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まちづくりを取り巻く仕事や業界のトレンドについて、注目を集めるキーワードを取り上げながらご紹介します
リバースモーゲージ
「家が資産になる」時代が来たら、
リバースモーゲージも現実的になる

欧米に比べ、日本では家の資産価値が低い。新築であっても木造なら25年、鉄筋コンクリートなら40年ほどで資産価値はゼロまで下落する。これは査定する金融機関が現物を見ることなく、一律に経年劣化を計算してきた結果である。しかし、最初からしっかりと建てられ、丁寧にメンテナンスを行っていれば、木造であっても60~70年もつし、逆を言えば鉄筋コンクリートでも40年を待たずに傷む。こうした、1件ずつ異なる、本当の価値を査定するシステムが確立されれば、日本の中古物件市場は画期的な変化を遂げるだろう。購入した家の価値が長く維持されることは、国民にとって大きな利益となるだろう。
この流れで中古市場が成熟すれば、「リバースモーゲージ」も現実的になる。リバースモーゲージとは、家を担保にした年金制度の一種だ。金融機関からお金を借りるが、返済は、生きているうちは猶予される。つまり、自分の家に住み続けながら安定的・定期的に収入を得られ、死後に自宅の売却益などが元金と利息分に充てられるわけだ。
家を遺す親族がいないのなら、生きているうちに現金を前借りして、年金に上乗せするという選択が可能になる。家を手入れして資産価値として良い査定を受ければ、それだけ多額の借り入れができるので、耐震リフォームなどの需要も増えていくだろう。街づくりは1人ひとりの暮らしの集合体であることを考えれば、“住まい”はたいへん重要なファクターだ。
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