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販売・サービス系の職種

販売・サービス系の職種とは

販売系の職種の典型例は、販売スタッフ・接客の仕事。小売店である百貨店や専門店、スーパーやコンビニなどの店舗を訪れた人に接客対応し、商品やサービスを売ること。自らが積極的に商品やサービスの紹介を行い、売上に結びつける営業とは仕事内容が若干異なる。ただし、企業によっては、顧客やユーザーの元を訪問して販売に結びつける戦略を採用している場合もあり、営業的な要素を含む仕事を任されることもある。

サービス業とは、個人や企業からの「○○をしてほしい」「○○をしたい」といった要望を満足させるサービスを提供すること。そのため、さまざまな種類のサービスを提供する企業があり、その内容も多岐に及んでいるが、ここでのサービス系職種は、エステ店や美容院での施術や、運輸業界における客室乗務員、空港内で接客業務を行うグランドスタッフ、ドライバーなどを対象にしている。

何をやる仕事?

主に店舗で勤務する仕事には、販売スタッフ・接客、調理師・調理補助、店長(店舗運営など)、エステティシャン、美容部員などがある。販売スタッフ・接客は、百貨店、スーパー、量販店、各種専門店などで、来店客に対応。顧客のニーズに合わせたアドバイスや商品紹介、相手が関心を持つ話題を取り混ぜたセールストークを展開し、売上に結びつける。そして、一国一城の主として、人材・在庫・売上など、店舗の全てを管理し運営するのが店長の仕事。

なお、飲食店、コンビニ、量販店、アパレルなど販売に関わるさまざまな業種の企業がチェーン展開や多店舗展開を行っている昨今、必要不可欠な仕事が店舗開発。担当者は、出店候補となり得る不動産物件の調査から、開店に至るまでの全ての工程や作業を管理、監督する。

調理師・調理補助は、ホテルやレストラン、料亭などで料理を作る。学校や病院などでの食事作りも調理師の仕事だ。

エステティシャンはエステ店で、フェイシャル、ボディー、ネイルなどの施術や脱毛、痩身など身体の手入れを、美容部員は、百貨店などの美容カウンターで、肌の状態を診断しつつ、手入れやメークの提案をする。

他にも、客室乗務員・パーサーやドライバーといった職種があり、旅客機や鉄道、客船などで接客サービスを行う乗務員が客室乗務員。航空機では、CA(キャビンアテンダント)やキャビンクルーと呼ばれることが多い。パーサーは、かつては旅客機の男性客室乗務員のことを指す言葉として使われていたが、今では旅客機に限らず、客室乗務員を統率する立場にある者をパーサーやチーフパーサーと呼んでいる。また、直接航空機に関わることはないが、空港内で乗客のサポートや案内、搭乗手続きなどを行うグランドスタッフもいる。
ドライバーは、タクシーやバス、トラックなどを運転し、乗客や荷物などを目的地まで確実に届ける仕事を担っている。

どんな能力やスキルが求められるか?

販売スタッフ・接客、店長には、丁寧で相手を不快にさせない気配りや接客力が必須。人間関係や信頼感を成熟させるコミュニケーション能力も必要だ。店長には、リーダーシップの能力が強く求められてくる。

店舗開発の仕事は、収益の増減に直結する企業経営の根幹をなす重要業務。現地へ赴き、さまざまな人と交流して地域ならではの情報を得る、フットワークの軽さや積極性、高いコミュニケーション能力が求められる。また、不動産や不動産取引、マーケティングに関する知識も持っておきたい。

正式な調理師となるには調理師免許が必要。その他の調理や料理に関する資格には、製菓衛生師やふぐ調理師、栄養士・管理栄養士、ソムリエ、食品衛生責任者などがある。

エステティシャンや美容部員は、顧客の身体に直に触れるため、高い接客能力に加え、顧客の個性に合わせた気配りや的確なアドバイスができる柔軟性も重要な要素だ。

客室乗務員の中で人気が高い職種が航空会社のCA(キャビンアテンダント)。国籍や年齢を問わず、あらゆる乗客と柔軟に対応できる接客力や気配りが求められる。また、海外の乗客も多いことから一定程度の語学力も必要だ。赤十字救急法救急員、接客サービスマナー検定、手話通訳、サービス介助士、ワインソムリエ、秘書検定などの資格があれば実際の業務で役立つことがある。グランドスタッフは、主にチェックイン業務、搭乗ゲート業務、預入荷物取扱業務を行う。チェックインカウンターでは、チケットやパスポート、ビザの有効期限や有無、荷物の重量や中身の確認など、多岐にわたる業務を速やかに行わなければならず、重要な業務をてきぱきとこなす事務処理能力が必要だ。また、海外からの訪問客もいるので、ある程度の語学力も求められる。

ドライバーでは、運転する車によって必要な免許が異なり、タクシーの場合は普通自動車第二種運転免許、バスの場合は大型自動車第二種運転免許、トラックの場合は大型自動車運転免許やけん引免許、危険物取扱者免許(タンクローリー車の場合)が必要になる。

どんな業界で活躍できるの︖

サービス業界

相手の要望を満足させることが目的のサービス業界には、さまざまな販売・サービス系の職種が用意されている。人と接することや、積極的にコミュニケーションを取ることが好きな人に適している。

官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体は、利益を追求するのではなく、社会のため公的な利益のために活動する。あらゆる行政サービスを提供しており、窓口業務もあり、サービス業の一形態とも言える。

流通・小売業界

特に小売業界では、顧客と直に接する販売スタッフ・接客、店長といった販売・サービス系の職種が企業運営において重要な要素を占めている。また、新規の店舗開発に関わる仕事は、チェーン展開を行う業界にとっては極めて重要。

金融業界

金融業界について、提供するサービスや商品は独自のものだが、店舗への来店客に対しては他の業界と変わらず、顧客のニーズを的確に把握し対応する気配りや接客力が求められる。

販売・サービス系の職種の企業情報

※原稿作成期間は2023年12⽉28⽇〜2024年2⽉29⽇です。

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