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教えて! 「仕事」と「スポーツ」の関係 教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

自分らしさを追求したら、進む道がはっきり見えた!

2000年、シドニー五輪の女子マラソンで五輪最高記録(当時)を樹立して金メダルを獲得。女子選手として日本の陸上競技史上初となる輝かしい成績を収めた高橋尚子さん。所属選手として企業に属する経験、そして自らが設立したチームを率いる経験を経て、引退した現在はマラソンの普及、解説者、スポーツキャスターとして活動しています。さまざまな立場、そして多方面で活躍できる自身の素質をどのように見極めていったのか、自分らしさを見つけるコツについて聞きました。

導入マンガ
高橋さん 写真

高橋 尚子さん

Naoko Takahashi

陸上競技/元マラソン選手

教員になるために高校も大学も商業科を選択

両親が教師だった影響で、小学生のころから教師になるのが夢でした。出身地の岐阜県内では商業科の教員採用が多いことを知り、商業高校へ進学し、その後大学でも商学部を専攻しました。

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大学時代は日本インカレ(日本学生陸上競技対校選手権大会)で1500m、3000mで表彰台に上がり、8社の実業団からオファーももらっていました。ただ私自身は、そのまま長く陸上競技を続けるつもりはなく、教員を目指して母校の県立岐阜商業高校で教育実習を行うことにしていました。このことが将来を考える良いきっかけとなり、私の人生の転機となったのです。

教育実習をして初めて夢と現実の違いを実感

母校での教育実習はとても楽しく、最終日に行った公開授業では私のために一生懸命手を挙げて発言してくれようとする生徒の姿を見て、とても嬉しい気持ちになったのを今でも覚えています。

高橋さん 写真 しかし、その一方で「自分が走ることの可能性をここで終えていいのか?」という思いにも至りました。自分の本当の夢は教員になることなのか、それとも陸上競技を続けることなのか…。教育実習を経験したことで、それまでうやむやにしていた二つのことに初めてしっかりと向き合って比較できるようになったのです。

そして、教員は陸上競技にチャレンジした後でもできるが、陸上競技には年齢的にも期限がある、だから今しかないという結論に至りました。教員志望の私にとっての教育実習は、一般企業を志望する人にとってのインターンシップのようなものかもしれません。このような機会は、単に働くことを経験するという意味だけでなく、自分がその仕事を本当にしたいのかということを見極めるうえでもとても有効だと思います。


インターンシップ&キャリアのメリット

  • 1

    業界や企業の特徴や魅力を体感できる

  • 2

    自分自身の適性を知ることができる

  • 3

    漠然としていた業務イメージを具体化できる

  • 4

    就活仲間との人脈ができる

  • 5

    社会人としてのマナーや対応を学べる

ワンポイントアドバイス

「やりたい」や「向いている」を明確にする

何をやりたいのかわからない、どんな仕事が向いているのかわからない。それをはっきりさせるためには自己分析への取り組みやインターンシップ&キャリアへの参加が大切。実際の業務を体験することで仕事への理解が深まるとともに、「本当にやりたい」や「自分に向いている」など、今まで感じなかった自分自身の思いに気づくきっかけにもなる。


自己分析に役立つ
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お願い!他己分析

重い扉をこじ開けた瞬間に人生が変わった

教育実習を終えた私は、陸上競技の世界に進みたいという気持ちを教育実習でもお世話になった恩師の先生に電話で伝えたのです。すると思いもよらない答えが返ってきました。

「あと数年、陸上競技をするくらいの考えなら止めた方がいい。もし本気で陸上を続けるのなら、今、日本一のチームを率いている小出義雄監督の下で続ける、それくらいの覚悟を持て!」

電話では「無理です」と返答したものの、この言葉がずっと引っかかったままで過ごしていました。そこでようやく私は決意をしたのです。退路を断って覚悟を持つために、声を掛けてくれていた8社のお誘いを全てお断りして、当時、リクルート社の陸上部で指導する小出義雄監督に会いに行きました。

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ところが「うちは、大学生は採らないよ」とばっさり。一瞬、「就職浪人か…」という絶望的な気持ちにもなりました。ただ教員になるにしても、陸上を続けるにしても、小出監督の指導法をどうしても見たいと思い、無理に頼み込んで合宿に帯同することだけは許可してもらったのです。

自分でもこんなに力が出るんだと思うくらい必死で、死に物狂いで練習についていきました。そんな姿を見てか、合宿の終わりに小出監督に呼ばれて「契約社員でよければうちに来るか」と言われ「はい」と即答。最後まで諦めず、やるべきことを必死でやった成果を実感しました。

五輪の金メダルも、もちろん人生を大きく動かしたものですが、今思えばこのときこそが人生の最も大きな転機で、重い扉をこじ開けて人生を変えた瞬間だったと思います。これがなければ金メダルどころか、マラソン選手としての生活もなかったわけですから。


ワンポイントアドバイス

気になることがあれば、それに向かってまずは行動してみる

興味のあること、やってみたいことがあれば、まずは行動してみよう。 業界研究や自己分析、インターンシップ&キャリア、OB・OG訪問など、最初から何でもスムーズに進むわけではなく、行動する中でつかめる手がかりがたくさんある。必死に取り組んでいるうちに、人生を切り開くヒントも生まれる。


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