2023年度の石油需要は4.1%減。ガソリンスタンドも減少続く
石油産業は、海外で自ら石油開発を行う上流部門から、原油を輸入して国内で精製してガソリンや灯油などの石油製品を製造、販売する中下流部門、いわゆる石油元売りまでで構成される。石油連盟によると、2023年度の石油製品需要は、前年度比4.1%減の1億4,457万キロリットルとなった。内訳は、ガソリンが同0.6%減、ナフサ(粗製ガソリン)が同5.4%減、灯油が同3.7%減などと軒並み減少した。ピーク時の1999年度比では41.1%減の水準だ。
特に、主力のガソリンは今後も減少すると見られている。経済産業省の石油製品需要見通しによると、国内需要は23年度の4,449万キロリットルから、28年度には23年度比12.2%減の3,906万キロリットルになると予測している。燃費改善に加え、ハイブリッド車や電気自動車の普及が要因と考えられる。
これに伴い、国内のガソリンスタンド(SS)の数も23年度末で2万7,414カ所と、ピーク時(1994年度)の6万421カ所の半分以下まで減少している。