「現在」が分かる!「未来」が見える! 業界地図

メーカー業界

機械(機械)の業界地図

機械工業は種類が多様で、国際競争力が高い業種が多い。コロナ禍の需要減から回復傾向にあり、再び成長軌道に乗ってきた。

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機械(機械)業界の「現在」と「未来」

代表的存在は総合重機。2022年の工作機械受注14%増

総合重機各社は造船から出発し、発電機器、各種の産業機械、プラント、航空宇宙などに多角化してグローバルに事業展開しており、一般機械業界の代表的存在といえる。このほかにも、建設機械、工作機械、産業用ロボットなどは国際競争力も高く、輸出比率が高いのも特徴だ。

このうち、日本工作機械工業会によると、2022年の工作機械受注額は前年比14.2%増の1兆7,596億円と、4年ぶりに1兆7,000億円台に回復し、過去2番目の水準を記録した。内訳は、主力の外需が同12.1 % 増の1兆1,563億円、内需が同18.2%増の6,032億円。コロナ禍による需要減の反動に加え、半導体関連装置、電気自動車(EV)関連投資の増加などが寄与した。

工作機械は機械を作る機械のため「マザーマシン」と呼ばれ、景気動向に敏感に反応するため、受注動向は景気の先行指標ともされる。代表的な機種は旋盤と、各種の加工を1台でこなすマシニングセンター(MC)だ。

21年度の建機出荷額は2割増。自動運転のルール化進む

日本建設機械工業会によると、2022年度の建機出荷額は、前年度比19.4%増の3兆4,768億円と2桁の伸び。主力の輸出が同26.5%増の2兆4,195億円、国内出荷は同6.0%増の1兆572億円。建機は油圧ショベルをはじめ、建設用クレーン、道路機械、コンクリート機械などと幅広く、各社とも得意分野を持つ。

建機業界では自動化が進みそうだ。建設業界の人手不足に対応し、ICTを使った自動運転や遠隔監視・制御、施工現場の無人化などの技術開発が進められている。国土交通省と厚生労働省は22年3月、「建設機械施工の自動化・自律化協議会」を発足させ、安全ルールの標準化や自動化目標の設定に乗り出した。建設現場は公道ではなく、あらかじめ設定されたルート、エリア内で稼働させるため自動運転に対応しやすいとされ、すでにダンプやトラックで自動化が実用化されている。

ロボットは国内減、輸出増。IoT対応が進み、需要掘り起こし

同様に世界で高いシェアを持つのが産業用ロボット。日本ロボット工業会によると、21年の出荷額は前年比23.2%増の9,623億円と、2年ぶりに増加した。国内が同7%増の2,230億円に対し、輸出は同29.1%増の7,392億円と大幅に増えた。ただ、中国や欧州勢の追い上げもあり、国内各社はAIやIoT技術の応用を進める。経済産業省は人手不足を補うサービスロボットの開発を支援しており、施設管理や自動配送、飲食業などでの普及を目指している。

1800年代から続く繊維機械。工業用ミシンは世界で高シェア

一方、国内で1800年代からという歴史を持つ繊維機械は、これを祖業とする機械、自動車メーカーもある。特に工業用ミシンの世界シェアは高い。経済産業省の生産動態統計によると、22年の生産額は前年比24.0%増の2,540億円。

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  • 原稿作成期間は2023年7月1日から10月31日です。

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