22年度の業務純益は20%減。「ゼロゼロ融資」の返済本格化
全国地方銀行協会によると、地銀の2022年度決算(62行の単体ベース)は、本業の利益を示す業務純益は前年度比20.3%減の8,599億円と減少した。国債など債券の損失増が響いた。経常利益も同0.9 % 減の1兆268億円。22年度末の貸出金残高は同3.8%増の242兆3,595億円だ。地銀に加え、相互銀行などを発祥とする第二地方銀行を合わせ、全国には約100行の地銀がある。ただ、人口減による地方経済の疲弊や、長引く超低金利、膨らむデジタル投資など経営環境は厳しい。コロナ禍に国が推進した実質無利子・無担保の、いわゆる「ゼロゼロ融資」の貸出残高は約40兆円にのぼり、これから返済が本格化する中でリスクが顕在化する恐れもある。