非化石燃料の電源を59%に。コスト低減が最大の課題
国内のCO₂排出量は、発電が約4割と大きい。このため、第6次エネルギー基本計画では電源構成に占める非化石燃料の割合を19年度の24%から、30年度には59%に高める目標で、次世代燃料が果たす役割は大きい。最大の課題はコスト高と安定した供給だ。水素の製造コストは現在、1リットル当たり700円程度で、このうち9割が調達コスト。海外で大量に製造しタンカーで輸入すれば同300円程度まで下がるとの試算もあり、ガソリン(1リットル170円程度)と競合できる可能性も高い。普及のためのインフラ整備も必要だ。例えば、国は30年にFCV80万台、水素供給ステーションは全国で1,000カ所、燃料電池バス1,200台の目標を掲げている。コスト低減だけでなく、安定した需要による価格低下も不可欠といえる。