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流通・小売業界

流通・小売業界とは

メーカー業界の企業が製造した商品を仕入れ、保管・管理した後に、消費者に届けるのが流通・小売業界企業の仕事。なお、流通業界という場合は、小売業のほか、卸売業、また広義にはそれに倉庫業や運輸業などを含めた総称として用いることもある。

小売業界の企業には、多岐にわたる商品を取りそろえる百貨店やスーパーマーケット、生活インフラとして地域に根ざすコンビニエンスストア、家電製品やドラッグストア、アパレル店のように特定領域の商品を取扱う専門店などがある。

業界の仕組み

メーカー業界と小売店を結ぶ卸売業者。商社も広い意味では卸売業に含まれる。仕入れ価格と、販売価格の差額が卸売業者の利益となる。通常小売業は、この卸売業などから仕入れた商品を消費者に販売するが、ファッション関連専門店の中には、製品の企画から製造、販売までを一貫して行う「製造小売業(SPA)」と言われる企業も登場している。卸売業者による中間コストを削減できるメリットがある一方で、在庫リスクを抱えるという課題もあるが、ファストファッション業界を中心に浸透している。

業界の現状と展望

米中貿易摩擦などの課題がありながらも、ゆるやかな経済回復基調にあったことや、増加の一途をたどっていた訪日外国人旅行者による買物需要もあり、2020年初頭までは、国内の小売店の売上は増加傾向にあった。

しかし、新型コロナウイルス感染症拡大により、海外からの往来は事実上停止。訪日外国人旅行者による買物需要は消滅し、外出の自粛で日本人客による買物需要にもマイナスの影響を受けた。他方、テレワークの推進や巣ごもりによる新しい需要が生まれ、こうした需要を取込めた企業にはプラスの影響もあった。

小売業界の店舗は、鉄道駅に近く都市の中心部にある都市型と、幹線道路沿いやIC近くにある郊外型の2つに大別される。マイナスの影響が大きかったのは、人の流れが減少した都市型の店舗で、逆に郊外型の店舗の中には業績がアップした店舗もある。

どんな職種があるの︖

販売スタッフ・接客

販売スタッフ・接客の職種は、百貨店、スーパーマーケット、量販店、各種専門店などで、来店客の応対をする仕事。来店客のニーズに合わせたアドバイスや商品紹介から、売上につなげる。

バイヤー

バイヤーの職種では、商品の仕入・発注・検品などを行う。地域の土地柄や顧客層の分析、旬の商品を仕入れるための情報感度の高さ、メーカーとの交渉能力などが求められる。国内外のメーカーや生産者などとの共同開発を手がけることもある。

スーパーバイザー(SV)

スーパーバイザーは、複数の店舗を担当し、販売データ、顧客データを分析、売上増のための対策を練る。本部と加盟店とのパイプ役として店舗を巡回、直営店の店長やスタッフ、およびフランチャイズオーナーなどに対しより良い売り場作りやスタッフ教育など総合的なアドバイスも行う。

店長(店舗運営など)

店長(店舗運営など)は、店舗の責任者として、商品管理や売上管理、店内のレイアウトの提案、販促用ディスプレーの企画、スタッフの育成や管理など、店舗を円滑に運営できるよう指示を出し、現場のすべてを取り仕切る。

総務・人事・労務

総務・人事・労務の職種のうち、総務は、職場環境の整備や、社内への各種伝達、ときには広報や企画といった業務を、人事は、人員配置や採用計画や社員の教育研修などの業務を、労務は、社員の勤務状況の管理、福利厚生や社会保険関係の手配などを担当する。

流通・小売業界の詳細業種

※原稿作成期間は2022年12⽉28⽇〜2023年2⽉28⽇です。

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