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教えて! 「仕事」と「スポーツ」の関係 教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

スポーツを経験してきたことに自信を持とう

夢がないといけないわけではない

セッターへの挑戦をやり切った思いを感じ、2015年に私は一度、現役生活に区切りをつけ引退することを決めました。

しかし、自分がプレーする環境を離れた後、バレー教室に参加したり、さまざまな年代の試合を観戦したりする中で、バレーが好きで純粋に競技に取り組む人たちとの出会いが多くありました。

こうした経験の中で、私もバレーがやっぱり好きなんだなと実感し、2016年に現役復帰を決意。そして、もう一度本当にバレーをやり切って満足するまでやろうと考え、結果、2018年まで現役選手としてプレーすることになりました。

狩野さん 写真

退団を決めて最後のシーズンに臨んだころ、引退後のビジョンはノープランでした。バレー以上に情熱を傾けられるものはないと思っていたからです。

実際に退団後の今は自分の興味があることには、どんなことでも挑戦しようと思っています。バレーの解説の仕事、YouTubeチャンネルの開設、バラエティー番組の出演、そしてゴルフなど…。また新しい世界に踏み込んでいく中で自分に向いているものを探していきたいと思っています。


自分の得意なことや興味のあることを、業種・職種の研究につなげてみよう

興味や長所を業種・職種と関連づけてみた例

  • 学内や市区町村のイベントには積極的に参加している
    NPO法人や社会貢献系(看護助手、消防士、動物看護、自衛隊など。医療現場には資格を必要としない職種もある)の職種。
  • 誰かの成長を応援するのが好き
    教育現場の職種。その他にも資格を必要としないインストラクター系の職種もある。
  • 誰かを喜ばせたり、驚かせたりすることが好き
    接客業や営業職のほか、ブライダル業界やイベント業界も関係している。
  • 休みの日は誰かとゲームをしている
    クリエーターなら、動画、音楽、シナリオ制作の職種。商品のパッケージづくりに携わるデザイナーや制作会社、印刷業、宣伝に関わる広告業界もある。
  • 続けてきたスポーツの知識を生かしたい
    テレビやメディア業界のほか、通信業界や映像業界、会場となる体育館やトラック、コートの運営や管理を行う会社など。

スポーツを通して多くの価値観に接している自信を持とう

イタリア、トルコでプレーしていたときに「なぜこの人はこんな風に考えるのだろう」と価値観の違いで戸惑うこともありました。しかし、よく考えてみれば、それぞれの国で違う環境で育ち、バレーをしてきたのだから、価値観が違っているのは当たり前と割り切れるようになり、やがて、その違いが面白いとも思えるようになりました。

海外ではとくに、そうした価値観の違いが顕著でしたが、日本でバレーをしていたとしても、チームにはさまざまな人がいて、大なり小なり思いが違っていると思います。世代や選手として育ってきた環境のほか、価値観を形づくるいくつかの要因があるのではないでしょうか。

学生の皆さんも、進学によるチームの編成の違い、試合の出場経験や失敗、ケガの有無などによって競技に対するメンバーの考え方に差があることを経験されていると思います。

このように、スポーツを通してさまざまな経験をする中で、自分と違うさまざまな価値観に接してきているというのはスポーツに真剣に向き合ってきた体育会系の皆さんにとって貴重な強みであり財産だと思います。


ワンポイントアドバイス

全く関係のないところから新たな発見!

やりたい業種や職種はあるけれど、自己PRや志望動機がうまくまとまらない…といったときは、異なる業種や職種を志望する友だちや先輩と話してみるのもおすすめ。自身が希望する方向とは全く違う仕事への理解が進むことで、逆に志望先の魅力が見えてきたり、他の業種や職種とのつながりが見つかったりすることもある。自分とは違う周囲の人の価値観によって、自分が志望する業種や職種も見え方が変わってくる。

スポーツ経験者は、自分に合うペースを知っている

長年、スポーツをしていると必ず故障やケガに悩まされるときがあります。私も思うように練習ができず、試合に向けてコンディションがイマイチだったり、チーム練習に参加できなかったりすることで焦ってしまうなど、さまざまな葛藤を経験しました。

ただ、そうした状況でも、気持ちを乱されず試合に勝つ、目標タイムを出すといった最終的な目的にたどりつくために、自分なりのペースを見つけ出して、最大限の成果を出せることも、スポーツを通して得られるスキルだと思います。

狩野さん 写真

挑戦するときの情熱の傾け方は、仕事にも共通している

試合に向けて、どれくらいのタイムを出したいのか、どのようなパフォーマンスをしたいのかと、常に明確な目標を持っているのが体育会系の学生たちの特徴ですよね。

そこに向けて何をすべきなのか、課題をよくわかっていますし、クリアするために必死に練習するという経験を何度も繰り返してきたと思うのです。そうした集中力は、スポーツ以外でも十分に輝ける要素です。

挑戦したいことが見つかったときに、理想に近づくための情熱の傾け方を知っているのは強みですよね。常にスポーツと向き合って、切磋琢磨していたからこそ身についたことですから、自信を持って新しいことにチャレンジしてほしいですね。


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PROFILE

狩野舞子(かのう まいこ)
1988年生まれ、東京都出身。両親、姉もバレーボール選手というバレーボール一家に育つ。小学校4年生でバレーボールを始め、中学3年生で全日本代表候補に選ばれたが、アテネ五輪代表入りはならず。名門、八王子実践高校のエースとして春高バレーなどで活躍し、2007年に卒業すると久光製薬スプリングスに入団。開幕戦早々にスタメン入りと順調なスタートを切ったものの、その後2度にわたるアキレス腱断裂と、腰痛に見舞われ2010年にチームを退団。イタリア、トルコと海外リーグへ挑戦し、念願のロンドン五輪に出場。2012年には2年ぶりに久光製薬に復帰しセッターに転向するも、2015年に引退。翌2016年、PFUブルーキャッツで再びスパイカーとして復帰。2017-18年シーズンには、Vチャレンジリーグの準優勝に大きく貢献。2018年5月、現役を引退。現在はバレーボールのイベントに参加するほか、テレビやYouTubeなどでも活躍。

マンガ

今回の教訓

度重なる負傷や、海外チームでのプレー、スパイカーからセッターへのポジション変更などさまざまな環境の変化に対応しながらプレーをしてきた狩野さん。彼女の話をもとに、心配や不安を払拭して、モチベーションを持ち続けるための方法を考えてみよう。

  • 1

    挑戦に失敗しても人生は終わらない

    新しい環境で何かを挑戦することは、エネルギーが必要で、失敗したら怖いとも思いがち。しかし、失敗したとしても人生は終わらない。だから常に挑戦し続けることでモチベーションを上げていく

  • 2

    環境を変えることはモチベーションアップになる

    行き詰ったときや悩んだときは、今いるところにとどまっていても答えが出ないときもある。そんなときは思い切って環境を変えると、違う価値観に出会えて新たなモチベーションが生まれる

  • 3

    夢の実現は挑戦なくしてあり得ない

    挑戦は怖いけれど、してみないと次のステージは見えない。挑戦を繰り返すことで、夢へと近づくことができる

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