戦した山崎一彦先生が見た世界を私も見てみたくなり、先生に指導を仰ぎたいと思っての行動でした。
このとき山崎先生の指導から得た学びをきっかけに、2021年には順天堂大学大学院に進学。半日は授業、残りの半日はトレーニングをして過ごす日々が始まりました。
2年目になると修士論文の準備など、トレーニング以外にもやるべきことが増えていきましたが、時間が限られるからこそ、やるべきことに集中して向き合うよう心掛けていました。

客観的な分析と逆算することで目標を達成
トレーニングの環境が変わる中、具体的に自分がどうなりたいかを常に考えていました。例えば、100mを10秒台で走りたいという目標を立てたとして、ただがむしゃらに走っていても、この目標は達成できません。目標達成のためにはまず、いつまでに達成していたいのかを決め、そこから逆算して、達成するためには今、何が必要かを考える必要があります。
私の場合は、例えば動画などを見て客観的に自分を分析したり、何が足りないかを見極めたりして、トレーニング内容を決めていました。
自分が目標と決めた試合から逆算して、常日頃から目標との距離を捉えておく。その繰り返しによって、目標に近づけるのだと考えています。
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STEP 1
目標を決めてスケジュールを把握
就活生にとっての目標は内定をもらうこと。内定をいつまでにもらいたいのかを決めて、就活のスケジュールを組み立てる。そのうえで、いつまでにどうあるべきかという、短期的な目標を立てていく。
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STEP 2
「あるべき姿」の現状を客観視する
自己分析、企業研究、インターシップ&キャリアへの参加、筆記試験の勉強、面接の練習、OB・OG訪問など、今、必要と思えることがたくさんある就活。いきなり全てに満遍なく取り組もうとしても効率的ではない。まずは、やるべきことに優先順位をつけていくのが大切。そのためには、自分が現時点でどれくらい就活に対する準備ができているのか、自身の立ち位置を客観視する必要がある。例えば目標を10とすると、現時点ではいくつなのかを数値化したり、親しい友人などに評価してもらったりするとよい。
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STEP 3
ギャップを埋めるために行動する
客観視したうえで足りない部分を埋めていく。STEP2のように数値化ができたのなら、数値の低いものを高くするために時間や労力を割くようにして、目標の10に届くようにする。その際、最初に立てたスケジュールや短期的な目標と現状を比較し、状況に応じて目標を最適化していこう。
ゴールから逆算するプロセス
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体育会系学生の就活スケジュール- (1/4)
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