【体育会系学生の皆さんが企業情報を正しく受信するための大切なお知らせ】

教えて! 「仕事」と「スポーツ」の関係 教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

落胆はネガティブなだけじゃない。責任感の表れだ!

北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズ、埼玉西武ライオンズと3球団で活躍した森本稀哲さん。引退した多くのアスリートが芸能事務所などにマネジメントを依頼する中、森本さんは2015年の引退後、企業コンサルティング業務を中心に行う会社とマネジメント契約をしました。一味違うセカンドキャリアのスタートで、新たなフィールドに挑むために、どのような準備をされたのか、新しい環境で活躍する中で何を感じたのか、またスポーツとビジネスの共通する点について聞きました。

導入マンガ
森本さん 写真

森本 稀哲さん

Hichori Morimoto

野球/元プロ野球選手

もう一花咲かせるつもりで埼玉西武ライオンズに入団

高校を卒業後に入団した日本ハムファイターズ(現・北海道日本ハムファイターズ)の後に、移籍した横浜DeNAベイスターズでは2013年までプレーしました。その後、戦力外通告を受けて埼玉西武ライオンズに入団する際はテスト生としてチャレンジをして、合格しました。

選手としてもう一花咲かせたいと思う一方で、正直、あと何年、野球をできるのだろうという思いが生まれ始めたのもこの時期です。ただ、そんな感情よりも、まずはレギュラーを取ることが先決だと考えて野球に没頭した結果、1年目は一軍で活躍できました。

ところが、2年目の夏以降から二軍に降格したことで、自分の第2の人生はどんな形になっていくのだろうと漠然と考え始めるようになりました。とはいえ、このシーズンも残りの期間があったため、まずはシーズンを全力で乗り切ることに集中していましたが、最終的には、このシーズン限りでユニホームを脱ぎ、引退することを決めたのです。

森本さん 写真

野球以外でも活躍したいという思い

引退後、1週間ほどの休みを過ごすうちに「今までならシーズンが終わり、キャンプが始まって、契約の話がある時期に、これからは何もないんだな」と、野球がもう仕事でなくなったことを実感しました。

そこでようやく第2の人生をリアルに考え始めたのです。この時期はちょうど大学生の皆さんと同じで「これからどういう人生になっていくのだろう?」と、行く先がわからない状態でした。

そんな折に、現役時代にトレーニングで使っていたバランスボードの会社を通して、コンサルティング会社の社長を紹介されました。そこで、ある講演イベントのオファーについて相談したのをきっかけに僕自身のマネジメントも依頼することになったのです。

森本さん 写真

とても有り難いことに、複数のタレント事務所からのオファーもいただいていましたが、野球の世界しか知らなかったので、ビジネスや経営に関することに触れながら勉強をして、野球以外でも活躍したいと考えて、芸能事務所ではなくコンサル会社を選びました。

テレビ、解説、講演の3本柱でセカンドキャリアをスタート

引退後、最初に入った仕事はテレビの情報番組のコメンテーターと、野球解説の仕事でした。事務所のスタッフとも相談する中で「自分の考えや理想はあるけれど、世間が求めている森本稀哲はこういうことなのだろう」と気付くことになりました。

そこで、いったんビジネスや経営の勉強ではなくコメンテーターや解説の仕事を優先して受けることにしたのです。また自分が野球を通して得た成功体験も役立てていきたいと考え、講演の仕事も積極的に受けるようになりました。こうしてコメンテーター、解説、講演の3本を大きな柱としてセカンドキャリアをスタートしたのです。


ワンポイントアドバイス

自分の成功体験をうまく言語化してみよう

ある目標に向けて、スケジュールを逆算し、計画を立てて行動するなど、社会でも通じるスキルを体育会系の学生は身につけている。こうした強みはエントリーシートや面接の自己PRなどで大いにアピールできる点。ただ、企業の人事担当者が皆、スポーツ経験者だとは限らない。スポーツを知らない相手でも自分のエピソードがわかりやすく、成功体験を基にどんなスキルを得たのか、伝わりやすい言葉にしていく練習をしておこう。

自分が納得できる評価と、楽しく働ける会社選び

どういう仕事をし、どんな会社で働くかというのは、学生の皆さんもそれぞれ基準があると思います。皆さんはこれからさまざまな企業の方たちと向き合いながら、その基準を基に自分の働く環境を決めていくことになるのでしょう。

例えば、これは僕の経験ならば、別の球団への移籍を決めて、新天地を探すことに似ていると思います。

森本さん 写真 その際、僕が大切にしていたことは二つあって、一つは自分が納得できる評価をしてくれるのか、もう一つは楽しく働けるかどうか、ということです。

学生の皆さんは、どうしても企業に選ばれる、査定されるといった受け身で採用選考に臨みがちではないでしょうか。

でも、企業も自社で働く人材が欲しいから採用活動をする訳ですし、皆さんももっと自分が働く環境を選びにいくという意識を持って会社選びをすることも大切だと思います。

説明会や面接などで企業に出向けば、その会社で働く人や環境を垣間見られます。例えば面接官に厳しいことを言われても、それが自分の将来のためかどうかを考えられますし、オフィスは明るい雰囲気か、清潔感があるかなど、その会社を判断できる基準が見つかるはずです。

そうした基準を基に、数ある会社を比較して「ここで働きたい」という基準を創造しながら、自らの意志で会社選びができると、楽しく就活活動ができると思います。


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